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さすらいのカウボーイ The Hired Hand (1971)

放浪の旅から妻子の元に戻った男の心情を描く、監督、主演ピーター・フォンダ、共演ウォーレン・オーツヴェルナ・ブルーム他共演の西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇


スタッフ キャスト
監督:ピーター・フォンダ

製作:ウィリアム・ヘイワード
脚本:アラン・シャープ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
編集:フランク・マッツォーラ
音楽:ブルース・ラングホーン

出演
ハリー・コリングス:ピーター・フォンダ
アーチ・ハリス:ウォーレン・オーツ
ハンナ・コリングス:ヴェルナ・ブルーム
ダン・グリフェン:ロバート・プラット
マクヴェイ:セヴァーン・ダーデン
メキシコ人女性:リタ・ロジャース
ソレンソン夫人:アン・ドーラン
ルーク:テッド・マークランド
メイス:オーウェン・オーア
バーテンダー:アル・ホップソン
ジェニー・コリングス:メーガン・デンバー
エド・プラマー:マイケル・マクルーア
ウィル:グレイ・ジョンソン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1971年製作 93分
公開
北米:1971年7月16日
日本:1972年3月11日
製作費 $820,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ハリー・コリングス(ピーター・フォンダ)と相棒のアーチ・ハリス(ウォーレン・オーツ)は、若いダン・グリフェン(ロバート・プラット)と共にカリフォルニアを目指していた。

釣り針にかかった少女の遺体に気づいたハリーは、糸を切る。

三人は旅を続け、デル・ノルテという村に着いたダンは鍛冶屋を探すものの、ないと言われたために酒場に向かう。

妻ハンナ(ヴェルナ・ブルーム)と娘の元に戻る気になったハリーは、それをアーチとダンに伝える。

ダンは納得できないものの、7年近くも共に旅をしたアーチは、ハリーの気持ちを理解する。

しかし、海が見たいアーチは、ダンと共にカリフォルニアに向かうことをハリーに伝える。
...全てを見る(結末あり)

その夜、酒場にいたハリーとアーチは、撃たれて入ってきたダンを見て驚く。

首を撃たれたダンは息を引き取り、現れたマクヴェイ(セヴァーン・ダーデン)から、自分が撃ったと言われたハリーとアーチは、ダンが彼の”妻”(リタ・ロジャース)に手を出したことを知る。

