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張り込みプラス Another Stakeout (1993)

1987年に公開されたヒット作「張り込み」の続編。
姿を消した組織犯罪の目撃者である証人を捜すために張り込みをする2人の刑事が巻き起こす騒動を描く、製作総指揮、監督ジョン・バダム、主演リチャード・ドレイファスエミリオ・エステベスロージー・オドネルデニス・ファリーナキャシー・モリアーティミゲル・フェラーマデリーン・ストウ他共演の犯罪コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ジョン・バダム

製作
ジム・カウフ
キャサリン・サマーズ
リン・ビグロー
製作総指揮:ジョン・バダム
脚本:ジム・カウフ
撮影:ロイ・H・ワグナー
編集:フランク・モリス
音楽:アーサー・B・ルービンスタイン

出演
クリス・リーシー刑事:リチャード・ドレイファス
ビル・ライマーズ刑事:エミリオ・エステベス
ジーナ・ギャレット:ロージー・オドネル
ブライアン・オハラ:デニス・ファリーナ
パム・オハラ:マーシャ・ストラスマン
ルーラ”ルー”デラノ:キャシー・モリアーティ
トーマス・ハスリック:ジョン・ルービンスタイン
トニー・カステラーノ:ミゲル・フェラー
マリア・マグワイア:マデリーン・ストウ
バーバラ・バーンサイド:シャロン・モーン
ガエタノ:サミー・ジャクソン
マクナマラ:クリストファー・ドイル
フィル・コールドシャンク警部:ダン・ラウリア
レイナルド・マグワイア:スコット・アンダーソン
フェリーの船長:ジョン・バダム

アメリカ 映画
配給 ブエナビスタ
1993年製作 105分
公開
北米:1993年7月23日
日本:1994年2月19日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $20,208,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ラスベガス
殺し屋トニー・カステラーノ(ミゲル・フェラー)は、連絡を受けてターゲットの元に向かう。

組織犯罪の目撃証人であるルーラ”ルー”デラノ(キャシー・モリアーティ)は、郊外の家で警察の監視下に置かれていた。

汚染浄化サービスのタンク車が来たことを外で監視する同僚から知らされた警官のマクナマラ(クリストファー・ドイル)は、今日が作業日だと知り問題ないことを確認する。

作業員に扮したトニーはルーがいる家を監視し、ピザの配達が来たことを知ったマクナマラは不審に思い、同僚のタイマンと共に緊急事態発生を伝える。

マクナマラらがピザの配達員を調べている間に、トニーは配達員の車に乗りタンク車を置いて走り去る。

タンク車が浄化槽に何かを注入していることを知ったマクナマラらは、ルーを逃がそうとする。
...全てを見る(結末あり)

