1991年に公開された”ハートブルー”のリメイク。 エクストリームスポーツで修練を成し遂げようとする犯罪者とFBI捜査官の潜入捜査を描く、監督、撮影エリクソン・コア、主演エドガー・ラミレス、ルーク・ブレイシー、レイ・ウィンストン、テリーサ・パーマー、デルロイ・リンドー他共演の犯罪アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:エリクソン・コア
製作
アンドリュー・A・コソーヴ
ブロデリック・ジョンソン
ジョン・バルデッチ
デヴィッド・ヴァルデス
クリストファー・テイラー
カート・ウィマー
製作総指揮
ジョン・マクマリック
シャオ・ウェンゲ
ウー・ビン
ダン・ミンツ
ロバート・L・レヴィ
ピーター・エイブラムス
原案
”ハートブルー”
リック・キング
W・ピーター・イリフ
カート・ウィマー
脚本:カート・ウィマー
オリジナル脚本:W・ピーター・イリフ
撮影:エリクソン・コア
編集
トム・ノーブル
ジェラルド・B・グリーンバーグ
ジョン・ダフィ
音楽:トム・ホルケンボルフ
出演
ボーディ:エドガー・ラミレス
ジョニー・ユタ:ルーク・ブレイシー
アンジェロ・パパス:レイ・ウィンストン
サムサラ・ディーツ:テリーサ・パーマー
グロメ:マティアス・ヴァレラ
ローチ:クレメンス・シック
チャウダー:トビアス・ザンテルマン
ジェフ:マックス・シエリオット
ホール教官:デルロイ・リンドー
パスカル・アル・ファリク:ニコライ・キンスキー
マグワイアFBI捜査主任:グリニス・バーバー
ロジャースFBI幹部:スティーヴ・トゥサン
ヤーデリーFBI幹部:ジェームズ・レグロス
FBI幹部:ボジェシー・クリストファー
本人:スティーヴ・アオキ
アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(北米)
ライオンズゲート(世界)
2015年製作 114分
公開
北米:2015年12月25日
日本:2016年2月20日
製作費 $105,000,000
北米興行収入 $28,782,480
世界 $133,718,710
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
エクストリームスポーツのアスリート、ジョニー・ユタ(ルーク・ブレイシー)と友人ジェフ(マックス・シエリオット)は、バイクで稜線を走行し、二人を追うヘリコプターはそれを撮影する。
二人は見事なパフォーマンスを見せるが、ジェフは勢い余って崖から転落してしまう。
7年後。
FBI捜査官候補生となったユタは、ホール教官(デルロイ・リンドー)の下で厳しい訓練を受けていた。
ブリーフィングに参加したユタは、ムンバイの超高層ビルで起きたダイヤモンド強盗が、パラシュートを使う曲芸で脱出した事件をホールから説明される。
犯人は、盗んだダイヤの原石を上空から市民にばら撒き、その理由が不明であることを話すホールは、彼らのことを調査するよう候補生に指示する。 メキシコでも同様の強盗事件が起き、犯人は数百万ドルの紙幣を輸送機から降下させ、貧しい人々の村にばら撒いた。 その件を調べたユタはホールと話し、各地で起きている事件が同一犯であると考え、”オザキ8”について説明を始める。 環境保護活動家であるエクストリームスポーツの先駆者”オノ・オザキ”が、自然の力に敬意を表して8つの過酷な試練を行う自己啓発であり、ホールは、金が目的でないことを知る。 オザキは3つ目で死んだが、犯人は成功していると言うユタは、ホールから4つ目を訊かれ、フランス西部沖で発生する嵐が去ると25m以上の大波が起きるため、自分の勘が正しければ、犯人はそこに現れるとホールに伝える。 幹部にも説明したユタは、犯人は、紙幣をばら撒いた村の付近にある”ゴロンドリナス/ツバメの洞窟”に降下したことなども話す。 会議終了後ホールは、幹部は話を信じないが自分は信じるとユタに伝えて一時的にIDを渡し、フランスに向かいイギリス支局のアンジェロ・パパス(レイ・ウィンストン)に会うよう指示する。 フランス、ビアリッツ。 