フォーク・シンガーとして名高いウディ・ガスリーの息子で吟遊詩人アーロ・ガスリーの1967年のアルバム”Alice’s Restaurant Massacree”を基に製作された作品。 監督、脚本アーサー・ペン、主演アーロ・ガスリー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アーサー・ペン
製作
ヒラード・エルキンズ
ジョセフ・マンデューク
原作:アーロ・ガスリー
脚本
アーサー・ペン
ベナブル・ハーンドン
撮影:マイケル・ネッビア
編集:デード・アレン
音楽:アーロ・ガスリー”Alice’s Restaurant Massacree”
出演
アーロ・ガスリー:アーロ・ガスリー
パット・クイン:アリス・ブロック
ジェームズ・ブロデリック:レイ・ブロック
マイケル・マックラネイサン:シェリー
ジェフ・アウトロー:ロジャー・クロウサー
ティナ・チェン:マリー=チャン
キャサリーン・デブニー:カリン
リー・ヘイズ:本人
ピート・シーガー:本人
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1969年製作 110分
公開
北米:1969年8月20日
日本:1970年11月
北米興行収入 $6,300,000
■ アカデミー賞 ■
第42回アカデミー賞
・ノミネート
監督賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
青年アーロ・ガスリー(アーロ・ガスリー)は、徴兵を逃れようとして、政府公認の高等教育受けるために、ヒッチハイクである大学に向かう。
学生生活に慣れた頃、友人ロジャー・クロウサー(ジェフ・アウトロー)がアーロを訪ねてくる。
教授や学生と、度々揉め事を起こすアーロは、変態のヒッピー呼ばわりされ、警察に何度も逮捕されてしまう。
大学を止めたアーロは、難病の父ウディ・ガスリーを見舞い、教会を手に入れた友人のアリス・ブロック(パット・クイン)と夫のレイ(ジェームズ・ブロデリック)の元を訪ねる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
青年アーロ・ガスリーは、徴兵を逃れるためにある大学に入学する。
しかし、度々揉め事を起こすアーロは、変態のヒッピー呼ばわりされて、警察に逮捕されたりもする。
大学を止めたアーロは、難病の父親ウディ・ガスリーを見舞い、教会を手に入れた友人アリスと夫のレイの元を訪ねる。
アリスとレイはレストランを始めるが、アーロと同じような若者ばかりが集う店だった。
その後、アーロは少女カリンと知り合い愛し合うようになるが、レストランのゴミの廃棄で警察に逮捕されてしまう。
保釈されたアーロは徴兵検査を受けることになり、それを逃れるために狂人を装うものの効果はなかった。
しかしアーロは、皮肉なことに逮捕歴のお陰で徴兵を逃れることができる。
そんなアーロは、父ウディを再び訪ね、辛いことを経験しなければ、人生の答えは見つからないことを悟る・・・。
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「奇跡の人」(1962)や「俺たちに明日はない」(1967)など、問題作で注目されたアーサー・ペンが、ベトナム戦争で疲弊し、反戦ムードが漂う社会の世相を反映し、悩めるアメリカを鋭い視点で描いた作品。
第42回アカデミー賞では、アーサー・ペンが監督賞にノミネートされた。
主演のアーロ・ガスリーをはじめ、素人のような俳優達の荒っぽい演技が、かえってその時代の無力感漂う若者達の生き様を感じさせ、細部まで完璧に作った、再現フィルムのような雰囲気で、現在製作される、この時代を舞台にした作品よりも、リアルに感じ新鮮味がある。
もちろん、偉大な父親であり、難病に悩まされ不遇な晩年を送ったウディ・ガスリーの闘病生活や、それを見舞う息子アーロの姿も要所要所で登場する。
アーロの行動や人物像とは違う、しっとりとした雰囲気の親子関係を映したシーンは心を打つ。
レストランを開く主人公の友人夫妻パット・クインとジェームズ・ブロデリック、元麻薬依存症患者マイケル・マックラネイサン、主人公の友人ジェフ・アウトロー、主人公の恋人役ティナ・チェンとキャサリーン・デブニー、本人役でリー・ヘイズとピート・シーガーなどが共演している。