主演のジョン・ウェインが主宰する”バトジャック・プロ”の製作した作品。 サハラ砂漠を舞台にしたトレジャー・ハンターとガイドの強欲の末路などを描く、製作、監督ヘンリー・ハサウェイ、脚本ベン・ヘクト、ソフィア・ローレン、ロッサノ・ブラッツィ他共演による異色のアドベンチャー。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・ハサウェイ
製作:ヘンリー・ハサウェイ
脚本
ベン・ヘクト
ロバート・プレスネルJr.
撮影:ジャック・カーディフ
編集:バート・ベイツ
音楽:アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ
出演
ジョン・ウェイン:ジョー・ジャニュアリー
ソフィア・ローレン:ディタ
ロッサノ・ブラッツィ:ポール・ボナード
クルト・カッツナー:デューカス知事
アメリカ/イタリア 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1957年製作 108分
公開
北米:1957年12月17日
日本:1957年12月
製作費 $1,750,000
北米興行収入 $2,200,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フランス領スーダン(現マリ共和国)のトンブクトゥ。
裕福なフランス人のポール・ボナード(ロッサノ・ブラッツィ)は、知事のデューカス(クルト・カッツナー)に現地のガイドを紹介してもらう。
そんな時、ポールの財布を盗んだディタ(ソフィア・ローレン)はデューカスに捕まるが、ポールは彼女を解放して金まで恵んでしまう。
デューカスは、ポールに紹介するガイドで、アメリカ人のジョー・ジャニュアリー(ジョン・ウェイン)を捜す。
しかし、飲んだくれて暴れたジョーは、いつものごとく牢屋に入っていた。
デューカスは、ポールのサハラ砂漠のガイドをジョーに頼み、彼は4000フランの報酬でそれを受けることになる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
裕福なフランス人ポール・ボナードは、サハラ砂漠を旅する案内を、アメリカ人ガイド、ジョー・ジャニュアリーに依頼する。
街の女ディタを人間らしく扱ったポールを慕い、彼女も旅に同行しようとする。
危険が伴う旅のために、ポールはそれを断りジョーと砂漠に向けて出発する。
やがてポールは、10年前に消息を絶った父が発見した、古代の都に隠された秘宝が目的だということをジョーに伝え先を急ぐ。
そんな時、ディタが二人を追って現れ、ジョーはそれに反発するものの、三人は旅を続け、やがて伝説の失われた都を発見するのだが・・・。
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9作ものコンビ作品があるヘンリー・ハサウェイとジョン・ウェインの、広大な砂漠や遺跡を舞台にした、二人の作品らしい、野性味溢れるスケールの大きな作品。
登場人物の少ない、宝探しという単純なストーリーはわかり易く、ウェインの巨体と砂漠との相性の良さなどが印象的だ。
憎まれ役である前半のウェインが、一気に彼らしく逞しさを増していくクライマックスは、ファンにとって実に嬉しい演出だ。
注目はウェインの衣装で、同じアフリカを舞台にした「ハタリ!」(1962)で使用するジャケットを着用し、「リオ・ブラボー」(1959)の時の”騎兵隊”帽に近いハットを被っている。
また、ヘンリー・ハサウェイ作品ではあるのだが、本作では「赤い河」(1948)のバックル”RED RIVER D”は付けていない。
*ウェインは、H・ハサウェイ作品の多くでこのバックルを使用している。
*私も愛用しています。
RED River D(レプリカなのでオリジナルとは違う)
前年の「捜索者」(1956)に続いた、この頃のウェインは、正に長い黄金期のそれも絶頂の時代で、誰をも寄せ付けない程の迫力と貫禄を感じる。
20代前半とは思えない、妖艶な魅力で迫るソフィア・ローレンの際立つ美しさ、同じくイタリアの名優ロッサノ・ブラッツィの、紳士から強欲な男に変貌する、実力派らしい熱演も見逃せない。
オーストリア出身の俳優クルト・カッツナーのコミカルな演技も印象に残る。