日本のゲームメーカー”カプコン”のゲームソフト”バイオハザード”を原案にして製作された映画「バイオハザード」シリーズ第3作。 全世界に広がったウィルスによる地球の危機に立ち向かう女戦士の戦いを描く、製作、脚本ポール・W・S・アンダーソン、監督ラッセル・マルケイ、主演ミラ・ジョヴォヴィッチ、アリ・ラーター、オデッド・フェール、マイク・エップス他共演のSFホラー・アクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ラッセル・マルケイ
製作
ポール・W・S・アンダーソン
ベルント・アイヒンガー
サミュエル・ハディダ
ロバート・クルツァー
ジェレミー・ボルト
製作総指揮
マーティン・モスコウィック
ヴィクター・ハディダ
ケリー・ヴァン・ホーン
原案:カプコン”バイオハザード”
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
撮影:デヴィッド・ジョンソン
編集:ニーヴン・ハウィー
音楽:チャーリー・クロウザー
出演
アリス・アバーナシー/クローン:ミラ・ジョヴォヴィッチ
クレア・レッドフィールド:アリ・ラーター
カルロス・オリヴェイラ:オデッド・フェール
ロイド・ジェファーソン”L.J.”ウェイン :マイク・エップス
Kマート:スペンサー・ロック
サミュエル”サム”アイザックス:イアン・グレン
アルバート・ウェスカー:ジェイソン・オマラ
ホワイト・クイーン:マデリン・キャロル
マイケル”マイキー”ファーバー:クリストファー・イーガン
ベティ・グリア:アシャンティ
アレクサンダー・スレイター:マシュー・マースデン
チェイス・マラヴォイ:リンデン・アシュビー
オットー・ワレンスキー:ジョー・ハースリー
イギリス/ドイツ/カナダ 映画
配給 スクリーン・ジェムズ
2007年製作 94分
公開
イギリス:2007年10月12日
北米:2007年9月21日
日本:2007年11月3日
製作費 $45,000,000
北米興行収入 $49,962,810
世界 $147,717,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
目覚めたアリス・アバーナシー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、様々な仕掛けを回避するが、ある場所で腹部を一撃されて死亡する。
”アリス・プログラム”を指揮するサミュエル”サム”アイザックス博士(イアン・グレン)は、血液を採取して死体を処分するよう指示する。
地上に運ばれたアリスは、何体もの彼女の死体が処分されている場所に捨てられる。
ラクーンシティ壊滅後に感染は防げたと思われたが、T-ウィルスは数週間で全米に、そして数か月で世界中に広がった。
ウィルスは人間だけでなく湖、川、森までも消し去り、地球は確実に死に向かった。
一か所に留まればアンデッド/感染者に襲われるため、旅をするのが唯一の生存する道だった。
ソルトレイクシティ。 感染した犬を放たれたアリスは、それを倒して脱出し、その場から離れる。 元U.B.C.S.(アンブレラ・コーポレーション、バイオハザード対策部隊)隊長のカルロス・オリヴェイラ(オデッド・フェール)と、彼と共に生き延びたロイド・ジェファーソン”L.J.”ウェイン (マイク・エップス)は、生存者集団のリーダー、クレア・レッドフィールド(アリ・ラーター)と共に旅を続けていた。 アンブレラ地下施設。 アンデッドの体質も変え調教できると伝えたアイザックは、アリス本人がいない状況で、クローンだけでは困難ではそれを完成できないと伝える。 しかしアイザックは、1週間以内に結果を出すようウェスカーから指示される。 あるガソリンスタンドに寄ったアリスは、死体のそばにあったノートを見つける。 砂漠の中のモーテルに着いたクレアは、マイケル”マイキー”ファーバー(クリストファー・イーガン)に、無線を使い生存者への呼びかけを続けさる。 カルロスと共にあるモーテルを調べたL.J.は、アンデッドに襲われるものの、カルロスに助けられる。 傷を負ったL.J.は、救護担当のベティ・グリア(アシャンティ)の手当てを受けるが、胸を咬まれたことは話さなかった。 アンデッドに血清を投与し、調教できたかに見えたアイザックだったが、結局は失敗する。 燃料不足をチェイス・マラヴォイ(リンデン・アシュビー)から知らされたクレアは、マイキーと共に防衛線を確認する。 マイキーの無線を聴いたアリスは、ノートに記されている安全地帯のアラスカが、感染されていないことを知る。 