2000年に公開された「アンブレイカブル」の続編。 ”解離性同一性障害”の青年に誘拐監禁された女子高生の恐怖体験を描く、製作、監督、脚本M・ナイト・シャマラン、主演ジェームズ・マカヴォイ、アニャ・テイラー=ジョイ、ベティ・バックリー、ヘイリー・ルー・リチャードソン、ジェシカ・スーラ他共演のサスペンス・スリラー。 |
・ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧
・ジェームズ・マカヴォイ / James McAvoy / Pinterest
・アニャ・テイラー=ジョイ / Anya Taylor-Joy / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:M・ナイト・シャマラン
製作
M・ナイト・シャマラン
ジェイソン・ブラム
マーク・ビエンストック
製作総指揮
スティーヴン・シュナイダー
アシュウィン・ラジャン
ケヴィン・フレイクス
脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:マイケル・ジオラキス
編集:ルーク・フランコ・シアロキ
音楽:ウェスト・ディラン・ソードソン
出演
デニス/パトリシア/ヘドウィグ/ビースト/バリー/オーウェル/ジェイド/ケヴィン・ウェンデル・クラム:ジェームズ・マカヴォイ
ケイシー・クック:アニャ・テイラー=ジョイ
カレン・フレッチャー医師:ベティ・バックリー
クレア・ベノイト:ヘイリー・ルー・リチャードソン
マルシア:ジェシカ・スーラ
ケイシー・クック(5歳)イジー・コッフィ
ジョン・クック:ブラッド・ウィリアム・ヘンケ
クック:セバスチャン・アーセラス
ベノイト:ニール・ハフ
ハンナ:キム・ディレクター
講義の進行役:リン・ルネー
ジャイ:M・ナイト・シャマラン
デヴィッド・ダン:ブルース・ウィリス
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2016年製作 117分
公開
北米:2017年1月20日
日本:2017年5月12日
製作費 $9,000,000
北米興行収入 $138,291,370
世界 $278,454,360
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フィラデルフィア。
学校で孤立する女子高生のケイシー・クック(アニャ・テイラー=ジョイ)は、クラスメイトのクレア・ベノイト(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の誕生日に呼ばれる。
パーティーは終わり、ケイシーが問題児だと父(ニール・ハフ)に話すクレアは、彼女の迎えが来るまで待つようにと言われる。
迎えに来れないためにバスで帰ると伝えたケイシーは、ベノイトから送ると言われ、クレアと親友マルシア(ジェシカ・スーラ)と共に駐車場に向かう。
クレアとマルシアと共に車に乗ったケイシーは、トランクに荷物を積み込むベノイトの姿が見えないことに気づく。
運転席に、神経質そうな見知らむ男”デニス”/ケヴィン・ウェンデル・クラム(ジェームズ・マカヴォイ)が乗ったために驚いたケイシーは、彼が、クレアとマルシアに催眠スプレーをかけて眠らせたために動揺する。 ドアを開けて逃げようとしたケイシーも眠らされる。 誘拐、監禁されたケイシーらは、窓がなくドアしかない場所で目覚める。 部屋に入ってきたデニスはマルシアを連れだそうとしたため、ケイシーは、取り乱す彼女にオシッコをするようにと伝える。 隣の部屋にマルシアを連れて行ったデニスは、彼女が尿を漏らしたためにケイシーらの部屋に戻し、潔癖症の彼は憤慨する。 動揺するマルシアは、踊ることを強要されたことをクレアに伝える。 怯えるケイシーは、5歳の時に父(セバスチャン・アーセラス)と叔父ジョン(ブラッド・ウィリアム・ヘンケ)と共に鹿狩りに行った時のことを想い出す。 