提供を受けた精子バンクのドナーが白人だと知った黒人女性と娘の戸惑いと巻き起こる騒動を描く、 製作マイケル・ダグラス、監督リチャード・ベンジャミン、主演ウーピー・ゴールドバーグ、テッド・ダンソン、ウィル・スミス、ニア・ロング、ジェニファー・ティリー他共演のラブ・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・ベンジャミン
製作
アーノン・ミルチャン
マイケル・ダグラス
リック・ビーバー
製作総指揮
スティーヴン・ルーサー
ネイディーン・シフ
マーシャ・ブランドウィン
原案
マーシャ・ブランドウィン
ネイディーン・シフ
ホリー・ゴールドバーグ・スローン
脚本:ホリー・ゴールドバーグ・スローン
撮影:ラルフ・D・ボード
編集:ジャクリーン・キャンバス
音楽:マーク・アイシャム
出演
サラ・マシューズ:ウーピー・ゴールドバーグ
ハルバート”ハル”ジャクソン:テッド・ダンソン
ティー・ケーキ・ウォルターズ:ウィル・スミス
ゾーラ・マシューズ:ニア・ロング
ホセ:ポール・ロドリゲス
ステイシー:ジェニファー・ティリー
アルバータ:ペギー・レエ
ボブ・タカシマ:クライド・クサツ
テディ:デヴィッド・ボウ
ジェームズ:ジェフ・ジョセフ
ディエゴ:ローリー・ヴァルヴェルデ
ポーラ:チャーリーン・フェレンツ
ドウェイン:ショーン・レヴィ
老婦人1:フィリス・エイヴリー
老婦人2:フランシス・バーゲン
ロッキー:オニール・コンプトン
精子バンクの看護師:ルー・レナード
撮影アシスタント:ロス・ベンジャミン
寿司屋のウエイトレス:ミユキ・タケイ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1993年製作 111分
公開
北米:1993年5月28日
日本:1993年7月10日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $44,942,700
世界 $104,942,700
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
カリフォルニア州、オークランド。
アフリカ関連グッズを販売するショップ”アフリカの女王”を経営するサラ・マシューズ(ウーピー・ゴールドバーグ)は夫に先立たれ、高校生の娘ゾーラ(ニア・ロング)と暮らしていた。
学校でボーイフレンドのティー・ケーキ・ウォルターズ(ウィル・スミス)と血液型を調べたゾーラは、AB型だったためにショックを受ける。
サラの元に向かったゾーラは、両親がA型とO型にも拘らず自分がAB型である理由を尋ねる。
二人だけで話したサラは、夫を亡くした後で家族が欲しくなり、精子バンクに向かい誕生したのがゾーラだということを告白する。 それを理解したゾーラは、父親が誰かを知りたいと思う。 ティー・ケーキと共に精子バンクに向かったゾーラは、彼が精子を提供すると見せかけて、資料室に侵入する。 パソコンを操作してデータをチェックしたゾーラは、サラに精子を提供した人物が”ハルバート・ジャクソン”という男性であることを突き止める。 見つかってしまったゾーラは、ティー・ケーキを置いてその場を去る。 恋人のステイシー(ジェニファー・ティリー)と愛し合った後で出かけようとしたハルバート”ハル”ジャクソン(テッド・ダンソン)は、自分を捜しに来たゾーラと話す。 ハルが白人だったために驚いたゾーラは、急いでいた彼の車に乗り話をする。 経営する自動車ディーラーに着いたハルは、慌ただしく仕事を始める。 ハルの乱暴な運転で吐いてしまったゾーラは、店員のディエゴ(ローリー・ヴァルヴェルデ)から声をかけられる。 クマと共に撮るCM撮りの衣裳を着たハルは、大事な話があるというゾーラの相手をしていられない。 撮影を始めたハルは、ゾーラから自分が父親だと言われたために驚き、クマに襲われてしまう。 その後、ゾーラと話したハルは、自分は白人なので父であるはずがないと伝える。 精子は提供したが匿名だったはずだと言うハルは、ゾーラがパソコンのデータを見たことを知り、プライバシーを侵害した彼女を批判する。 血液検査をしてほしいと言われたハルは、たとえ精子の提供者だとしても、今更何もできないとゾーラに伝える。 相談には乗れないと言われたゾーラはその場を去り、帰宅して御馳走を作りサラを迎える。 何があったのか尋ねたサラは、動揺するゾーラから、最低の男だった実の父親を見つけたと言われる。 精子バンクの記録で父親を見つけたことを知ったサラは驚き、傷ついたゾーラを慰める。 話の続きがあると言うゾーラは、その男性は車のセールスマンで白人であることをサラに伝える。 