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黒い絨氈 The Naked Jungle (1954)

1938年に発表された、アーネスト・ラズロ短編”Leiningen Versus the Ants”を基に製作された作品。
南米のカカオ農園経営者と代理結婚した女性との相容れない関係と襲い掛かる軍隊アリとの戦いを描く、SF映画に大きな功績を残した製作ジョージ・パルと監督バイロン・ハスキンのコンビによる、エリノア・パーカーチャールトン・ヘストン共演のアドベンチャー・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:バイロン・ハスキン

製作:ジョージ・パル
原作:カール・スティーヴンソン
脚本
フィリップ・ヨーダン
ロナルド・マクドゥガル
ベン・マッドウ
撮影:アーネスト・ラズロLeiningen Versus the Ants
衣装デザイン:イディス・ヘッド
音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ

出演
ジョアンナ・・セルビー・ラインニンジェン:エリノア・パーカー
クリストファー・ラインニンジェン:チャールトン・ヘストン
インカチャ:エイブラハム・ソファー
弁務官:ウィリアム・コンラッド
船長:ロモ・ヴィンセント

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1954年製作 95分
公開
北米:1954年3月3日
日本:1954年7月13日
北米興行収入 $2,300,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1901年、南米
ニューオーリンズからこの地を訪れたジョアンナ・セルビーは、代理結婚の相手で見識のないカカオ農園の経営者クリストファー・ラインニンジェン(チャールトン・ヘストン)の元に向かう。

ボートで上流に向かうジョアンナは、地域の調査に向かう弁務官(ウィリアム・コンラッド)と話をするが、彼はクリストファーのことを多く語らない。

目的地に着いたジョアンナは弁務官と別れ、クリストファーの第一召使インカチャ(エイブラハム・ソファー)に迎えられる。

農場の屋敷に向かったジョアンナは、世話役の召使に部屋へと案内される。

ジョアンナは、不在だというクリストファーがどんな人物かが気になる。
...全てを見る(結末あり)

夜になり、屋敷に戻ったクリストファーはジョアンナと対面し、彼はその美しさに驚き、想像していた女性と違うことを伝える。

二人は牽制し合い、クリストファーは、文明から遠く離れた土地や代理結婚について語り、ジョアンナは、妻として夫を幸せにしたいとだけ答える。

しかしクリストファーは、自分を知れば後悔することになると言葉を返し、そうならない自信があったために来たと言うジョアンナに、自分の流儀に従うよう言い残してその場を去る。

