サム・ライミ製作、監督、脚本、ホラー映画史上の傑作としてファンに支持される彼の記念すべきデビュー作。 スプリングブレイクの大学生と彼らにとり憑く悪霊との戦いを描く、製作総指揮、主演ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ、ベッツィ・ベイカー他共演のスプラッター・ホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・ライミ
製作:ロバート・タパート
製作総指揮
ロバート・タパート
サム・ライミ
ブルース・キャンベル
脚本:サム・ライミ
撮影:ティム・ファイロ
編集:エドナ・ルース・ポール
音楽:ジョセフ・ロデュカ
出演
アシュリー”アッシュ”J・ウィリアムズ:ブルース・キャンベル
シェリル:エレン・サンドワイズ
リンダ:ベッツィ・ベイカー
スコット:ハル・デルリッチ
シェリー:サラ・ヨーク
アメリカ 映画
配給 ニュー・ライン・シネマ
1981年製作 85分
公開
北米:1981年10月15日
日本:1985年2月1日
製作費 $350,000–400,000
北米興行収入 $2,400,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
テネシー州。
ミシガン州立大の学生アシュリー”アッシュ”J・ウィリアムズ(ブルース・キャンベル)と恋人のリンダ(ベッツィ・ベイカー)、アッシュの姉シェリル(エレン・サンドワイズ)と友人のスコット(ハル・デルリッチ)、シェリー(サラ・ヨーク)は、春休みの休暇を過ごすために森の中の小屋に向かう。
途中、街道でトラックとの衝突を免れ、古い橋では車が立ち往生しそうになりながら、5人は廃屋に着く。
スコットがドアの鍵を探そうとした瞬間、動いていた遊動円木が制止する。
車から荷物を降ろして夜を待った5人だったが、シェリルが掛け時計をスケッチしていると10時半でそれは停止する。 おかしな声を聞いたシェリルは、手の自由が利かなくなり、不気味な顔のような絵を描き、地下室に入る床の扉が動く。 食事を始めた5人は、その扉が自然に開いたことに気づき、スコットが中を調べる。 スコットは戻らずに返事もないため、アッシュが地下に向かう。 アッシュはスコットに脅かされ、その場のテープレコーダーと気味の悪い絵などが描かれた本を運び出し部屋に戻る。 テープを聴いたアッシュらは”悪霊”について調べていた科学者の残した言葉に耳を傾ける。 ”死者の本”の内容は、悪霊が生き返り現生をさ迷い小屋にはびこり、本の呪文を唱えると悪霊を呼び起こせるということだった。 シェリルがテープを止めてしまうが、スコットは続きを聴き、呪文が唱えられる。 取り乱したシェリルは叫び声を上げ、木が倒れて部屋の窓が割れる。 アッシュはシェリルを心配して暫く起きていることをリンダに伝え、その後、彼女にペンダントをプレゼントして愛を確かめ合う。 部屋にいたシェリルは、再び声を聞き表に出て誰かいないかを確認する。 つるに巻き付かれたシェリルは、木の枝に犯されてしまい、それを逃れた彼女はその場を離れ、何とか小屋に戻る。 興奮して起きたことを伝えるシェリルは、それを信じないアッシュに町に戻りたいことを伝える。 アッシュは仕方なくシェリルを送ろうとするが、橋が壊されていることに気づき、彼女は取り乱してしまう。 小屋に戻ったアッシュはテープを聴き、科学者が、悪霊にとり憑かれた妻の憑依を解くには体をバラバラにするしかないものの、それができるはずもなかったという話を聞く。 シェリルは悪霊にとり憑かれ、鉛筆でリンダの足を刺し、アッシュを叩きのめす。 スコットは抵抗して、シェリルを地下室に蹴り落として閉じ込める。 シェリーは動揺して、外に誰かがいる気配を感じ、それをスコットに伝える。 部屋に戻ったシェリーは叫び声を上げて姿を消し、悪霊にとり憑かれた彼女は、現れたスコットに襲い掛かる。 シェリーはナイフを手にするが、彼女はその手首を食いちぎり、それに背中を刺されて息絶える。 息を吹き返したシェリーはスコットにしがみつくが、斧で体を切断されてしまう。 アッシュとスコットは、シェリーの死体を森の中に埋める。 スコットは、眠っているリンダと朝を待つと言うアッシュの意見に従わずに小屋を去る。 リンダの様子を見に行ったアッシュだったが、足の傷口が変化して、悪霊にとり憑かれた彼女は起き上がる。 驚いたアッシュはその場を離れるが、傷を負ったスコットが戻ってくる。 橋以外には逃げ道がないことをスコットに知らされたアッシュは、自分を嘲り笑うリンダを撃ち殺そうとする。 しかし、リンダが正気に戻ったためにアッシュは銃を捨てる。 シェリルも、地下から正気に戻ったと言って助けを求めたために、アッシュは扉を開けようとする。 ところが、シェリルはアッシュの顔を掴んで襲い掛かり、それを逃れた彼は、リンダが再び表情を変えたことに気づく。 リンダを表に引きずり出したアッシュは、スコットが死んだことを確認する。 戻ってきたリンダに襲われたアッシュは、腕を傷つけられながらも彼女を殺し、チェーンソーで体を切断しようとする。 恋人に対してそれができるはずもないアッシュは、リンダを森に運び埋めようとする。 しかしリンダは生き返り、地中から這い出してアッシュに襲い掛かる。 アッシュは、スコップでリンダの首を刎ねて小屋に戻る。 シェリルが地下から脱出したことを知ったアッシュは、現れた彼女に銃弾を浴びせる。 とり憑かれたスコットにも襲われたアッシュは、”死者の本”を暖炉に投げ入れて燃やし、二人は死滅する。 その後、夜が明けて小屋を離れたアッシュだったが、悪霊に襲われる。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「死霊のはらわた」(1981)
・「死霊のはらわたII」(1987)
・「キャプテン・スーパーマーケット」(1992)
・「死霊のはらわた」(2013)
*(簡略ストー リー)
テネシー州。
スプリングブレイクで山中の小屋で過ごすことを考える大学生のアッシュ、恋人リンダ、彼の姉シェリル、友人スコット、シェリーは、楽しい休暇を期待していた。
おかしな現象に気づきながら、地下室があること知った5人は、そこでテープレコーダーと不気味な絵が描かれている”死者の本”を見つける。
テープの内容は、悪霊についてを調べていた科学者の言葉で、呪文でそれを呼び起こせるというものだった。
そして、興味本位でそれを聴いてしまった5人は、次々と悪霊に憑依されてしまう・・・。
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撮影当時サム・ライミは20代前半で、その内容はアマチュア映画の域を脱していないのだが、細部にまでこだわる低予算なりの工夫でカバーする特撮等はなかなか見事だ。
今観ると公開当時の衝撃度は感じられないものの、徹底的に映し出すグロテスクな描写、憑依される若者を演ずる役者達のオーバー・アクション気味の演技も、内容に合っていて実にいい。
悪乗りが過ぎると言う言葉は、こういう作品には当てはまらず、その後のサム・ライミ作品に多くの影響を与えた、彼の原点であることの証明でもある。
ファンからの圧倒的な支持を受け、興行成績は全世界で製作費の100倍近いものになった。
結局は、姉や友人達を殺すしかない辛い立場の主人公を熱演しているブルース・キャンベル、その姉役エレン・サンドワイズ、主人公の恋人ベッツィ・ベイカー、友人ハル・デルリッチとサラ・ヨークが共演している。