トニーが無線機のスイッチを入れた瞬間、タンク車は爆発して家も吹き飛ぶ。

家から出ていたルーは爆風でプールに落下し、恋人のマイケルは焼死する。

現場を調べた地方検事局/DAのトーマス・ハスリック検事(ジョン・ルービンスタイン)は、遺体を調べてもルーが見つからないため、無事だったマクナマラの失態を責める。

シアトル
市警のクリス・リーシー刑事(リチャード・ドレイファス)と相棒のビル・ライマーズ(エミリオ・エステベス)は、殺人犯を追って、ある建物に入る。

犯人を追い詰めたクリスだったが、襲い掛かってきた相手と共に生ごみ回収車の荷台に落下してしまう。

ゴミの中で犯人を捕らえたクリスだったが、仲間を殺されたホームレスが犯人を射殺してしまう。

拳銃はクリスが落したものだった。

ゴミだらけの状態で警察署に戻ったクリスとビルは、分署長のフィル・コールドシャンク警部(ダン・ラウリア)に呼ばれる。

自分の拳銃が殺人に使われたことを追求されたクリスは、ビルと共にDAに出頭するよう指示される。

告発されるのではなくDAの仕事を手伝うようにと言われた二人は、担当の検事補ジーナ・ギャレット(ロージー・オドネル)を紹介される。

ジーナから、シカゴのマフィアの裁判の証人ルー・デラノの捜索への協力を依頼されたクリスとビルは、彼女がこの街に住むオハラ夫妻に電話をしていることを知らされる。

オハラ夫妻は2日前にベインブリッジ・アイランドの別荘に向かったため、クリスとビルは、その場を二人だけで監視することを指示される。

隣家である判事の別荘を借りてあると言われたクリスとビルは、ジーナから、絶対に汚さないようにと警告される。

ビルの父親になりジーナは妻に扮すると言われたクリスは、彼女がボスであることを確認する。

ビルにからかわれながらアパートに送ってもらったクリスは、恋人のマリア・マグワイア(マデリーン・ストウ)に追い出されそうになる。

6年間も暮らして結婚する気になれないクリスに愛想を尽かしたマリアは、彼から離婚する家系だと言われても納得しない。

仕方なく結婚すると伝えたクリスだったが、もう遅過ぎると伝えたマリアは彼の元を去る。

ラスベガス
組織とつながっていたハスリック検事は、ルーを捜し出すことをボスのガエタノ(サミー・ジャクソン)から強要される。

ベンツを支給されたクリスとビルはジーナを迎えに行き、バッグを4つも持参しようとする彼女に驚く。

不満を訴えたクリスは、ジーナから、セレブ夫妻を演じるために必要だと言われる。

トランクを開けて張り込み用の機材を見せたクリスとビルは、ジーナの荷物を減らすことには成功するものの、彼女の愛犬(ロットワイラー)のアーチーを連れて行くことのなり、噛みつくと脅されてる。