心理学者のカレン・フレッチャー医師(ベティ・バックリー)は、高校生の三人が誘拐されたというニュースを見ながら、バリー・Sから至急、会いたいと言うメールを受ける。 デニスに対抗しようとしたクレアだったが、ケイシーから、彼がマルシアを軽々と持ち上げていたため、かなうはずがないと言われる。 マルシアからも協力してほしいと言われたケイシーは、無理だと伝える。 クレアから、なんで自分だけ無関係だというような態度をとるのかと訊かれたケイシーは、鹿狩りのことを想い出す。 鹿の習性などを父から教わったケイシー(イジー・コッフィ)は、森の中で楽しく過ごす。 別の人格であるデザイナーの”バリー”となりフレッチャー医師の元に向かったケヴィンは、落ち込んでいたから寄っただけだと伝える。 ”解離性同一性障害”のケヴィンから、自分達のことを信じる人がいるかと訊かれたフレッチャーは、”Skype”でパリの大学から講義を頼まれていることを伝える。 隣の部屋でデニスと話す女性がいることに気づいたクレアとマルシアは、助けを求めるものの、現れたのは”パトリシア”の人格になっていたケヴィンだった。 あなた達の役割を知っているケヴィンは、手を出さないとクレアらに伝えたパトリシアは、部屋に戻る。 知人の医師から、学会は”解離性同一性障害”についての単独発表を認めず、”気分障害”のパネリストならいいと言われたフレッチャーは、その患者は、自分の信じる者に変われると伝える。 経験したトラウマにより、自分達にない能力を得たと言うフレッチャーは、”解離性同一性障害”の患者は、思考で体の化学反応も変わると話す。 一人で完璧に会話をしていたケヴィンが、”食料は持っている”と話していたことを気にするクレアは、逃げるしかないと考える。 現れた”デニス”の人格のケヴィンから、バスルームを掃除するようにと指示されたケイシーらは、パトリシアから、連れて来たのは聖なる食料にするためだと言われる。 ケイシーらは、デニスから二度と手は出さないと約束される。 マルシアは、犬でも飼っていて、自分達をエサにする気ではないかと考える。 その後フレッチャーは、患者であるパトリシア、デニス、ヘドウィグらのカルテを調べる。 ”ヘドウィグ”の人格になり現れたケヴィンは、皆に酷いことをするある人がここに来るとケイシーらに伝える。 自分達がそれの食糧になるのかとヘドウィグに尋ねたマルシアは怯える。 ヘドウィグが9歳だと知ったケイシーは、彼がケヴィンやパトリシアとは違うことを確認する。 自分達を助けてほしいとヘドウィグに伝えたケイシーは、それは無理で、”照明”を盗んだからここに来られたのであり、長く盗むと”デニス”に怒られると、意味不明な話をする彼が去ろうとするために引き留める。 ある話を聞いたと言うケイシーは、近づいたヘドウィグに”あいつは君の所に来る”と伝える。 それを信じないヘドウィグは、デニスが女の子二人を4日間追ったと話す。 ケイシーは、”君のいない所でデニスと女が話していた”と言って、今回は男を求めるから、二人があなたを渡す考えだと伝える。 パトリシアはもう怒っていないと言うヘドウィグに、まだ少し怒っていると伝えたケイシーは、動揺する彼に自分達はお守り役だと説明して納得させようとする。 そのために、ここから出る出口に案内してほしいと伝えたケイシーだったが、ヘドウィグはそれを拒み隣の部屋に戻る。 ヘドウィグがここを安全に変えたと言っていたため、まだ新しい壁の向こうに抜ける場所があると考えたケイシーらは、それを探す。 天井に空間があることに気づいたクレアは、ハイヒールのかかとでその場所を壊し、ケイシーは、ヘドウィグが戻ってこないか見張る。 戻ったヘドウィグは部屋に押し入ろうとするが、ケイシーとマルシアがドアを押さえて、その間にクレアが天井に上る。 ”デニス”の人格になったケヴィンは逃げたクレアを追い、ロッカーに隠れていた彼女を見つけて、ほつれて汚れているセーターを脱がせ、別の部屋に閉じ込める。 