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ハード・ウェイ The Hard Way (1991)

役作りのために刑事に密着する人気映画スターが殺人事件に巻き込まれながら巻き起こす騒動を描く、監督ジョン・バダム、主演マイケル・J・フォックスジェームズ・ウッズスティーヴン・ラングアナベラ・シオラデルロイ・リンドークリスティーナ・リッチ他共演のアクション・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ジョン・バダム

製作
ロブ・コーエン
ウィリアム・サックハイム
原案
レム・ドブス
マイケル・コゾル
脚本
ダニエル・パイン
レム・ドブス
撮影
ドナルド・マカルパイン
ロバート・プライムス
編集
フランク・モリス
トニー・ロンバード
音楽:アーサー・B・ルビンスタイン

出演
ニック・ラング:マイケル・J・フォックス
ジョン・モス警部補:ジェームズ・ウッズ
パーティ・クラッシャー:スティーヴン・ラング
スーザン:アナベラ・シオラ
グレイニー刑事:ジョン・カポダイス
ベニー・ポーリー刑事:ルイス・ガスマン
ビリー刑事:LL・クール・J
チャイナ刑事:メアリー・マーラ
ブリックス警部:デルロイ・リンドー
アンジー:ペニー・マーシャル
ボニー:クリスティーナ・リッチ
フライデー:キャシー・ナジミー
ウィザースプーン:コンラッド・ロバーツ
本人:ブライアント・ガンベル

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1991年製作 111分
公開
北米:1991年3月8日
日本:1991年4月27日
製作費 $240,00,000
北米興行収入 $25,895,490
世界 $65,595,490


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
警察に電話をした連続殺人鬼のパーティ・クラッシャー(スティーヴン・ラング)は、犯行を予告する。

市警のジョン・モス警部補(ジェームズ・ウッズ)は、スーザン(アナベラ・シオラ)とのデートの約束をしていために、相棒のベニー・ポーリー(ルイス・ガスマン)を乗せて車を飛ばす。

パーティー・クラッシャーの犯行予告の連絡を受けたモスは、仕方なく現場に向かう。

クラブに着いたモスとベニーは、同僚のグレイニー(ジョン・カポダイス)、ビリー(LL・クール・J)、チャイナ(メアリー・マーラ)と共にパーティー・クラッシャーを捜す。
...全てを見る(結末あり)

モスに気づいたパーティー・クラッシャーがドラッグ・ディーラーを射殺したために、店内は大混乱になる。

人ごみに紛れるパーティー・クラッシャーを撃つことができないモスは、店の外に向かう。

車が牽引されることに気づいたパーティー・クラッシャーは、牽引車で逃げようとするものの、モスが阻止しようとする。

拳銃を落としてしまったモスは、ドアにしがみついたままの状態で、暴走する車を運転するパーティー・クラッシャーに襲い掛かる。

追跡してきたビリーに撃つようにと指示するものの、無理だと言われたモスは、パーティー・クラッシャーの運転を妨害する。

発砲されたパーティー・クラッシャーが、牽引されている車を外したため、ビリーの車は事故を起こす。

映画スターのニック・ラング(マイケル・J・フォックス)の新作”スモーキング・ガン2”の看板に衝突したモスは道路に落下し、パーティー・クラッシャーは逃亡する。

作品内容に不満があるニックは、エージェントのアンジー(ペニー・マーシャル)に、子供じみた映画ばかり出演していることに嫌気がさしたことを伝える。

次回作で刑事”レイ・カサノブ”役を演じたいニックは、昨夜、録画したモスのニュース映像を見ながら、これこそ演じたい本物の刑事だとアンジーとスタッフのフライデー(キャシー・ナジミー)に伝えて、ニューヨークに向かうことにする。

2週間モスに密着して役作りをするつもりのニックは、新作の初日を控えていたたために引き止めるアンジーの話を聞こうとしない。

署長のブリックス警部(デルロイ・リンドー)から、ニックの件を知らされたモスはそれを断るものの、パーティー・クラッシャーの事件から外されてしまい、市長命令だと言われる。