ダンの遺体を埋葬したハリーとアーチは、祈りを捧げる。

翌朝、ハリーとアーチは、奪われたサムの馬を取り戻し、眠っていたマクヴェイを銃撃して逃げる。

ハリーと共に家に向かうことを決めたアーチは、途中、年上の妻ハンナの話を聞く。

二人はハンナの農場にたどり着き、彼女に迎えられたハリーは、成長した娘ジェニー(メーガン・デンバー)を見つめる。

ハンナから、戻って来た理由を訊かれたハリーは、人生に疲れたと答える。

何をする気なのか尋ねたハンナは、働くと言う彼に、戻る権利はないと伝える。

暫く使用人として働くので、その後に考えてほしいと伝えたハリーは、父親が死んだと思っているジェニーが混乱すると言われるものの、考えを変えるつもりはなかった。

食事をしたハリーとアーチは、寝床を用意してくれたハンナから、仕事の話は明日すると言われて納屋に向かう。

翌日から、ハリーはアーチと共に様々な雑用を手際よくこなした。

その様子を見守るハンナは、ハリーは再び旅立つだろうとアーチに話す。

ハリーと共に町に向かったアーチは、彼が買い物をする間に酒場に向かう。

その場にいたエド・プラマー(マイケル・マクルーア)に、ハンナのことでからかわれたアーチは、苛立ちながらその場を去る。

そこにハリーが現れ、アーチは、尚も絡むエドを痛めつける。

帰り道でハリーは、エドを殴った理由をアーチに尋ね、ハンナが使用人と寝ていると言われたことを知る。

ハンナを信じるアーチは、それを彼女に問いただす権利はないとハリーに伝える。

その件をハンナに話したハリーは、使用人と寝るために雇っていると町で噂されていることを伝える。

寂しさを紛らすために、関係をもった相手もいたことを認めたハンナは、ハリーを納得させる。

翌朝、町に向かったハリーは、死んだと思われた自分が戻ったため、今後は使用人を雇わないという張り紙を貼る。

アーチとハリーのことについて話をしたハンナは、彼に戻ってほしいならそれを伝えて、自分にも言い聞かせるべきだと助言される。

アーチが西に向かう考えを知ったハリーは、残念に思うものの、引き留めることはできなかった。

ハリーから自分が頼んだのかと訊かれたハンナはそれを否定し、あなたにいてほしいだけだと伝える。

自分より長く暮らしたアーチとの関係を理解するハンナは、浮気相手と戻り一緒に暮らそうとしているのと同じだとハリーに伝える。

アーチは望み通り出て行くとハンナに伝えたハリーは納屋に向かい、アーチと多くを語らずに眠る。

翌朝、アーチは、ハリーとハンナそしてジェニーに見送られながら旅立つ。

その日からハンナはハリーを夫と認め、彼と愛し合う。

平穏な日々が続いていたある日、アーチの馬に乗った男が現れ、ハリーは、マクヴェイが待っていると言われて、小さな包みを渡される。

それが、切り落とされたアーチの指であることを確認したハリーは、引き止めるハンナに必ず戻ると約束して、男と共に旅立つ。

その後、男を殺したハリーは、アーチの馬を連れて砂漠を渡る。

マクヴェイに虐げられていた女は、拘束されているアーチに水を与え、銃が欲しいと言われるものの、自分が殺されると伝えて断る。

デル・ノルテに着いたハリーは、マクヴェイの話も聞かずに発砲し、反撃されて銃弾を受ける。

女に入り口を開けさせたアーチは、銃を奪って発砲する。

アーチは弾がなくなり、ハリーがマクヴェイを射殺する。

ハリーに駆け寄ったアーチは、瀕死の彼を抱き寄せる。

ポーチでハリーの帰りを待つハンナは、独りで戻ったアーチに気づき、家の中に入る。

アーチは、連れ帰ったハリーの馬を納屋に入れて、入り口を閉める。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ハリー・コリングスと相棒のアーチは、若いダンと共にカリフォルニアを目指していた。
放浪生活に意味のないことを悟ったハリーは、妻ハンナと娘の元に戻る決心をする。
ある村で、悪党マクヴェイに因縁をつけられたダンは射殺される。
マクヴェイが奪ったダンの馬を取り戻し、彼を襲い銃撃したハリーとアーチは、その場から逃げてハンナの農場に向かう。
ハンナと再会したハリーは、当然のごとく受け入れてもらえず、働く姿を見て判断してほしいと伝えるのだが・・・。
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イージー・ライダー」(1969)で世界的な名声を得たピーター・フォンダが、主演を兼ねて監督デビューを果たした作品。

実力派大スターである父ヘンリー・フォンダと姉ジェーン・フォンダに続き、弱冠30歳のピーター・フォンダの才能が窺える秀作西部劇として、批評家から絶賛された作品。

少ないセリフや役者の表情などで、その心情を伝えるピーター・フォンダの繊細な演出、既に数々の話題作を手掛け高い評価を受けていた、ヴィルモス・ジグモンドの美しく幻想的な映像表現なども印象に残る。

主演のピーター・フォンダは、放浪の旅から妻子の元に戻り人生をやり直そうとする男を好演している。

主人公の親友であり、よく理解する友人を味のある演技で演ずるウォーレン・オーツ、辛い思いをしたために、主人公である夫を素直に受け入れられない妻を見事に演ずるヴェルナ・ブルーム、主人公たちと旅をする青年ロバート・プラット、馬を奪うために彼を殺した悪党のセヴァーン・ダーデン、彼の女リタ・ロジャース、ハンナ(ヴェルナ・ブルーム)の隣人アン・ドーラン、悪党一味のテッド・マークランド、オーウェン・オーア、バーテンダーのアル・ホップソン、酒場で主人公らに絡む男マイケル・マクルーアなどが共演している。


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