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僕のワンダフル・ライフ A Dog’s Purpose (2017)

2010年に発表された、W・ブルース・キャメロンの著書”A Dog’s Purpose”を基に製作された作品。
生まれ変わる度に自分の生きる目的を考える犬と人々の触れ合いを描く、監督ラッセ・ハルストレム、出演ジョシュ・ギャッド(声)、デニス・クエイドKJ・アパジュリエット・ライランスペギー・リプトンブリット・ロバートソンジョン・オーティス他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:ラッセ・ハルストレム

製作:ギャヴィン・ポローン
原作:W・ブルース・キャメロンA Dog’s Purpose
脚本
W・ブルース・キャメロン
キャスリン・ミション
オードリー・ウェルズ
マヤ・フォーブス
ウォーリー・ウォロダースキー
編集:ロバート・レイトン
撮影:テリー・ステイシー
音楽:レイチェル・ポートマン

出演
トビー/ベイリー/エリー/ティノ/ワッフルズ/バディ(声):ジョシュ・ギャッド
イーサン・モンゴメリー:デニス・クエイド
イーサン・モンゴメリー(少年期):KJ・アパ
イーサン・モンゴメリー(8歳): ブライス・ガイザー
エリザベス・モンゴメリー:ジュリエット・ライランス
ハンナ:ペギー・リプトン
ハンナ(少女期):ブリット・ロバートソン
カルロス・ルイス:ジョン・オーティス
マヤ:カービー・ハウエル=バプティスト
アル:プーチ・ホール
ジム・モンゴメリー:ルーク・カービー
ビル:マイケル・ボフシェヴァー
フラン:ガブリエル・ローズ
トッド:ローガン・ミラー
ウェンディ:ニコール・ラプラカ
ヴィクター:プリモ・アロン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2017年製作 98分
公開
北米:2017年1月27日
日本:2017年9月29日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $64,508,600
世界 $196,386,850


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1950年代。
生きる目的を考える野良犬である子犬トビー(ジョシュ・ギャッド:声)は野犬捕獲業者に捕らえられ、安楽死させられる。

1961年。
ゴールデン・レトリバーの子犬に生まれ変わったトビーは檻から抜け出し、二人の男につかまり売られそうになる。

真夏の車内にいたトビーに気づいた8歳のイーサン・モンゴメリー(ブライス・ガイザー)は、母エリザベス(ジュリエット・ライランス)と共に子犬を助けて家に連れて行く。

元気になった子犬を飼うことを父ジム(ルーク・カービー)に許可してもらったイーサンはベイリーと名付ける。
...全てを見る(結末あり)

