スーパー・アクション「xXx/トリプルX」シリーズ第3作。 奪われた世界を支配できる人工衛星を操れる装置を取り戻そうとするNSAエージェントの戦いを描く、監督D・J・カルーソー、製作、主演ヴィン・ディーゼル、ドニー・イェン、ディーピカー・パードゥコーン、トニ・コレット、サミュエル・L・ジャクソン他共演のアクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:D・J・カルーソー
製作
ジョー・ロス
ジェフ・キルシェンバウム
ヴィン・ディーゼル
サマンサ・ヴィンセント
製作総指揮
ヴィンス・トティーノ
スコット・ヘミング
リック・キドニー
グロリア・ボーダーズ
ザック・ロス
原案:リッチ・ウィルクス(キャラクター創造)
脚本:F・スコット・フレイジャー
撮影:ラッセル・カーペンター
編集
ジム・ペイジ
ヴィンス・フィリッポーネ
音楽
ブライアン・タイラー
ロバート・ライデッカー
出演
ザンダー・ケイジ/xXx:ヴィン・ディーゼル
ジャン/xXx:ドニー・イェン
セリーナ・アンガー:ディーピカー・パードゥコーン
ハーヴァード”ニックス”チョウ:クリス・ウー
アデル・ウルフ:ルビー・ローズ
タロン:トニー・ジャー
レベッカ”ベッキー”クリアリッジ:ニーナ・ドブレフ
テニソン”ザ・トーチ”:ロリー・マッキャン
ジェーン・マルケ:トニ・コレット
オーガスタス・ギボンズ:サミュエル・L・ジャクソン
エインズレー:ハーマイオニー・コーフィールド
ポール・ドノヴァン:トニー・コンザレス
ホーク:マイケル・ビスピン
アンダーソンCIA長官:アル・サピエンザ
ダリアス・ストーン/xXx:アイス・キューブ
ジョナス:ショーン・ロバーツ
本人/xXx:ネイマールJr.
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2017年製作 107分
公開
北米:2017年1月20日
日本:2017年2月24日
製作費 $85,000,000
北米興行収入 $44,898,410
世界 $346,147,660
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
軌道を外れた人工衛星が大気圏に突入する。
ブラジル。
中華料理店で朝食をとろうとしていたNSA(アメリカ国家安全保障局)のエージェントである、トリプルXの創始者オーガスタス・ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)は、スカウトする相手がプロ・サッカー選手のネイマールJr.であることを知り、勘違いしたと言って帰ろうとする。
そこに銃を持った強盗が現れ、ペーパー・ホルダーを蹴って強盗を撃退したネイマールJr.を見てギボンズは驚き、世界が必要とする人材だと彼に伝える。
その瞬間、人工衛星が墜落し、ギボンズとネイマールは死亡する。 ニューヨーク、CIA支部。 アンダーソンが着席し、ギボンズを殺した、人工衛星を落す装置”パンドラの箱”の説明を始めたジェーン・マルケ(トニ・コレット)その性能を出席者に話す。 天井の窓を割って現れたチームのリーダー、ジャン(ドニー・イェン)は、パンドラの箱を奪ってその場の者達を次々と倒し、セリーナとホーク、そして遅れて来たタロン(トニー・ジャー)と共にその場から脱出する。 無事だったアンダーソンとマルケは、世界を支配できる装置を奪い返すため、ギボンズの部下だったトリプルXのメンバー、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)を捜す。 ドミニカ共和国、サントドミンゴ。 マルケに説得されたザンダーは、ギボンズのためにトリプルXに復帰し、パンドラの箱の奪い返そうとする。 ロンドン。 エインズレーから危険な相手だと言われたザンダーは、その情報をマルケに渡し、チームがフィリピンにいることを伝える。 フィリピン。 レイクンヒース空軍基地。 特殊部隊のリーダーで巨漢のポール・ドノヴァン(トニー・コンザレス)と隊員をからかったザンダーは、彼らを荷物と共に落下させてしまう。 スナイパーのアデル・ウルフ(ルビー・ローズ)、スタント・ドライバーのテニソン”ザ・トーチ”(ロリー・マッキャン)、DJのハーヴァード”ニックス”チョウ(クリス・ウー)を呼び寄せたザンダーは、仲間達を歓迎する。 パンドラの箱を無傷で奪い返すようザンダーらに指示したマルケだったが、彼らの扱いに手古摺る。 ベッキーは、新型のボディ・アーマーや、パンチ力が4倍になる”DARPA”(国防高等研究計画局)の地上戦用グローブ、多段式信号妨害器などを用意する。 フィリピン、カラモアン半島。 セリーナから声をかけられたザンダーは、銃とナイフで牽制し合う。 