その頃、プシー粒子の強い波長を感知したとA.I./人工知能のホワイト・クイーン(マデリン・キャロル)から知らされたアイザックは、それが外部の砂漠からだと言われる。 翌朝、バイクを失ったアリスは、砂漠をさ迷う。 物音で目覚めたKマート(スペンサー・ロック)は、それがクロウだったために驚く。 マイキーはセンサーの警報に気づき、カルロスやクレアも、周辺のクロウの大群を確認する。 それを全員に知らせたクレアは、クロウが感染者の肉を食って変異していることに気づく。 クロウは物音で一斉に飛び立ち、クレアらは車を発進させる。 タイヤが空回りしたため車を捨てたL.J.とベティは、オットー・ワレンスキー(ジョー・ハースリー)が運転するバスに乗る。 バスはクロウの大群に襲われ、クレアは乗っていた者達を移動させる。 しかし、仲間達を助けたベティとオットーはクロウに喰い殺される。 そこにアリスが現れて超能力を使い、上空を火の海にしてクロウを焼き殺す。 アリスはパワーを使い意識を失い、カルロスが彼女を抱きかかえる。 再び波長を感じたホワイト・クイーンは、それをアイザックに知らせて、45%の確率でアリスだと伝える。 位置を調べるアイザックは、予想以上のアリスの進化に満足する。 そこに現れた科学部門部長のアレクサンダー・スレイター(マシュー・マースデン)は、アイザックの研究に意見する。 クローン87が最終関門に達したことをホワイト・クイーンから知らされたアイザックは、スレイターと共にそれを確認する。 ウェスカーには知らせていないというその実験を、やり過ぎだと批判するスレイターだったが、アイザックはそれを無視する。 目覚めたアリスは、付き添っていたKマートと話す。 クレアらは犠牲者を葬り、惹かれ合っていたベティを失ったL.J.は悲しむ。 カルロスからクレアを紹介されたアリスは、彼女から感謝される。 アリスと話をしたカルロスは、なぜラクーンシティ脱出後に去ったのかを問い、監視されていたために、巻き添えを避けるためだったと言われる。 アンブレラのコンピューターにハッキングし、衛星軌道をダウンロードして監視網から逃れたことを伝えたアリスは、単独である方が安全だと考えたとカルロスに話す。 とにかく、アリスを歓迎したカルロスは、彼女を抱き絞める。 衛星監視網を使ったアイザックは、アリスの所在を6割強の確率で確認する。 クレアはアリスに感謝するものの、皆の危険を考えて去ってほしいことを伝え、アリスもそれを理解する。 アリスの件をウェスカーに話したアイザックは、特殊班の出動を要請するが、彼女であることを100%確定するまで待てと言われる。 アラスカが安全であることをアリスから知らされたクレアは、命を預かる身として安易な考えを控えるが、カルロスから、今の仲間には希望が必要だと言われる。 皆の意見を聞きアラスカ行きが決まったのだが、燃料や食料を補給する必要があり、クレアはラスベガスしかないと考え、アリスと意見が一致する。 命令を捏造したアイザックは、ヘリコプターでコンテナを運び、アリスを捕らえる行動を開始する。 誰もいない砂漠の街と貸していたラスベガスに着いたクレアは、”エッフェル塔”に上り監視するようチェイスに指示する。 胸の傷が悪化したL.J.だったが、それを仲間達に話すことができない。 不審なコンテナを調べたアリスは、危険を察知して退避するが、中からアンデッドが現れて襲われる。 激しい戦いとなり、それを監視していたアイザックは、アリスを制御して機能を停止させる。 マイキーが殺され、襲われたチェイスも”エッフェル塔”から落下して死亡する。 L.J.もアンデッド化してKマートに襲い掛かり、カルロスが彼を射殺するが、腕を傷つけられる。 制御に抵抗したアリスは、超能力で衛星を故障させて、アイザックがいる場所に向かう。 ヘリで逃げようとしたアイザックは、アンデッドに咬まれながら逃亡する。 アリスは、無事だったKマートに、アラスカ行きにヘリが使えると言って、それを追跡しようとする。 研究室に戻ったアイザックは、抗ウィルスを何本も打ち、それを知ったスレイターは、彼を排除するために射殺する。 しかし、既にアンデッド化していたアイザックは生き返り、腕を触手に変えてスレイターを殺す。 クレアと共に地下研究施設の入り口を確認したアリスは、容態が悪化するカルロスに、抗ウィルスがあるので耐えるようにと伝えて励ます。 しかし、諦めたカルロスは犠牲になることをアリスとクレアに伝えて、タンク車で無数のアンデッドの中に突入し、ダイナマイトで自爆する。 