突然、飛来したエイリアンを隔離し管理する人間の苦悩を描く、製作、監督、脚本ニール・ブロムカンプ、主演シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ジェイソン・コープ他共演、全世界に衝撃を与えたSFアクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ニール・ブロムカンプ
製作総指揮
ケン・カミンズ
ビル・ブロック
製作
ピーター・ジャクソン
ニール・ブロムカンプ
脚本
ニール・ブロムカンプ
テリー・タッチェル
撮影:トレント・オパロッチ
編集:ジュリアン・クラーク
音楽:クリントン・ショーター
出演
ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ:シャールト・コプリー
クーバス・ヴェンター大佐:デヴィッド・ジェームズ
クリストファー・ジョンソン(エイリアン)/グレイ・ブラッドナム:ジェイソン・コープ
タニア・ファン・デ・メルヴェ:ヴァネッサ・ハイウッド
ニコラス・ファン・デ・メルヴェ:ジョン・ヴァン・スクール
サンドラ・ファン・デ・メルヴェ:マリアン・フーマン
ピエト・スミット:ルイス・ミナー
カトリナ・マッケンジーシルヴァン・ストライク
レス・フェルドマン:ジョン・サムナー
ホープ:ジェド・ブロフィ
マイケル・ブロムスタイン:ヴィットリオ・レオナルディ
フンディスワ・ムランガ:マンドラ・ガドゥカ
オビサンジョ:ユージーン・クンバニワ
トーマス:ケネス・ンコースィ
ダーク・マイケルズ:ウィリアム・アレン・ヤング
サラ・リヴィングストン:ナタリー・ポルト
フランシオス・モラヌー:ニック・ブレイク
アメリカ/ニュージーランド 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ
2009年製作 112分
公開
北米:2009年8月14日
ニュージーランド:2009年8月13日
日本:2010年4月10日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $115,502,310
世界 $210,819,610
■ アカデミー賞 ■
第82回アカデミー賞
・ノミネート
作品・脚色・編集・視覚効果賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1982年3月、南アフリカ、ヨハネスブルグ。
突然飛来した、巨大な飛行物体は数ヶ月の調査の末、内部に弱りきったエイリアン達がいることが確認され、政府は地上に彼らの避難キャンプ”第9地区”を設置する。
その後、キャンプはスラム化し、それを武力で監視するのだが、人々は不安を抱え、やがて暴動が起き、エイリアンを追い払おうとする。
エイリアンは軽蔑され”エビ”と呼ばれ、彼らにとって勃発する事故などは娯楽に過ぎなかった。
そして26年後、市民はエイリアンの排斥運動を起こし、彼らの移設が検討される。
エイリアンを管理する民間企業”マルチ・ナショナル・ユナイテッド”/MNUは、180万ものエイリアンを、ヨハネスブルグから200キロ離れた安全地帯に移送させる計画を進める。
MNUのヴィカス・ファン・デ・メルヴェ(シャールト・コプリー)が、義父でもあるMNU南アフリカ代表のピエト・スミット(ルイス・ミナー)から、その計画の責任者に任命される。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
南アフリカのヨハネスブルグ上空に、突如飛来した巨大な宇宙船には、多数のエイリアンが搭乗していた。
政府は彼らを地上に移し、”第9地区”として隔離監視する。
26年後、それら全てを管理する民間企業MNUは、スラム化したキャンプから新たな地区へのエイリアン移送計画を進めることになる。
責任者ヴィカス・ファン・デ・メルヴェは計画を実行するが、実は兵器製造メーカーのMNUは、エイリアンにしか扱うことの出来ない、彼らの武器を奪うことが目的だった。
ヴィカスは、移送計画を実行しながらキャンプを調べある物質を発見し、その中の液体を浴びてしまう。
その後、体調に異変をきたしたヴィカスは、徐々にエイリアンへと変身してしまう。
MNU側は、ヴィカスがエイリアンの武器を扱えることを知り、その体を実験材料に使おうとするのだが・・・。
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「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソンが全面的にバックアップした作品。
長編作品デビューの監督、製作、脚色、担当のニール・ブロムカンプと無名キャストにも拘らず、その斬新なストーリーや映像が絶賛された作品。
第82回アカデミー賞では、作品、脚色、編集、視覚効果賞にノミネートされた。
出演者のギャラが低いせいか、大規模で凝った映像の割には製作費は抑えられている。
*製作費 $30,000,000
エイリアンの造形や特撮に手抜きはなく、ドキュメンタリー・タッチの映像もかなりリアルだ。
全編を取材カメラで撮っているように見せている手法も新鮮で、血しぶきなどがそのカメラに飛び散る映像などが現場の緊迫感を伝える。
北米興行収入は約1億1600万ドルで、全世界では約2億1100万ドルのヒットとなった。
存在を隠して引っ張り、これ見よがしにエイリアンを登場させるのではなく、彼らが地上での共同生活を強いられ、人間に同化している描き方で始まる冒頭などは、かなりショッキングだ。
明らかに、アパルトヘイトを意識した隔離政策、犯罪に絡む大企業のモラルなど、社会性を感じるダイナミックな描写がドラマに重みを加え、単なるSFアクションの域を超えているところも注目だ。
セリフの殆どをアドリブでこなしたという主人公シャールト・コプリー、彼を追い詰める傭兵部隊の大佐デヴィッド・ジェームズ、知能の高いエイリアン(声)とラジオ局特派員二役を演ずるジェイソン・コープ、主人公の妻ヴァネッサ・ハイウッド、父親ジョン・ヴァン・スクール、母親マリアン・フーマン、主人公の義父でMNUの代表のルイス・ミナー、主人公の後任マンドラ・ガドゥカ、UIO(世界連合)医師のシルヴァン・ストライクなどが共演している。