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テキサス Texas Across the River (1966)

入植者の男と逃亡中のスペイン貴族の青年との奇妙な関係を描く、監督マイケル・ゴードン、主演ディーン・マーティンアラン・ドロンローズマリー・フォーサイスジョーイ・ビショップティナ・オーモンピーター・グレイブス他共演のコメディ・ウエスタン。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


西部劇

ディーン・マーティン Martin and Lewis / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:マイケル・ゴードン

製作:ハリー・ケラー
脚本
ウェルズ・ルート
ハロルド・グリーン
ベン・スター
撮影:ラッセル・メティ
編集:ジーン・ミルフォード
音楽:フランク・デ・ヴォール

出演
サム・ホリス:ディーン・マーティン
ドン・アンドレア・バルダザール:アラン・ドロン
フィービー・アン・ネイラー:ローズマリー・フォーサイス
クロンク:ジョーイ・ビショップ
ロネッタ:ティナ・オーモン
ロドニー・スティンプソン大尉:ピーター・グレイブス
アイアン・ジャケット:マイケル・アンサラ
イエローナイフ:リンデン・チャイルズ
ハワード・シブリー中尉:アンドリュー・プライン
ヤンシー・コトル:スチュアート・アンダーソン
モートン:ロイ・バークロフト
ウィレット:ジョージ・ウォレス
ネイラー:ドン・ベドー
ジェド:ケリー・ソードセン
エマ:ノラ・マーロウ
ゲイブ:ジョン・ハーモン
コマンチの呪医:リチャード・ファーンズワース

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1966年製作 101分
公開
北米:1966年10月26日
日本:1966年12月1日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1845年、ルイジアナ州。
フィービー・アン・ネイラー(ローズマリー・フォーサイス)は、スペインの貴族ドン・アンドレア・バルダザール(アラン・ドロン)との結婚の日を迎える。

フィービー・アンと結婚するつもりだった軍人のヤンシー・コトル(スチュアート・アンダーソン)は、式に押し入り中止させようとする。

ヤンシーのいとこロドニー・スティンプソン大尉(ピーター・グレイブス)とハワード・シブリー中尉(アンドリュー・プライン)は、アンドレアを拘束する。

ヤンシーに迫られたフィービー・アンは叫び声をあげ、それに気づいたアンドレアは彼女の元に向かい、ヤンシーと剣を交える。

シブリーがドアを開けた拍子に押されたアンドレアは、勢い余ってヤンシーを二階から突き落としてしまう。

ヤンシーの死を確認したスティンプソンは、アンドレアが突き落としたことをシブリーから知らされる。

フィービー・アンから、後を追うので逃げるようにと言われたアンドレアは、テキサス共和国に向かうことを指示される。

馬で逃げたアンドレアは、その後、お尋ね者になる。

第6騎兵隊本部。
スティンプソンに護衛を断られた入植者のサム・ホリス(ディーン・マーティン)は、相棒の先住民クロンク(ジョーイ・ビショップ)と今後のことを考える。
...全てを見る(結末あり)

