運命の人に出会えないまま結婚を決めた女性がイタリアで巻き起こす騒動を描く、製作、監督ノーマン・ジュイソン、マリサ・トメイ、ロバート・ダウニーJr.共演のロマンチック・コメディ。 |
・ロバート・ダウニーJr. / Robert Downey Jr. 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ノーマン・ジュイソン
製作
ノーマン・ジュイソン
ケイリー・ウッズ
ロバート・N・フリード
チャールズ・マルヴェヒル
脚本:ダイアナ・ドレイク
撮影:スヴェン・ニクヴィスト
編集:スティーブン・E・リヴキン
音楽:レイチェル・ポートマン
出演
フェイス・コルヴァッチ:マリサ・トメイ
ピーター・ライト:ロバート・ダウニーJr.
ケイト・コルヴァッチ:ボニー・ハント
ジョヴァンニ:ホアキン・デ・アルメイダ
ラリー・コルヴァッチ:フィッシャー・スティーヴンス
ハリー:ビリー・ゼイン
レスリー:シオバン・ファロン・ホーガン
ドゥウェイン:ジョン・ベンジャミン・ヒッキー
デイモン・ブラッドリー:アダム・ルフェーヴル
アメリカ 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ
1994年製作 108分
公開
北米:1994年10月7日
日本:1995年9月9日
北米興行収入 $20,042,050
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ピッツバーグ。
11歳の少女フェイス・コルヴァッチは、兄ラリーとウィジャボードで運命の人を知ろうとしていた。
”デイモン・ブラッドリー”という名が分かったフェイスは、友人達と行ったカーニバルの占い師にも同じ名前を言われて驚く。
14年後。
教師になっていたフェイス・コルヴァッチ(マリサ・トメイ)は、兄ラリー(フィッシャー・スティーヴンス)の妻ケイト(ボニー・ハント)と友人レスリー(シオバン・ファロン・ホーガン)に足の専門医の恋人ドゥウェイン(ジョン・ベンジャミン・ヒッキー)にプロポーズされたことを伝える。
しかし、ケイトとレスリーは、”デイモン・ブラッドリー”に出会えなかったフェイスが迷っているように思える。 結婚式を控え、フェイスはドゥウェインのクラスメイトだった男性からの連絡を受ける。 フェイスは、その相手の名前が”デイモン・ブラッドリー”だと知り驚いてしまう。 デイモンが、ヴェネツィアに旅立つため空港にいることを知ったフェイスは、名前のことで重要な話があると伝えようとするものの彼に電話を切られてしまう。 フェイスは、運命の人であるデイモンの顔を一目見るため、試着中だったウェディングドレスのまま空港に向かう。 デイモンの搭乗した便は飛び立ち、彼を追うことを決めたフェイスは、ケイトにパスポートを用意してもらい、彼女と共にイタリアに向かう。 ヴェネツィア。 ところが、デイモンが既にチェックアウトしたことを知った二人は、彼の部屋を聞き出して行き場所の手掛かりを探す。 ゴミ箱にあった電話のメモを見つけた二人は、フロント係にその場に電話をしてもらい、デイモンの知人がいるらしいローマに向かうことになる。 その後、二人は道に迷ってしまい、更にガス欠になったため仕方なく休息する。 ケイトは、ラリーの浮気を疑い家を出る決心をしたことをフェイスに伝える。 その頃ラリーは、ケイトが家を出たことをドゥウェインに知らせる。 何とかローマに着いたフェイスとケイトは、”修道院”という店に向かい、デイモンの知り合いの女性店員に彼のことを尋ねる。 女性が、デイモンと食事をする約束を断ったということを、店のマネージャー、ジョヴァンニ(ホアキン・デ・アルメイダ)に通訳してもらう。 ジョヴァンニはケイトが気に入り、二人を知人のペンションに案内する。 その夜、デイモンがいるはずのレストランに向かった二人だったが、ケイトが彼がいることを確認してフェイスが近づく。 ところがデイモンは店を出てしまい、フェイスは彼を追い、ある青年(ロバート・ダウニーJr.)にぶつかる。 その時、フェイスのハイヒールのかかとが石畳に刺さり、彼女はそれを脱ぎ捨ててデイモンを追う。 青年はハイヒールを拾い、人ごみの中でフェイスを捜す。 デイモンを見つけられなかったフェイスは、動揺しながらケイトの元に戻る。 そこに青年が現れて、フェイスにハイヒールを履かせてあげる。 青年はフェイスに親切にするのだが、彼女は上の空で、とにかくデイモンを捜そうとする。 ケイトから事情を聞いた青年は協力しようとして、捜している相手の名前をフェイスに聞く。 フェイスは”デイモン・ブラッドリー”だと伝え、青年がそれは自分だと答えたため、彼女は失神してしまう。 意識を取り戻したフェイスは、青年と時間を忘れて語り合いながら”サンタ・マリア・イン・コスメディン教会”の”真実の口”に向かう。 二人は、「ローマの休日」のグレゴリー・ペックとオードリー・ヘップバーンの真似をしながら、惹かれ合う気持ちを抑えきれなくなる。 フェイスは、9日後に青年の友人ドゥウェインと結婚することを伝える。 驚いた青年は、自分が”デイモン・ブラッドリー”ではなく、ピーター・ライトだと告白する。 それを知って憤慨したフェイスは、ボストン在住である靴のセールスマンだというピーターの話を聞きもせずに部屋を飛び出す。 ペンションに戻った失意のフェイスを、ケイトは、ラリーのことを考えながら男は皆、嘘つきだと言って励ます。 翌日、ケイトはラリーに電話をかけるものの、彼の声を聞いて切ってしまう。 