戸惑いながら興奮するサラは、ドナーは黒人限定だと言われていたとゾーラに伝えて、信じようとしない。 相手がテレビCMに動物と出ているハル・ジャクソンだと知ったサラは驚き、その後、間抜けな彼のCMを見て嘆く。 翌日、店から精子バンクに電話をして17年前のことを確認していたサラは、客の老婦人二人(フィリス・エイヴリー/フランシス・バーゲン)に話しを邪魔されて苛立つ。 まともに対応してもらえず電話を切られてしまったサラは、老婦人を店に置き去りにしてハルの店に向かう。 ティー・ケーキに父が白人だと話したゾーラは、彼と共にハルの店に向かう。 次に来た客に契約させると言うハルは、部下のホセ(ポール・ロドリゲス)、ボブ・タカシマ(クライド・クサツ)、ポーラ(チャーリーン・フェレンツ)と賭けをする。 現れたサラに話しかけたハルは、ゾーラの母親だと言われたためにオフィスで話すことにする。 ハルの店に着いたティー・ケーキは、ゾーラと親しげなディエゴのことが気に入らない。 ゾーラの父親がハルのわけがないと考えるサラは、彼が娘を傷つけたことを批判して近づくなと警告する。 近づいてきたのはゾーラだと伝えて、サラと言い合いになったハルは苛立つ。 そこにゾーラが現れ、ハルに酒を勧められて落ち着いたサラは、優秀な娘を自慢する。 ティー・ケーキは、ポーラに新車を勧められる。 酔ったサラは再び興奮し始め、助けなどいらないことをハルに伝えるものの、指を鳴らす癖がゾーラと同じだったために戸惑う。 ハルも動揺してサラを気遣い、自転車で帰る彼女を見送るものの、酔ってまともに進めない彼女を車に乗せて店まで送る。 店にいた老婦人二人は、様々なものを買ってその場を去る。 トイレを借りたハルは、サラの夫のチャールズのことや彼女が再婚していないことなどを知る。 2度離婚して今は恋人と暮らしていることを伝えたハルは、サラから、ゾーラは自分の命だと言われる。 自分も理数系は得意だったので、ゾーラとは共通点があるとサラに伝えたハルだったが、追い払われてしまう。 ハルのことが気になるゾーラだったが、サラから忘れるようにと言われる。 その夜、家でシャーリー・テンプルの「小公女」を観たハルは、父性愛に目覚めてしまう。 翌日、ゾーラがハルの店に行ったことをティー・ケーキから知らされたサラは、その場に向かう。 ゾウに乗ってCM撮影をしていたハルは、自転車に乗るサラを追って街に出てしまい大騒動になる。 海に落ちたハルは、自転車のベルの音をゾウが追ったと言ってサラを非難するものの、そのことで彼女にからかわれてしまい、憤慨して立ち去る 帰宅したハルは疲れ果ててしまい、ステイシーにマッサージをしてもらう。 翌日、店が大混乱だったために驚くハルは、ポーラから、昨日の事件が宣伝になり客が殺到していると言われる。 殆どの車が売れるほどの大盛況だったハルは、サラの家を訪ねる。 サラにヘルメットと自転車のベル、ゾーラには地図をプレゼントしたハルは、二人に喜んでもらえる。 ハルを見送るサラは、仲良くなれるか彼から訊かれる。 そこに部下のディエゴが現れたために驚いたハルは、彼がゾーラを迎えに来たことを知る。 相手にされないティー・ケーキは、愚痴をこぼしながらその場を去る。 サラを誘って寿司屋に向かったハルは、ワサビを塊のまま食べてしまい大変な目に遭う。 楽しい時間を過ごした二人は自然に惹かれ合い、サラの家に戻り互いを求める。 ディエゴに迫られたゾーラは家に帰ると言いだし、二人が戻ってきたことに気づいたサラとハルは焦る。 居間でテレビを見ていた振りをしていたハルは帰ろうとするが、ズボンのチャックが開いていたために気まずい思いをする。 サラに別れを告げて家を出たハルは、ゾーラに手を出したら叩きのめすと言って、自分の娘だとディエゴに伝える。 二人で何をしていたのかサラを追求したゾーラは、自分にはハルに近づくなと言っていた母を非難する。 ようやく捜し出した父親を奪わないでほしいと言うゾーラは、二人が破局すれば、自分までハルに会えなくなるとサラに伝えて部屋に閉じ籠る。 帰宅したハルは、ステイシーから、ブルースに送ってもらったと言われる。 ブルースからライブに誘われたハルは、二人で出かければいいとステイシーに伝える。 翌日、店に来ていたサラと話したハルは、ゾーラが動揺していると言われる。 誰かが傷つく前に関係をやめた方がいいと言われたハルは、身勝手なサラを批判する。 自分達に近づかないでほしいと言って出て行くサラに、父親の言い分はあるとハルは伝える。 考え込みながら自転車に乗っていたサラは、自動車に接触して転倒し意識を失う。 帰宅したハルは、訪ねて来たゾーラからサラが帰らないことを知らされる。 事故に遭ったサラが病院に運ばれたことを知ったハルとゾーラはその場に向かい、意識不明の彼女を見守るしかなかった。 