1923年に発表された、オリーヴ・ヒギンズ・プローティの小説”Stella Dallas”を基に舞台化(1924)され、1925年、1937年「ステラ・ダラス」に続く3度目の映画化。 女手一人で娘を育て上げた女性の苦難の人生を描く、製作サミュエル・ゴールドウィンJr.、ベット・ミドラー、トリニ・アルバラード、ジョン・グッドマン、ベン・スティラー他共演のヒューマン・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・アーマン
製作:サミュエル・ゴールドウィンJr.
原作:オリーヴ・ヒギンズ・プローティ”Stella Dallas”
脚本:ロバート・ゲッチェル
撮影:ビリー・ウィリアムズ
編集
ジェロルド・L・ルドウィグ
バッド・モリン
音楽:ジョン・モリス
出演
ステラ・クレア:ベット・ミドラー
ジェニー・クレア:トリニ・アルバラード
エド・マン:ジョン・グッドマン
スティーヴン・ダラス:スティーヴン・コリンズ
ジャニス・モリソン:マーシャ・メイソン
ウィルカーソン夫人:アイリーン・ブレナン
デビー・ウィットマン:リンダ・ハート
ジム・アップテグローヴ:ベン・スティラー
パット・ロビンス:ウィリアム・マクナマラ
アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
1990年製作 109分
公開
北米:1990年2月2日
日本:1990年10月6日
北米興行収入 $20,240,130
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
バーで働くステラ・クレア(ベット・ミドラー)は、陽気な性格が好かれ人気者だった。
医大のインターン、スティーヴン・ダラス(スティーヴン・コリンズ)は、そんなステラに惹かれる。
ステラはスティーヴンに誘われるものの、生きる世界が違うと言ってそれを断る。
それでも諦めないスティーヴンを受け入れたステラは、やがて彼と愛し合うようになる。
その後ステラは妊娠し、産むか産まないかは自分で決めるようにとスティーヴンに言われる。
スティーヴンはステラに結婚を申し込むが、彼女はそれを断り、彼を追い払ってしまう。
バーのオーナーのエド・マン(ジョン・グッドマン)は、ステラの力になろうとする。
ステラは子供を産む決心をするが、スティーヴンの援助を拒んでしまう。 そして、ステラは元気な女の子を産み感激する。 数年後。 ジェニーに会えたスティーヴンは幸せを実感し、離れては暮らすものの、彼女を度々ニューヨークに呼んで成長を見守る。 高校生になったジェニー(トリニ・アルバラード)は、酒場を共同経営者に奪われて落ちぶれたエドを嫌い、ステラはそれを気にする。 ある夜、エドと酒場に向かったステラは、ダンスの相手になった男に嫌がらせを受ける。 怒ったエドがその場で暴れたため、彼とステラは警察に連行される。 それを目撃したPTA会長ウィルカーソン夫人(アイリーン・ブレナン)は、意見が対立するステラのことを皆に言いふらしてしまう。 ジェニーのドレスを自分で縫い、バースデー・パーティーを計画していたステラだったが、事件が知れ渡りクラス・メイトは誰も現れなかった。 理由が分からないまま、自分を元気づけようとするステラと共に、ジェニーは悲しみを堪える。 失業していたステラは、化粧品のセールスを始めるが、ガラの悪いジム・アップテグローヴ(ベン・スティラー)と付き合い始めたジェニーの行動が気になる。 ジェニーはそんなステラに反発し、エドと付き合い始めて朝帰りする母を軽蔑する。 ジムに迫られたジェニーは、それを拒んだために車から降ろされ、朝の4時に帰り、エドを侮辱してステラと言い合いになる。 出て行けと言われたジェニーは、身支度してニューヨークに向かおうとする。 しかし、空港に向かったステラは、ジェニーに謝罪して彼女の愛を確認して見送る。 父スティーヴンに会ったジェニーは、彼の恋人である富豪の未亡人ジャニス・モリソン(マーシャ・メイソン)に会ってほしいと言われる。 ステラのことが気になるジェニーは、ジャニスを受け入れる気にならなかったが、父、彼女の息子と2週間暮らすことになる。 パーティーで、良家の大学生パット・ロビンス(ウィリアム・マクナマラ)と知り合ったジェニーは、彼と楽しい時間を過ごす。 ジャニスとも打ち解けたジェニーは、彼女との別れを惜しみながらステラの元に戻る。 ジェニーが、ジャニスやパットの話ばかりするために、ステラは、娘が自分の元から遠ざかっていくように思い始める。 しかし、仲のよい二人は、楽しいクリスマスを過ごす。 