エリザベスと共に金物店に向かったイーサンは、ベイリーに首輪と名札を付ける。

イーサンはベイリーを可愛がり、両親と共に向かった祖父母ビル(マイケル・ボフシェヴァー)とフラン(ガブリエル・ローズ)の家にも連れて行く。

つぶれたフットボールのボールを見つけたベイリーはそれが気に入り、イーサンはそれで一緒に遊んだ。

ある日、留守番をしていたベイリーが、営業マンであるジムの仕事場の部屋を散らかしてしまったことを知ったイーサンは焦る。

帰宅したジムから、上司が来ると言われて叱られたイーサンは、元に戻すようにと指示される。

自分が何でも決めるボスで、ベイリーは犬のボスだと言うイーサンは、それに反応したベイリーに”ボス・ドッグ”というあだ名をつける。

ジムは、デスクの上に”セント・ゴーデンス金貨”のコレクション・ケースを開けたまま席を外す。

金貨を手にしたイーサンはそれを落とし、ベイリーが飲み込んでしまう。

上司と妻を歓迎したジムとエリザベスは、イーサンも含めて食事をする。

営業成績を上司から評価されたジムは内勤を希望するものの、営業マンとして頑張ってもらいたいと言われる。

上司からコインのコレクションのことを訊かれたジムは、それを見せようとするものの、エリザベスの提案で食後にすることにする。

焦るイーサンは、ベイリーを散歩に連れて行くと言って席を立ち、フンをさせようとする。

ベイリーに何とかフンをさせたイーサンは、金貨を見つけて家に戻る。

ジムがコレクションを上司に見せようとしていたため、イーサンはそれを制止してネズミがいると言って騒ぎを起こす。

イーサンはコインを戻すものの、ベイリーを捕まえようとしたジムは、ネズミを怖がる上司の妻に恥をかかせてしまう。

昇進を期待していたジムは、全てを台無しにしたベイリーをガレージに閉じ込めてしまい、イーサンはベイリーのせいではないと言うものの許してもらえなかった。

ガレージから抜け出したベイリーは、地下室の窓から家に入り、イーサンの部屋に向かう。

高校生になったイーサン(KJ・アパ)はフットボールの花形選手となり、相変わらずいつもベイリーと一緒だった。

仕事に失敗したジムはアルコール依存症となり、生きる気力を失っていた。

ある日、カーニバルを楽しんでいたイーサンは、射撃をしていたハンナ(ブリット・ロバートソン)に惹かれてしまい、それに気づいたベイリーは二人を接近させる。

ハンナを誘い楽しんだイーサンは、彼女を家に送り、また会うことを約束する。

夏の間、イーサンとハンナはベイリーと共に毎日過ごし、二人は自然に惹かれ合うようになる。

酒を飲んでエリザベスに当たり暴力をふるうジムを制止したイーサンは、父を家から追い出す。

フットボールの大事な試合で活躍したイーサンは、大学のスカウトの目に留まる。

そんな息子イーサンの試合を、ジムは気づかれないようにして観戦していた。

試合後、ミシガン州立大学の4年間の奨学金が出たことをエリザベスに伝えたイーサンは、母と共にそれを喜ぶ。

バーガーショップに寄ったイーサンは、その場に現れた酔ったジムから、試合を見たと言われる。

その様子を見ていたチームメイトのトッド(ローガン・ミラー)は、アル中の父親が原因でミシガンに逃げるのかと言ってイーサンをからかう。

大学が知ったら問題になると言われたイーサンは、トッドを殴り倒す。

夜中に物音に気づいたベイリーは、火を点けた花火を玄関に投げ込んだトッドに襲い掛かる。

火は燃え広がり、吠えるベイリーに気づいたイーサンはエリザベスを起こし、シーツを利用して二階の窓から逃げようとする。

近所の人々に協力してもらい、エリザベスとベイリーを逃がしたイーサンは、シーツが落ちてしまったために仕方なく飛び降りる。

脚を痛めたイーサンは救急車でエリザベスと共に病院に向かい、ベイリーがそれを追いかけようとする。

諦めたベイリーは、その場で怯えていたトッドに襲い掛かり、彼は、逃げたことを不審に思う警官の尋問を受ける。

その後、エリザベスは、治療を受けたイーサンとベイリーと共に両親の家に向かう。

火事の怪我でフットボールを諦めるしかなかったイーサンは家に閉じ籠り、彼と遊べないベイリーは農場のロバと仲良くなる。

訪ねて来てくれたハンナに、自分への同情は要らないと言うイーサンは、終わりにしようと彼女伝えて別れる。

つぶれたボールをくわえてきたベイリーの顔を撫でたハンナは、ボールを木に向かって投げる。

ボールは枝に引っ掛かり、それが取れないために戸惑うベイリーに別れを告げたハンナは、泣きながらその場を去る。

その後、イーサンは農業学校に入ることになり、エリザベスや祖父母、そしてベイリーに見送られて旅立とうとする。

イーサンが投げたボールをキャッチしたベイリーは、車で走り去った彼を追う。

それに気づいて車を止めたイーサンは、直ぐに戻って来ることをベイリーに伝え、家に戻るようにと言って、ベイリーを降ろし走り去る。

その後、体の動きが鈍くなったベイリーは食欲もなくなり、エリザベスと両親は獣医に診察してもらう。

腎臓が弱り回復は無理だろうと言われたビルは、イーサンに電話をしてベイリーのことを伝える。

駆け付けたイーサンと家族に見守られながら、ベイリーは息を引き取る。

1980年代初頭、シカゴ
雌のジャーマン・シェパードに生まれ変わったベイリーは、シカゴ市警の警察犬”エリー”として、飼い主である警官のカルロス・ルイス(ジョン・オーティス)と共に暮らしていた。