そこに、花束を持ったピーターが現れるが、ケイトはフェイスを傷つけたと言って彼の話を聞こうとしない。 しかし、確かに嘘はついたものの、ピーターも運命を感じたと伝える。 その後ケイトは、ジョヴァンニ優しくされて誘われてしまい、翌日の航空券を手配して戻ってきたファイスが、ピーターのことをどう思っているのかを探る。 ファイスは、現れたピーターを相手にしなかったが、愛のない結婚をすると言われたために、ドゥウェインを愛していると答える。 それを聞いたピーターは潔く諦め、フェイスの元を去るものの彼女は心残りだった。 翌朝、ペンションを出たフェイスとケイトだったが、現れたピーターが、デイモンの居場所が分かったと言って二人を引き止める。 三人はジョヴァンニを誘い、彼の車でポジターノに向かう。 4人はデイモンが宿泊しているホテルに着き、ファイスがプールに居た彼に声をかける。 予想と違う男性に戸惑うフェイスだったが、それが人違いだと分かり、プールから上がった魅力的な男性が”デイモン・ブラッドリー”だという男性(ビリー・ゼイン)にフェイスは思わず胸がときめく。 フェイスは、男性の予定を聞いて食事の約束をして別れる。 その頃、ラリーはケイトがイタリアにいると知って驚く。 夕暮れ時、ケイトはジョヴァンニと出かけて、ピーターはフェイスに靴をプレゼントする。 フェイスは約束したレストランに向かい、男性から、実は運命を感じたと言われる。 ピーターは二人の様子を監視しながら、ジョヴァンニの友人のヨットに向かう。 そこにフェイスと男性も現れ、ケイトはジョヴァンニといいムードになるが彼の誘いを断る。 フェイスは迫る男性を拒み、それを見ていたピーターは彼を殴ってしまう。 ハリーという名の男性は、ピーターの頼みでデイモンに扮していただけだった。 憤慨したフェイスは、ピーターを罵倒しながらケイトと共にヨットを離れる。 ピーターは、愛のためにした行為だと弁解するが聞き入れてもらえなかった。 フェイスとケイト、そしてピーターとジョヴァンニは、人生が思い通りにいかないことを嘆きながら別れるしかなかった。 翌朝、ピーターとジョヴァンニはローマに向かい、二人に声をかけようとしたケイトは、その場にラリーが現れたために驚く。 ラリーはケイトに愛していることを伝え、お互いに寂しかったことを認めた二人は抱き合う。 結婚式を中止することにしたフェイス、失意のまま空港に向かうピーター、それぞれ帰国しようとする。 ケイトは、子供の時にラリーが、ウィジャボードを動かして”デイモン・ブラッドリー”という名前を出し、占い師も先に手を回していたことを知る。 空港に着いたフェイスとピーターは、アナウンスの呼び出しで”デイモン・ブラッドリー”と聞いたために、受付カウンターに向かう。 鉢合わせになったフェイスとピーターは、その場にいた男性デイモン・ブラッドリー(アダム・ルフェーヴル)に声をかける。 ピーターは、フェイスの運命の人だということをデイモンに説明し、自分が彼女を愛していることに問題があると言い残してその場を去る。 デイモンは、フェイスもピーターを愛していることを確認して、彼を追いかけるべきだと言って立ち去る。 ボストン行きの便の搭乗口に向かったフェイスは、係員や機長の計らいで搭乗することができる。 ピーターはフェイスに気づき、二人はその場で愛を確かめ合い搭乗客に祝福される。
...全てを見る(結末あり)
現地に着いたフェイスとケイトは、デイモンがいるはずの高級ホテルに向かう。
*(簡略ストー リー)
ピッツバーグ。
少女時代に運命の人が”デイモン・ブラッドリー”だと知ったフェイス・コルヴァッチは、彼に出会えないまま医師ドゥウェインと結婚することになる。
ところが、結婚式を控えたフェイスは、兄ラリーの旧友”デイモン”が、ヴェネツィアに向かうと知り彼を追う。
ラリーとの仲が冷めていた妻のケイトも同行することになるが、現地に着いたフェイスは、デイモンがローマに向かったことを知りその場に向かう。
デイモンがレストランにいることを知ったフェイスは、彼がその場を去ったことに気づき後追う。
人混みでデイモンを見失ったフェイスは、靴を拾ってくれた青年が”デイモン”だと知り失神してしまう・・・。
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運命の男性の存在を結婚直前まで信じる女性と、彼女を愛してしまった人の好い青年・・・。
青年の裏工作なども、それが愛のためだということで許せてしまう。
イタリアを舞台にしているため、各地の市内巡りや田園風景と海岸地帯などがとにかく美しく、更にレイチェル・ポートマンの軽快な音楽も印象的。
また、主人公らアメリカ人は慌ただしいのだが、現地の人々の人情味やイタリア人気質などを強調した、ノーマン・ジュイソンの”やわらかい”雰囲気の演出が何とも心地よい。
30歳手前でチャーミングなマリサ・トメイの表情を見ているだけで心が和む。
その恋の相手となるロバート・ダウニーJr.だが、薬物問題で逮捕される以前の、実力派と評価されていた彼の確かな演技も注目で、復帰後、大スターとなり、風格も備わった現在とは違う彼の魅力も見逃せない。
主人公の義姉を好演するボニー・ハント、彼女に惹かれる現地の男性役ホアキン・デ・アルメイダ、彼女の夫フィッシャー・スティーヴンス、ポジターノで”デイモン”に扮する男性ビリー・ゼイン、主人公の友人役シオバン・ファロン・ホーガン、主人公の婚約者ジョン・ベンジャミン・ヒッキー、”デイモン”のアダム・ルフェーヴルなどが共演している。