ナチス・ドイツの核開発を阻止しようとする物理学者の命懸けの行動を描く、監督フリッツ・ラング、主演ゲイリー・クーパー、ロバート・アルダ、リリー・パーマー他共演のサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:フリッツ・ラング
製作:ミルトン・スパーリング
原作
”Cloak and Dagger: The Secret Story of O.S.S.”
コーリー・フォード
アラステア・マクベイン
原案
ボリス・イングスター
ジョン・ラーキン
脚本
アルバート・マルツ
リング・ラードナーJr.
撮影:ソル・ポリト
編集:クリスチャン・ナイビー
音楽:マックス・スタイナー
出演
アルヴァ・ジェスパー教授:ゲイリー・クーパー
ピンキー:ロバート・アルダ
ジーナ:リリー・パーマー
ジョバンニ・ポルダ博士:ウラディミール・ソコロフ
トレンク:J・エドワード・ブロンバーグ
アン・ドーソン:マージョリー・ホシェル
ドイツ人:ルドウィッグ・ストッセル
カテリン・ロドール:ヘレン・ティミグ
マルソリ:ダン・シーモア
ルイージ:マーク・ローレンス
ウォルシュ大佐:ジェームズ・フラヴィン
イギリス人:パトリック・オムーア
エリッヒ:チャールズ・マーシュ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1946年製作 106分
公開
北米:1946年9月28日
日本:1953年2月21日
製作費 $2,070,000
北米興行収入 $9,719,950
■ ストーリー ■
1944年、第二次大戦末期。
ウラン鉱石がドイツに運ばれたことが、アメリカの”OSS”(戦略諜報局)諜報局に知らされる。
OSSのウォルシュ大佐(ジェームズ・フラヴィン)は、旧友の原子物理学者アルヴァ・ジェスパー教授(ゲイリー・クーパー)を訪ねる。
ウォルシュは、”マンハッタン計画”に参加するアルヴァに、ナチス・ドイツが核兵器を開発する可能性を話し、それを調査し阻止することに協力を求める。
それを引き受けたアルヴァは、ドイツに協力していたもののスイスに逃げた、ハンガリーの原子物理学者カテリン・ロドール(ヘレン・ティミグ)に接触するためにた現地に向かう。
スイスに到着したアルヴァは、宝飾品販売業者”アンドリュー・ウィルソン”を名乗りホテルにチェックインする。
その夜、劇場に向かう指示を受けたアルヴァは、現地の連絡員トレンク(J・エドワード・ブロンバーグ)と接触し、ロドールが入院している病院を知らされる。
翌日アルヴァは、病院に向かいロドールと面会して話し、イタリアで原子物理学者のジョバンニ・ポルダ博士(ウラディミール・ソコロフ)に協力することを強要され、戻らねば収容所のハンガリー人を殺すと脅迫されていることを知る。
アルヴァは、戻って研究を遅らせて情報を提供することを提案し、ロドールを安心させる。
ホテルに戻ったアルヴァは、アメリカ人のアン・ドーソン(マージョリー・ホシェル)と知り合うが、トレンクからの連絡で、彼女が敵のスパイだと知らされる。
部屋でトレンクと話したアルヴァは、自分の正体はバレてしまい、ロドールが連れ去られたことを知らされる。
アルヴァは、トレンクの指示でアンと親しくなり、その後、彼女を脅してロドールの居場所を突き止める。
トレンクらと共に閉鎖されたスキー場に向かったアルヴァだったが、襲撃に気づいた看護師がロドールを射殺してしまう。
カトリンを尊敬していたアルヴァはショックを受るが、彼女が話していたポルダ博士のことを思い出す。
潜水艦でイタリアに向かい上陸したアルヴァは、レジスタンスのピンキー(ロバート・アルダ)とジーナ(リリー・パーマー)らの協力を得て、ポルダの元に向かうのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1946年に発表された、コーリー・フォードとアラステア・マクベインの著書”Cloak and Dagger: The Secret Story of O.S.S.”を基に製作された作品。
フリッツ・ラングが監督し、主演はゲイリー・クーパー、ロバート・アルダ、リリー・パーマーなどが共演した作品。
ナチス・ドイツの核開発を阻止しようとする物理学者の命懸けの行動を描くサスペンス。
第二次大戦末期のヨーロッパを舞台に、物理学者として登場するゲイリー・クーパーが、レジスタンスなどの協力を得ながらスパイ活動に加わるという、興味深い内容が話題になった作品。
主演のゲイリー・クーパーが、物理学者でありながら、工作員さながらの肉体アクションを見せてくれるのも注目だ。
主人公はレジスタンスの女性と心通じ合うようになるが、戦いが続く中で、2人が別れなければならないシーンは涙を誘う。
ドラマを盛り上げるマックス・スタイナーの音楽も印象に残る。
主人公に協力するレジスタンスのロバート・アルダと、同じく主人公と惹かれ合うようになる女性を好演するリリー・パーマー、主人公が協力を求めるイタリアの物理学者ウラディミール・ソコロフ、スイスでの主人公の連絡員J・エドワード・ブロンバーグ、主人公が利用するドイツのスパイ、マージョリー・ホシェル、主人公に近づくドイツ人のルドウィッグ・ストッセル、主人公が接触する、ドイツへの協力を強要されている物理学者ヘレン・ティミグ、レジスタンスのダン・シーモア、ドイツ側に協力する男マーク・ローレンス、主人公の友人で彼をリクルートするOSSの大佐ジェームズ・フラヴィン、イギリス人のパトリック・オムーアなどが共演している。