| 聖杯を巡る愛憎と魔術を描く異色の歴史劇 製作、監督ヴィクター・サヴィル、主演ヴァージニア・メイヨ、ピア・アンジェリ、ジャック・パランス、ポール・ニューマン他共演の歴史ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヴィクター・サヴィル
製作:ヴィクター・サヴィル
原作:トーマス・B・コステイン”The Silver Chalice”
脚本:レッサー・サミュエルズ
撮影:ウィリアム・V・スコール
編集:ジョージ・ホワイト
音楽:フランツ・ワックスマン
出演
ヘレナ:ヴァージニア・メイヨ(奴隷)
デボラ:ピア・アンジェリ(アリマタヤのヨセフの孫娘)
シモン:ジャック・パランス(魔術師)
バジル:ポール・ニューマン(彫刻家)
アリマタヤのヨセフ:ウォルター・ハンプデン(バジルに聖杯を入れるケースの製作を依頼する)
ミジャミン:ジョセフ・ワイズマン(シカリ派の暗殺者集団のリーダー)
ルカ:アレクサンダー・スコウビー(福音伝道師)
ペトロ:ローン・グリーン(イエスに従った使徒の一人)
アダム:デヴィッド・J・スチュワート
ライナス:ハーバート・ラドリー(イグナティウスの弟)
ネロ:ジャック・オーブション
イグナティウス:E・G・マーシャル(バジルの養父)
アーロン:マイケル・ペイト(デボラの父であるヨセフの息子
ヘレナ(少女期):ナタリー・ウッド
バジル(少年期):ピーター・レイノルズ
ベンジー:モート・マーシャル(情報屋)
ハイラム:ブース・コールマン
ソステネ:テレンス・デ・マーニー
イドバッシュ:ロバート・ミドルトン(シモンの助手)
セロン:イアン・ウルフ(バジルの父親)
エフライム:ローレンス・ドブキン
オハド:フィリップ・トンジ
ケスター:アルバート・デッカー(武器職人である養子縁組の証人)
ユーラリア:ベリル・マチン
神父:ストローザー・マーティン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1954年製作 135分
公開
北米:1954年12月20日
日本:1955年5月25日
製作費 $4,500,000
■ アカデミー賞 ■
第27回アカデミー賞
・ノミネート
音楽(ドラマ・コメディ)・撮影賞(カラー)
■ ストーリー ■
1世紀。
後継者がいないアンティオキアの裕福なギリシャ人職人イグナティウス(E・G・マーシャル)は、貧しいセロン(イアン・ウルフ)に現金を渡し、彫刻が好きな彼の息子((ピーター・レイノルズ))を養子にとり、父の名を与えバジルと名付ける。
イグナティウスの弟ライナス(ハーバート・ラドリー)は、バジルの養子縁組に反対する。
新生活を始めたバジルは、奴隷の少女ヘレナ(ナタリー・ウッド)と親しくなるが、彼女は自由を求めて逃げ出す。
数年後。
成長したバジル(ポール・ニューマン)は彫刻家となる。
イグナティウスが亡くなると、ライナスは、バジルの養子縁組に異議を唱え、彼を奴隷として売り飛ばそうとする。
バジルは自分がイグナティウスの正当な相続人だと主張するが、養子縁組の証人は一人を除いて既に亡くなっていたために証明できない。
彫刻商の奴隷となったバジルは、美しく成長したヘレナ(ヴァージニア・メイヨ)と再会し、財産権の主張を阻止するため、ライナスが自分を殺そうとしていることを知る。
その後、イエスの弟子である福音伝道者ルカ(アレクサンダー・スコウビー)が現れ、バジルを買い取ろうとする。
ルカは、彫刻がエルサレムで知られていることをバジルに話し、依頼したいことがあると伝える。
そこに、バジルを殺すためにライナスが現れるが、バジルはルカと共に逃亡する。
魔術師シモン(ジャック・パランス)の助手であるヘレナは、協力を求めるシカリ派の暗殺者集団のリーダー、ミジャミン(ジョセフ・ワイズマン)を、シモンの元に案内する。
シモンに、苦しむエルサレムの人々の現状を話したミジャミンは、ローマ軍に抵抗するための協力を求めるて、理解を得られる。
バジルは、ルカと共にエルサレムに到着し、豪商アリマタヤのヨセフ(ウォルター・ハンプデン)とその孫で、キリスト教徒になった娘デボラ(ピア・アンジェリ)が、彼らを歓迎しようとする。
同じ頃、ミジャミンと共に同志の元に導かれたシモンは、イエスの存在を消し去る目的を果たすために、キリスト教徒とユダヤ人を新しい宗教に改宗させようとする。
さらにシモンは、イエスが使った杯を探し出し破壊しようとする。
ヨセフは、バジルに、イエスが最後の晩餐で弟子たちと共に使った聖杯を見せて、それを納める彫刻を施した銀の枠を作ることを依頼するのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“A visually striking yet notoriously flawed 1954 biblical epic that marks Paul Newman’s silver screen debut, encasing a convoluted tale of holy relics, sorcery, and romantic triangles within surreal, minimalist Roman set designs.”
(シュルレアリスム的でミニマリズム溢れるローマのセットデザインの中に、聖遺物、魔術、そして三角関係の入り組んだ物語を閉じ込めた、ポール・ニューマンの銀幕デビュー作として知られる、視覚的には強烈ながら不名誉な欠陥を抱えた1954年の聖書スペクタクル史劇。)
1952年に発表された、トーマス・B・コステインの小説”The Silver Chalice”を基に製作された作品。
「茶碗の中の嵐」(1937)、「育ちゆく年」(1946)、「大地は怒る」(1947)などのヴィクター・サヴィルが製作を兼ねて監督し、主演はヴァージニア・メイヨ、ピア・アンジェリ、ジャック・パランス、ポール・ニューマン他共演の歴史ドラマ。
クレジットは4番目だが物語の主人公を演じ、デビュー作ということもあり、ビッグネームに押しつぶされされそうな雰囲気のポール・ニューマンの演技は、デビューとしては無難だが、本人は満足できなかったというところが、後に、ハリウッドを代表するスターとなることにつながったのだろう。
シネマスコープの迫力を生かせない、生活感が感じらない、舞台装置のようなはりぼて的な、デザインセンスのない、当時の大作で、こんなに酷い安っぽいセットには驚きだ。
第27回アカデミー賞では、音楽(ドラマ・コメディ)、撮影賞(カラー)にノミネートされた。
主人公と惹かれ合う美しく成長した、魔術師シモン(ジャック・パランス)の助手ヴァージニア・メイヨ、主人公と惹かれ合う、アリマタヤのヨセフの孫娘ピア・アンジェリなどが共演している。
