親友であるマフィアのボスの息子を殺害した殺し屋の逃亡劇を描く、監督ジャウマ・コレット=セラ、主演リーアム・ニーソン、ヨエル・キナマン、エド・ハリス、コモン、ヴィンセント・ドノフリオ、ボイド・ホルブルック、ブルース・マッギル他共の犯罪ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジャウマ・コレット=セラ
製作
ロイ・リー
ブルックリン・ウィーヴァー
マイケル・タドロス
製作総指揮
ジャウマ・コレット=セラ
ジョン・パワーズ・ミドルトン
脚本:ブラッド・イングルスビー
撮影:マーティン・ルーエ
編集:ダーク・ウェスターヴェルト
音楽:ジャンキーXL
出演
ジミー・コンロン:リーアム・ニーソン
マイク・コンロン:ヨエル・キナマン
ショーン・マグワイア:エド・ハリス
アンドリュー・プライス:コモン
ジョン・ハーディング刑事:ヴィンセント・ドノフリオ
ダニー・マグワイア:ボイド・ホルブルック
パット・マレン:ブルース・マッギル
ガブリエラ・コンロン:ジェネシス・ロドリゲス
フランク:ホルト・マッキャラニー
コルストン:マルコム・グッドウィン
ケナン・ボイル:ボー・ナップ
マーガレット・コンロン:ロイス・スミス
カーティス”レッグス”バンクス:オーブリー・ジョセフ
エディ・コンロン:ニック・ノルティ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2015年製作 114分
公開
北米:2015年3月13日
日本:2015年5月16日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $26,461,640
世界 $71,561,640
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
脇腹を撃たれ、森の中で倒れたアイリッシュ・マフィアの元殺し屋”墓掘り人”ジミー・コンロン(リーアム・ニーソン)は、人生を振り返る。
様々な罪を犯し、それが許されないことを自覚するジミーは、友と大切な者たちを裏切った。
約束を守らず悲しませた者たちのことを考えると、最期の瞬間に思うのは後悔だけだった。
__________
16時間前、ニューヨーク。
バーで酔って眠っていたジミーは、仲間のフランク(ホルト・マッキャラニー)にからかわれる。
組織のボス、ショーン・マグワイア(エド・ハリス)の息子ダニー(ボイド・ホルブルック)は、警官のランドルとコルストン(マルコム・グッドウィン)にワイロを渡す。 酒に溺れ自堕落な日々を送るジミーは、ダニーに金を借りる代わりに、クリスマス・パーティーでサンタクロースをすることになる。 そんな父ジミーを嫌い疎遠だったマイク(ヨエル・キナマン)は、ボクシングジムに通い、父親のいない子の支援プログラムで指導する少年カーティス”レッグス”バンクス(オーブリー・ジョセフ)の面倒を見ていた。 アルバニア人のヘロインの売人ヴィクターとサミールは、ダニーの紹介でショーンと取引しようとするものの、それを断られる。 ダニーに口利き料を払ったヴィクターは、ショーンを説得するつもりの彼に、今晩中にそれを返せと言って脅す。 ショーンに不満を訴えるダニーは、過去の苦い経験を聞き、麻薬とは縁を切ったと言う父に反論する。 今更ヴィクターとの約束は取り消せないと言うダニーだったが、ショーンは自分でケリをつけろと伝える。 リムジンンのドライバーをするマイクは、妊娠中の妻ガブリエラ(ジェネシス・ロドリゲス)と幼い娘ケイトリンとリリーと共に平穏に暮らしていた。 兄リッキーの家で食事する約束だったガブリエラは、マイクに仕事が入ったために気分を害するが、謝罪するマイクを許す。 生まれてくる子供のために家族の写真を貼り合わせていたガブリエラは、子供時代のマイクとジミーが写っている写真もあることに気づく。 それを気にするマイクは、ジミーの上にケイトリンの写真を置けばいいとガブリエラに伝える。 酔ったままパーティーでサンタクロースに扮したジミーは、騒ぎを起こしてしまう。 ショーンの右腕パット・マレン(ブルース・マッギル)とブレンダンが、ジミーにシャワーを浴びせる。 その後、ベッドで休むジミーを気遣うショーンは、かつて殺した者達のことを考え後悔する彼に、一線を越える時は一緒だと伝えて慰める。 その夜マイクは、ヴィクターとサミールをリムジンに乗せてダニーの家に向かう。 