町に着いたアンドレアは、渡し船の乗船賃のために、自慢の射撃の腕前を披露して金を稼ごうとする。

アンドレアに目をつけたホリスは護衛にしようと考え、弾が切れた彼にライフルを貸す。

見事に的に命中させたアンドレアだったが、クロンクに案内されたスティンプソンらが部下と共に現れたために、その場から逃げる。

ホリスはアンドレアの逃亡を助け、彼と共に川を渡る。

コマンチの居留地を通るホリスがテキサスに向かうことを知ったアンドレアは、現れたクロンクに見覚えがあったものの思いだせず、三人は出発する。

野営をする前に川で顔を洗ったアンドレアは、牛が現れたために闘牛の真似事をする。

それに気づいたホリスとクロンクは、牛の大群が迫ったために追い払う。

コマンチにラバを盗まれそうになったホリスらは、それを阻止するものの、自分たちのことを知られてしまう。

クロンクが手配書の話をしたため、アンドレアは、彼が騎兵隊を連れて来たことを思い出し、自分に護衛をさせるためにホリスが企んだことに気づく。

その後、三人はコマンチ族の呪医(リチャード・ファーンズワース)を目撃し、拘束されていたロネッタ(ティナ・オーモン)を助ける。

アンドレアが呪医のヘビに脚を噛まれ、ロネッタが毒を吸いだす。

ホリスはロネッタを連れて行くことに反対するものの、彼女から戦いが始まると言われ、仕方なくアンドレアに後を任せる。

コマンチの酋長アイアン・ジャケット(マイケル・アンサラ)は、ホリスらが追いついた入植者の幌馬車隊を襲おうとする。

出発するホリスは、幌馬車隊に同行するフィービー・アンが、体を洗いに行っていることを知り呼びに行く。

コマンチに服を盗まれたフィービー・アンに毛布を渡したホリスは、彼女を連れて行く。

アイアン・ジャケットは、女の服を奪って喜ぶ息子のイエローナイフ(リンデン・チャイルズ)に呆れる。

呪医は、アンドレアとロネッタの後をつける。

フィービー・アンに一目惚れしたホリスは、彼女に迫るものの追い払われる。

ロネッタと共にモカシンの町に着いたアンドレアは、町民のモートン(ロイ・バークロフト)らに、フィービー・アンが来ているか確かめる。

そこに呪医が現れ、モートンが彼と話し、コマンチの望みがロネッタだということが分かる。

ロネッタを返せと言われたアンドレアはそれを拒むものの、彼女は自ら仲間たちの元に向かう。

アンドレアがロネッタを引き留めようとする姿を見たアイアン・ジャケットは、交渉決裂と判断し、イエローナイフを決闘に向かわせる。

受けて立ったアンドレアは、イエローナイフの銃を撃つ。

その銃声を聴いたホリスは、幌馬車隊と共にモカシンに向かう。

マヌケなイエローナイフが、アンドレアに歯が立たないことを知ったアイアン・ジャケットは、戦士たちと共に襲い掛かる。

ロネッタを馬に乗せて逃がしたアンドレアは、覚悟を決める。

そこにホリスらが現れたために、攻撃をやめたアイアン・ジャケットはイエローナイフを助ける。

アイアン・ジャケットから弓で仕留めろと言われたイエローナイフだったが、放った矢はモリスの尻に命中する。

クロンクに矢を抜いてもらったホリスはモカシンに向かい、アンドレアもロネッタと共に彼らを追おうとする。

そこに現れたモートンから勇気を称えられたアンドレアは、土地と幌馬車隊の牛を譲られることになる。

幌馬車隊のフロイドから、襲われて牛が減ったと言われたアンドレは、譲ってもらうことができず残念に思うが、ロネッタから牛が手に入ることを知らされる。

モカシンに着いたフィービー・アンは、クロンクから、ホリスが矢を受けたことを知らされ、様子を見に行く。

重傷を装ったホリスは、フィービー・アンに同情してもらう。

アンドレアを野牛の群れに案内して、飼いならせると伝えたロネッタは、二人でそれに挑戦する。

アンドレアとロネッタは、黒い水(石油)の池に向かった牛を追い、松明を投げ込んで火を点ける。(石油の価値を誰も知らない。)