天井も塞いだデニスは、マルシアのスカートとケイシーの上着を脱がせる。 パリの大学の”Skype”の講義で、”解離性同一性障害”について説明したフレッチャーは、”照明”という権利を得て出てくる人格を指して、超能力はそれに由来するのではないかと語る。 ”バリー”の人格になりフレッチャーを訪ねたケヴィンは、今はバリーと話していないと言われ、他の誰かに一瞬”照明”を奪われてメールされたために来たと伝える。 ケヴィンが持つ23の人格の特徴をバリーから聞いていると言うフレッチャーは、今はデニスと話していると伝えて、彼が”照明”をもらえない理由は、裸の女の踊りを見たがるからだと考える。 それを否定するデニスに、あなたとパトリシアは、ある”信念”が原因で”照明”を得られないはずだと伝えたフレッチャーは、不安定な二人とは違うと言われる。 バリーだと言い張るデニスに謝罪して、疑うのが仕事だと伝えたフレッチャーは、チョコレートを食べながら服を汚し、潔癖症のデニスではないことを証明しようとする彼の話しを聞く。 建物の警備室に向かったフレッチャーは、”フーターズ”が好きなジャイ(M・ナイト・シャマラン)と共に監視カメラをの映像をチャックする。 ゴミ置き場に散らばっているゴミを避けずに歩き去るデニスの映像を見たフレッチャーは、ジャイから潔癖症ではないと言われえるものの、デニスの行動は演技だと思う。 デニスが何を考えているのかが不明なフレッチャーは、黒幕はパトリシアであるかもしれないと考える。 マルシアから、逃げられる窓やドアを探すべきではないかと言われたケイシーは、狩りのことを想い出す。 鹿を仕留めた父から、狩りは我が家の伝統だと言われたケイシーは、その死体を見つめる。 ”パトリシア”の人格で食事を運んできたケヴィンは、ケイシーとマルシアを部屋から出して、別の場所で食事をさせる。 自分達が歓迎したにも拘らず裏切ったクレアは、一緒には食事をしないと言うパトリシアは、別のサンドイッチを作り始めて、切り口が曲がったために苛立つ。 話をするパトリシアを椅子で殴ったマルシアは、その場から逃げる。 ケイシーにナイフを向けたパトリシアは、部屋に戻りドアを閉めるよう指示する。 逃げられないマルシアに近づくパトリシアは、彼女の腹部にナイフを突きつけて、クレアの隣の部屋に閉じ込める。 ”デニス”の人格になったケヴィンは、直ぐにビーストが来ることをケイシーに伝える。 パンくずだらけのシャツを脱ぐようにと言われたケイシーは、狩りの時のことを想い出す。 ”ヘドウィグ”の人格になったケヴィンとベッドに横たわるケイシーは、バリーが力を失ったために、デニスとパトリシアの仲間になったと言われる。 デニスとパトリシアは、ビーストとその力を信じていると言うヘドウィグは、ビーストに会ったことがあるかを訊かれ、ないと答える。 キスしていいかと訊かれたケイシーはいいと答え、頬を触れただけのヘドウィグから、妊娠すると言われる。 ケイシーからキスはうまかったと言われたヘドウィグは、”カニエ・ウェスト”の曲をかけて踊り、CDプレーヤーは窓辺に置いてあると話す。 ダンス見たいと言われたヘドウィグは、CDプレーヤーは部屋にあるのでだめだと答える。 その場に連れて行ってほしいと言われたヘドウィグは、騙されるのではないかと思い苛立ち、デニスとパトリシアに言いつけると伝える。 嘘つきかどうか自分をテストしてほしいと言うケイシーは、学校でわざとトラブルを起こしたのは、居残りをさせるためだったと話す。 それで独りになれると伝えたケイシーは、ヘドウィグから、デニスの用事が済んだら部屋でいいものを見せると言われる。 翌日、訪ねて来た”デニス”の人格のケヴィンと話をするフレッチャーは、子供時代の虐待の記憶を想い出し、抑えられていた人格に”照明”が与えられたと伝える。 フレッチャーは、あなたがデニスなら、皆を守るために現れた動機は理解できると伝える。 