フェリーに乗ったクリスは、ビルから、マリアを逃がさないために結婚するべきだと言われる。

クリスと共にジーナから家族の経歴書を渡されたビルは、若く見せるために髭を剃るようにと言われるものの、それを拒む。

ベインブリッジ・アイランド
ビルはクリスの指示に従い仕方なく髭を剃り、三人は別荘に向かう。

クリスは、外壁を修理する隣の別荘のバーバラ・バーンサイド(シャロン・モーン)に会釈する。

ジーナは、別荘からの眺めや内装、そしてアンティーク家具などを見て感激する。

猫を追いかけるアーチーに気づいたジーナは、オハラの別荘に向かったためにそれを追う。

ブライアン・オハラ(デニス・ファリーナ)と妻パム(マーシャ・ストラスマン)に謝罪したジーナは、”夫”のクリスを紹介して、ビルは、”父の”初婚の子だと伝える。

マリアに電話をしたクリスは、留守だったために浮気していると思い、シアトルに戻ろうとする。

車を使おうとしたクリスは、ジーナがアーチーを連れて買い物に出かけてしまったために苛立つ。

ラスベガス
ガエタノに呼ばれたトニーは、ルーの死体が見つかっていないことを知らされ、後始末を頼むと言われる。

夕食の準備をしたクリスは持参した食料をビルに渡し、ジーナから、オハラ夫妻を招待したと言われたため、それを否定して口論になる。

ジーナの作った食事を食べる気はなかったクリスだったが、その美味しさに驚く。

その後、電柱に上ったビルは電話線に盗聴器をセットして、クリスと共にチェックする。

眠気と戦いながら監視していたビルはうたた寝してしまい、アーチーに起こされ、オハラ夫妻が揉めていることに気づき、午前4時41分だというのを確認する。

夜が明けて、ジーナを起こしてジョギングしいるブライアンを尾行させたビルは、クリスも起こしてそれを伝える。

ブライアンに追いつけないジーナは、アーチーがウサギに襲い掛かったために、林の中を引きずられて大変な目に遭う。

パムを監視していたクリスは、ブライアンは戻ったもののジーナがいないことに気づく。

街道で青年フランクに助けられて送ってもらったジーナは、優しい彼に感謝する。

フランクにジーナの父親に間違えられたクリスは、気分を害する。

オハラ家に電話がかかり、それを聴いたクリスとジーナは、パムの友人ケイトが夫ラリーとの問題を話していることを確認する。

窓ガラスが割れたために警戒するクリスとジーナ、そして飛び起きたビルは、野球のボールが投げ込まれたことに気づく。

バーバラの姿が見えたために隣に向かったクリスは、彼女に挨拶してボールが投げ込まれたことを伝える。

息子のロニーがやったことだと思い、バーバラはクリスに謝罪する。

ジーナは入浴中だったために電話に出たビルは、相手がマリアだったために驚き、男としては最低だが、クリスが愛していることを伝える。

クリスを呼びに行ったビルは、彼がバーバラと一緒だったために呆れてしまい、マリアにはいなかったと伝える。

ビルが何か隠していると考えたマリアは、電話を切る。

留守番電話でオハラ夫妻が外出していることを知ったクリスとビルは、ジーナに見張らせて彼らの別荘に忍び込む。

内部を調べていたビルは、ジーナとクリスから夫妻が戻ってきたことを知らされ、慌てて外に出るものの、バッグを忘れたことに気づく。

ところが、内部から鍵が閉まってしまい、クリスから引き延ばすようにと指示されたジーナは、オハラ夫妻に話しかけて夕食に誘う。

違う入口から入ったビルは、バッグを持ってその場を去る。

ラスベガス
ハスリックに会ったトニーはルーの居場所を訊き、見つけたら教えると言われる。

オハラ夫妻を招待している間にビルが彼らの別荘に盗聴器を仕掛けることになる。

ジーナと揉めたクリスとビルは降りると言って去ろうとするが、一人で任務を遂行すると言うジーナが泣き出したために思い止まる。

夫妻が現れ、戻ると思ったと言うジーナは、ビルに盗聴のことを任せて、クリスには結婚5年目でラブラブだと伝えてキスする。

ジーナが着替えに行ってしまったため、一人でオハラ夫妻を迎えたクリスは、飲み物を用意する。

ジーナの名前を、死んだ最初の妻の名と間違えたなどと話すクリスの言動が気になるブライアンは、招待を受けたことを後悔する。

夫妻の別荘に侵入して盗聴器を仕掛けたビルは、何者かに殴られて気を失う。

酒を作ったクリスは、ジーナには強烈なジントニックを用意する。

夫妻を歓迎したジーナは、クリスから受け取ったグラスを口にして、思わず吹き出してしまう。

ビルを殴って拘束したのはルーは、拳銃を手にして彼を地下室に閉じ込める。

食事が始まり、ビルが戻らないために様子を見に行ったクリスは、誰もいないことを確認して、作動したスプリンクラーの水でずぶ濡れになってしまい別荘に戻る。

パムの友人ケイトの夫婦間のトラブルの話になり、ジーナは思わず夫ラリーの名前を口にしてしまう。

ラリーの名前を知っている理由を訊かれたジーナは答えに困り、着替えて戻ってきたクリスもケイトとラリーのことを訊かれる。

知らないと言うクリスに、ある方法で自分は知っていると伝えたジーナは話してしまおうとする。

盗聴のことを話すと思ったクリスは焦るが、ジーナは”見えてしまう”と言って、自分を霊能者と間違える者もいると伝える。

人の名前や考えが頭に浮かぶと言うジーナに話を合わせたクリスは、かかってきた電話に出ようとする。

パムは霊能者の話に興味を持つが、馬鹿げた会話を聞いていられないブライアンは、トイレに行くと言って席を立つ。

電話はマリアからで、メキシコに帰ると言う彼女は、結婚して子供が欲しいことをクリスに伝える。

相手に愛していると伝えているクリスの電話の会話を聴いてしまったブライアンは、彼がプロポーズしたために驚く。

クリスが電話を切られたため、ブライアンは身を隠す。

椅子に縛られたまま階段を上がったビルは、ドアが開いたために転げ落ちて再び気を失ってしまい、ルーはそれに気づく。

パムに霊視して見せるジーナに止めさせたクリスが、電話は世論調査だったと彼女に伝えたため、呆れたブライアンは帰ろうとする。