ブリックスに話を聞き入れてもらえず、相棒は”レイ・カサノブ”だと言われたモスは、誰にもニックだと気づかれないようにするようにと指示される。

従うしかなかったモスは苛立つが、スーザンが署に現れたために驚く。

昨夜のことは怒っていないと言われたモスはホッとして、スーザンが帰った後で同僚達に冷やかされる。

ニック・ラングに似た”レイ・カサノブ”が部署に配属され、パーティー・クラッシャーの事件を任されたベニーは、ビリーやチャイナらと捜査会議を開く。

それに加わらないモスはニックから挨拶されるものの、彼を迷惑に思い話す気にもなれず、ブリックスの元に向かい今回の件を断る。

ニックと話したブリックスは、夫婦でファンだと言って意気投合し、自宅に招待されたために喜ぶ。

モスの話を聞こうともしないブリックスからサインを求められたニックは、彼の妻のために快くそれに応じる。

意見しても無駄だと思いその場を去ったモスは、ビリーから被害者の検視報告書を見せてもらい、特注品である凶器の銃を確認する。

ビリーから、ロメオの組織が使っていた銃に似ていると言われたモスは、ブリックスが現れたためにその場を去る。

ニックを追い払おうとしたモスは、家に泊まりたいと言われたために憤慨し、パーティー・クラッシャーを追うことを彼に伝える。

ブリックスに知られたらまずいことになると言われたモスは、仕方なくニックを連れてスラム街に向かう。

ニックを車に残してロメオの手下の溜まり場に向かったモスは、その場にいた者達をバットと銃で脅して、改造銃を持つ殺し屋のことを聞き出そうとする。

ブライアント・ガンベルのショーに出演するニックが映像に流れたため、モスはバットでテレビを壊してしまう。

アンジーに電話をしていたニックは、現れたギャングに携帯電話を奪われ、銃を向けられたためにその場から逃げる。

ガンスミスのウィザースプーン(コンラッド・ロバーツ)のことを知ったモスは、現れたニックからギャングに襲われかけたと言われる。

その場はギャングに襲撃されるものの何とか助かったモスは、ニックのせいだと言って彼を批判し、車が襲われていることに気づく。

荷物を奪われたニックは犯人がバーにいると考え、バットを持って取り戻しに行く。

そこにベニーらが現れ、モスはブリックスに報告しないでほしいと伝える。

パーティー・クラッシャーを追っていないことをモスに確認したベニーは、窓から放り出されたニックを見て驚く。

ニックの用意した派手な車でフロッグ・ドッグを食べに行ったモスは、スーザンに電話をするものの不在だった。

フロッグ・ドッグを食べたモスは、自分の真似ばかりするニックに苛立ちながら、パーティー・クラッシャーの殺人事件の連絡を受けて現場に向かう。

グレイニーとベニーから状況を知らされたモスは、パーティー・クラッシャーの目的は、注目される”スター”になることだとニックに伝える。

ニックから、スターが最も嫌うのはけなされることだと言われたモスは、その場にいたテレビ・リポーターのインタビューに応じて、パーティー・クラッシャーのことを徹底的にけなして挑発する。

