1965年にブロードウェイで初演されたエイブ・バロウズの”Cactus Flower”の映画化。 独身主義の中年歯科医と娘のような恋人に看護師の中年女性が絡むロマンチック・コメディの秀作。 主演ウォルター・マッソー、イングリッド・バーグマン、ゴールディ・ホーン他共演。 |
・イングリッド・バーグマン / Ingrid Bergman / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジーン・サックス
製作:マイク・J・フランコヴィッチ
戯曲:エイブ・バロウズ”Cactus Flower”
脚本:I・A・L・ダイアモンド
撮影:チャールズ・ラング
編集:モーリー・ワイントローブ
音楽:クインシー・ジョーンズ
出演
ウォルター・マッソー:ジュリアン・ウィンストン
イングリッド・バーグマン:ステファニー・ディキンソン
ゴールディ・ホーン:トニー・シモンズ
ジャック・ウェストン:ハーヴェイ・グリーンフィールド
リック・レンツ:イゴール・サリヴァン
ヴィトー・スコッティ:サンチェス
アイリーン・ハーヴェイ:デュラント夫人
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1969年製作 103分
公開
北米:1969年12月16日
日本:1969年12月
製作費 $3,000,000
■ アカデミー賞 ■
第42回アカデミー賞
・受賞
助演女優賞(ゴールディ・ホーン)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
21歳のトニー・シモンズ(ゴールディ・ホーン)は、ポストに手紙を入れてガス自殺しようとするが、同じアパートに住む青年イゴール・サリヴァン(リック・レンツ)に助けられる。
トニーは、妻子持ちの歯科医ジュリアン・ウィンストン(ウォルター・マッソー)と”不倫”していたのだが、彼から最近、冷たくされ、失意の末に自殺を図ったとイゴールに説明する。
ジュリアンは、身の回りのことを何でもこなしてくれる、優秀な看護師兼事務員ステファニー・ディキンソン(イングリッド・バーグマン)と歯科医を開業していたが、実は独身で、トニーをじらすために、わざと彼女との約束を破っていたのだった。
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*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
妻子持ちの歯科医ジュリアン・ウィンストンと”不倫”していた21歳のトニーは、最近、彼に冷たくされ、失意の末に自殺を図ったのだが、同じアパートの青年イゴールに助けられる。
優秀な看護師兼事務員ステファニーと共に歯科クリニックを開業しているジュリアンは、実は独身で、トニーをじらしていたのだった。
ジュリアンは、トニーから”自殺”の手紙を受け取り、焦って彼女の元に急行する。
トニーに謝罪したジュリアンは、結婚を約束するものの、彼女に、まず妻に会いたいと言われて戸惑ってしまう。
仕方なくジュリアンは、ステファニーに妻を演じてもらうことを考えるが。彼女は気分を害してしまう。
しかしステファニーは、興味本位でトニーに会い、離婚を決意したジュリアンの妻を見事に演じてしまう。
魅力的なステファニーに同情したトニーは、ジュリアンを責める。
そんなジュリアンは、思い余って妻が浮気者だと言い出してしまうのだが・・・。
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監督は、「おかしな二人」(1968)でも主演を演じたウォルター・マッソーと組んだジーン・サックス。
「お熱いのがお好き」(1959)や「アパートの鍵貸します」(1960)の、I・A・L・ダイアモンドの脚本は、粋で洒落たセリフの連続で大いに笑える。
クインシー・ジョーンズの、コミカル且つ都会的な音楽も印象に残る。
中年の独身歯科医を演ずるウォルター・マッソーの、いつもながらのとぼけた表情が抜群で、実際に親子ほど年の違うゴールディ・ホーンと、年上であるイングリッド・バーグマン、どちらの女性とも、その場面場面でカップルとして違和感ないところなどが、いかにも彼のキャラクターを生かした、見事な演出とも言える。
久々のハリウッド作品出演である、イングリッド・バーグマンの堅物ぶりも見ものだが、50歳半ばを迎えたとはいえ、美しさやエレガントな魅力は衰えを感じない。
デビュー間もないゴールディ・ホーンのキュートな魅力は出色で、第42回アカデミー賞で、見事に助演賞を受賞した。
ハリウッドでもトップクラスの人気女優なっていく才能を、十分に感じさせてくれる。
主人公の友人、”妻の愛人”を演ずるジャック・ウェストン、若い頃のジェームズ・スチュアートを髣髴させるトニー(G・ホーン)の隣人で、彼女と結ばれることになるリック・レンツなどが共演している。