波に乗ったユタは飲み込まれて気を失い、その夜、大富豪パスカル・アル・ファリク(ニコライ・キンスキー)の大型クルーザーの上で目覚める。 ユタは、救ってくれたボーディ(エドガー・ラミレス)、ローチ(クレメンス・シック)、チャウダー(トビアス・ザンテルマン)、グロメ(マティアス・ヴァレラ)らと共にパーティーを楽しむ。 魅力的なサムサラ・ディーツ(テリーサ・パーマー)に出会ったユタは、彼女に惹かれる。 翌朝ボーディと話したユタは、8つの修練のことなどに触れ、互いに牽制する。 パパスと共に陸に戻ったユタは、ボーディらが集会を開くパリに向かい、潜入捜査を続けさせてほしいと伝える。 パリ。 人に操られる人生は捨てろとユタに伝えたボーディは、第5の修練にことを話し、彼をそれに誘う。 ユタを帰すつもりだったパパスは、潜入に成功したという彼からの連絡を受ける。 グロメから、ボーディは認めても自分は違うと言われたユタは、彼を警戒する。 翌日、アルプスに向かったボーディら4人は山を登入り、ウィングスーツを着て降下し、地上寸前でパラシュートを開き着地に成功そして興奮する。 ボーディらはサムサラが待つ山小屋に着き、第6の修練に挑戦する準備をする。 雪山に登ったボーディらは、ユタが先導してスノーボードで雪面を下る。 成功したことを喜ぶボーディだったが、ユタは更にチャレンジする。 チャウダーが崖から転落し、動揺するユタは責任を感じるが、ボーディが彼を落ち着かせる。 ヘリでチャウダーの遺体を運んだボーディらは、アル・ファリクの山荘で、遺体を火葬して祈りを捧げる。 盛大なパーティーが開かれ、ユタは、ボーディらの支援者であるアル・ファリクに認められる。 騒ぐ気にはなれないユタは、オザキはこんなことを望まないだろうと言ってサムサラと話す。 9歳の時に両親を雪崩で亡くしたサムサラは、オザキが里親になったことをユタに話し、3つ目の修練で死んだことになている彼の秘密を語る。 3つ目の修練には成功したオザキは、ザトウクジラを救おうとして捕鯨船にボートで立ち向かい衝突されて死亡し、青年が一人生き残った。 青年は何も語らず、別の考えがあったのだろうと言うサムサラは、彼がボーディであることに気づいていてユタに、違う方法でオザキの志を遂げようとしていると伝える。 サムサラと愛し合ったユタは、その後、パパスからの連絡を受けて、彼がいる波止場に向かう。 FBIに行動が監視されていることを知ったユタは、時間が必要だとパパスに伝えて山荘に戻る。 鉱山に向かったボーディは、略奪した金の鉱石を自然に戻す考えをユタに伝える。 ボーディは鉱山会社の車に襲い掛かり、事故を起こして道を塞ぎトラックの進路を妨害する。 グロメとローチがセットした爆弾を爆破しようとしたボーディは、銃を拾いFBIだと言うユタを無視して爆破する。 山は崩れ始め、トラックの運転手を避難させたユタは、逃げたボーディを追う。 転倒したボーディは、パリで会った時に捜査官だと分かったと話し、仲間にしたのは救いたかったからだとユタに伝える。 ユタは、逃げ去るボーディを撃つことができなかった。 ホールとパパスに報告したユタは、指示に従わなかった理由を訊かれ、ボーディらの信頼を得れば捜査を進められると考えたと答える。 ボーディは”オザキ8”を達成するのが目的で、犯罪ではなく自然への貢物と考えていると伝えたユタは、彼に洗脳されたと言うホールの意見を否定する。 次の動きを見極めるしかないホールは、アル・ファリクの資産を凍結したことをユタに伝える。 ユタは、ボーディらを窮地に追い込めばミスすると考える。 資金を断たれたボーディが、銀行を襲うと考えたユタは、パパスと共に現地に向かう。 銀行は包囲され、出てきた犯人とユタらは銃撃戦となり、ローチが射殺される。 バイクで逃げたボーディを追ったユタは、タイヤを撃ち転倒させる。 ボーディはロープーウェイに乗り、その屋根に飛び乗ったユタは窓を突き破って中に入り、銃を構える彼を射殺する。 相手がサムサラだと知ったユタは、ショックを受ける。 駅のホームでボーディを見つけたユタだったが、ボーディは姿を消す。 