デニスは、自分がパトリシアと共にビーストの話をしたとフレッチャーから言われる。 それは作り話であり、怖がらせているだけだと皆に説明したと話すフレッチャーから、クライマーのように壁を登り、皮膚はサイの肌のように厚くて丈夫なビーストを信じているのかとデニスは訊かれる。 デニスに、フルネームで呼べば”ケヴィン”を呼び戻せると言うフレッチャーは、全員が混乱するのでそれをする気はなく、皆が”照明”を得るべきであり、誰も傷つけたくないと伝える。 ”ケヴィン”を守っていることをデニスに確認したフレッチャーは、彼から、他の人格達は自分達を”群れ”だと思い、パトリシアと共に笑いものになっていると言われる。 完璧ではないが笑われるのは心外だと言う”デニス”は、努力は認めてほしいとフレッチャーに伝える。 フレッチャーは、ようやく認めたデニスだと認めた彼に、会えて嬉しいと伝えて握手する。 誰がメールしたかは不明で、リーダーは自分とパトリシアだと言うデニスは、ケヴィンを守れるのは自分達だと伝える。 皆が守ろうとしていると言うフレッチャーに、自分達の力は特別だと伝えたデニスは、いつ誕生して、忌み嫌われているパトリシアとの関係の経緯を訊かれる。 答えようとしないデニスは、フレッチャーから、まだビーストを信じているのかと訊かれる。 他の人格と会っているかとも訊かれたデニスは、ビーストには会っていないはずだと言われる。 ケヴィンの父が列車で去ったために車両基地に住んでいるはずで、実はあなた達二人はビーストに会っていないと話すフレッチャーは、ビーストは人格ではないので24人目ではなく、存在しないと伝える。 その夜、”ヘドウィグ”の人格のケヴィンに呼ばれたケイシーは、彼の部屋に連れて行かれる。 踊り始めたヘドウィグが、CDプレーヤーを窓辺に置いてあると話していたことを確認したケイシーは、それが窓の絵だったことを知る。 ケイシーから、逃げることに協力してほしいと言われたヘドウィグは、それを拒み、デニスから盗んだトランシーバーを彼女に渡す。 スイッチを入れたケイシーは、相手の声が聴こえたため、自分の名前と誘拐されたことを伝える。 それを阻止しようとして襲い掛かってきたヘドウィグに抵抗したケイシーは、再びトランシーバーで助けを求めるものの、相手は本気だと思はない。 ”パトリシア”の人格となったケヴィンは、ケイシーからトランシーバーを奪い、彼女を部屋に連れて行く。 その時ケイシーは、床に落ちていた釘に気づく。 ケイシーは、”デニス”の人格のケヴィンから、ビーストの感覚は研ぎ澄まされ、人間が更に進化した姿であり、人類の時代は終わったと言われる。 森の中の岩陰にいたジョンは、ケイシーに秘密のゲームをすると言って誘う。 ケイシーは、裸になり動物の真似をするジョンから、服を脱ぐようにと言われる。 その後、ジョンにショットガンを向けたケイシーは、それを奪われる。 そのことを想い出したケイシーは苦しむ。 フレッチャーは、自分を必要としているという、バリーからの大量のメールが送られてきていることに気づく。 そのメールを送ったのは”デニス”だった。 デニスの元に向かったフレッチャーは、ちょうど門から出て来た彼に、あなた達は素晴らしいと言って、中で話したいと伝える。 フレッチャーを部屋に招き話を聞いたデニスは、患者は家族も同然だと言われる。 ビーストは実在し、もうじき来ると伝えたデニスだったが、フレッチャーは、人間がなれるものには限界があるため、ビーストはいないと断言する。 不純な若者を食べるという話もしたフレッチャーは、その”不純”の意味を問い、デニスがビーストと会う気であることを知る。 今の話を、明日、自分の家で記録させて欲しいと伝えたフレッチャーは、その場を去る前に洗面所を借りたいと言って、ドアのストライクの部分にハンカチを詰める。 廊下の奥だと言われたフレッチャーは、明かりが点いていた部屋に倒れているクレアを見つけて驚く。 現れたデニスはドアを閉めて、自分達の能力を軽く見ていたと言うフレッチャーに、世界の皆に知らせると伝える。 