| FBIの極秘映像が暴くナチスの影。 実話の重みが五感を直撃する潜入ノワールの原点! 監督ヘンリー・ハサウェイ、主演ウィリアム・アイス、ロイド・ノーラン、シグネ・ハッソ、ジーン・ロックハート他共演のスパイ映画。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・ハサウェイ
製作:ルイ・ド・ロシュモント
原作:チャールズ・G・ブース
脚本
バー・リンドン
チャールズ・G・ブース
ジョン・モンクスJr.
撮影:ノーバート・ブロダイン
編集:ハーモン・ジョーンズ
音楽:デヴィッド・バトルフ
出演
ウィリアム”ビル”ディートリッヒ:ウィリアム・アイス(FBIの二重スパイ)
ジョージ・A・ブリッグスFBI捜査官:ロイド・ノーラン(スパイ活動阻止作戦の責任者)
エルザ・ゲブハルト:シグネ・ハッソ(ビルと接触するドイツのスパイ)
チャールズ・オグデン・ローパー:ジーン・ロックハート(極秘情報をドイツに送るスパイ)
ハマーソン大佐:レオ・G・キャロル(ドイツのスパイ組織のリーダー)
ヨハンナ・シュミット:リディア・サント・クレア(ドイツのスパイ)
ウォーカー:ウィリアム・ポストJr.(FBI捜査官)
マックス・コブラ:ハリー・ベラヴァー(ドイツのスパイ)
アドルフ・ランゲ:ブルーノ・ウィック(ドイツ側に協力する書店主)
コンラート・アルヌルフ:ハーロ・メラー(ドイツのスパイ)
グスタフ・ハウスマン:チャールズ・ワーゲンハイム(スパイに情報を提供する男)
アドルフ・クライン:アルフレッド・リンダー(ドイツのスパイ)
ルイーゼ・ヴァジャ:レニー・カーソン(ドイツのスパイである美容師)
フリーダ・カッセル:エリザベス・ノイマン=フィルテル(エルザらのアジトの建物の所有者)
死体安置所職員:E・G・マーシャル
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1945年製作 88分
公開
北米:1945年9月26日
日本:1951年3月17日
製作費 $1,200,000
北米興行収入 $2,500,000
■ アカデミー賞 ■
第18回アカデミー賞
・受賞
原案賞
■ ストーリー ■
ナチス・ドイツの動向を探るFBIは、スパイ活動の拠点となるドイツ大使館を監視していた。
1939年、オハイオ州、コロンバス。
ドイツ系アメリカ人を両親に持つ大学生ウィリアム”ビル”ディートリッヒ(ウィリアム・アイス)は、ドイツ人のリクルーターから高給の仕事を持ちかけられる。
ビルは、興味があるふりをした後にFBIに通報し、ジョージ・A・ブリッグスFBI捜査官(ロイド・ノーラン)は、彼を二重スパイとして採用する。
それに気づかないドイツ側は、ビルをハンブルクに送り、そこで6ヶ月間のスパイ訓練を受けさせる。
第二次大戦下、ニューヨーク。
ある男が、交通事故に遭い死亡する。
死の間際にその男は、”クリストファー・・・”とつぶやく。
男が所持していたバックをその場から持ち去ったのが、仲間であるクリストファーだった。
男は遺体安置所に運ばれ、スペイン国籍のフランシスコ・ルエス(ドイツのスパイ)であることがパスポートで判明する。
所持品の中からは、船に関する内容と焼夷弾のことがドイツ語で書かれたメモ帳も見つかる。
それがブリッグスに報告され、採取されて指紋でルエスの身元を調べ、暗号も見つかり解読される。
その内容は、”クリストファーがプロセス97に専念する”という秘密のメッセージだった。
ブリッグスは、プロセス97が、アメリカで最も厳重に守られている極秘計画”原子爆弾の開発”であったために、危機感を抱く。
ブリッグスは調査を始め、敵国のスパイがプロセス97の存在を知り、情報を収集しようとしていると結論付けるが、”クリストファー”が何かは不明だった。
6か月の訓練を終えたビルは、帰国後は、エルザ・ゲブハルト(シグネ・ハッソ)、ハマーソン大佐(レオ・G・キャロル)、アドルフ・クライン(アルフレッド・リンダー)だけに接触するよう指示される。
ビルは、ニューヨークのイースト92番街のエルザの家で、他の2人に会うことになる。
更にビルは、必要な書類などを渡され、今回の命令を撤回できるのはクリストファーだけだと知らされ、あらゆる状況下でも、”彼”に従うよう指示されて旅立つのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“A ground-breaking, fiercely authentic 20th Century Fox procedural thriller that brilliantly weaponizes actual FBI surveillance footage into a gritty espionage narrative, where Henry Hathaway’s clinical direction pioneering the semi-documentary style captures the cold, calculated precision of counter-intelligence with zero Hollywood fat.”
(実際のFBIの監視映像を見事にスパイの泥臭い物語へと昇華させた、画期的で猛烈なリアリズムに満ちた20世紀フォックスの警察手続(プロシージャル)スリラー。セミ・ドキュメンタリー様式の先駆となったヘンリー・ハサウェイの冷徹な演出は、ハリウッド的な無駄な贅肉(ハッタリ)を一切排除し、対敵諜報活動の冷酷かつ計算され尽くした精密さを捉えている。)
「ベンガルの槍騎兵」(1935)、「永遠に愛せよ」(1935)などのヘンリー・ハサウェイが監督し、主演はウィリアム・アイス、ロイド・ノーラン、シグネ・ハッソ、ジーン・ロックハート他共演のスパイ映画。
FBIによる敵側ドイツの諜報阻止を、その活動内容と共に、実際の映像を使用して描いた内容は、ヘンリー・ハサウェイのシャープな演出と共に必見だ。
ドキュメンタリータッチから、計画的なスパイ活動が克明に描かれる深いドラマに展開し、FBI全面協力による、地道な捜査、監視活動も実に興味深い。
日本に対する原爆投下直後の、1945年9月に公開されたという時代背景も注目だ。
本作の製作期間は、ヒトラーが自殺する直前から、マンハッタン計画で、世界で初めて原爆実験が行われた7月16日を経て、日本の敗戦時期だったということを考えながら観るべき重要な映画。
第18回アカデミー賞では、原案賞を受賞した。
FBIに協力する二重スパイを熱演するウィリアム・アイス、彼に指示を与えるFBIの責任者ロイド・ノーラン、主人公と接触してスパイ活動続けるシグネ・ハッソ、彼女らに指示を与えるスパイのリーダー、レオ・G・キャロル、同じくドイツに情報を流すジーン・ロックハートなどが共演している。