天才的なドライビング・テクニックを活かして犯罪に関わる青年の行動と恋を描く、製作総指揮、監督、脚本エドガー・ライト、主演アンセル・エルゴート、ケヴィン・スペイシー、リリー・ジェームズ、ジョン・バーンサル、ジョン・ハム、ジェイミー・フォックス、エイザ・ゴンザレス他共演のクライム・アクション。 |
・ケヴィン・スペイシー / Kevin Spacey / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:エドガー・ライト
製作
ナイラ・パーク
エリック・フェルナー
ティム・ビーヴァン
製作総指揮
エドガー・ライト
レイチェル・プライアー
ジェームズ・ビドル
アダム・メリムズ
ライザ・チェイシン
ミシェル・ライト
脚本:エドガー・ライト
撮影:ビル・ポープ
編集
ポール・マクリス
ジョナサン・エイモス
音楽:スティーヴン・プライス
出演
マイルズ”ベイビー”:アンセル・エルゴート
ドク:ケヴィン・スペイシー
デボラ:リリー・ジェームズ
グリフィン”グリフ”:ジョン・バーンサル
ジェイソン”バディ”ヴァン・ホーン:ジョン・ハム
レオン”バッツ”ジェファーソン三世:ジェイミー・フォックス
モニカ”ダーリン”カステロ:エイザ・ゴンザレス
ジョー:CJ・ジョーンズ
鼻なしエディ:フリー
J.D.:ラニー・ジューン
ベイビーの母:スカイ・フェレイラ
ベイビーの父:ランス・パルマー
ベイビー(幼少期):ハドソン・ミーク
レストランの上客:ビッグ・ボーイ
レストランの上客:キラー・マイク
ザ・ブッチャー:ポール・ウィリアムズ
刑務所の看守:ジョン・スペンサー
映像:ノエル・フィールディング
映像:ニック・フロスト
裁判所の手話通訳の声:ウォルター・ヒル
アメリカ/イギリス 映画
配給 Sony Pictures Releasing
2017年製作 113分
公開
イギリス:2017年6月28日
北米:2017年6月28日
日本:2017年8月19日
製作費 $34,000,000
北米興行収入 $107,825,860
世界 $226,945,090
■ アカデミー賞 ■
第90回アカデミー賞
・ノミネート
音響編集・録音・編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アトランタ。
強盗団の逃走車のドライバーであるマイルズ”ベイビー”(アンセル・エルゴート)は、幼い頃に交通事故で両親を亡くし、その後遺症で耳鳴りがするようになり、それを忘れるために常に音楽を聴いていた。
ベイビーは、銀行を襲うグリフィン”グリフ”(ジョン・バーンサル)、ジェイソン”バディ”ヴァン・ホーン(ジョン・ハム)、その妻モニカ”ダーリン”カステロ(エイザ・ゴンザレス)を車で待つ。
現金を奪い戻った3人を乗せたベイビーは、天才的なドライビング・テクニックで追跡を逃れる。
翌日、コーヒーを4つ買ったベイビーは、ボスのドク(ケヴィン・スペイシー)と仲間の元に向かう。
無口なことをからかうグリフを相手にしないベイビーは、皆と別れてドクと駐車場に向かう。
かつてベイビーは、ドクの麻薬を積んだ車を盗んだため、その借金を返すために彼の仕事をしていた。
今回の分け前から一部を受け取ったベイビーは、あと一回で終わりだということをドクに確認し、ドライビング・グローブを受け取り、プリペイド携帯を交換して別れる。
足が不自由な聾唖である里親ジョー(CJ・ジョーンズ)と暮らすベイビーは、床に隠した現金の出所を気にする彼に、仕事で稼ぎ、あと1回で終わりにすると伝える。
...全てを見る(結末あり)
ベイビーが犯罪に関わっていることに気づいていたジョーは、彼に忠告するものの聞き入れてもらえない。
ベイビーは、普段、録音している会話の断片をミックスして曲を作るのが趣味だった。
そんなベイビーは、行きつけの”Bo’s Diner”で働くウェイトレスのデボラ(リリー・ジェームズ)と話し、仕事を訊かれてドライバーと答える。
ベイビーは、気さくで陽気なデボラに惹かれる。
ドクに呼ばれたベイビーは、新たな仲間の鼻なしエディ(フリー)、J.D.(ラニー・ジューン)、レオン”バッツ”ジェファーソン三世(ジェイミー・フォックス)を紹介される。
バッツは、ベイビーのことが好きになれないまま、現金輸送車を襲うことになる。
”マイク・マイヤーズ”のマスクを被ったバッツらは現金輸送車を襲い、ベイビーは、彼らが1人を殺したことに気づく。
3人を乗せたベイビーは、駐車場から出ようとした男のピックアップトラックと衝突してしまう。
男に銃撃されたベイビーは、その場から逃走する。
しつこく追ってくる男の車は横転し、重体にはまったバッツらは、先頭の子供連れの女性の車を奪い、彼女を気遣うベイビーが運転して走り去る。