ダイナーにいたジミーは、現れた、長年、自分を敵視する刑事ジョン・ハーディング刑事(ヴィンセント・ドノフリオ)から相棒のトーレスを紹介される。 殺した者の人数を訊くハーディングに嫌味を言われたジミーは、彼から名刺を受け取る。 仲間のケナン・ボイル(ボー・ナップ)と共にヴィクターとサミールを歓迎したダニーは、金を返せと言われる。 リムジンで待つマイクは、危険地帯で出歩いているカーティスを見かけて、彼を呼び寄せて注意する。 マイクは、カーティスがリムジンに乗ってみたいと言うため、まっすぐ帰ることを条件に許す。 バッグの中身がモノポリーのカネだったために苛立つヴィクターは、ダニーに射殺される。 銃撃されてその場から逃げたサミールを追ったダニーは、彼を容赦なく射殺する。 それを目撃し、携帯電話で撮影していたカーティスと共に逃げようとしたマイクは、顔見知りのダニーに銃を向けられ、家に連れて行かれる。 抵抗したマイクは家に入り鍵を閉め、その場から逃げようとしてケナンと格闘になり、裏口から出て走り去る。 マイクをおうものの逃げられたダニーは、ケナンが拾ったマイクの財布の中身を確認する。 ショーンからの電話を受けたジミーは、マイクが事件を起こしたことを知らされ、隠していた拳銃を手にして出かける。 家に戻ったマイクは、兄リッキーの家にいりガブリエラに電話し、その場にいるよう指示する。 そこに何者かが現れ、ナイフを持って入り口に向かったマイクは、ジミーだったために驚く。 ジミーを歓迎しないマイクだったが、ショーンから頼まれて来たので一晩だけ話を聞くようにと言われ、仕方なくそれに従う。 運転中にパットからの連絡を受けたダニーは、家に居ろと指示されるものの、マイクの家に着く。 マイクから生き方を非難されたジミーは関係を断ち切ると言われたため、その場を去る。 家に侵入したダニーはマイクに銃を向けるものの、戻って来たジミーに射殺される。 ショーンに電話をしたジミーは、マイクを撃とうとしたダニーを殺したことを伝える。 どうなるか分かるかと伝えたショーンは、それを理解するジミーから、一線を越える時は一緒だと言われたために電話を切る。 ジミーを追い出したマイクは、警察に通報する。 ショーンは、ダニーが死んだことを妻ローズに伝える。 通報を受けて駆け付けたランドルとコルストンは、マイクに手錠をかけて連行する。 その様子を見ていたジミーは、パトカーを追跡する。 ジミーは、現れたフランクの車に誘導され、ある場所に向かったパトカーに追突する。 その場から走り去るパトカーはジミーの追跡から逃れようとするものの、事故を起こして横転し質屋に突っ込む。 マイクを救い出したジミーは、銃を構えるランドルを射殺する。 その場を離れたジミーとマイクは、追ってくるフランクとブレンダンから逃れるために地下鉄に向かう。 トイレでフランクと格闘になったジミーは、彼を殺す。 地下鉄に乗ったマイクは、ホームに現れたジミーを呼び寄せる。 ショーンは、ヴィクターとサミールの死体をマイクのリムジンに乗せて彼の仕業に見せかけるよう、パットに指示する。 出頭するつもりのマイクに、家族も危険だと伝えたジミーは、生き延びるために自分を信じるようにと言って彼を説得する。 事件の連絡を受けたハーディングは、現場に向かう。 一晩だけ自分の指示に従い、解決しなければ警官殺しの罪で自首して二度と会わないと言うジミーは、マイクに納得させる。 車を盗んだジミーは、マイクを家族の元に向かわせて、ショーンと話をつけようとする。 ケナンからマイクが死んだ時の状況を聞いたショーンは、彼をナイフで刺し殺す。 事件現場の質屋に向かったハーディングは、監視カメラ映像をチェックする。 眠っていたガブリエラはリッキーに起こされ、ジミーとマイクが、二人の警官を殺した容疑で指名手配されているニュースを見て動揺する。 2体の遺体がリムジンで発見された事件にも、マイクが関与している可能性があるということだった。 マイクの家の発砲事件のことも知ったハーディングは、その場でジミーがダニーを撃ったというトーレスからの報告を受ける。 ジミーからの電話を受けたハーディングは、マイクは誰も殺していないと言われ、息子を救うための協力を求められる。 見返りとして、警官殺しを認め自首するつもりだと言うジミーに、ハーディングは、これまで殺した者、全員の名前を教えることを要求する。 リッキーの家に向かい、ガブリエラに状況を話し逃がそうとしたマイクは、ショーンの手下トミーとポールが現れたために隠れる。 連絡を受けたトミーは、その場から引き揚げる。 