かつての夢を実現しようとする実業家がミューズに魅せられた青年と協力して音楽の殿堂を造ろうとする姿を描く、監督ロバート・グリーンウォルド、主演オリビア・ニュートン=ジョン、ジーン・ケリー、マイケル・ベック他共演のファンタジー・ミュージカル。 |
・ジーン・ケリー / Gene Kelly / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・グリーンウォルド
製作総指揮:リー・クレイマー
製作:ローレンス・ゴードン
脚本
リチャード・クリスチャン・ダナス
マーク・リード・ルベル
撮影:ヴィクター・J・ケンパー
編集:デニス・ヴァークラー
音楽
バリー・デ・ヴォルゾン
エレクトリック・ライト・オーケストラ
ジョン・ファーラー
ジェフ・リン
クリフ・リチャーズ
オリビア・ニュートン=ジョン
出演
女神キーラ:オリビア・ニュートン=ジョン
ダニー・マグワイア:ジーン・ケリー
ソニー・マローン:マイケル・ベック
シンプソン:ジェームズ・スローヤン
ヘレン:ディミトラ・アーリス
サンドラ:キャティ・ハンリー
女神:サンダール・バーグマン
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1980年製作 95分
公開
北米:1980年8月8日
日本:1981年2月21日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $22,762,570
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
画家を目指す青年ソニー・マローン(マイケル・ベック)は、描いた絵が気に入らずに、破って窓の外に放り投げてしまう。
風に乗ったその絵は、9人のミューズ(女神)が描かれた巨大な壁画に触れる。
そして、その絵の中から、ミューズ達が踊りながら現れ、それぞれが旅立っていく。
一人のミューズ、キーラ(オリビア・ニュートン=ジョン)は、海岸を散歩するソニーにローラースケートで近づき、何も言わずに、突然、彼にキスして消え去っていく。
ソニーは画家として稼ぐ自信をなくしてしまい、古巣のエアーフロー・レコードに復帰することになる。
アルバム・カバーの模写の仕事をするソニーは、今回の材料に使うカバーを見て驚いてしまう。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
画家志望の青年ソニー・マローンが、気に入らずに捨てた絵が風に舞う。
その絵は、9人のミューズ(女神)が描かれた巨大な壁画に触れ、その中からミューズ達が踊りながら現れえ旅立っていく。
その一人キーラは、ソニーと出会い、彼は画家として自信をなくし、アルバム・カバーの模写の仕事を始める。
ソニーは職場で、模写しているカバーの女性がキーラだと気づき、運命を感じて彼女を捜し始める。
その後ソニーは、音楽の殿堂のような理想のクラブを造る夢を抱いている、初老の男性ダニーと出会うのだが・・・。
__________
1947年公開のリタ・ ヘイワース主演作”Down to Earth”の非公式なリメイク作品。
1970年代にミュージシャンや映画出演をして一世を風靡したオリビア・ニュートン=ジョンが、その勢いに乗り主演した作品。
興行的に大成功とは言えなかったものの、作品のサントラ”マジック”のエレクトリック・ライト・オーケストラの主題曲”ザナドゥ”、オリビアとクリフ・リチャーズのデュエット”恋の予感”(Suddenly)などが大ヒットした。
近未来と1940年代が融合したような造型のホールや音楽、ポップなアートやアニメなどを駆使した楽しい映像は、大いに楽しめる。
何といっても、演技者としてはこれが遺作となるジーン・ケリーが、68歳にして軽快で華麗なステップを見せてくれるのは嬉しいばかりだ。
ヒロインのキーラに魅了されるマイケル・ベックのローラースケート姿は、ジーン・ケリーに比べると”滑稽”に見えてしまい、インパクトもない演技が残念だ。
作品の評価はかなり低く、ラジー賞に多数ノミネートされてしまい、監督のロバート・グリーンウォルドは受賞してしまった。
しかし、1970年代末からの空前のディスコ・ブームが吹き荒れる中、その時代の雰囲気を味わうには、十分に興味深い作品でもある。