間違った考えだと言うフレッチャーは、クレアらを苦しませることは犯罪だであり、それを行う人格は化け物だと伝えるものの、催眠スプレーで眠らされる。 女性が姿を現したと隣の部屋のマルシアに知らせたクレアは、部屋から出るために役立つものを探すようにと伝えて、ハンガーを見つけたと言われる。 門を出て外出したデニスは駅に向かい、花束を買う。 ドアの鍵はスライド式のはずなので、ハンガーを使い隙間からそれを動かすようにと、マルシアはクレアから指示される。 釘を使いドアを開けたケイシーは、隣の部屋のパソコンをチェックする。 ホームに向かったデニスは、花束を足元に置く。 ケイシーは、パソコンに保存されていた各人格のケヴィンの映像をチェックする。 到着した電車に乗り込んだケヴィンは、服を脱いだ途端に体が変化し、車両の屋根から線路に向かい走り抜ける。 目覚めたフレッチャーは、朦朧としながら用紙にメッセージを書く。 門を飛び越えたケヴィンは、建物の中に向かう。 ケヴィンが戻ってきたとを感じたフレッチャーは、テーブルの果物ナイフを手にする。 ビーストとなったケヴィンは、フレッチャーに近づき胴体を絞め上げる。 抵抗してナイフを突き刺すフレッチャーだったが、刃が折れてしまい、ケヴィンに絞め殺される。 映像を見ていたケイシーは、鍵を隠してある場所が映っていることに気づく。 鍵を手に入れて部屋を出たケイシーは廊下に向かい、ドアが開いていた部屋で、マルシアが腹部を食いちぎられて死んでいるの確認する。 クレアの部屋に向かったケイシーは、彼女が奥に引き込まれ、ケヴィンが彼女の腹部に食いついているのを目撃し、ドアに鍵をして逃げる。 床に倒れているフレッチャーにも気づいたケイシーは、”彼の名前を呼んで、ケヴィン・ウェンデル・クラム”と書かれた用紙を見つける。 壁を登るビーストは、”ケヴィン・ウェンデル・クラム”と叫ぶケイシーの声で、子供時代に母親から虐待を受けたことを想い出す。 何をしたか覚えていないケヴィンは、ケイシーを傷つけたのかを確認し、倒れているフレッチャーを自分が殺したと言われる。 バスに乗っていた後は何も覚えていないと言うケヴィンは、2014年の9月18日であることをケイシーに確認するものの、違うと言われる。 購入したショットガンが戸棚の下に隠してあり、弾は制服用のロッカーの中だと言うケヴィンは、自分を殺すようにとケイシーに伝える。 次の瞬間、ジェイドの人格になったケヴィンは、バリーやヘドウィグに変わり、怯えるケイシーはショットガンを探し出す。 フレッチャーのハンカチによりドアが開き、ケイシーはその場から逃れ、ケヴィンは再びビーストとなる。 ロッカーに向かったケイシーは、クラムの名前のロッカーの中から弾を見つけるものの、ビーストに襲われる。 足に傷を負いショットガンに弾を装填したケイシーはその場から逃れ、助けを求めながら過去を想い出す。 父が心臓発作で亡くなったために、ケイシーはジョンに引き取られることになり、トラブルを起こさないようにとジョンはケイシーに伝える。 檻に入ったケイシーは、現れたビーストに発砲するもの、立ち上がった彼は、鉄格子を曲げ広げる。 しかし、ケイシーの虐待された腹部の傷痕を見たビーストは、他の者達とは違う、心は汚れていないと言ってその場を去る。 その後、檻の中にいるケイシーに気づいた職員は、彼女を救い出す。 この場が”フィラデルフィア動物園”であることを知ったケイシーは、職員と共に外に出る。 警備室に向かった職員は、管理棟の地下に負傷者がいることを警備員に伝える。 通報を受けた警察の捜査が始まり、ケイシーは救命士の手当てを受ける。 現場からはクレアとマルシア、そしてフレッチャーの遺体が発見され、ジョンが迎えに来たことを警官から知らされたケイシーは、パトカーから降りようとしない。 被弾した傷口を確認するケヴィンは、デニス、パトリシア、ヘドウィグの人格に代わりながら、自分達の力を皆に知らしめるために、守ってくれるビーストの力を見守ることにする。 