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ピアッシング Piercing (2018)

2008年に発表された、村上龍の小説”Piercing”を基に製作された作品。
殺人衝動にかられる男と自殺願望を持つ女の過激な体験を描く、監督、脚本ニコラス・ペッシェ、主演クリストファー・アボットミア・ワシコウスカ他共演のスリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー

ミア・ワシコウスカ / Mia Wasikowska / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:ニコラス・ペッシェ

製作
ジョシュ・モンド
アントニオ・カンポス
スカイラー・ワイス
ジェイコブ・ワッサーマン
製作総指揮
ショーン・ダーキン
マックス・ボーン
アヴィ・スターン
エミリー・ジョルジュ
ナイマ・アベド
アル・ディ
フィル・ホールティング
原作:村上龍Piercing
脚本:ニコラス・ペッシェ
撮影:ザッカリー・ギャラー
編集:ソフィア・スベルカソー

出演
リード:クリストファー・アボット
ジャッキー:ミア・ワシコウスカ
モナ:ライア・コスタ
リードの母親:マリン・アイアランド
シェヴォンヌ:マリア・ディッツィア
医師:ウェンデル・ピアース

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2018年製作 81分
公開
北米:2019年2月1日
日本:2019年6月28日
北米興行収入 $15,860
世界 $149,210


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
幼い娘をアイスピックで刺したいという衝動に駆られているリード(クリストファー・アボット)は、苦しい胸の内を、妻のモナ(ライア・コスタ)に話すことができるはずがなかった。

殺人の衝動を売春婦のSM嬢にぶつけることを考えたリードは、綿密な計画を立てる。

リードは、モナには出張だと言ってホテルの部屋をとり、クロロホルムなどを使った計画のリハーサルを始めて、SM嬢の予約を入れる。

呼び出されたジャッキー(ミア・ワシコウスカ)はリードの部屋に向かい、招き入れられる。

指紋が残らないように注意するリードは、ジャッキーにドリンクを作り、SMは初めてだと伝える。

みだらな行為を始めたジャッキーは、シャワーを浴びると言って浴室に閉じこもってしまう。

緊張しているリードは、浴室の様子を見に行くと、ジャッキーが右太ももをハサミで刺し傷つけていた。

リードに制止されそうになったジャッキーは、悲鳴を上げる。

フロントからの電話を受けたリードは、騒音について注意を受け、”殺してしまえばいい”と言われたために戸惑う。
...全てを見る(結末あり)

リードは、ジャッキーのハサミを奪おうとして揉み合いになり、手を嚙まれながら彼女をベッドに運ぶ。

記を失ったジャッキーの傷口の血を拭くリードは、ドラッグでも飲んだ様子の彼女が気になる。

その場から逃げようとしたリードはエレベーターに向かうが、服を着ていないジャッキーが廊下に出てきたために、彼女と部屋に戻る。

リードは、ジャッキーに服を着せて、病院に連れて行くためにタクシーに乗る。

ジャッキーは”目的は知っている”と囁き、リードを動揺させる。

病院に着き、外で待っていると言うリードは、ジャッキーから、今夜、一緒にいてくれるか訊かれ、それを約束する。

ジャッキーを待っている間リードは、モナに電話をして、殺人計画について助言されることを想像する。

実際にモナに電話をしたリードは、彼女が出ないために諦める。

リードは、戻って来たジャッキーから、待っていてくれたことを感謝され、彼女のアパートに向かう。

服を着替えたジャッキーは、信頼関係を築いたリードをもてなし、夕食を用意しようとする。

言葉少ないリードは、ジャッキーが病院で何か話したかが気になり、医師(ウェンデル・ピアース)には自転車で転んだと伝えたことを知る。

ジャッキーは、自分には興味なさそうだった医師は他の傷痕を見て、面倒に巻き込まれたくないと思ったのだろうとリードに話す。

リードに傷のことを訊かれたジャッキーは、左太ももの傷跡を見せる。

ジャッキーはリードを誘惑(殺してほしいと思っている)してベッドに横たわる。

自分がその気になったと思いバッグの”道具”を取りに行こうとした彼が、セックスを求めていると思ったジャッキーは、先に食事にしたいと伝える。

食事をしたリードは気分が悪くなり、残虐な幻覚を見てしまう。

スープにハルシオンを入れたジャッキーはリードの様子を観察し、缶切りで彼を殴り傷つける。

母親(マリン・アイアランド)の幻覚を見ながら殴られるリードは意識が戻り、バッグからロープを取り出してジャッキーの手首を縛る。

リードがセックスしようとしていると思ったジャッキーは、アイスピックで刺すと言われたために取り乱す。

リードは、ジャッキーを落ち着かせながらアイスピックを手にするが、気を失ってしまう。

ロープを外したジャッキーは、リードのバッグを探りノートを見つけて、彼のサディスティックな計画を知る。

翌朝、目覚めたリードは、縛られて猿轡をされていることに気づく。

ジャッキーは鏡の前に座り、乳首にピアスをする。

リードの上に乗ったジャッキーは、アイスピックで彼の体をなでる。

ジャッキーがアイスピックを振り上げると、リードは彼女に話しかけようとする。

猿轡を外されたリードは、”先に食事にしない?”とジャッキーに伝える。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
幼い娘をアイスピックで刺したいという衝動に駆られているリードは悩み、売春婦のSM嬢を殺す綿密な計画を立てる。
妻モナには出張と偽りホテルの部屋をとったリードは、SM嬢のジャッキーが自殺願望を持つことを知らぬまま呼び寄せる。
ジャッキーを部屋に招き入れたリードは、彼女が自分の体を傷つけたために驚く。
2人は、互いの目的に気づかないまま、関係を深めていくのだが・・・。
__________

村上龍の小説”Piercing”を基に、ホラー映画を得意とするまだ20代のニコラス・ペッシェが、脚本を兼ねて監督した作品。

殺人衝動にかられる男と、自殺願望を持つ女の過激な体験を描くスリラー。

主人公の2人は互いの目的を知らず、思い違いをしながら関係を深めていくのだが、何かをきっかけにして惨事につながりそうな雰囲気が漂う恐怖が、スタイリッシュな映像と共に観る者を引き付ける。

インディーズ映画の新鋭であるニコラス・ペッシェは、翌年「ザ・グラッジ」(2020)も脚本を兼ねて監督し、今後が大いに期待される。

殺人衝動にかられて苦悩し、SM嬢殺害計画を実行しようとするクリストファー・アボット、彼に呼び出され、目的を知らぬままに関係を深める自殺願望を持つSM嬢を熱演するミア・ワシコウスカ、主人公の妻ライア・コスタ、主人公の母親マリン・アイアランド、主人公の幻覚に現れる女性マリア・ディッツィア、ヒロインを治療する医師のウェンデル・ピアースなどが共演している。


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