その後、自分の世界でだけで生きる気難しいクリストファーと何とか親交を深めようとするジョアンナは、彼の要望でピアノを弾く。

クリストファーの態度に我慢の限界を感じたジョアンナは、完璧な女を前に怖気づいていると彼に言い放つ。

本当の男を知っているのかを尋ねるクリストファーに対し、ジョアンナは、それが当然であり夫がいたことを話す。

驚き動揺するクリストファーに、夫は酒に溺れて死んだことをジョアンナは伝える。

自分が築き上げたこの王国で、全て新しいものを求めて来たと言うクリストファーに侮辱されたジョアンナは憤慨し、就寝の挨拶をして一人で寝室に向かう。

翌日、他人の妻を寝取った男が部族の儀式で殺され、クリストファーに制止されながらそれを目撃したジョアンナは動揺する。

ジョアンナは、主人の言いなりになるインカチャに意見するが、殺された男は彼の息子だと知らされる。

クリストファーは、危険が伴う中で自分が命懸けで築いた大農園をジョアンナに見せる。

ジョアンナに現実を知らせたクリストファーは、二度と屋敷から出るなと警告する。

その夜、食事を済ませたクリストファーは、自分が用意した香水をつけないジョアンナに怒りをぶつけ、酔った勢いで彼女の寝室に押し入る。

自分の指示に従わないジョアンナを許さないクリストファーは、彼女を強引に抱こうとする。

ジョアンナが思い通りにならない女だと悟ったクリストファーは、彼女に屋敷を出るよう指示し、金も与えることを伝える。

プライドだけで生きるクリストファーだったが、女を知らないことをジョアンナに伝える。

それに気づいていたというジョアンナの言葉に返事を返さず、壊したドアは直し船が出るまでは妻と思うと言い残し、クリストファーはその場を去る。

翌日、弁務官を伴い使用人を奪われたと言って抗議に来た農場主を、クリストファーは難なく追い払う。

その夜、弁務官を招いたクリストファーだったが、食後にピアノを弾いていたジョアンナが帰国する話をし、それが夫の指示であることを口にして席を外してしまう。

弁務官は、ジョアンナに対するクリストファーの態度を批判しながら、ある地域で”マラブンタ”の問題が広がっていることを話す。

顔色が変わったクリストファーは、27年ぶりに出現した”マラブンタ”を確かめるため、現地に向かうしかないことを弁務官に伝える。

ジョアンナにも危険が及ぶ事態であり、彼女の部屋に向かったクリストファーは、時分なりに接したことと、翌日、川上に送ることを伝える。

幸せになることを願うと言うクリストファーと初めて心通う会話をしたジョアンナは、再び夫がいたことを気にする彼に、未だに自分が嫌いかを尋ねる。

それは誤解だと言うクリストファーは部屋を出るが、ジョアンナの気持ちに応えられないことを後悔する。

翌日、クリストファーは、ジョアンナと弁務官を伴い川上に向かい、日が暮れたところでキャンプを張る。

就寝前に虫除けを体に塗ってもらったジョアンナは、クリストファーの思いを感じる。

夜中に目覚めたジョアンナは、クリストファーと弁務官が異様な静けさを警戒して起きていることを知る。

何かの気配を感じ取ったクリストファーは、朝を待たずに出発する指示を出す。

ある村に着き人影がないことを確認したクリストファーと弁務官は、流れ着いたカヌーに農場主の白骨死体が横たわっていることに気づく。

ジョアンナに危険を知らせたクリストファーは先を急ぎ、山中を移動する”マラブンタ”(軍隊アリ)の大群を確認する。

農園に戻ったクリストファーは、少しでも土地を守ると言ってこの場に残ることを伝え、ジョアンナと弁務官を川下に向かわせようとする。

ジョアンナも残ると言い張り、弁務官はクリストファーと彼女の行動を無謀だと言いながらボートでその場を離れる。

部族民はマラブンタを恐れてクリストファーに詰め寄るが、彼はジョアンナと共に勇気を示す。

クリストファーは、部族民を追い払い覚悟を決める。

召使達と共に戦いの準備を始めたクリストファーは、勇気あるジョアンナがこの地に来てくれたことが正解であったことを認める。

マラブンタが近付き、橋を爆破したクリストファーは、翌日には襲われると考えダムの水門を開ける。

その夜、女を知りたいと思うクリストファーは、それをジョアンナに伝えて寄り添い、そして二人は愛し合う。

翌日、マラブンタが川を渡り始め、水門を開ける合図をするよう指示したクリストファーだったが、監視していた男がアリの餌食になる。

クリストファーはダムに向かうものの、水門を開けることが不可能だと考え屋敷に戻る。

マラブンタは屋敷を襲い、クリストファーはそれを防ぐために外壁の周囲に火を放つ。

翌朝、目覚めたジョアンナは屋敷内の家具がなくなっていることに気づき、クリストファーが燃やしたことを知る。

全てを失ったクリストファーは、ジョアンナも去るだろう今、希望もないことを彼女に伝える。

ジョアンナは無から始める決意を伝え、共に生きることを誓いクリストファーを励ます。

ダムに向かい水門を開け洪水を起こすしかないことをジョアンナに伝えたクリストファーは、ダイナマイトを持参して屋敷を出る。

走って水門に向かったクリストファーは、ダイナマイトを仕掛けてその場を離れる。

水門は爆破され大量の水が農園に流れ込む。

水が引き、屋敷の門を開けさせたジョアンナは、無事だったクリストファーに駆け寄り、二人は固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1901年、南米
代理結婚で相手も知らずこの地を訪れたジョアンナ・セルビーは、カカオ農園の経営者クリストファー・ラインニンジェンの元に向かう。
冷酷でプライドが高いクリストファーはジョアンナと対面し、その美しさに驚くものの彼女を牽制して寄せ付けない。
クリストファーは、善き妻になることを考えるジョアンナが結婚を経験していたことを知りショックを受け彼女を拒絶する。
そんな時クリストファーは、、地域調査をしていた弁務官から、”マラブンタ”軍隊アリの大群が出現したことを知らされる・・・。
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前年のSF映画の名作「宇宙戦争」(1953)に続き、ジョージ・パルバイロン・ハスキンがコンビを組んだ生物パニックとロマンスをマッチさせた作品。

SF映画で大きな功績を残した二人の技術が、南米のジャングルで展開するという内容で、実際の軍隊アリと特殊効果を生かした映像は、当時の人々をどれほど驚かせただろうと考えると実に興味深く観れる。

その第二の主役とも言える”マラブンタ”軍隊アリは終盤まで登場しないのだが、ジャングルを食い尽くしていく大群の描写は迫力と恐ろしさで迫る。

大自然の中でミスマッチ的に思える主演エリノア・パーカーは、正に美の極みと言える信じ難い輝くばかりの存在として画面を占領する。

それに対し、野獣のようにヒロインに接するプライド高き大農園主を演じ、夫婦間の関係を描く前半はやや一本調子的なチャールトン・ヘストンだが、後半は人間性を感じさせ、撮影当時まだ20代とは思えない風格で他を圧倒する演技を見せてくれる。

エリノア・パーカーの美しさを際立たせる、イディス・ヘッドの衣装もテクニカラーの映像で映える。

農園主の召使エイブラハム・ソファー、弁務官ウィリアム・コンラッド、船長ロモ・ヴィンセントなどが共演している。


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