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天才マックスの世界 Rushmore (1998)

監督ウェス・アンダーソンと盟友のオーウェン・ウィルソンの共同製作、脚本作品。
風変わりな行動派の高校生の奮闘と初恋を描く、出演ジェイソン・シュワルツマンビル・マーレイオリヴィア・ウィリアムズシーモア・カッセルブライアン・コックス他共演によるコメディの快作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ウェス・アンダーソン

製作
バリー・メンデル

ポール・シフ
製作総指揮
ウェス・アンダーソン

オーウェン・ウィルソン
撮影:ロバート・D・イェーマン
編集:デイヴィッド・モーリッツ 
脚本
ウェス・アンダーソン

オーウェン・ウィルソン
音楽:マーク・マザースボー

出演
マックス・フィッシャー:ジェイソン・シュワルツマン

ハーマン・ブルーム:ビル・マーレイ
ローズマリー・クロス:オリヴィア・ウィリアムズ
バート・フィッシャー:シーモア・カッセル
ネルソン・グッケンハイム校長:ブライアン・コックス
ダーク・キャロウェイ:メイソン・ギャンブル
マーガレット・ヤン:サラ・タナカ
マグナス・ブッチャン:ステファン・マッコール
キャロウェイ夫人:コニー・ニールセン
ピーター・フリン:ルーク・ウィルソン
ベック:アンドリュー・ウィルソン

アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

1998年製作 92分
公開
北米:1998年12月11日
日本:未公開
製作費 $11,000,000
北米興行収入 $17,096,050


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
私立の名門高校”ラシュモア”に通う15歳のマックス・フィッシャー(ジェイソン・シュワルツマン)は、実業家のハーマン・ブルーム(ビル・マーレイ)の講演で、生徒達の中で唯一人彼の話に共感する。

ブルームは、演説を称賛して挨拶するマックスを良い学生だと思うのだが、校長のネルソン・グッケンハイム(ブライアン・コックス)は、最悪な生徒だと答える。

9月。
行動的ではあるが学業不振のマックスは、次回にも落第点だった場合は放校だとグッケンハイムに警告される。

課外活動は積極的に行うマックスだったが、成績表を見せられ、落第した場合は、留年なしの退学だということをグッケンハイムに言われる。
...全てを見る(結末あり)

