アメリカを代表するエンターテイナーであり作曲家のジョージ・M・コーハンの半生を描く、製作ジャック・L・ワーナー、ハル・B・ウォリス、監督マイケル・カーティス、主演ジェームズ・キャグニー、ジョーン・レスリー、ウォルター・ヒューストン他共演のミュージカル。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・カーティス
製作
ジャック・L・ワーナー
ハル・B・ウォリス
製作総指揮:ウィリアム・キャグニー
脚本
ロバート・バックナー
エドモンド・ジョセフ
撮影:ジェームズ・ウォン・ハウ
編集:ジョージ・エイミー
音楽:ジョージ・M・コーハン
出演
ジョージ・M・コーハン:ジェームズ・キャグニー
メアリー・コーハン:ジョーン・レスリー
ジェリー・コーハン:ウォルター・ヒューストン
サム・ハリス:リチャード・ウォーフ
フェイ・テンプルトン:アイリーン・マニング
ディーツ:ジョージ・トビアス
ネリー・コーハン:ローズマリー・デ・キャンプ
ジョジー・コーハン:ジーン・キャグニー
エディ・フォイSr.:エディ・フォイJr.
ノラ・ベイズ:フランシス・ラングフォード
シュワブ:S・Z・サカール
A. L.アーランガー:ジョージ・バービア
劇場の支配人:ウォルター・キャトレット
マダム・バーソルディ:オーデット・マーティル
エド・オールビー:マイナー・ワトソン
ジョージ・M・コーハン(13歳):ダグラス・クロフト
ジョジー・コーハン(12歳):パッツィー・リー・パーソンズ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1942年製作 126分
公開
北米:1942年5月29日
日本:1986年12月27日
北米興行収入 $11,800,000
■ アカデミー賞 ■
第15回アカデミー賞
・受賞
主演男優(ジェームズ・キャグニー)
録音・ミュージカル音楽賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(ウォルター・ヒューストン)
原案・編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1937年。
復帰公演である、”ロジャーズ&ハート”のミュージカル”I’d Rather Be Right”でフランクリン・D・ルーズベルト大統領を演じたジョージ・M・コーハン(ジェームズ・キャグニー)は、楽屋に現れた妻メアリー(ジョーン・レスリー)から、素晴らしい演技だったと言われる。
プロデューサーのサム・ハリス(リチャード・ウォーフ)から、ホワイトハウスからの招待状が来ていることを知らされたジョージは、悪い予感がする。
ワシントンD.C.。
雨の中、歩いてホワイトハウスに向かったジョージは、ルーズベルト大統領に会い、60年近く前の話を始める。
__________
ボードヴィリアンのジェリー・コーハン(ウォルター・ヒューストン)は、共に舞台に立つ妻ネリー(ローズマリー・デ・キャンプ)の出産が気になり、劇場から抜け出して彼女の様子を見に行く。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1937年。
復帰公演でルーズベルト大統領を演じたジョージ・M・コーハンはホワイトハウスに呼ばれ、大統領に生い立ちを話し始める。
ボードヴィリアンの父ジェリーと母ネリー、妹のジョジーと家族四人で巡業を続けたジョージは、苦しい時代も乗り越えて活躍する。
女優志願のメアリーと付き合い始め、プロデューサーのサム・ハリスと手を組みブロードウェイに進出したジョージは成功する。
巡業を続けていた家族を呼び寄せて四人組を復活させたジョージは、人々の心を捉えて頂点を極めるのだが、戦争の暗い影が迫る時代となる・・・。
__________
”ブロードウェイを所有していた男”と言われた、アメリカを代表するエンターテイナーであり作曲家のジョージ・M・コーハンの半生を描く、ワーナー・ブラザーズが総力を結集して製作した作品。
*ジェームズ・キャグニーの弟ウィリアム・キャグニーが製作総指揮を担当している。
ヨーロッパでは戦争が続き、真珠湾攻撃直前に撮影が始まった本作は、戦意高揚映画の代表作であり、アメリカの愛国心そのものが描かれた内容であり、興行的にも大成功した。
本作の音楽を担当したジョージ・M・コーハンは、本作公開の半年後に他界している。
第15回アカデミー賞では作品賞以下8部門にノミネートされ、ジェームズ・キャグニーが主演男優を、また録音、ミュージカル音楽賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(ウォルター・ヒューストン)
原案・編集賞
1993年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。
また、1998年にアメリカ映画協会がアメリカ映画ベスト100の第100位に選出した。
当時のアメリカ人であれば誰でも知っている名曲が随所に登場する作品であり、舞台の様子も十分に時間をとってあるため、ミュージカル映画の醍醐味を生かした見事な作品に仕上がっている。
また、マイケル・カーティスのきめ細やかな演出により、ヒューマン・ドラマとしても十分に楽しめる内容となっている。
戦意高揚、愛国的描写に尽きる内容であるためか、日本では、本国から44年遅れた1986年に公開された。
主人公と同じく、国民的な大スターであるジェームズ・キャグニーの演技は圧巻で、ボードヴィリアン出身の彼の軽やかなステップには見惚れてしまう。
小柄ではあるが圧倒的な存在感で迫る彼の力強い演技に、当時のアメリカ国民がどれだけ励まされたかが窺い知れる見事な演技であり、各方面で絶賛された。
*ジェームズ・キャグニーは、メルヴィル・シェイヴルソン監督、ボブ・ホープ主演の”The Seven Little Foys”(1955)でもジョージ・M・コーハンを演じている。
常に明るく、苦労しながら成功する主人公を見守る妻ジョーン・レスリー、芸能一家を支える主人公の父親を印象深く演ずるウォルター・ヒューストン、主人公と組み苦楽を共にするプロデューサー、サム・ハリスのリチャード・ウォーフ、大女優フェイ・テンプルトンのアイリーン・マニング、主人公の才能を評価しないプロデューサーのジョージ・トビアス、主人公の母親ローズマリー・デ・キャンプ、その娘ジーン・キャグニー(ジェームズ・キャグニーの実妹)、父エディ・フォイSr.を演ずるエディ・フォイJr.、歌手で女優のノラ・ベイズのフランシス・ラングフォード、主人公に投資するS・Z・サカール、興行主A. L.アーランガーのジョージ・バービア、同じくエド・オールビーのマイナー・ワトソン、主人公を追い払う劇場の支配人ウォルター・キャトレット、下宿の女主人オーデット・マーティル、13歳の主人公ダグラス・クロフト、その妹パッツィー・リー・パーソンズなどが共演している。