市民のために活躍するエリーだったが、一人暮らしで孤独なカルロスは寂しそうだった。

そんなカルロスの気持ちを、エリーは理解した。

ある日、少女誘拐事件が起きた現場にエリーと向かったカルロスは、元恋人との別れ話がこじれた男が、12歳の娘を連れ去ったことを知る。

少女の服を渡されたカルロスは、その匂いをエリーに嗅がせて、犯人が貯水池に向かったという連絡を受けて急行する。

カルロスとエリーは男と少女を見つけるが、揉み合った彼女は水中に転落してしまう。

エリーが水に飛び込み少女を助け、カルロスは逃げようとした男を追う。

カルロスの背後に回った男は銃を構えるが、エリーが襲い掛かる。

男を取り押さえたカルロスは、撃たれたエリーが苦しんでいることに気づく。

救援を求めるカルロスだったが、エリーは息を引き取る。

1980年代半ば、アトランタ
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークに生まれ変わったエリーは、ティノと名付けられ、大学生のマヤ(カービー・ハウエル=バプティスト)に可愛がられていた。

学生のアル(プーチ・ホール)に話しかけられて勉強会に誘われたマヤだったが、それを断ってしまう。

殆どマヤとだけ過ごすティノは、ある日、公園で遊ぶランドシーアに一目惚れしてしまう。

それがアルの愛犬ロクシーだと知ったマヤは彼に挨拶して、その後、二人は付き合い始める。

アルからプロポーズされたマヤはそれを承諾し、二人は結婚する。

子供も二人生まれて家族が増え、ティノとロクシーの絆も深まった。

ある日、病院に連れて行かれたロクシーは、そのまま戻らなかった。

数年が経ち、ティノもマヤに見守られながら息を引き取る。

セント・バーナードオーストラリアン・シェパードのミックス犬に生まれ変わったティノは、ウェンディ(ニコール・ラプラカ)に引き取られる。

郊外で暮らすウェンディは、ワッフルズと名付けた子犬を飼うことを恋人のヴィクター(プリモ・アロン)に伝えるものの、家に入れるなと言われる。

成長したワッフルズが邪魔になったヴィクターは、飼い主を探すとウェンディに伝えて連れて行き、ある町に捨ててしまう。

家には戻りたくないワッフルズは、近寄ってきた犬に親しみを感じて、飼い主の女性レイチェルの匂いに覚えがあった。

町を離れて小麦畑にたどり着いたワッフルズは、以前、来たことがあるように思える。

ある農場にいた動物が、あの時のロバだと気づいたワッフルズは、ベイリーだった時のことを思い出し、イーサンがいるかもしれないと考える。

初めて会ってから約50年が過ぎたイーサン(デニス・クエイド)に飛びついたワッフルズは、自分がベイリーで、何度も生まれ変わり、やっと見つけたことを分かってもらおうとする。