ジャンも加わり酒を酌み交わしたザンダーは、パンドラの箱を見せられ、回収に来たと伝えながら、手榴弾を渡され駆け引きをする。 木に登りその様子を監視して狙撃の準備をするアデルは、ザンダーのことを話すジャンがトリプルXだと気づく。 ザンダーは死んだと言われたジャンは、セリーナはパンドラの箱を壊そうとしているが、何があってもNSAには渡さないと伝える。 そこに、ヘリコプターが現れ、ロシア兵が降下してザンダーらに銃を向ける。 ザンダーが持っていた手榴弾を兵士に投げて攻撃が始まり、アデルは次々と狙撃する。 激しい戦いの中、バイクで逃げたジャンを海まで追ったザンダーは、海中でパンドラの箱を奪い海岸に戻る。 その場で待っていたセリーナは、パンドラの箱を銃撃し壊してしまう。 そこに現れたアデルから、別の人工衛星が落ちたことを知らされたザンダーは、セリーナをチームに誘う。 衛星はモスクワの競技場に落下し、別のパンドラの箱を使った電波の発信者は、世界中のスパイプログラムを24時間以内に解除することを要求する。 それに応じない場合は、24時間ごとに1基の衛星を落すと予告する者がトリプルXの一員だと知ったザンダーは、セリーナから、衛星を悪用する幹部諜報員を見つけたが、正体を暴く前にボスは死んだと言われる。 相手がトリプルXであることを隠していたマルケを責めるザンダーは、ベッキーから、壊したパンドラの箱は試作品だと指摘される。 ジャン、ホーク、タロンは、発信器を付けてザンダーらの動きを追う。 襲われたニューヨークの映像をチェックしたザンダーは、ジャンの突入に驚いていないアンダーソン長官が犯人だと気づき、大統領に連絡したマルケは、彼を追う権限を与えられる。 主信号の発信地を探したセリーナは、それがデトロイトであることを突きとめる。 デトロイト。 パンドラの箱から電波が発信されたことをザンダーらに伝えたベッキーは、信号妨害装置を作動させる。 ビルに向かうザンダーらは渋滞にはまってしまい、ジャンらも同じ場所を目指していた。 ザンダーは、非常時には”9”を押すようにと伝えて、セリーナに携帯電話を渡す。 ジャンらに気づいたザンダーらは、先を争ってビルに向かう。 ザンダーはジャンを追い、テニソンは、ビルに向かったホークが奪った車に体当たりし、セリーナはタロンに銃を向ける。 ビルに着いたザンダーは、アンダーソンが別の衛星を作動させているという、ベッキーからの連絡を受ける。 階段で最上階に向かったザンダーとジャンは、アンダーソンの仲間であるジョナス(ショーン・ロバーツ)が発砲してきたため、協力して彼を倒す。 隣のビルに向かったアデルは、ザンダーが目的の場所に近づくことを知らされ、ターゲットを倒すようベッキーから指示される。 最上階に着いたザンダーとジャンは、アンダーソンに銃を向けられ、ギボンズを殺したと言われる。 部屋の中が見えず発砲できないアデルは、それをザンダーに伝え、彼の合図で、指の隙間からアンダーソンを狙い射殺する。 突入したドノヴァンらはジャンを拘束し、マルケはパンドラの箱を手に入れて去ろうとする。 目的は果たしたと言うザンダーは、マルケにジャンの解放を迫るが、CIA長官をモスクワの惨事の犯人にするわけには行かないと言われる。 その件と救出チームが向かうことをセリーナに伝え、もう一度”9”のことを確認したザンダーは”C-17”に戻る。 ザンダーに銃を向けるマルケは、トリプルXは閉鎖されたことを知らせる。 エージェントは記録から抹消されて敵とみなされることを、マルケはザンダーに伝える。 現れた救出チームが敵だと気づいたセリーナらは、タロンとホークの拘束を解き、武器を渡して協力を求める。 セリーナは、ザンダーの指示通りに携帯電話の”9”を押す。 パンドラの箱を奪い返そうとしたチームと共に、それに失敗して爆死したことにされることを知ったザンダーは、マルケに銃撃される。 ボディ・アーマーのお陰で無事だったザンダーは、ジャンの拘束を解き、パンドラの箱はマルケが奪ったことを、敵と戦うセリーナに伝える。 衛星で狙われることをザンダーから知らされたセリーナは、それをベッキーに伝え、彼女は信号を妨害する。 ザンダーは、パワー・グローブをはめたドノヴァンと格闘になり、ジャンは部隊員を次々と倒す。 操縦席を離れたパイロットを叩きのめしたザンダーだったが、もう一人のパイロットが流れ弾に当たって死んだため、機体は急降下して無重力状態になる。 トイレの便器をドノヴァンが殴ったために壁に穴が開き、ザンダーは彼を機外に投げ捨てる。 装甲車が突入し、絶体絶命となったセリーナらは覚悟を決めるが、そこに2005年のトリプルX、ダリアス・ストーン(アイス・キューブ)が現れ、チームに加勢して”グレネードランチャー”で敵を倒す。 ザンダーは機体を安定させるものの、ジャンはマルケに撃たれてしまう。 衛星落下阻止は失敗し、それを知らされたザンダーは、”神風”で対抗しようと考える。 ジャンは隙を見てパラシュートを開き、マルケの足に引っ掛けて落下させ、自らも飛び降りる。 