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紅唇罪あり Baby Face (1933)

美貌を武器に男を踏み台にしてのし上がるが女性の野望を描く、監督アルフレッド・E・グリーン、主演バーバラ・スタンウィックジョージ・ブレントドナルド・クックジョン・ウェイン他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧
ジョン・ウェイン / John Wayne/Pinterest


スタッフ キャスト
監督:アルフレッド・E・グリーン
製作
ウィリアム・ルバロン
レイモンド・グリフィス
原案:ダリル・F・ザナック(マーク・キャンフィールド)
脚本
ジーン・マーキー
キャスリン・スコラ
撮影:ジェームズ・ヴァン・ツリーズ
編集:ハワード・ブレザートン

出演
リリー・パワーズ:バーバラ・スタンウィック
コートランド・トレンホルム:ジョージ・ブレント
ネッド・スティーブンス:ドナルド・クック
アドルフ・クラッグ:アルフォンス・エティエ
J・P・カーター:ヘンリー・コルカー
アン・カーター:マーガレット・リンゼイ
エド・シップル:アーサー・ホール
ジミー・マッコイJr.:ジョン・ウェイン
ニック・パワーズ:ロバート・バラット
ブロディ:ダグラス・ダンブリル
チコ:テレサ・ハリス
ストルヴィッチ:ナット・ペンドルトン(クレジットなし)
鉄道操車場の作業員:ジェームズ・マーレー(クレジットなし)
ゴッサム・トラストの警備員:ハリー・グリボン(クレジットなし)
プラット:メイナード・ホームズ(クレジットなし)
ヴェンダールーア:チャールズ・セロン(クレジットなし)
ゴールト:レジナルド・メイソン(クレジットなし)
ジェイムソン:エドワード・ヴァン・スローン(クレジットなし)
ゴッサム・トラストのパリ支店事務員:ジェームズ・ブッシュ(クレジットなし)
ゴッサム・トラストのパリ支店長:フランク・ダリエン(クレジットなし)

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1933年製作 71分
公開
北米:1933年7月13日
日本:1933年12月
製作費 $187,000


ストーリー
ペンシルベニア州、エリー禁酒法時代。
リリー・パワーズ(バーバラ・スタンウィック)は、父ニック(ロバート・バラット)が経営する闇酒場を手伝い、客の相手をさせられていた。
リリーのことを心配する客のアドルフ・クラッグ(アルフォンス・エティエ)は、今の生活から抜け出すことを勧めて、必ず成功できると言って彼女に助言する。
酒場に現れた政治家のエド・シップル(アーサー・ホール)は、リリーに関係を拒まれた腹いせに、警察に通報して店を潰すと言ってニックを脅す。
憤慨したニックは、耐えられないリリーと口論になるが、蒸留器から煙が出ていることを知り、その場に向かう。
ニックは、蒸留器が爆発して死亡する。
ニックの葬儀を済ませたリリーは、バーレスク・クラブでのストリッパーの仕事を勧められるものの、クラッグは、それに反対する。
クラッグは、男たちに性的に搾取されるのではなく、自分の的魅力を利用して富を得る方法を考えるべきだと言って、”自らの意志で力を手に入れる思想”(ニーチェの哲学)に従うようリリーに助言する。
その後、リリーと使用人で親友のチコ(テレサ・ハリス)は、ニューヨーク行きの貨物列車に乗り込み隠れる。
2人は鉄道員(ジェームズ・マーレー)に見つかり、警察に通報すると言われて脅されるが、リリーは彼を誘惑して、そのまま列車に乗ることができる。
マンハッタンに着いたリリーは、信託銀行の”ゴッサム・トラスト”で働こうとする。
リリーは、銀行が人材を募集していないことを知りながら人事課に向かい、担当者のプラット(メイナード・ホームズ)を誘惑して、雑用係として採用される。
文書管理課に出入りしたリリーは、ジミー・マッコイJr.(ジョン・ウェイン)と関係を持ち、彼を利用して上司のブロディ(ダグラス・ダンブリル)の目に留まり、その課に採用される。
さらに、リリーは抵当貸付課に配属され、ブロディを誘惑しようとする。
ブロディとリリーが情事に及んでいるところを、有望な若手幹部ネッド・スティーブンス(ドナルド・クック)に見つかってしまう。
ネッドはその場でブロディを解雇するが、リリーはブロディに迫られたと嘘をつく。
それを信じたネッドは、リリーに自分の経理部門での職を与える。
さらに昇進を狙うリリーは、ネッドを誘惑しようとするのだが・・・。


解説 評価 感想
コメディ、ドラマ、犯罪映画、ミュージカルなど様々なジャンルを手がけたアルフレッド・E・グリーンが監督し、主演はバーバラ・スタンウィックジョージ・ブレントドナルド・クックジョン・ウェインなどが共演した作品。

美貌を武器に男を踏み台にしてのし上がるが女性の野望を描くコメディ・ドラマで、ジョン・ウェインが銀行の職員役で出演している。

1930年に導入された映画倫理規定”ヘイズ・コード”が、翌1934年から本格的に適用される直前の作品であり、当時としては珍しく、白人と黒人が、主人と使用人の立場ではあるが、親友として描かれている。

自立する女性を、ユーモアをまじえて描くその進歩的で自由な内容は批評家から絶賛された。

2005年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

主人公が、女性としての武器を利用して、”自分の力でのし上がる”というニーチェ哲学に感化され、搾取される側から搾取する側になるために決心するシーンは注目だ。

その結果、主人公が、都会の大銀行で地位を上げるために男を誘惑し、それが成功する度にビルの上階へと映像が移動していく演出は、その後の作品にも影響を与えた。

主演のバーバラ・スタンウィックは、美貌を武器にしてどん底からのし上がっていく逞しいを女性を見事に演じている。

銀行の創業者の孫で、主人公と惹かれ合うようになるジョージ・ブレント、主人公を信用して採用し惹かれてしまう銀行の幹部ドナルド・クック、人生を諦めかけている若くて美しい主人公を成功に導くメンター的な存在である老人アルフォンス・エティエ、主人公に惹かれる副頭取のヘンリー・コルカー、その娘でネッド(ドナルド・クック)の婚約者マーガレット・リンゼイ、主人公に迫り拒まれる政治家のアーサー・ホール、主人公に惹かれる銀行の職員ジョン・ウェイン、主人公の父親ロバート・バラット、主人公に誘惑され惹かれてしまう上司のダグラス・ダンブリル、主人公の友人である使用人テレサ・ハリス、闇酒場の客ナット・ペンドルトン、鉄道操車場の作業員ジェームズ・マーレー、銀行の警備員ハリー・グリボン、主人公に誘惑される人事課の担当者メイナード・ホームズ、銀行の取締役チャールズ・セロン、レジナルド・メイソン、エドワード・ヴァン・スローン、銀行のパリ支店事務員ジェームズ・ブッシュ、パリ支店長のフランク・ダリエンなどが共演している。


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