そこに酔ったエドが現れ、ステラは彼を追い出してしまう。 その後、スティーヴンが訪れて、パットの家に招かれているという彼はジェニーを誘う。 娘とイクリスマスを過ごす予定でいたステラは、それをスティーヴンに伝える。 ジェニーが、パットに会いたがっていることを察したステラは、彼女に身支度をするよう伝える。 スティーヴンは、その夜、三人で食事に行くことをステラに提案する。 エドがその場に戻り、スティーヴンがいることを知り、気分を害して出て行ってしまう。 スティーヴンとジェニーは、翌日の便が満席のために、その夜の間に旅立つことになり、ステラは二人を見送る。 ジェニーにプレゼントを渡すこともできなかったステラは、一人でイヴを過ごす。 その後ステラは、、パットが休暇で過ごすフロリダへの旅に、ジェニーと共に向かう。 ジェニーはパットと過ごす日々を楽しむが、ステラが、派手なドレスでカクテルを飲み、人々の前で羽目を外してしまう。 それを見たジェニーは動揺してその場を離れ、ステラは、そのことが噂になり、パットが娘を捨てるだろうという話を聞いてしまう。 自宅に戻ったジェニーは生活が乱れ、再びジムと付き合い始めて警察沙汰を起こし、母娘の会話もなくなる。 出版社の編集者である、ジャニスを訪ねたステラは、スティーヴンと結婚するつもりならば、ジェニーを引き取ってほしいと彼女に伝える。 自分と暮らしている以上、ジェニーが幸せになれないと判断したステラは、娘を嫌っているとまで口にしてしまう。 ジャニスは、それが間違っていることをステラに伝えるが、彼女の気持ちは変わらなかった。 その後ジェニーは旅立ち、父スティーヴンとジャニスの家に向かった彼女は、二人と一緒に暮らすことを提案される。 それがステラの希望だと知ったジェニーはショックを受け、母の元に戻る。 スティーヴンからの連絡を受けたステラは、戻ってきたジェニーを、愛しく思いながらも突き放す。 ステラはエドに協力してもらい、結婚する二人の関係には邪魔だとジェニーに言い放つ。 ジェニーは、母の言葉に驚きながら家飛び出し、ステラは悲しさの余り泣き崩れる。 その後、ジェニーはパットと結婚することになり、式当日、疎遠になっていたステラに会いたい気持ちを、彼女は父スティーヴンに伝える。 雨の中、結婚式会場の外で、ジェニーのウェディング姿を見たステラは、娘の笑顔を確認する。 ステラは、自分の行動が正しかったことを確信して笑みを浮かべながら立ち去る。
...全てを見る(結末あり)
スティーヴンは、成長した娘ジェニーに会いにステラを訪ねる。
*(簡略ストー リー)
明るく陽気なステラ・クレアは、親友エドのバーで働く人気者だった。
医大のインターン、スティーヴンは、そんなステラに惹かれ、彼女は生きる世界が違うと考えながら付き合い始める。
やがてステラは妊娠し、スティーヴンは結婚を申し込むが、彼女はそれを拒んでしまう。
女の子ジェニーを出産したステラは、女手一人で娘を育てるが、成長した彼女は、異性関係のことなどで母親に反発する。
ジェニーは、父スティーヴンとも会っていたため、良家の大学生パットと知り合う機会があり、彼と意気投合する。
そんなジェニーの幸せを願ったステラは、娘には、自分と同じ人生を歩ませたくないと考え始め・・・。
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MGMの前身”ゴールドウィン・ピクチャーズ”の創設者サミュエル・ゴールドウィンの息子サミュエル・ゴールドウィンJr.が、1925年(ロナルド・コールマン主演:サイレント)、1937年(「ステラ・ダラス」バーバラ・スタンウィック主演)で2度映画化したストーリーをリメイクした作品。
歌手として絶頂期を迎えていたベット・ミドラーのワンマン的作品で、小柄だが豪快な彼女のイメージにマッチした内容。
メロドラマ風のところをグッと堪える、彼女の力強さも感じる熱演が見もの。
しかし、上記のように、やりたい放題という感じにも取れるベット・ミドラーは、批評家などから酷評され、ラジー賞にノミネートされてしまった。
傲慢過ぎる感じもする彼女は画面を占領して、他の役者がメインのシーンになると、ホッとしてしまう。
主人公の娘トリニ・アルバラード、主人公の親友ジョン・グッドマン、主人公と娘を愛するものの家族として暮らすことができない医師スティーヴン・コリンズ、彼と結婚する思慮深い富豪の未亡人マーシャ・メイソン、主人公と対立するPTA会長のアイリーン・ブレナン、主人公の同僚リンダ・ハート、主人公の娘ジェニーの恋人役で、注目のベン・スティラー、ジェニーの結婚相手ウィリアム・マクナマラなどが共演している。