エサを与えたイーサンは、飼えないので家に帰るようにと伝えるものの、ベイリーはポーチから離れなかった。

翌日イーサンは、犬を保健所に連れて行く。

しかし、独り暮らしのイーサンは犬が気になり、保健所に向かい連れ戻して飼うことにする。

体を洗ってもらったベイリーは、イーサンに連れられて50年前と同じ金物店に向かい、バディという名で首輪と飼い主が分かる名札を付けられる。

独りで暮らすイーサンをどうすれば幸せにできるか考えたバディは町に向かい、先日、会った犬と飼い主のレイチェルを捜す。

レイチェルの家について行ったバディは、そこに現れた彼女の母親の匂いでハンナ(ペギー・リプトン)だと気づく。

近づいてきたバディが迷い犬だとレイチェルから知らされたハンナは、首輪の名札で飼い主がイーサンだということを知る。

驚くハンナは運命を感じ、バディをイーサンの家に連れて行く。

バディと共に現れたハンナに気づき動揺するイーサンは、戸惑いながら歓迎して話し、彼女の夫が亡くなったことを知る。

娘が出産するために町に戻ったと言うハンナは、引っ越してきたとイーサンに伝える。

独身を通していると言うイーサンは、帰ろうとするハンナに昔のことを謝罪し、悔やまない日はなかった、引き留めないではいられないと伝えて彼女にキスする。

その後、イーサンとハンナは、家族とバディに祝福されながら結婚する。

自分がベイリーの生まれ変わりだと伝えたいバディは、納屋にある何かの匂いに気づく。

つぶれたフットボールのボールを見つけたバディは、それをくわえてイーサンの元に向かい遊んでもらう。

仕事があると言うイーサンに再びボールを渡したバディは、それを投げてもらい、ベイリーの時にやった技を見せてキャッチする。

バディが”ボス・ドッグ”であるベイリーだと気づいたイーサンは驚き、再会を喜び抱きしめる。

ベイリーが犬の一生を繰り返して学んだことは、楽しみ、困っている人を探して救い、過去や未来を気にせずに今を生きることであり、それが犬の目的だと考える。

首輪に名札を付けられたベイリーは、イーサンとハンナと共に幸せに暮らす。


解説 評価 感想

参考:
・「僕のワンダフル・ライフ」(2017)
・「僕のワンダフル・ジャーニー」(2019)

*(簡略ストー リー)
1961年。
8歳の少年イーサンと母エリザベスに酷暑の車内から救い出されたゴールデン・レトリバーの子犬は、ベイリーと名付けられて可愛がられる。
高校生になったイーサンはフットボールで大学の奨学生となることが決まるものの、不慮の事故でそれを諦めて農業学校に入学する。
その後、老いたベイリーはイーサンと家族に見守られながら一生を終える。
ジャーマン・シェパードの警察犬エリーに生まれ変わったベイリーは、少女誘拐事件を解決するものの、犯人に撃たれて息を引き取る。
その後も生まれ変わるベイリーは、飼い主との生活を楽しみ、また辛いことを体験しながら、自分の生きる目的を考える・・・。
__________

愛犬をなくして悲しむ恋人のために書いたというW・ブルース・キャメロンの原作を基に、彼自身も脚本に参加して製作された作品。

言葉は話せなくても飼い主とは心が通じ合う犬の、生まれ変わり繰り返される一生が描かれ、犬としての生きる目的を探ろうとする、その健気な姿と人との触れ合いが感動を呼ぶ。

主人公は飼い主との絆や辛いことを経験する犬であり、何度も生まれ変わりを繰り返しながら、その生き方や学んだことを犬の目線で描く、ラッセ・ハルストレムの穏やかな演出が光る心温まるドラマ。

批評家の評価は低かったものの一般には受けた本作は、北米興行収入は約6500万ドル、全世界では2億ドルに迫るヒットとなった。

何度も生まれ変わりながら生きる目的を知る、各犬の声を担当するジョシュ・ギャッド、飼っていた愛犬ベイリーの生まれ変わりと再会するデニス・クエイド、その高校生時代のKJ・アパ、その少年期ブライス・ガイザー、その母親ジュリエット・ライランスマーク・ライランスの義娘)、高校生時代に別れたイーサン(デニス・クエイド)と再会して結婚するペギー・リプトン、その少女期ブリット・ロバートソン、警察犬エリーと共に暮らす警官のジョン・オーティス、愛犬ティノと暮らすカービー・ハウエル=バプティスト、彼女と結婚するプーチ・ホール、イーサンの父親ルーク・カービー、イーサンの祖父母マイケル・ボフシェヴァーとガブリエル・ローズ、イーサンに殴られたために彼の家に放火する高校生のローガン・ミラー、野良犬ワッフルズを引き取るニコール・ラプラカ、その恋人プリモ・アロンなどが共演している。


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