引き留めるクリスとジーナに説得されたブライアンは、パムに、クリスがマリアという女性に電話でプロポーズしたことを話す。

夫の浮気も見抜けない霊媒師のジーナも信じられないと言うブライアンは、最初の妻もクリスが殺したと考えて帰ろうとする。

デザートの用意ができたと言われたために、食べて直ぐに帰ろうとしたブライアンは引き止められるものの、パムと共にその場を去る。

クリスは、ビルを捜すためにオハラ夫妻の別荘に向かう。

戻ってきたブライアンとパムに、拘束して頭に袋を被せた男は殺し屋だと伝えたルーは、彼を殺そうとする。

口をテープで塞がれたビルは刑事だと言っても分かってもらえず、車に運ばれる。

それを目撃したクリスとジーナは車を追うものの、見失ってしまう。

港に着いたルーはビルをトランクから出し、恋人マイケルの仇だと言って桟橋で射殺しようとする。

抵抗したビルは海に飛び込み、ルーに発砲されるもののそれをかわす。

そこにクリスとジーナの乗った車が現れ、迫ってきたためにルーは海に落ちてしまう。

クリスとジーナも海に飛び込み、彼女はビルを助ける。

ルーに襲い掛かったクリスは、銃を奪って観念させる。

車の重みで桟橋が崩れそうになり、水から上がったビルが車を動かそうとする。

バックさせることに成功したビルは喜ぶが、桟橋が壊れて、落下した車は沈んでしまう。

ルーを見つけたことをハスリックから知らされたガエタノは、絶対に証言させるな伝えて、トニーに連絡する。

病院で手当てを受けたルーは、現れたハスリックに、友人であるオハラ夫妻に会わせなければ同行しないと伝える。

その頃、トニーは島に到着する。

別荘に戻り帰る支度をしようとしたクリスとビルは、猫を追って行ったアーチーを引き留めようとするものの無駄だった。

マリアの件をビルに話しながら気落ちするクリスは、ジーナがルーらと共に戻ったことを確認する。

現れたもう一人の男(トニー)が銃を手にしたため、クリスとビルは、オハラ夫妻の別荘に向かいそれを知らせようとする。

ビルを殺し屋だと思っているルーはそれを知らせ、クリスらは護衛の警官に発砲される。

バッジを見せるものの発砲されたクリスは、ビルを別荘に向かわせる。

ルーから昨夜の男だと言われたジーナは、護衛警官にクリスとビルは警官だと伝える。

ジーナはそれをクリスとビルに伝え、応援を呼びに行った警官はトニーに狙撃される。

もう一人も銃撃したトニーは、ハスリックを射殺する。

ルーを逃がしたジーナは、トニーに襲い掛かるものの殴られる。

ジーナを人質に取られたクリスとビルは手出しできず、トニーはルーを連れて逃げようとする。

そこにアーチーが現れてトニーに襲い掛かり、彼とジーナはプールに落ちる。

ルーを守ろうとしたジーナは肩を撃たれるものの、クリスとビルはトニーを射殺する。

その後、クリスとビルは、手当てを受けて病院に運ばれるジーナとの微妙な関係を確認してジョークを言い合い、彼女と別れる。

シアトル
心配してくれるビルにアパートまで送ってもらったクリスは、部屋に向かいマリアに電話をするものの、対応した母親に切られてしまう。

電話機が移動するために不思議に思ったクリスは、電話線を外してその場に立つマリアに気づき、結婚を申し込む。

マリアはそれを承諾し、クリスと愛を確かめる。

それに気づいたビルは安堵し、車内から双眼鏡で二人を除く。


解説 評価 感想

参考:
・「張り込み」(1987)
・「張り込みプラス」(1993)

*(簡略ストー リー)
シアトル
市警のクリス・リーシー刑事と相棒のビルは、組織犯罪の目撃者である証人のルーが姿を消したために、検事補のジーナと共に捜査を命ぜられる。
ルーが連絡したオハラ夫妻がいるベインブリッジ・アイランドの別荘を監視することになったクリスとビルは親子に、ジーナがクリスの再婚相手に扮して現地に向かう。
その頃、裁判で証言されては困る組織は、手を組んでいた検事のハスリックから情報を入手し、殺し屋トニーにルーの抹殺を指示する。
オハラ夫妻と親交を深めるクリスらは、ルーが現れるのを待つのだが・・・。
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製作総指揮を兼ねたジョン・バダムの軽快な演出と、リチャード・ドレイファスの熱演などが話題になりヒットした「張り込み」(1987)の続編。

6年ぶりの続編ということもあり、恋人と破局寸前の主人公の苦悩を絡めた内容であり、進行的には前作と同じようなシーンが繰り返される。

新キャラクターである検事補役のロージー・オドネルの活躍も重視した展開で進むものの、前作に比べていまいちパンチに欠ける演出が気になる。

そのため、期待された興行成績は不振で、北米興行収入は前作の1/3以下という結果になってしまった。
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $20,208,500

出て行った恋人とのことで悩みながら任務を遂行するリチャード・ドレイファス、その相棒で、前作とは、主人公と立場を逆転させているような行動をしながら活躍するエミリオ・エステベス、二人に協力を要請する検事補役を愉快に演ずるロージー・オドネル、彼女らに監視される夫妻デニス・ファリーナマーシャ・ストラスマン、二人の友人である証人のキャシー・モリアーティ、彼女を捜す組織と組んでいた検事ジョン・ルービンスタイン、組織に雇われる殺し屋ミゲル・フェラー、主人公の隣の別荘の住人シャロン・モーン、組織のボス、サミー・ジャクソン、証人を護衛する警官のクリストファー・ドイル、前作も登場し分署長に昇進している警部のダン・ラウリア、クレジットなしということなので端役出演かと思いきや、ほぼ全編で登場する前作のヒロイン、マデリーン・ストウ、その弟スコット・アンダーソン、そしてジョン・バダムがフェリーの船長役で出演している。


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