レストランでショーンと話したジミーは、ダニーを殺したのは自分であり、死ぬ覚悟はあるので、マイクは見逃してほしいと伝える。 ハーディングに過去の殺人をすべて話すと言うジミーは、ショーンがマイクを殺す考えを変えないためにその場を去る。 ランデルらに追われたジミーは、”NHL”の試合が終わった”マジソン・スクエア・ガーデン”に逃げ込む。 マイクの元に向かったジミーは、ノース=サウス湖の家に家族と向かうよう指示する。 パットと共に遺体安置所に向かったショーンは、ダニーの遺体を確認する。 リッキーにガブリエラと娘たちを任せたマイクは、殺人の目撃者であるカーティスを捜すことをジミーに伝える。 ショーンは、殺し屋アンドリュー・プライス(コモン)に連絡する。 報酬は2倍払うとプライスに伝えたショーンは、ターゲットはジミーとマイクの親子だと伝え、それを喜んで受けた彼に、息子から殺すよう指示する。 ジミーに生まれてくる子供の話などをしたマイクは、父が自分の試合を見ていたことを知る。 生き方を語るジミーは、家族を守るために家を出るしかなかったと言ってマイクに謝罪する。 プライスは、ジミーのアパートの部屋に侵入する。 団地に着いたジミーとマイクは、カーティスを捜す。 住人の老女は、テレビに映っている犯人を見たと警察に通報する。 少年時代のマイクとジミーが写っている写真を見つけたプライスは、裏に”ノース=サウス湖”と書かれていることを確認する。 団地に急行する警察の無線を傍受したプライスは、その場に向かう。 カーティスの弟を見つけたマイクは、自分に連絡してほしいと伝えるよう指示する。 警察が大挙して現れ、ジミーは、大きな建物なのでまだ時間があると考える。 建物から出るよう警官に指示されて住人の中には、慌ててガスコンロをつけたままで部屋を出た者もいた。 その場に着いたプライスは警官に近づいて殺し、建物の中に入る。 ハーディングもトーレスと共に到着する。 プライスは、建物の電源を切る。 ガスコンロを消し忘れた部屋から出火し、炎は燃え広がる。 部屋から出たジミーとマイクは、出くわした警官に発砲しながら逃げる。 そのことを無線で知ったプライスは警官二名を射殺し、連絡を受けたハーディングはそのことを知る。 炎がガスに引火して部屋は大爆発を起こし、ハーディングは住人全員を非難させる。 プライスは、住人と共に階段を下りるジミーとマイクを見つけて発砲する。 マイクを逃がしたジミーは、プライスと対決する。 非常階段を下りた二人は、爆発した部屋で格闘になり、戻って来たマイクがプライスに銃を向ける。 ジミーに撃つなと言われたマイクは、警官が押し入って来たためにジミーと共にその場から離れ、プライスは警官を射殺する。 地上に向かうジミーを見つけたハーディングは彼を追い詰め、発砲して落下させる。 足を痛めたジミーとマイクは身を隠し、ハーディングは二人を見つけることができない。 絶対に引き金は引くなとマイクに伝えたジミーは、兄エディ(ニック・ノルティ)の元に向かおうとする。 エディのアパートに着き、マイクに傷の手当てをしてもらったジミーは、彼に感謝する。 エディに母マーガレット(ロイス・スミス)のことを訊いたジミーは、入院していることを知る。 テレビで二人のことは知っていたエディは、何ジミーにがあったのか尋ね、警察が来たことを伝える。 車を貸してくれと言うジミーに、マイクを巻き込むなと忠告したエディは、その逆だと反論する彼から、息子ダニーを殺したためショーンを敵に回したことを知る。 憤慨してジミーを追い出そうとするエディに、マイクは、自分のためにしたことだと伝えて父を庇う。 ショーンにだけ従うジミーは誰でも裏切ると言うエディは、いとこのビリーまで殺した男だとマイクに伝える。 動揺するマイクは、エディから、警察に情報を流そうとしたビリーをジミーが口封じのために殺したと言われ、ショックを受けてその場を去る。 マイクを引き留めることができなかったジミーは、エディから、今度はどちら側に着くのか訊かれる。 病院に向かったジミーは、眠っているマーガレットを気遣いながらメモする。 ガブリエラは、小屋に着いたマイクに寄り添う。 ショーンに電話をして手を引くようにと伝えたジミーは、それを拒まれたために、最後の一線を越えると警告する。 パットらショーンの手下を次々と殺したジミーは、線路に逃げたショーンを追い詰めて銃撃する。 ショーンに近づき抱きしめたジミーは、友の死を見届ける。 