容疑者のケヴィン・ウェンデル・クラムが”解離性同一性障害”を患っていることを報ずるニュースが伝えられるが、二発の銃弾を受けた彼の生死は不明だった。 ケヴィンの人格は、彼が勤めていた”フィラデルフィア動物園”の複数の動物に由来し、関係者の話を基にして、マスコミは、多数の人格を持つ彼を”群れ”と呼ぶことも伝えられる。 そのニュースが流れるダイナーのウェイトレスは、今回のことが、15年前に起きた車いすに乗った悪党の事件に似ていると話す。 その時に付いた名前を思いだそうとしたウェイトレスは、隣の席に座っていたデヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)から、”ミスター・グラス”だと言われる。 その通りだとウエイトレスから言われたデヴィッドは、ため息をつく。
...全てを見る(結末あり)
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参考:
・「アンブレイカブル」(2000)
・「スプリット」(2016)
・「ミスター・ガラス」(2019)
*(簡略ストー リー)
フィラデルフィア。
女子高生のケイシーは、クラスメイトのクレアの誕生パーティーの帰りに、彼女の親友マルシアと共に、見知らぬ男に誘拐監禁される。
犯人である”解離性同一性障害”ケヴィン・ウェンデル・クラムは、潔癖症のデニスや女性のパトリシア、そして9歳のヘドウィグに人格を変えてケイシーらに接触する。
窓もない鍵のかかった部屋から逃れることができないケイシーらは、怯えるしかなかったが、23もの人格を持つケヴィンには、最も恐ろしい24番目の人格が潜んでいた・・・。
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2000年に公開された「アンブレイカブル」の16年ぶりの続編で、前作の主人公だったブルース・ウィリス演ずる”デヴィッド・ダン”が、エンディング後に登場するのも注目だ。
また、3作目となる”Glass”が、主演ブルース・ウィリス、1作目で”イライジャ・プライス”を演じたサミュエル・L・ジャクソン、本作のジェームズ・マカヴォイとアニャ・テイラー=ジョイの共演で、2019年1月18日に公開されることが決まっている。
戦慄の恐怖と想像がつかない結末・・・などという宣伝文句は少々大袈裟に思える内容なのだが、”解離性同一性障害”の男性を演ずる、実力派スターのジェームズ・マカヴォイの怪演が光る、見応えある作品には仕上がっている。
次回作の製作を構想していたM・ナイト・シャマランは、本作の成功がその条件だったこともあり、彼の意欲は感じられる。
その思惑通り、わずか900万ドルで製作された本作は、何と、北米興行収入約1億3800万ドル、全世界では約2億7800万ドルの大ヒットとなった。
23もの人格にプラスして、その全てを合わせた以上の存在である驚異のパワーを持つ”ビースト”など、目まぐるしく変わる人格構成の表現が分かり難い場面はあるが、M・ナイト・シャマランの丁寧な演出により、まとまりのある作品と言える。
誘拐監禁されながら脱出の道を探る女子高生のアニャ・テイラー=ジョイ、彼女と共に誘拐されるクラスメイトのヘイリー・ルー・リチャードソンとジェシカ・スーラ、主人公がセラピーを受ける心理学者である医師のベティ・バックリー、5歳のケイシーを演ずるイジー・コッフィ、彼女を虐待する叔父のブラッド・ウィリアム・ヘンケ、その兄でケイシーの父親セバスチャン・アーセラス、クレア(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の父親ニール・ハフ、大学の講義の進行役リン・ルネー、監視カメラ映像をチェックするM・ナイト・シャマラン、15年前に似た事件を体験したデヴィッド・ダン役のブルース・ウィリスが、エンディングの後に登場する。