その隙にフェンス内に入ったアリスは、クレアとKマートに生存者を任せてその場に残り、飛び立つヘリを見守る。 自分のクローンの死体を確認したアリスは、地下に向い、破壊された内部を確認する。 現れたホワイト・クイーンと話したアリスは、彼女の姉レッド・クイーンのことも知っていると伝える。 アリスは、この場の惨状が、自分の血を使った血清による、突然変異のアンデッド化したアイザックの仕業だとホワイト・クイーンから言われる。 血清が、血とT-ウィルスの合成であることを知らされたアリスは、それを使えばバイオハザードは止められると言われ、装置も無事だと知らされる。 世界を救えると考えたアリスは、アイザックは隔離したものの、これ以上は限界だとホワイト・クイーンに言われる。 自分のクローンを確認したアリスは、アンデッド化したアイザックに襲われる。 それをかわしたアリスだったが、クローンは死亡する。 アイザックと戦ったアリスは、不死身の相手に追い込まれる。 しかし、生き返ったクローンが、レーザーでアイザックを切断する。 東京。 その場にホログラムで現れたアリスは、自分や仲間が行くので、解決は早まると伝える。 通信を止めたアリスは、クローンと共に、無数のクローンを見つめる。
バイクで旅を続けていたアリスは、その場にいた者達に捕えられて拘束される。
...全てを見る(結末あり)
本部からのホログラム通信で会議をする上級幹部アルバート・ウェスカー(ジェイソン・オマラ)は、アイザックから、アリスの血液からT-ウィルスを無力化する血清を作ると言われる。
地下の本部で会議を開いていたウェスカーは、砂漠地下の研究施設は壊滅したと判断し、全データをこの場に移して研究を続けることを決めて、1か月で結果を出すよう指示する。
参考:
・「バイオハザード」(2002)
・「バイオハザードII アポカリプス」(2004)
・「バイオハザードIII」(2007)
・「バイオハザードIV アフターライフ」(2010)
・「バイオハザードV リトリビューション」(2012)
・「バイオハザード: ザ・ファイナル」(2016)
・「バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」(2021)
*(簡略ストー リー)
ラクーンシティ壊滅後、世界に蔓延したT-ウィルスは、人ばかりでなく地球自体を壊滅させようとしていた。
生存者は、アンデッドの襲撃を避けるために旅を続けるしかなかった。
進化して超能力を得た女戦士アリス・アバーナシーは、ある場所でノートを見つけ、感染していないアラスカが安全な場所だということを知る。
クローンを使い”アリス・プログラム”を続けていた”アンブレラ・コーポレーション”のアイザック博士は、アンデッドを調教するための実験を進め、アリス本人を捜す。
クレアをリーダーとした、移動する生存者集団に合流したアリスは、ラクーンシティから共に脱出したカルロスとL.J.に再会する。
アリスからアラスカの件を聞いたクレアは、その地を目指すことになり、仲間と共に燃料と食料の補給のためラスベガスに向かうのだが・・・。
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遂に”T-ウィルス”が世界中に蔓延し、地球壊滅の危機が描かれた作品。
生存者も少ない状況下で、アンデッドを調教する研究を進めようとする巨大な陰謀に立ち向かう、進化した女戦士の壮絶は戦いが描かれている。
地下施設での研究という設定は同じなのだが、主な戦いは地上の砂漠で、密室でないためにスケール感がある。
やや「マッドマックス」(1979)を意識しているような映像が気になるが、アクションも洗練され、無駄のないシャープな演出も楽しめる内容に仕上がっている。
今一、伸び悩む北米興行収入は前作を下回り約5000万ドルに終わるものの、全世界では前作を上回る約1億4800万ドルのヒットとなった。
1作目の映像も登場する主演のミラ・ジョヴォヴィッチは、作品ごとに進化していく過程をうまく表現する役柄も注目で、妖艶さは消え去りワイルドな雰囲気で大活躍する。
生存者のコンボイ集団のリーダー、アリ・ラーター、その仲間で、前作でも主人公と戦ったオデッド・フェール、同じく仲間のマイク・エップス、”アリス・プログラム”を進める科学者イアン・グレン、生存者集団の少女スペンサー・ロック、アンブレラの上級幹部ジェイソン・オマラ、人工知能のマデリン・キャロル、生存者集団のクリストファー・イーガン、アシャンティ、リンデン・アシュビー、ジョー・ハースリー、アンブレラの科学部門部長マシュー・マースデンなどが共演している。