その後、コーヒーを買ってアジトに向かったベイビーは、J.D.がいないことをバッツから知らされる。
ドクから、これで終わりだと言われたベイビーは、殺されたJ.D.がトランクに入れられている車を処分するよう指示される。
スクラップ場に向かったベイビーは、廃棄される車を見つめながら、両親(スカイ・フェレイラ/ランス・パルマー)から”iPod”をプレゼントされた幼い時のことと事故を思いだす。
ドライビング・グローブと携帯電話を捨てたベイビーは、ダイナーに向かい、仕事が終わったデボラと出かけることになる。
デボラは、ベイビーの母親がこの店で働いていたことを同僚から知らされる。
デボラと店を出たベイビーは、コインランドリーで彼女と話し、事故に遭い両親を亡くし、耳に障害があり、里親の面倒を見ていることを伝える。
ベイビーは、高級レストランに行く約束をして、デボラと楽しい時間を過ごし、アパートに戻る。
ジョーからピザ店のアルバイトを勧められたベイビーは、ドライバーの仕事を始める。
デボラとディナーを楽しんだベイビーは、その場にいたドクが食事代を払ってくれたことを知る。
ベイビーは、ドクから新たな仕事に誘われるものの、それを断る。
しかし、デボラのことをドクに知られて脅されたベイビーは、仕事を引き受けるしかなかった。
翌朝、ベイビーを迎えに行ったドクは、彼を連れて郵便局に向かう。
ドクから内部を偵察するよう指示されたベイビーは、彼の甥サムと共に建物に入る。
窓口で切手を買ったベイビーは局員と話し、偵察を終えて車に戻り、ドクに報告する。
ベイビーをアパートに送ったドクは、ジョーのことも知っていると言って彼を牽制する。
その後、デボラに電話をしたベイビーは、ドライバーの仕事をすることを話し、会う約束をする。
アジトに向かったベイビーは、バッツ、バディ、ダーリンと組むことになる。
ドクから郵便為替用紙を奪う計画の説明を受けたバッツらは、その場で一夜を過ごすことになり、実行の前に武器を調達するよう指示される。
売人のザ・ブッチャー(ポール・ウィリアムズ)と取引しようとしたバッツは、相手が警官で罠だと気づく。
ザ・ブッチャーに発砲したバッツは、銃撃戦となり全員を殺したと思う。
ダーリンが腕を撃たれたために、バッツを批判したバディは、相手が警官だったと知り納得する。
生きていた1人を殺したバッツらは、その場から逃走する。
(他にも警官の生存者がいる。)
デボラのダイナーで車を止めさせたバッツは、寄りたがらないベイビーの話を聞かずに店に入る。
怪しげな者たちと一緒のベイビーが気になるデボラは、戸惑いながら注文を聞く。
バディを侮辱したバッツは、彼の本当の怖さを知らないと言うダーリンを相手にしない。
ベイビーがこの店を嫌いだと言った理由を知ろうとしたバッツは、デボラにその件を尋ねる。
何も答えずにデボラは戻り、バッツから、彼女と知り合いかと訊かれたベイビーは、知らないと答える。
デボラに危害を加えようとして銃を手にしたバッツは、ベイビーに制止される。
支払いをしたベイビーは、”午前2時に旅立つ”というメモをデボラに残してその場を去る。
ドクから、取引成立の連絡が届いていないと言われたバッツは、警官だった相手が先に撃ってきたことを彼に伝える。
それをバディに確認し、ベイビーからも話を聞こうとしたドクは、警官に急襲されるので計画は中止だと皆に伝える。
郵便局を襲う考えを変えないバッツは、バディとダーリンも同意見だと確認する。
ドクに意見を求められたベイビーは、休息して明日に備えると伝える。
その場で待機していたベイビーは、2時が近づき、車で出かけようとするものの、バディに行き先を訊かれる。
コーヒーを買いに行くと答えたベイビーは信じてもらえず、レコーダーを持って現れたバッツからは、録音していた会話のことを訊かれる。
ベイビーは、会話の断片をミックスして歌を作っていると答えるものの、裏切り者と疑われる。
その後ドクは、バッツとバディが家から持ってきたテープを聴き、デボラのことがバレてしまったベイビーは、彼女には何も話していないと言って、ジョーも話ができないと伝える。
ドクはベイビーを計画から外そうとするが、どうしても運転すると言う彼に任せることにする。
翌日、郵便局に向かったバッツらは、為替用紙を奪って車に戻る。
裏で車を止めていたベイビーは、警備員に話しかけられる。
戻ったバッツが警備員を殺したため、ベイビーは逃げるのをやめてしまう。
バッツに殴られ銃を向けられたベイビーは、停車していたトラックの鉄筋に突っ込み、助手席のバッツを殺す。
憤慨したバディはベイビーに言い寄り、パトカーが駆け付けて銃撃戦になり、3人は逃げる。
走ってモールに向かったベイビーは、駐車場で車を奪うものの、バディとダーリンが乗っていたトラックに衝突してしまう。