白人を監視するアイアン・ジャケットは、他の部族に連絡しようとする。

モートンと共に現れたフロイドらに牛を飼いならしたことを伝えたアンドレアは、フィービー・アンがモカシンにいることを知り、ロネッタを残して町に向かう。

ホリスが仮病を使っていることに気づかないフィービー・アンは、彼の看病を続ける。

町に着いたアンドレアは、フィービー・アンがベッドのホリスに寄り添う姿を見てしまう。

二人の関係を疑うアンドレアは、自分がロネッタと一緒にいたことをホリスが話したために、その件をフィービー・アンから追及される。

ホリスがウソをついていることに気づいたアンドレアは、真実を話そうとしたために殴られ、彼に決闘を申し込む。

テキサスが州になったという報告があり、スティンプソン率いる騎兵隊が到着し、フィービー・アンはアンドレに隠れるよう指示する。

決闘を延期したアンドレはその場を去り、スティンプソンらは彼を追う。

ホリスは、アンドレアのことを思い悲しむフィービー・アンを慰める。

アンドレアは、追ってきたロネッタと共に騎兵隊から逃れる。

フィービー・アンと過ごしたいホリスだったが、フロイドらから牛集めに誘われ、仕方なくそれに付き合う。

他の部族を集めたアイアン・ジャケットは、戦いの準備を始める。

牛を集めて町に戻ったホリスは、現れたコマンチに気づき戦いに備える。

コマンチの襲撃を受けたホリスは、クロンクに騎兵隊を呼びに行かせようとするものの断られる。

学校に火が放たれ、子供たちは逃げる。

2日間ロネッタと逃げ続けるアンドレアは、彼女が自分に惹かれていることを知る。

町の煙に気づいたアンドレアは、それを騎兵隊に知らせようとするものの、ロネッタに反対される。

名誉の問題だと言って騎兵隊を捜しに向かったアンドレアは、スティンプソンらを町に誘導する。

マヌケなイエローナイフに呆れながら、アイアン・ジャケットは町に襲い掛かる。

フィービー・アンから、誘われることを望んでいたと言われたホリスは、それどころではなかった。

暴走した牛は、ホリスらが開けたバリケードを通過し、アイアン・ジャケットらに襲い掛かる。

アンドレアを追うスティンプソンンの部隊は町に向かい、逃げるコマンチを無視する。

その後、アンドレアは処刑されることになり、ロネッタが花束を渡そうとするものの、隠されていた銃が見つかる。

フィービー・アンは、ヤンシーが死んだ際の状況をスティンプソンに説明するものの聞き入れられず、彼女は同じことをして見せる。

シブリーが誤ってアンドレアを突き飛ばしたためにヤンシーが落下死したことを知り納得したスティンプソンは、アンドレアを釈放する。

フィービー・アンや皆に感謝したアンドレアは、ホリスと約束していた決闘をしようとする。

スティンプソンは、シブリーを降格させて墓穴を掘らせる。

ヨーロッパ式の決闘の仕方が理解できないホリスは、テキサスのやり方をアンドレアに教える。

離れて向かい合った二人は、構えながら近づくものの撃つことができない。

二人は互いに殺したくないことを確認し、ホリスがアンドレを平手打ちして納得し合うことにする。

強く叩かれたアンドレは殴り返し、互いに殴り続ける二人は、フィービー・アンとロネッタが揉み合っていることに気づく。

フィービー・アンを制止したホリス、ロネッタを制止したアンドレアは、互いの愛を確かめる。

作戦が成功したフィービー・アンは、ロネッタにウインクする。

墓掘りをさせられていたシブリーは、石油が出て来たために驚く。

石油の価値が分からないホリスは、こんな土地は先住民に戻してしまえとつぶやく。

その様子を見ていたアイアン・ジャケットも、土地に興味がなくなりその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1845年。
スペインの貴族アンドレアは、フィービー・アンと結婚することになるものの、彼女の元恋人を誤って殺してしまう。
後を追うと言うフィービー・アンから、テキサス共和国に逃げるようにと指示されたアンドレアは、入植者のサム・ホリスの護衛となり旅を続ける。
途中、コマンチの娘ロネッタを助けたアンドレアは、彼女と行動を共にすることになり、幌馬車隊と合流したホリスらの後を追う。
ロネッタを奪い返そうとするコマンチの酋長アイアン・ジャケットに監視されながら、ホリスらは目的地の町に向かうのだが・・・。
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入植者の男と逃亡中のスペイン貴族の青年との奇妙な関係を描くコメディ・ウエスタン。

舞台となるテキサスは、アメリカに併合される前のテキサス共和国であり、後半で合衆国の州になるシーンが登場する。

「シラノ・ド・ベルジュラック」(1950)、「夜を楽しく」(1959)などで知られるマイケル・ゴードンが監督し、主演は人気スターのディーン・マーティンで、ハリウッドに進出していたアラン・ドロンが、初めて西部劇に出演した作品として話題になった。

主人公二人の奇妙な関係とそれぞれの恋、そしてコマンチとの戦いも描かれる、全編、飽きさせない内容で展開する愉快なコメディに仕上がっている。

主演のディーン・マーティンは、入植者仲間に物資を運ぶ男を演じ、持ち前の個性を活かした演技で存分に楽しませてくれる。

いまいちアメリカでは人気がでなかったアラン・ドロンだが、本作では、勇敢なスペイン人貴族を魅力的に演じている。

その結婚相手であるものの、出会った主人公に迫られて愛し合うようになるローズマリー・フォーサイス、主人公の相棒である先住民を愉快に演ずるジョーイ・ビショップ、アンドレア(アラン・ドロン)と愛し合うようになるコマンチの娘ティナ・オーモン、騎兵隊の士官ピーター・グレイブス、その部下アンドリュー・プラインコマンチの酋長マイケル・アンサラ、マヌケなその息子リンデン・チャイルズ、冒頭で落下しするヒロインの元婚約者スチュアート・アンダーソン、入植者の町の住人ロイ・バークロフトジョージ・ウォレスノラ・マーロウジョン・ハーモン、ヒロインの父親ドン・ベドー、そして、リチャード・ファーンズワースコマンチの呪医役で出演している。


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