パパスから、8つの修練のリストで4番目を消さない理由を訊かれたユタは、ボーディは波に乗ることを中断して自分を救ったと答える。 降下してきたこととは逆で、今回はロッククライミングで上ると考えたユタは、次の修練の場所は、ボーディの故郷ベネズエラの”エンジェルフォール”だとホールとパパスに伝える。 パパスと共に現地に向かったユタは、エンジェルフォールに到着して別れる。 今回は諦めようとしたグロメは、ユタが現れたために、ボーディと共に登り始める。 ユタも登り始め、力尽きたグロメは落下する。 頂上に着いたボーディは、追いついたユタの前で滝に身を投げる。 ユタも落下し、なんと無事だったが、パパスから、ボーディの死体も衣服なども見つからないことを知らされる。 8つ目の修練をボーディが成し遂げたと考えるユタは、パパスからFBI捜査官のIDを渡される。 17か月後、太平洋、コルテス・バンク。 身柄を拘束するつもりのユタだったが、ボーディは、これは自分が選んだ道だと言って握手する。 ユタはヘリに戻り、ボートで波に向かったボーディは、叫びながら海に飛び込む。 波に乗るボーディが飲み込まる姿を確認したユタは、陸地に戻る。
...全てを見る(結末あり)
パパスと合流してボートで沖に向かったユタは、既に大波に乗り楽しんでいる者たちの仲間に加わる。
パパスから証拠を掴めと言われたユタは、廃墟となった駅でボーディに会い、新入りを試す殴り合いを始める。
第4の修練に再チャレンジするはずのボーディを捜し、ヘリで現地に向かったユタは、彼のボートに乗り移る。
*(簡略ストー リー)
エクストリームスポーツのアスリート、ユタは、友人を事故で亡くして引退し、FBI捜査官候補生となる。
ダイヤや現金を強奪するものの、それを市民にばら撒き世間を騒がす犯罪集団の事件の捜査が開始される。
ユタは教官のホールに、エクストリームスポーツの創始者オノ・オザキの”8つの修練”が関係していることを指摘する。
4つ目の修練として犯人が大波に乗ると考えたユタは、ホールから一時的に捜査官のIDを受け取り、証拠を掴むためにイギリス人捜査官パパスと合流する。
パパスと共に沖に向かったユタは、波乗りに挑戦するものの意識を失い、ボーディという男に救われるのだが・・・。
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1991年に公開された、監督キャスリン・ビグロー、パトリック・スウェイジ、キアヌ・リーブス出演の”ハートブルー”のリメイク。
撮影監督として活躍し、「インヴィンシブル」(2016)で監督デビューしたエリクソン・コアの作品であり、彼は本作でも撮影を担当している。
地球を本来の姿に戻すという信念の下、”8つの修練”を成し遂げようと考えながら亡くなったエクストリームスポーツの創始者遺志を継ぎ、その修練にチャレンジしていく者達を描く内容だけでもドラマは成り立ちそうだが、彼らが犯した犯罪にFBIを絡ませるという、少々、欲張り過ぎにも思える内容となっている。
ドラマの途中で、捜査の進行を疑問視する教官が指摘するが、元アスリートの血が騒ぎ、犯人に洗脳されたようにも思える捜査官の行動もご都合主義的だ。
製作費に1億ドルかけた特撮やエリクソン・コアの撮影は、まずまず見応えある。
批評家から酷評され、北米興行収入は約2900万ドルに留まるものの、全世界では約1億3400万ドルのヒットとなった。
先人の遺志を継ぎ信念を貫き修練を達成しようとする男を演ずるエドガー・ラミレス、彼のチームに潜入して捜査を続けるFBI捜査官のルーク・ブレイシー、彼と共に行動を共にするイギリス人捜査官レイ・ウィンストン、主人公の仲間テリーサ・パーマー、マティアス・ヴァレラ、クレメンス・シック、トビアス・ザンテルマン、冒頭で命を落とすユタ(ルーク・ブレイシー)の友人マックス・シエリオット、ユタを指導する教官デルロイ・リンドー、主人公のチームの支援者ニコライ・キンスキー、FBI幹部グリニス・バーバー、スティーヴ・トゥサン、ジェームズ・レグロス、ボジェシー・クリストファー。パーティーのDJで登場するスティーヴ・アオキなどが共演している。