2005年に発表された、カズオ・イシグロのディストピア・SF小説”Never Let Me Go”を基に製作された作品。 幼き頃から生活を共にした3人の男女の関係と彼らを待ち受ける運命を描く、製作総指揮、監督マーク・ロマネク、主演キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング他共演のSFドラマ。 |
・ドラマ
・サリー・ホーキンス / Sally Hawkins / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:マーク・ロマネク
製作総指揮
マーク・ロマネク
アレックス・ガーランド
カズオ・イシグロ
製作
アンドリュー・マクドナルド
アロン・ライヒ
原作:カズオ・イシグロ”Never Let Me Go”
脚本:アレックス・ガーランド
撮影:アダム・キンメル
編集:バーニー・ピリング
音楽:レイチェル・ポートマン
出演
キャシー・H:キャリー・マリガン
トミー・D:アンドリュー・ガーフィールド
ルース:キーラ・ナイトレイ
エミリー:シャーロット・ランプリング
ルーシー:サリー・ホーキンス
ロドニー:ドーナル・グリーソン
クリッシー:アンドレア・ライズボロー
マダム・マリー=クロード:ナタリー・リシャール
キャシー(少女期):イゾベル・ミークル=スモール
ルース(少女期):エラ・パーネル
トミー・D(少年期):チャーリー・ロウ
イギリス/アメリカ 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
2010年製作 103分
公開
イギリス:2011年11月11日
北米:2010年9月15日
日本:2011年3月26日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $2,434,650
世界 $9,455,230
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1952年、医学の画期的進歩により、不治の病の治療が可能となる。
1967年、人類の平均寿命は100歳を超えた。
介護人である28歳のキャシー・H(キャリー・マリガン)は手術台に横たわる、幼馴染のトミー・D(アンドリュー・ガーフィールド)を見つめながら、寄宿学校の”ヘールシャム”とコテージで何があったかを思い起こす。
1978年、”ヘールシャム”。
外界と隔絶された生活を送る、内気なキャシー(イゾベル・ミークル=スモール)は、奔放なルース(エラ・パーネル)と違い、何かと友達にからかわれるトミー・D(チャーリー・ロウ)のことを気にかけていた。
その後、キュシーとトミーは親交を深め、恋心に近いものを感じ始める。
そんな二人を見守る教師ルーシー(サリー・ホーキンス)は、ある日、生徒達に運命を知らせる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
外界から隔絶した寄宿学校”ヘールシャム”で生活するキャシー・Hは、仲間達に馴染めないトミーのことを気にかけていた。
やがて、2人は親交を深め、恋心に近いものを感じ始める。
そんな時、教師のルーシーは、生徒達が、やがて臓器提供者となり、人生を全うすることのない運命だということを語る。
その後、トミーに親友のルースが近づき、2人は親密になっていく。
数年後、トミーとルースの恋は続いたまま、キャシーら3人は、”提供”開始を待つ施設”コテージ”に向かう。
キャシーは、トミーとルースの関係に対して、あからさまに不快感を示しながら生活を続けるのだが・・・。
__________
原作を知らないまま、冒頭の注釈とその後のシーンを深く考えずに観始めると、幼馴染み同士の微妙な三角関係を描く、恋愛ドラマなのかと思ってしまう。
やがて、寄宿学校が、ある思想に基づく臓器提供者のための養成施設だと分かる衝撃から、再び三人の関係が浮き彫りになり、そして、生と死についてを考えさせられ展開に、思わず引き込まれる。
イギリス期待の若手俳優であり、実力と人気を兼ね備えた三人の演技は、マーク・ロマネクの丁寧な演出と共に心に深く訴える。
陰鬱な雰囲気に対するレイチェル・ポートマンの美しい音楽が、非常に印象に残る。
抑え気味に多くを語らずも、その表情だけで感情表現ができる演技は、若くしてその才能を高く評価されるに値する、今後、最も期待のできる女優に成長したとも言えるキャリー・マリガン、二人の女性の狭間で、多くの苦悩を経験する間もなく命を閉じる青年アンドリュー・ガーフィールド、二人への嫉妬から、その仲を裂き、後悔しながらも息を引き取るキーラ・ナイトレイ、寄宿学校の校長役のシャーロット・ランプリング、教師役のサリー・ホーキンス、コテージのカップル役のドーナル・グリーソンとアンドレア・ライズボロー、子供達の絵で魂があるかを判断するナタリー・リシャール、主人公達の子供時代を演ずるイゾベル・ミークル=スモール、エラ・パーネル、チャーリー・ロウなどが共演している。