黒人医師の治療により弟が殺されたと考える偏見を持つ犯罪者の復讐を描く、製作ダリル・F・ザナック、監督、脚本ジョセフ・L・マンキウィッツ、主演リチャード・ウィドマーク、リンダ・ダーネル、スティーヴン・マクナリー、シドニー・ポワチエ他共演のフィルム・ノワール。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ
製作:ダリル・F・ザナック
脚本
ジョセフ・L・マンキウィッツ
レッサー・サミュエルズ
撮影:ミルトン・クラスナー
編集:バーバラ・マクリーン
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演
レイ・ビドル:リチャード・ウィドマーク
エディ・ジョンソン:リンダ・ダーネル
ダン・ウォートン医師:スティーヴン・マクナリー
ルーサー・ブルックス医師:シドニー・ポワチエ
コーラ・ブルックス:ミルドレッド・ジョアン・スミス
ジョージ・ビドル:ハリー・ベラヴァー
サム・モアランド医師:スタンリー・リッジス
”レフティ”ジョーンズ:ドッツ・ジョンソン
ジョン・ブルックス:オジー・デイヴィス(クレジットなし)
コニー・ブルックス:ルビー・ディー(クレジットなし)
ロッキー・ミラー:バート・フリード(クレジットなし)
ウィルソン:フレッド・グラハム(クレジットなし)
インターン:フランク・オーバートン(クレジットなし)
グラディス:アマンダ・ランドルフ(クレジットなし)
マック:フランク・リチャーズ(クレジットなし)
デイ保安官補:レイ・ティール(クレジットなし)
ワトキンス:イアン・ウルフ(クレジットなし)
チェイニー医師:ウィル・ライト(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1950年製作 107分
公開
北米:1950年10月
日本:未公開
■ アカデミー賞 ■
第23回アカデミー賞
・ノミネート
脚本賞
■ ストーリー ■
研修医のルーサー・ブルックス(シドニー・ポワチエ)は、黒人として初めて郡病院に採用され、チーフレジデントのダン・ウォートン医師(スティーヴン・マクナリー)に歓迎される。
ブルックスは、囚人病棟の研修医が病欠のために、その代わりをウォートンに任せられる。
囚人病棟に向かったブルックスは、強盗犯で脚を撃たれたレイ・ビドル(リチャード・ウィドマーク)と弟ジョニーの治療をしようとする。
ジョニーは苦しみ、レイは黒人のブルックスを軽蔑して罵倒する。
ブルックスは、ジョニーの見当識障害や瞳孔散大などの症状を確認する。
脳腫瘍を疑ったブルックスは脊髄穿刺を行うが、処置中にジョニーは死亡する。
レイは、ブルックスがジョニーを殺したと非難して取り乱し、彼への復讐を誓う。
その後、ブルックスの処置を検証したウォートンは、正しい判断だとは認めるが、他の可能性もあったと考える。
ブルックスは、自分の処置が正しかったことを証明するために、遺体の解剖の許可をウォートンに求める。
しかし、それには家族の同意が必要なため、ブルックスは、自分を偏見の目で見るレイを説得する必要があった・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
製作ダリル・F・ザナック、同年「イヴの総て」(1950)でオスカーを受賞するジョセフ・L・マンキウィッツが脚本を兼ねて監督し、主演はリチャード・ウィドマーク、リンダ・ダーネル、スティーヴン・マクナリー、シドニー・ポワチエなどが共演した作品。
黒人医師の治療により弟が殺されたと考える偏見を持つ犯罪者の復讐を描くフィルム・ノワール。
人種差別の生々しい実態を描いたジョセフ・L・マンキウィッツの力作であり、本作が、さらなる人種偏見を引き起こすと考えられたシカゴなどで上映禁止となった。
第23回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。
主演のリチャード・ウィドマークは、亡くなった弟を治療した黒人医師に偏見を持ち復讐を誓う犯罪者を熱演している。
亡くなった主人公の弟の元妻で、医師らに協力するリンダ・ダーネル、病院のチーフレジデントである医師スティーヴン・マクナリー、彼の下で働く研修医で、偏見の中で事件に巻き込まれるシドニー・ポワチエ、その妻ミルドレッド・ジョアン・スミス、主人公の兄で聴覚障碍者のハリー・ベラヴァー、病院の院長スタンリー・リッジス、黒人の病院職員ドッツ・ジョンソン、ブルックス(シドニー・ポワチエ)の兄オジー・デイヴィス、その妻ルビー・ディー、暴動を先導するクラブのオーナー、バート・フリード、救急隊員のフレッド・グラハム、インターンのフランク・オーバートン、ウォートン(スティーヴン・マクナリー)のメイド、アマンダ・ランドルフ、保安官補のレイ・ティール、解剖を担当する医師のウィル・ライト、他イアン・ウルフ、フランク・リチャーズなどが共演している。