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荒野のガンマン The Deadly Companions (1961)

児童文学作家A・シド・フライシュマンの小説”The Deadly Companions”を基に彼自身が脚本を担当した作品であり、サム・ペキンパーの監督デビュー作。
敵討ちの相手を見つけた男と軽蔑され町を出た女の復讐とロマンスを描く、主演モーリン・オハラブライアン・キース他共演の西部劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇


スタッフ キャスト ■
監督:サム・ペキンパー

製作:チャールズ・B・フィッツシモンズ
原作:A・シド・フライシュマン”The Deadly Companions”
脚本:A・シド・フライシュマン

撮影:ウィリアム・H・クローシア
編集:スタンリー・ラブジョン
音楽:マーリン・スカイルズ

出演
キット・ティルドン:モーリン・オハラ

イエローレッグ:ブライアン・キース
ビリー・ケプリンガー:スティーヴ・コクラン
ターク:チル・ウィルス
パーソン:ストローザー・マーティン
カクストン医師:ウィル・ライト
キャル:ジェームズ・オハラ

アメリカ 映画
配給 Pathé-America
1961年製作 93分
公開
北米:1961年6月6日
日本:1962年5月26日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
南北戦争の数年後。
ある男を捜していた元北軍兵イエローレッグ(ブライアン・キース)は、酒場でイカサマをしたために縛り首にされそうになっていたターク(チル・ウィルス)を助ける。

タークの手の傷を見たイエローレッグは、それが自分が付けたものだと気づき助けたのだが、彼こそが捜していた男だった。

イエローレッグは、タークと拳銃使いの相棒であるビリー・ケプリンガー(スティーヴ・コクラン)を銀行強盗に誘い、ヒラ・シティーに向かう。

町に着き酒場に向かった三人は、その場で礼拝を始めた牧師パーソン(ストローザー・マーティン)に帽子を脱ぐよう指示される。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
南北戦争時代、南軍兵に頭の皮を剥がされそうになったイエローレッグは、その敵であるタークを見つける。
タークと拳銃使いの相棒ビリーを引き連れ、イエローレッグは、仲間になり銀行強盗を計画すると見せかけて、復讐のチャンスを窺う。
しかし、ある町で他の強盗を倒そうとしたイエローレッグは、誤って少年を銃撃してしまう。
少年の母親キットは、私生児を生んだと言われ町の人々に軽蔑されたいたため、夫の存在を証明しようと、息子を夫が眠る町に埋葬しようとする。
事故とはいえ、少年を殺してしまったことで罪を感じるイエローレッグは、アパッチの居住区である、危険地帯を通るキットの護衛を買って出る。
イエローレッグは、当然それを断るキットを追い、タークとビリーを連れて町を出るのだが・・・。
__________

独特の手法を使ったバイオレンス映画の先駆者サム・ペキンパーの監督デビュー作品。

独自の映像感覚で、ハリウッドに一時代を築いたサム・ペキンパーの演出は、その後を思いながら観ると平凡だが、単なる復讐撃ではなく、心に傷を持った者同士が触れ合うことで、その苦悩を克服していくという、力強いテーマで描かれた異色作でもある。

上記のように、今観るとペキンパーの演出ばかりを気にしてしまうのだが、モーリン・オハラ他、主な登場人物の個性が実に興味深い。

40歳を過ぎたモーリン・オハラは相変わらず美しく、一本気で気が強い女性は、ジョン・フォード作品で彼女が演じた女性像そのままで、ファンにとっては嬉しい。
また、美しい歌声で、主題歌を彼女が歌っているのも注目だ。

ついに見つけ出した敵を前に、誤って少年を射殺してしまう、ブライアン・キースの苦悩、虚勢を張り銃を振りかざす、極悪人には成りきれない拳銃使いスティーヴ・コクラン、復讐の対象ではあるが、意味不明な言動から正気を失っているような、ワンポイント的でユニークなキャラクターのチル・ウィルスの存在も面白い。

町の牧師ストローザー・マーティン、医師役のウィル・ライト、そして、かつては”ジェームズ・フィッツシモンズ”の彼の本名で「静かなる男」(1952)などにも出演した、モーリン・オハラの実弟ジェームズ・オハラも町民役で登場する。


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