衛星に突っ込む起動で飛行したザンダーは飛び降り、荷物にしがみついてパラシュートを開き着地する。 ザンダーはチームに迎えられ、無事だったジャンから、マルケは落下したと言われる。 ジャンからパンドラの箱を受け取ったザンダーは、それを靴で踏み潰して壊す。 ザンダーは、意識し合っていたセリーナとキスする。 ”ポンティアック・GTO”(1966年式)で現れたダリアスから、ギボンズから預かった車だと言われたザンダーは、”X”は一心同体であり、来てくれると思ったと伝える。 自分のためなら何でもすると言うダリアスと抱き合ったザンダーは、世界中で追われることになると話す彼に、他に方法はなかったと伝える。 ギボンズの葬儀が行われ、チームのメンバーは参列する。 悲しむザンダーの前に現れたギボンズは、彼に復帰を促し、”X”に入れたネイマールと共にその場を去る。 ザンダーは、期待に応えることを心に誓う。
...全てを見る(結末あり)
会議に向かうアンダーソンCIA長官(アル・サピエンザ)を追う戦闘チームのセリーナ・アンガー(ディーピカー・パードゥコーン)とホーク(マイケル・ビスピン)は、ビル内に侵入する。
死んだことになっていたザンダーは身を隠していたのだが、下手な芝居で自分に接触してきたマルケから、ギボンズが死んだことを知らされる。
友人である天才ハッカーのエインズレー(ハーマイオニー・コーフィールド)に会ったザンダーは、パンドラの箱を奪ったチームの情報を得る。
パンドラの箱を安全な場所に隠したジャンに、壊すのが任務だったと伝えたセリーナは、全てが手に入るものを手放す気はないと言われるものの、納得いかない。
マルケと共にハイテク輸送機”C-17”で飛び立ったザンダーは、NSAの武器スペシャリストである、レベッカ”ベッキー”クリアリッジ(ニーナ・ドブレフ)を紹介される。
仲間達とボートで上陸して監視を始めたザンダーは、ターゲットのジャンらを確認する。
NSAの隠れ家に拠点を置いたザンダーらは、アンダーソンらの居場所が廃墟ビルであることを知る。
参考:
・「トリプルX」(2002)
・「トリプルX ネクスト・レベル」(2005)
・「トリプルX:再起動」(2017)
*(簡略ストー リー)
人工衛星を操れる装置”パンドラの箱”が奪われ、CIAの幹部マルケは、死んだと思われていたNSA(アメリカ国家安全保障局)のチーム”トリプルX”のザンダー・ケイジを捜す。
トリプルXの創始者ギボンズが死んだことをマルケから知らされたザンダーは、パンドラの箱を奪い返す任務を引き受ける。
パンドラの箱を奪ったジャンをリーダーとしたチームを追うため、仲間達を呼び寄せたザンダーは、新たなトリプルXを結成し、命懸けの戦いに挑むのだが・・・。
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前作は、アイス・キューブに主演に代わったことで失敗作に終わり、ヴィン・ディーゼルが、12年振りの新作で再び”ザンダー・ケイジ”を演じたことで大いに話題になった作品。
メガヒット・シリーズとなった「ワイルド・スピード」シリーズなどで、ハリウッドを代表するアクション・スターとなったヴィン・ディーゼルの再登場なくして成り立たない作品であり、その存在感とパワフルなアクションは他を圧倒し、彼自身も復帰を楽しみながら演じている雰囲気がある。
しかし、その他の各キャラクターの個性に深みがない上に、単調な脚本、この種の作品にしては平凡とも言えるアクションもやや物足りない。
そのせいか、北米興行収入はヴィン・ディーゼル作品にしては期待外れの結果となる約4500万ドルに終わる。
しかし、彼の人気の高さと、「ワイルド・スピード」シリーズの”弟分”的な内容は他国では受けて、約3億4600万ドルの大ヒットとなった。
”パンドラの箱”を奪うものの、主人公らと手を組み悪に立ち向かうドニー・イェン、同じく、高い戦闘能力を持つ妖艶なディーピカー・パードゥコーン、DJのクリス・ウー、スタント・ドライバーのロリー・マッキャン、スナイパーのルビー・ローズ、トリプルXに加わる戦闘員のトニー・ジャーとマイケル・ビスピン、NSAの武器スペシャリストのニーナ・ドブレフ、パンドラの箱を奪い返そうとする、トリプルXを指揮するCIA幹部のトニ・コレット、トリプルXの創始者サミュエル・L・ジャクソン、主人公の友人である天才ハッカーのハーマイオニー・コーフィールド、CIAの特殊部隊のリーダー、トニー・コンザレス、CIA長官のアル・サピエンザ、主人公らに加勢する2005年のトリプルX、アイス・キューブ、CIA長官の部下ショーン・ロバーツ、本人役で、ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)からトリプルXにスカウトされるネイマールJr.などが共演している。