パーティー・クラッシャーは、その映像を確認する。

ニックをアパートに連れて行ったモスは、留守電のメッセージを聴いて、スーザンとの約束を思い出して支度をする。

その間ニックは、本物の刑事の生活をチェックし、クローゼットの銃を見つける。

デートに向かうモスは、同行したいと言うニックを置いて出かける。

スーザンと娘のボニー(クリスティーナ・リッチ)と共にピザ・ショップに向かったモスは、そこにニックが現れたために驚く。

レイ・カサノブだと言ってスーザンに挨拶したニックは、ボニーからニック・ラングに似ていると言われる。

ニックからファンかと訊かれたボニーは、今は”メル・ギブソン”だと答え、モスは用意された席に向かおうとしてニックと別れようとする。

しかし、ボニーがニックも誘ったために、4人はテーブルに向かう。

次の殺人計画を考えるパーティー・クラッシャーは、自分をけなしたモスを憎む。

騒ぐ客に注意するものの、バカにされたために叩きのめしたモスは、彼らを連行するとスーザンに伝える。

自分達を置いて仕事をしようとするモスに呆れたスーザンは、ニックに送ってもらうとモスに伝えてその場を去る。

バーに向かい、スーザンに嫌われたと思いショックを受けるモスは、現れたニックに慰められる。

モスに恋の指南をしようとしたニックは、得意の演技でスーザンを演じ、彼の恋に協力しようとするもののうまくいかなかった。

翌朝、目覚めえたニックは、ベッドに手錠でつながれていることに気づく。

ウィザースプーンに会ったモスは、警官と疑われながらも、銃が欲しいと言って情報を聞き出そうとする。

スーザンからの電話を受けたニックは、モスは不在だと伝えてランチの約束をするが、手錠が外れなかった。

ウィザースプーンのバンに向かいパーティー・クラッシャーと同じ銃を見せられたモスは、警官だと伝えて彼を脅す。

銃を売ったパーティー・クラッシャーに、もう一丁、頼まれていると言われたモスは、明日、呼び出すようにとウィザースプーンに伝える。

何とかベッドから手錠を外したニックは、スーザンとの待ち合わせ場所に向かい、モスのことを話す。

その後、地下鉄でスーザンを送るニックは、彼女が自分に惹かれていると思っていたために、勘違いだと分かり恥をかく。

そこに現れた男達が乗客を脅し始めたため、スーザンはニックに何とかしてほしいと頼む。

仕方なく男達の行為をやめさせようとしたニックだったが、銃を持った彼らを相手にすることになる。

乗客も銃を持っていたために男達は車両から降り、スーザンはその場から避難する。

隠していたゴム銃で対抗しようとするものの、ニックは発砲される。

駆け付けたモスはスーザンから、人がいるのでニックが撃てないと言われたため彼の元に向かう。

ニックから任せると言われたモスは弾が切れた男に近づき、銃を突き付けて観念させる。

奪った銃でニックが表紙の”Premiere”を撃ち抜いたモスは、弾切れではなく詰まっていただけだと伝える。

ニックにスーザンと一緒にいた理由を訊いたモスは、彼女から、ランチに誘っただけだと言われる。

憤慨するモスに、ニックは立派な刑事で犯人も逮捕し、客と喧嘩をするような人とは違うと言うスーザンは、ニックにキスしてその場を去る。

署に戻ったモスは、ニックから目を離したことでブリックスに責められる。

パーティー・クラッシャーを追い詰めることができると言うモスだったが、ニックの面倒を見て捜査には関わるなとブリックスから指示される。

仕方なく引き下がったモスだったが納得できず、パーティー・クラッシャーの予告通報の無線を聴いて、ニックと共に現場に向かう。

ニックに銃を渡したモスは、この場にいるようにと伝えて建物の中に入る。

モスを追ったニックは銃声が聴こえたために焦り、車に戻り応援を呼べと言われて外に出る。

階段から転げ落ちてしまったニックは、出てきた男を射殺してしまい、モスは人違いだったことに気づく。

殺したのは逃げようとした市民だと言われたニックは動揺し、自分の人生は終わりだと考える。

自分が撃ったことにすれば何とかなると伝えたモスは、ロサンゼルスに戻ることになったニックを空港に送り別れる。

自分の行動は間違っていると考えるニックは搭乗する寸前で思い止まり、署に戻りすべてを告白しようとする。

しかしニックは、昨夜のことはモスが自分を追い払うための芝居だったことを知り憤慨する。

ベニーと共に張り込むモスは、ウィザースプーンから銃を受け取るために現れるはずのパーティー・クラッシャーを待つ。

現れたパーティー・クラッシャーはウィザースプーンから銃を受け取り、モスがいることに気づいていたために話をしようとする。

ウィザースプーンに銃を向けるパーティー・クラッシャーに近づくモスは、その場にガソリンを撒いた彼から、自分も正義のために闘っていると言われる。

悪党を始末していると言うパーティー・クラッシャーは、ライターを手にしてウィザースプーンのバンに乗る。

狙撃手に引火するので撃つなと伝えたモスだったが、ライターを捨てたパーティー・クラッシャーは走り去り、火は燃え広がる。

モスに追われたパーティー・クラッシャーはトラックに追突してしまい、バンから降りて走って逃げる。

パトカーを運転していたニックは、パーティー・クラッシャーが向かった場所を無線で知り、その場に向かう。

ブロードウェイ
パーティー・クラッシャーが映画館に入ったことを無線で知らせたモスは彼を追う。

モスを目撃したニックも劇場に向かう。

その場ではニックの新作”スモーキング・ガン2”が上映され、モスはパーティー・クラッシャーを捜す。

