従兄の謎の死の原因がその妻にあると疑う青年と彼女との関係を描く、監督ヘンリー・コスター、主演オリヴィア・デ・ハヴィランド、リチャード・バートン他共演のミステリー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・コスター
製作:ナナリー・ジョンソン
原作:ダフニ・デュ・モーリエ”My Cousin Rachel”
脚本:ナナリー・ジョンソン
撮影:ジョセフ・ラシェル
編集:ルイス・R・レフラー
音楽:フランツ・ワックスマン
出演
レイチェル・サンガレッティ・アシュリー:オリヴィア・デ・ハヴィランド
フィリップ・アシュリー:リチャード・バートン
ルイーズ・ケンドール:オードリー・ダルトン 娘
ニコラス”ニック”ケンドール:ロナルド・スクワイア 名付親
グイド・ライナルディ:ジョージ・ドレンツ レイチェルの友人
アンブローズ・アシュリー:ジョン・サットン
シーコム:チューダー・オーウェン
パスコー牧師:J・M・ケリガン
パスコー夫人:マーガレット・ブリュースター
メアリー・パスコー:アルマ・ロートン
パスコーの娘:オーラ・ロレイン
パスコーの娘:キャスリーン・メイソン
フィリップ・アシュリー(5歳):アール・ロビー
サンガレッティ邸の使用人:アルゼンチン・ブルネッティ
サンガレッティ邸の使用人:マリオ・シレッティ
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1952年製作 98分
公開
北米:1952年12月25日
日本:年月日 未公開
製作費 $1,200,000
■ アカデミー賞 ■
第25回アカデミー賞
・ノミネート
助演男優(リチャード・バートン)
美術(白黒)・撮影(白黒)・衣裳デザイン(白黒)
■ ストーリー ■
イングランド、コーンウォール。
両親を亡くした少年フィリップ・アシュリー(アール・ロビー)は、広大な土地を所有する年上の従兄アンブローズ(ジョン・サットン)に育てられていた。
時は流れ、気候が体調に良くないと判断したアンブローズは、暖かい土地に静養に行くことを考える。
それをフィリップ(リチャード・バートン)に話したアンブローズは、イタリアに旅立つことにする。
アンブローズは、フィリップのことを名付け親のニコラス”ニック”ケンドール(ロナルド・スクワイア)に任せて、フィレンツェに向かう。
1か月の予定で旅立ったアンブローズだったが、冬が過ぎ春になっても戻らなかった。
フィレンツェでアンブローズは、従妹のレイチェル・サンガレッティ(オリヴィア・デ・ハヴィランド)と結婚する。
その後フィリップは、アンブローズから、医者は信用できず病気が悪化し、レイチェルは常に自分を監視し、彼女と友人で弁護士のグイド・ライナルディ(ジョージ・ドレンツ)が自分を殺す気だという内容の手紙を受け取る。
それを知ったニックは、アンブローズの父親が脳腫瘍だったために、彼が精神異常かもしれないと考え、それをフィリップに伝える。
フィリップは、状況を確かめるためにフィレンツェに向かい、サンガレッティ邸に着いた彼は、使用人(マリオ・シレッティ)から、アンブローズが、3週間前に発作を起こして亡くなったことを知らされる。
レイチェルが、グイドの提案で葬儀の翌日に去ったことを知ったフィリップは、彼の元に向かう。
グイドと話したフィリップは、亡くなるまでの数週間、謎の行動をすることが多かったアンブローズの死因が脳腫瘍だったことを知る。
フィリップは、アンブローズは遺書を残し、自分が25歳ですべてを相続し、レイチェルは何も受け取らないことを知る。
しかしフィリップは、アンブローズから受け取った手紙の内容から、死因に納得できないとグイドに伝える。
アンブローズが精神的にも不安定だったと言われたフィリップは、手紙の内容を信じ、彼を苦しめたレイチェルに復讐を誓うのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1951年に発表された、ダフニ・デュ・モーリエの小説”My Cousin Rachel”を基に製作された作品。
「オーケストラの少女」(1937)、「ハーヴェイ」(1950)などのヘンリー・コスターが監督し、主演はオリヴィア・デ・ハヴィランド、リチャード・バートンなどが共演した作品。
従兄の謎の死の原因がその妻にあると疑う青年と彼女との関係を描くミステリー。
当初の監督はジョージ・キューカーだったが、製作を兼ねるナナリー・ジョンソンの脚本について、原作者のダフニ・デュ・モーリエと共に不満を抱き降板した。
また、ジョージ・キューカーは、グレタ・ガルボかヴィヴィアン・リーをレイチェル役に起用する予定だった。
オリヴィア・デ・ハヴィランドにとっては、オスカーを受賞した「女相続人」(1949)以来の映画出演であり、リチャード・バートンは、初のアメリカ映画出演となった。
2017年、ロジャー・ミッシェル監督、レイチェル・ワイズ主演で「レイチェル」としてリメイクされた。
第25回アカデミー賞では、助演男優(リチャード・バートン)、美術(白黒)、撮影(白黒)、衣裳デザイン(白黒)にノミネートされた。
主演のオリヴィア・デ・ハヴィランドは、夫の従弟である相続人の青年と恋に落ちながら、その行動を疑われる女性を好演し、リチャード・バートンは、従兄の妻を疑いながら愛してしまう相続人の青年を見事に演じている。
フィリップ(リチャード・バートン)の名付親である後見人ロナルド・スクワイア、その娘オードリー・ダルトン、主人公の友人である弁護士ジョージ・ドレンツ、フィリップを育てた従兄で主人公の夫ジョン・サットン、フィリップの執事チューダー・オーウェン、牧師のJ・M・ケリガン、その妻マーガレット・ブリュースター、その妹アルマ・ロートン、牧師の娘オーラ・ロレインとキャスリーン・メイソン、フィリップの少年期アール・ロビー、主人公の屋敷の使用人アルゼンチン・ブルネッティとマリオ・シレッティなどが共演している。