ダニーの殺人現場を携帯電話で撮影していたカーティスは、警察に向かい、その映像をハーディングに見せる。 マイクにはボクシングを習っていると言うカーティスは、父親がいない子供の支援プログラムで、彼には世話になっていることをハーディングに伝える。 トーレスに、ダニーの弾丸がアルバニア人を撃ったものと一致するか調べさせたハーディングは、マイクから出頭したいと言う連絡を受ける。 殺した者達のリストを手にしたジミーは、湖畔の家に向かう。 マイクから警察が来るので逃げろと言わっれたジミーは、もう行き場はない、すべて終わったと伝える。 ショーンのことは心配なくなり、警察が着たらすべてを話すと言うジミーは、お前は関係ないと伝えて家に入ろうとする。 マイクから娘たちがいると言われたジミーは、出てきたガブリエラから挨拶され、握手をして家に招き入れられる。 マイクが祖父だと紹介してくれたため、ジミーはケイトリンとリリーに声をかける。 逮捕される姿を娘に見せたくないマイクは、ガブリエラとリッキーと共に湖畔に向かうことになり、ジミーは息子に別れを告げる。 家族の写真に気づき、カモに餌をやる孫娘とマイクらを見つめるジミーは微笑み、涙を浮かべる。 マイクは、家に戻ることをガブリエラに伝える。 現れたプライスに銃撃されたジミーは、隠してあった”ウィンチェスター”に弾を込める。 ガブリエラらが隠れた森にプライスが向かったため、ジミーはそれを追う。 肩に銃弾を受けたプライスは反撃し、ジミーを銃撃する。 子供の声がしたプライスはその方向に向かい、それに気づいたマイクも近づき銃撃戦になる。 逃げろとガブリエラに叫んだマイクは、近づくプライスに発砲するものの弾が切れる。 脇腹を撃たれ瀕死のジミーは、ライフルに弾を込めて立ち上がり、マイクに狙いを定めたプライスを射殺する。 マイクは、リストを手にして力尽きたジミーの死を見届ける。 到着したハーディングは、マイクに銃を捨てるよう指示し、ジミーのリストを確認する。 その後、カーティスの試合でセコンドを務めたマイクは、勝利した彼と共に喜ぶ。 家に戻り、仕事に出かけるマイクの部屋の鏡には、少年時代にジミーと撮った写真が飾られていた。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
かつて”墓掘り人”と言われたアイリッシュ・マフィアの元殺し屋ジミー・コンロンは、過去の殺人を悔い、今では酒に溺れ自堕落な人生を送っていた。
親友である組織のボス、ショーンの息子ダニーと、疎遠だった息子マイクがトラブルを起こしたことを知ったジミーは、それを解決しようとする。
ダニーとアルバニア人とのヘロイン取引の揉め事に巻き込まれたマイクは、殺人を目撃して家に戻る。
そこに現れた疎遠だったジミーから、一晩だけ指示に従えと言われたマイクは、彼の話を聞こうとせずに追い払う。
家に侵入したダニーに銃を向けられたマイクだったが、戻って来たジミーがダニーを射殺する。
ショーンにそのことを知らせたジミーは、組織から命を狙われることになり、マイクと共に逃亡するのだが・・・。
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「アンノウン」(2011)、「フライト・ゲーム」(2014)に続き、ジャウマ・コレット=セラとリーアム・ニーソンが組んだ作品。
親友であるマフィアのボスの息子を殺害した殺し屋と、事件に巻き込まれたその息子の逃亡劇を描くクライム・アクション。
スリリングな内容とリアルなアクション、更には実力派人気スターの競演など、見応えある作品に仕上がっている。
元工作員、本作の殺し屋など、スキルを活かして危機に対処する男がはまり役とも言えるリーアム・ニーソンが、過去の殺人を悔いながら苦しむ主人公を熱演している。
主人公の生き方を憎む息子ヨエル・キナマン、主人公の親友であるアイリッシュ・マフィアのボス、エド・ハリス、彼に雇われる殺し屋コモン、主人公を長年、敵視する刑事ヴィンセント・ドノフリオ、事件のきっかけを作るショーン(エド・ハリス)の息子ボイド・ホルブルック、ショーンの右腕ブルース・マッギル、マイク(ヨエル・キナマン)の妻ジェネシス・ロドリゲス、主人公を嫌うショーンの部下ホルト・マッキャラニー、マフィアからワイロを受け取る警官マルコム・グッドウィン、ダニー(ボイド・ホルブルック)の仲間ボー・ナップ、主人公の母親ロイス・スミス、マイクが支援プログラムで指導している少年オーブリー・ジョセフ、主人公の兄ニック・ノルティなどが共演している。