駆け付けた警官と銃撃戦になったダーリンは射殺され、反撃するバディはベイビーを恨む。
その場から逃げたベイビーは老婦人の車を奪い、彼女にバッグを渡して走り去る。
アパートに向かったベイビーは、痛めつけられたジョーの無事を確認して現金を持たせる。
ダイナーに電話をしたベイビーは、自分が行くというデボラへの伝言をコックに伝える。
ジョーを介護施設に連れて行ったベイビーは、テープレコーダーに必要事項を録音し、戻ってこれるか分からないと彼に伝えてダイナーに向かう。
ベイビーは、その場にいたバディに脅される。
そこに現れた警官は、トイレを借りるために奥に向かう。
バディを銃撃したたベイビーは、デボラを連れて逃げる。
戻った警官は、床に倒れていたバディに撃たれる。
ドクに連絡したベイビーは無視されそうになり、若者の車を奪ってアジトに向かう。
ベイビーは、為替用紙をドクに見せて、バディを撃ったことを伝える。
協力を拒んだドクだったが、デボラも一緒だったために、ベイビーにテープを返して現金を渡し、国境を越えるよう指示する。
ベイビーとデボラと共に駐車場に向かったドクは、現れた武器取引の生き残りの3人を、銃弾を受けながら殺害する。
そこに、パトカーに乗ったバディが現れ、ドクを轢き殺す。
ドクの車のキーを拾ったベイビーは、バディを銃撃する。
ベイビーを殺そうとしたバディは、壁に突っ込む。
その隙に、ベイビーはデボラと共にドクの車で逃走し、車を替えてバディと決着をつけようとする。
パトカーを階下に落下させたベイビーだったが、飛び降りていたバディに銃を向けられ、両耳に発砲される。
鼓膜が破れそうになったベイビーは苦しみ、バールを手にしたデボラがバディに襲いかかる。
銃を落としたバディは、それを拾ったベイビーに銃撃され、炎上するパトカーの上に落下して爆死する。
デボラの運転する車の中で目覚めたベイビーは、彼女が母親のために作ったテープを聴いていることに気づく。
その後、警官が橋の道路を封鎖していたため、デボラを救おうとしたベイビーは投降する。
逮捕起訴されたベイビーの裁判が始まり、デボラや車を奪われた老婦人、郵便局員、そしてジョーは、思いやりがあり慈悲深い彼の行動を語り、擁護する証言をする。
25年の懲役刑を言い渡されたベイビーは、5年後には仮釈放の審問を受けることになる。
デボラは、服役中のベイビーに手紙を送る。
出所の日、デボラは、新たな生活を始めるために購入したヴィンテージカーでベイビーを迎えに行く。/read]
*(簡略ストーリー)
アトランタ。
強盗団の逃走車のドライバーであるマイルズ”ベイビー”は、幼い頃に交通事故で両親を亡くし、その後遺症で耳鳴りがするようになり、それを忘れるために常に音楽を聴いていた。
聾唖者である里親ジョーの世話をするベイビーは、ボスのドクに借金があり、それを返すために彼の仕事を続けていた。
そんなベイビーは、ダイナーで働くデボラと出会い惹かれ合うようになり、ドクの借金も返済して、真面目に暮らそうとするのだが・・・。
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若くしてその才能を開花させて期待に応え続けるエドガー・ライトが、かねてから構想を練っていた企画であり、製作総指揮と脚本を兼ねて監督した意欲作。
スタイリッシュな映像と、挿入される多くの曲に合わせた迫力あるカーアクションなど、エドガー・ライトの斬新な演出は各方面で絶賛された。
第90回アカデミー賞では、音響編集、録音、編集賞にノミネートされた。
平凡な青年から、ハンドルを握った瞬間に豹変する主人公をクールに演ずるアンセル・エルゴート他、その恋人、犯罪グループの各キャラクターを演ずる実力派スター豪華競演も注目だ。
北米興行収入は1億ドルを突破し、全世界では約2億2700万ドルのヒットとなった。
犯罪グループのボスとして、圧倒的な存在感でドラマに重みを加えるケヴィン・スペイシー、主人公と愛し合うようになる、気さくで陽気な女性を魅力的に演ずるリリー・ジェームズ、主人公をからかう犯罪者仲間のジョン・バーンサル、気に入らない者を容赦なく殺す凶暴な男ジェイミー・フォックス、終盤では主人公と対決するジョン・ハム、セクシーなその妻エイザ・ゴンザレス、主人公の里親CJ・ジョーンズ、主人公の犯罪仲間フリーとラニー・ジューン、主人公の母親スカイ・フェレイラ、父親のランス・パルマー、主人公の幼少期ハドソン・ミーク、レストランの客ビッグ・ボーイとキラー・マイク、武器商人のポール・ウィリアムズ、刑務所の看守ジョン・スペンサー、映像で出演するノエル・フィールディングとニック・フロスト、裁判所の手話通訳の声でウォルター・ヒルが出演している。