例外は認められず困惑するマックスだったが、図書館の本のメモに気づき、違反行為をした者を捜そうとする。

新任のローズマリー・クロス(オリヴィア・ウィリアムズ)が犯人だと知ったマックスは、彼女に惹かれてしまう。

理容師の父バート(シーモア・カッセル)の店に向かったマックスは、幾何のテストの落第点にサインを求める。

バートは何も言わずにマックスを励まし、新しい試みを考える息子の話を聞く。

ある日マックスは、クロスに声をかけて親しくなるのだが、死語と考え撤廃活動をしていたラテン語を、クロスが専攻していたことを知り復活運動を始める。

同校に通う出来の悪い息子達や不仲の妻との生活などを嘆くブルームは、マックスを自社で雇おうとする。

しかしマックスは、父が脳外科医なので働かなくても食べていけると答えそれを断る。

クロスの夫が、去年亡くなったことを知ったマックスは、自分の母親も7歳の時に亡くなったことを伝え、同じ境遇の二人は心通じ合う。

マックスは、クロスが熱帯魚などに興味があることを知り、ブルームの元に向かい、バイトをしてアイデアを売りたいことを伝える。

学校に水族館を建設する構想を語ったマックスは、ブルームから初期費用の2500ドルを受け取る。

マックスは、熱帯魚を買ってクロスに渡し喜ばれ、何かと世話を焼く彼が、自分と付き合いたいのだとクロスは気づく。

しかし、マックスは何も望んでいないことをクロスに伝え、興味のないように装う。

その後マックスは、自分が演出した舞台劇”セルピコ”を絶賛される。

クロスの友人で医師ピーター・フリン(ルーク・ウィルソン)を紹介されたマックスは、ブルームも同席した食事の際、あからさまに彼を毛嫌いする。

それを非難するクロスに、自分の気持ちを踏みにじったと声を荒げるマックスは、彼女に愛を告げる。

マックスは、ブルームを通してクロスに謝罪し、自分が考案した事業の記念式典に招待する。

式典の日、マックスは、許可を得ずに水族館を建設しようとしたため、グッケンハイムの怒りを買い退学処分となる。

10月。
公立校に通い始めたマックスは、クロスのことが気になり彼女の元に向かう。

マックスはクロスに謝罪して、恋愛感情を抜きに友達になれることを確認する。

新しい高校生活を楽しむマックスだったが、相変わらず成績は上がらない。

そんな時、ブルームとクロスが接近し、それをマックスの親友ダーク・キャロウェイ(メイソン・ギャンブル)が目撃する。

ダークは、マックスには話さないが関係をやめるようブルームに伝えて、友人を裏切ったと言って彼を非難する。

その後ダークは、母(コニー・ニールセン)とマックスが関係しているとマグナス・ブッチャン(ステファン・マッコール)に言われてショックを受ける。

ダークは、ブルームとクロスが深い関係であるという内容の手紙をマックスに送る。

ブルームに会ったマックスは、クロスを愛しているという彼に、二人の関係はうまくいかないと伝える。

クロスの元に向かったマックスは、彼女に嫌味を言って、ブルームの妻には夫の浮気を伝える。

ブルームは妻から離婚を言い渡され、家を出てホテルに滞在し、マックスの嫌がらせに遭う。

マックスの自転車を壊したブルームだったが、仕返しに車のブレーキに細工される。

危うく事故を起こしそうになったブルームは、マックスが犯人だと警察に通報して、彼は逮捕されてしまう。

釈放されたマックスは、クロスを辞めさせようとして学校に向かうが、ダークに追い払われそうになる。

その理由を知ったマックスは、グッケンハイムに会い、ブルームとクロスの関係を知らせるが、彼女はすでに辞職していた。

クロスの元に向かったマックスは、ブルームを愛してしまったという彼女に、それは勘違いだと言って強引に迫る。

それを拒まれたマックスは、クロスに侮辱されてその場を去り、マグナスにもからかわれ、彼に襲いかかるものの殴り倒される。

マックスは、現れたブルームに殺したい気分だと伝えるものの、クロスが彼を愛しているために、そらが無駄なことだと伝えて立ち去る。

11月。
学校を辞めたマックスは、理容師の修業を始めて家に引きこもり、友人マーガレット・ヤン(サラ・タナカ)が現れても会おうとしない。

12月。
マックスは、店に現れたダークに謝罪されて仲直りをする。

グッケンハイムが脳卒中で倒れたことを知ったマックスは、彼を見舞うものの、自分が来ていることに気づいているのか不明だった。

病院内でブルームに出くわしたマックスは、彼がクロスと会っていないことを知る。

雨の中、クロスに会いに行ったマックスは、車にはねられ怪我をしたと言って同情され、ブルームと別れた理由を尋ねる。

クロスは、亡くなった夫を忘れることができなかったのだが、マックスの怪我が嘘だと気づき彼を追い払う。

その後マックスとブルームは、海洋生物観察センターの建設計画を進めて、起工式にクロスを招待する。

しかしクロスは現れず、彼女のために考えた計画に大金を費やしたブルームはショックを受ける。

クロスに会ったマックスは、計画を実行したブルームの気持ちを伝えるが、彼女は、それがマックスのアイデアだと見抜く。

”ラシュモア”に向かったマックスは、マグナスを劇に誘い彼は出演することになる。

マックスは、回復して退院したグッケンハイムやクロスも劇に招待し、彼女をブルームの横に座らせる。

ダイナマイトを手に入れていたマックスは、ベトナム戦争を題材にした派手な演出の劇を披露する。

ブルームとクロスは寄りを戻し、劇は大喝采を受けて、マックスは、出演もしたマーガレットとパーティーで親交を深める。

そして、マックスとクロスは、お互いを理解し合いながらダンスを踊る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
私立の名門高校”ラシュモア”の奨学生で15歳のマックス・フィッシャーは、課外活動などで活躍するものの、成績不振で落第及び退学寸前だった。
そんなマックスは、新任の教師クロスに一目惚れしてしまう。
クロスが熱帯魚などを好きだということを知ったマックスは、高校の理事の実業家ブルームと親しくなり、彼の出資を受け学校に水族館を建設しようとする。
ところが、許可も得ずに計画を実行しようとしたマックスは、グッケンハイム校長の怒りを買い退学になってしまう。
公立校に通うようになったマックスは、そこでも活動的な毎日を送る。
ところがマックスは、いつの間にかブルームとクロスが親密になっていることを知り・・・。
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デビュー間もない20代のウェス・アンダーソンの”ワンダー・ワールド”が広がる個性溢れる演出、魅力的な登場人物や斬新なアイデア、音楽とのマッチングなども注目の、彼の最高作に上げる声も多い作品。

似たような雰囲気の演出はあるのだが、どこか他とは違う・・・、ウェス・アンダーソン独特のユーモア感覚を十分に楽しめる。

日本での劇場未公開が惜しい作品で、ウェス・アンダーソン作品常連のビル・マーレイ、そして、フランシス・フォード・コッポラの甥、タリア・シャイアの息子、ソフィア・コッポラニコラス・ケイジのいとこ、デビュー作でもある、主人公を演ずる、撮影当時まだ17歳のジェイソン・シュワルツマンの怪演が見もの。

ゴールデングローブ賞にノミネートされたビル・マーレイもベスト・パフォーマンスと評価され、脇を固めるベテラン個性派スターの競演も嬉しい。

主人公が心惹かれる新任の教師オリヴィア・ウィリアムズ、多くを語らずも、その表情や雰囲気だけで見る者を納得させる、主人公の父親役で理容師のシーモア・カッセル、校長役のブライアン・コックス、主人公の友人メイソン・ギャンブル、その母コニー・ニールセン、同じく友人サラ・タナカ、主人公をからかう同級生ステファン・マッコール、ヒロインの友人ルーク・ウィルソン、実兄で式典スタッフのアンドリュー・ウィルソンなどが共演している。


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