銃を構えるパーティー・クラッシャーに気づいたニックは、モスにそれを知らせる。

発砲されたニックはその場から逃れ、劇場内は大混乱になる。

銃撃戦が繰り広げられる中、逃げようとしたパーティー・クラッシャーはモスの銃弾を受ける。

劇場内に戻ったニックはロープにぶら下がり、スクリーンに激突して気を失ってしまう。

手当てを受けたパーティー・クラッシャーは搬送され、ニックを非難したモスだったが、だましたことで憤慨する彼に殴られてしまう。

人を殺した刑事の気持ちが分かったはずだと言うモスだったが、自分やスーザンに心を開かないことをニックに非難されて、再び殴られる。

パトカーでその場から走り去ったニックは、監視の警官などを殺し救急車から逃げたパーティー・クラッシャーが乗っていることに気づき銃を向けられる。

車を暴走させて横転したニックは、銃を奪いパーティー・クラッシャーを観念させて署に連絡を入れる。

名演技だったと言われたニックは、パーティー・クラッシャーに襲われる。

その後、映画スターのニック・ラングが凶悪犯と勇敢に戦ったことがニュースで報道され、パーティー・クラッシャーは逃亡したことも伝えられる。

そのニュースを見ながら、現れたスーザンに今回の件の説明を求められたモスは、自分の気持ちを話してやり直したいと伝える。

危険な仕事の刑事との交際は無理だと言われたモスは、スーザンの気持ちを理解する。

その場を去ったスーザンは、パーティー・クラッシャーだと気づかないまま、彼と共にエレベーターに乗る。

ドアのノックでスーザンが戻ったと思ったモスだったが、現れたニックから、パーティー・クラッシャーがここに来ると言われる。

スーザンを襲うと言われたモスは、廊下やロビーで彼女には会わなかったことをニックに確認する。

そこにパーティー・クラッシャーからの電話が入り、スーザンを捕えたと言われ、二人が巨大なニックの顔の看板にいることに気づく。

ニックと共にその場に向かったモスは、パーティー・クラッシャーに襲われ、スーザンを見つけるものの看板から落ちそうになる。

パーティー・クラッシャーと格闘になったニックは反撃するが、モスを助けたスーザンが滑り落ち、看板のタバコにしがみつく。

ニックにスーザンを任せたモスはパーティー・クラッシャーを追うが、発砲されたために外に戻る。

ロープで看板の顔面に向かい、タバコを持つ手の部分まで下りたニックはスーザンをの手を掴む。

折れたタバコは、地上の車のボンネットに落下する。

パーティー・クラッシャーと格闘になったモスは銃を向けられ、スーザンを助けたニックが襲い掛かるものの、パーティー・クラッシャーに銃撃されて倒れる。

パーティー・クラッシャーを突き落としたモスは、戻ってきた理由をニックに尋ねる。

役のためだと言うニックに、必ず役はもらえると伝えたモスは彼を励ます。

救急車と警察が到着し、何とか持ちこたえるニックに、これで満足かと尋ねたモスは彼を見守る。

その後、刑事役を新作”The Good, The Badge and The Ugly”で演じたニックの作品をスーザンや同僚と鑑賞するモスは、ニックが自分のセリフを盗んだことに気づき苛立つ。

その場にいたブリックスに黙っていろと言われたモスは、本物のニックはもっと小柄だと呟く。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
連続殺人鬼パーティー・クラッシャーの事件が多発する中、市警の刑事モスは、人気映画スターであるニック・ラングの役作りへの協力を署長のブリックスから命ぜられる。
そのためパーティー・クラッシャーの捜査から外されたモスは、ニックを歓迎できるはずもなく、彼を迷惑に思う。
そんなことはお構いなく、実際の現場での体験を楽しむニックは、事件から外されたものの、パーティー・クラッシャー逮捕に執念を燃やすモスと共に捜査を続けるのだが・・・。
__________

多くの話題作を手掛けるジョン・バダムと、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズも終了したマイケル・J・フォックス、更に個性派のジェームズ・ウッズが共演したアクション・コメディ。

ハリウッド・スターが、役作りのためにニューヨーク市警に密着して奮闘するストーリーなのだが、物語の中で刑事を演ずるジェームズ・ウッズは、本物の刑事と行動を共にして役作りをしということも話題になった。

ジョン・バダムの職人的な軽快な演出、マイケル・J・フォックスジェームズ・ウッズの愉快な演技などが楽しめる快作に仕上がっている。

この頃既にパーキンソン病の兆候が見られていたと言われている主演のマイケル・J・フォックスは、その影響は感じさせない、個性を活かした彼らしい演技で人気スターを熱演し、不本意ながら彼を相棒にして職務を遂行する刑事をジェームズ・ウッズが好演している。

後にアクの強い役者になる、殺人鬼”パーティー・クラッシャー”を怪演するスティーヴン・ラング、モス(ジェームズ・ウッズ)と付き合う女性アナベラ・シオラ、その娘のクリスティーナ・リッチニューヨーク市警の刑事ジョン・カポダイスルイス・ガスマンLL・クール・Jメアリー・マーラ、署長のデルロイ・リンドー、主人公のエージェント、ペニー・マーシャル、スタッフのキャシー・ナジミー、殺人鬼に銃を提供するガンスミスコンラッド・ロバーツ、本人役でブライアント・ガンベルなどが共演している。


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