今後18時間がヤマだと言われた二人は、献血をすることになる。 その後、サラの意識は戻り、ハルとゾーラは安心する。 帰宅したハルは、ステイシーから別れ話を切り出されたために嬉しく思う。 病院に向かったハルは献血の件で話を聞き、サラの病室に向かう。 ゾーラが、全米で10人の”ウェスティングハウス・サイエンス・タレント・サーチ”に選ばれたことを知ったハルは、来週の卒業式で発表されることを知る。 血液ラボに行ってきたと言うハルは、サラはA型、ゾーラはAB型のRHマイナスで、自分はO型だったと伝える。 自分がゾーラの父親ではないとサラに伝えたハルは、精子バンクに電話をして確認したところ、ファイルは10年前まで手書きだったが、データ化の際に入力ミスガあったらしいということを二人に話す。 ドナーの多くは科学専攻の学生だったらしいと言うハルは、自分は父親ではないとゾーラに伝える。 間違いをした自分が悪いと言うゾーラは、涙しながら部屋を出る。 付き合ってくれたことに感謝したサラは、ディーラー会議でラスベガスに行くため、戻ってきたら電話をするつもりのハルから残念だと言われ、自分もだと伝える。 ティー・ケーキに会ったゾーラは、ハルが父親ではなかったことを伝えて悲しみ、慰められる。 卒業式。 スピーチしたゾーラは、受賞した賞を母サラに捧げる。 校長から壇上に呼ばれたサラは、現れたハルから、エスコートが必要だろうと言われる。 ゾーラは、母サラと”父”ハルを紹介する。 ステージでは余興が始まり、踊り始めたサラとハルは愛を確かめる。
...全てを見る(結末あり)
ティー・ケーキは、MITに進学するゾーラに”ウェスティングハウス・サイエンス・タレント・サーチ”を進呈し、回復して出席したサラは娘を誇りに思う。
*(簡略ストー リー)
カリフォルニア州、オークランド。
アフリカ関連グッズを販売するショップ”アフリカの女王”を経営するサラ・マシューズは夫に先立たれ、成績優秀な高校生の娘ゾーラと暮らしていた。
ある日、自分の血液型を知ったゾーラは、亡くなった父が実の父親でないことを知る。
サラが人工授精をしたことを知ったゾーラはボーイフレンドのティー・ケーキと共に精子バンクに向かい、資料室に侵入してデータをチェックし、ドナーが”ハルバート・ジャクソン”という男性だということを確認する。
ハルバート”ハル”の家に向かったゾーラは、彼が白人だったために驚く。
動揺しながらハルが経営する自動車ディーラーに向かったゾーラは、彼から、今更、何もしてあげられないと言われてショックを受ける。
その件をゾーラから知らされたサラは驚き、ドナーは黒人だったはずだと言って、戸惑いながらハルに会いに行くのだが・・・。
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マイケル・ダグラスが製作に参加し、俳優としても知られるリチャード・ベンジャミンの演出、人気スターのウーピー・ゴールドバーグとテッド・ダンソン、デビュー間もないウィル・スミス、ニア・ロングなどが共演したラブ・コメディ。
ウーピー・ゴールドバーグとテッド・ダンソンは、実生活でも交際していた。
夫、父に先立たれた黒人の母娘の平穏な生活を乱したのは・・・。
黒人だったはずの人工授精の精子ドナーが白人だったという設定で繰り広げられる騒動を描く愉快な作品。
結局はデータの入力ミスで母娘とは無関係だったと分かった男性が、父性愛と本当の愛情に目覚めるという、人情ドラマ・タッチの内容もまずまず面白い。
批評家の評価は低かったものの、奇抜な発想の物語は観客には受けて、北米興行収入は約4500万ドル、全世界では1億ドルを超すヒットとなった。
主演のウーピー・ゴールドバーグは、逞しいシングルマザーであり、優秀な娘を誇りに思い溺愛する女性を演じ、共演のテッド・ダンソンは、当初は反発し合いながらも主人公と愛が芽生える男性を熱演している。
お調子者の高校生を愉快に演ずる、前年にデビューしたばかりのウィル・スミス、様々な経験をして傷つきながらも新しい父親ができるニア・ロング、ハル(テッド・ダンソン)の恋人ジェニファー・ティリー、ハルの店の従業員ポール・ロドリゲス、ペギー・レエ、クライド・クサツ、ローリー・ヴァルヴェルデ、チャーリーン・フェレンツ、CMディレクターのデヴィッド・ボウ、撮影監督ショーン・レヴィ、撮影スタッフのオニール・コンプトン、主人公の店の店員ジェフ・ジョセフ、主人公の店の来客の老婦人フィリス・エイヴリーとフランシス・バーゲン(キャンディス・バーゲンの母)、精子バンクの看護師ルー・レナード、撮影アシスタントのロス・ベンジャミン(リチャード・ベンジャミンの息子)、寿司屋のウエイトレス、ミユキ・タケイなどが共演している。