送電線の架線作業員(ラインマン)達が命懸けで作業に従事する姿を描く、監督デヴィッド・ハックル、主演ジョン・トラボルタ、ケイト・ボスワース、デヴォン・サワ、シャロン・ストーン、ギル・ベローズ、ジュリー・ベンツ他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・ハックル
製作
フィリップ・グラッサー
マーヴィン・ピアート
製作総指揮
チャド・デュビー
ジェイミー・ゴーリング
ローザ・モリス・ピアート
ブライアント・パイク
ショーン・ウィリアムソン
原案
プリモ・ブラウン
マーヴィン・ピアート
ピーター・I・ホートン
脚本
プリモ・ブラウン
マーヴィン・ピアート
ピーター・I・ホートン
撮影:ブライアン・ピアーソン
編集:ジェイミー・アラン
音楽:ジェフ・トイン
出演
ボー・ギナー:ジョン・トラボルタ
ベイリー・ギナー:ケイト・ボスワース
ダンカン:デヴォン・サワ
ダンカン夫人:シャロン・ストーン
ポークチョップ:ギル・ベローズ
ベイリー・ギナー(少女期)シドニー・グリッグ
カーリン:ジュリー・ベンツ
ユージン:ライアン・ロビンズ
ダニー・ベイリー:タイ・オルソン
ハンター:スチュアート・ストーン
ロン:マット・ベルフルール
フォンテーン:ルイス・フェレイラ
ラッセル:リーズ・アレクサンダー
ベッキー・ベイリー:エミリー・ウラップ
アメリカ 映画
配給 Lionsgate Premiere
2015年製作 97分
公開
北米:2016年11月18日
日本:未公開
製作費 $12,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
電力会社”エリート”の社員ダンカン(デヴォン・サワ)は、架線作業員(ラインマン)についての質問を受け、嵐の際に第12変電所で起きた事故のことを訊かれる。
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1999年5月28日、テキサス州。
嵐の中、ラインマンのダニー・ギナー(タイ・オルソン)は、娘のベイリー(シドニー・グリッグ)を寝かせて、妻のベッキー(エミリー・ウラップ)から電話だと言われる。
同僚のポークチョップ(ギル・ベローズ)と話したユージンは、ベッキーに見送られながら事故現場に向かう。
雷で倒れた木により切断された電線を接続したボー・ギナー(ジョン・トラボルタ)は、もう一本切断されていた電線をダニーに任せる。 その時、落雷で感電したダニーは、電柱から落下して焼死する。 事故の連絡があったベッキーは病院に向かう途中、トラックに衝突されて事故死する。 救急車を追っていたボーは、ベッキーの事故を目撃してショックを受ける。 姪のベイリーの元に向かったボーは、両親の死を知らせる。 嵐の10日前 ベイリー(ケイト・ボスワース)に起こされたボーは、彼女から誕生日だと言われる。 向かいの家に越してきたカーリン(ジュリー・ベンツ)に声をかけたベイリーは、娘のエリーとディロン、そして夫のユージン(ライアン・ロビンズ)を紹介される。 ユージンが”エリート”の社員だと知ったボーは、自分は同社の配電部門だと伝え、彼が送電だと知る。 ベイリーに送ってもらい出社したボーは、同僚達に驚かされる。 裏から現れたベイリーはバースデー・ケーキを運び、ボーは彼女と共にロウソクを消して、皆に祝福される。 ベイリーから”ハーレーダビッドソン”のエンブレムを渡されたボーは、ラインマンになることを兄ダニーに相談した時のことを想いだしながら、彼女に感謝する。 ムショ帰りの修理工ロン(マット・ベルフルール)は、バイクで現れたダンカンに、別れたと噂されているベイリーのことを尋ね、彼女には近づくなと言われる。 子供達の様子を見守るユージンは、カーリンに誘われるもののそれを拒む。 地元のカフェで働くベイリーは、現れたダンカンが1週間も連絡してこなかった理由を尋ねる。 ベイリーは、仕事が決まったと言って出て行ったロンとの楽しい日々を思い起こす。 訓練をしていたボーは、ポークチョップがロンを雇ったことを知り驚く。 その後ボーは、気の緩みが事故につながることを部下に伝え、嵐の季節の前に行う大規模な改修工事について説明する。 帰宅したベイリーは、ロンが現れたために接近禁止だと伝え、彼はカーリンに追い払われる。 ポークチョップに送ってもらい帰宅したボーは、ベイリーにダンカンことを尋ね、最近は会っていないと言う彼女に、会社に入ったことを伝える。 ダンカンとの交際に反対するボーだったが、ベイリーを信じるしかなかった。 大学の願書のことを尋ねたボーは、ベイリーから、進学資格は取ったので心配いらないと言われるものの、彼女が頼れるのは自分しかいないので、いつでも心配だと伝える。 嵐の6日前 事故で死んだ父と同じラインマンの仕事を選んだダンカンだったが、夫の死後に苦労したアルコール依存症の母(シャロン・ストーン)は、息子の身を案ずる。 工事現場でメールをするダンカンを注意したボーは、電柱が倒れたために、二度とこの場に顔を出すなと言って警告する。 ポークチョップら同僚達とバーで飲んでいたボーは、ある男に絡まれるものの、トラブルを避ける。 嵐の5日前 ユージンとの間の溝を埋めることができないカーリンは、苦悩する。 カフェで食事をするダンカンに、最近、冷たくする理由を尋ねたベイリーは、町を出て大学に行くなら関係ない話だと言われる。 上司のフォンテーン(ルイス・フェレイラ)から昨日の事故の件で意見されたボーは、細心の注意を払い、できる限りのことしていると伝えて、相手にしない。 その夜、ワインを持ってベイリーを訪ねたカーリンは、関係が覚めているユージンに対する不満などを話す。 兵士だったユージンがイラクから帰還して以来、以前と変わってしまったと話すカーリンは、完璧な家族ではないとベイリーに伝える。 ポークチョップとバーにいたボーは、ダニーのことが頭から離れないため、兄が死んだのは自分のせいだと言って嘆く。 カウンターにいたダンカンにベイリーに近づくなと警告したボーは、お前のせいで彼女は出て行くと言って、ポークチョップと共にその場を去る。 嵐の3日前 司令部の上司に呼ばれたラッセル(リーズ・アレクサンダー)は、改修工事が大幅に遅れていると言われるものの、友人であるボーのやり方に従う考えを変えようとしない。 その夜ベイリーは、タクシーで出かけるカーリンのことが気になる。 嵐の2日前 早朝、帰宅したユージンは、カーリンの携帯電話に男からのメールが入っていることに気づき、起きて来た彼女を責める。 留守の間にベイリーやその友人などと知り合ったと言うカーリンは、再び仕事で出かけると言われる。 ベイリーに話しかけたユージンは、カーリンとよく会うのかと尋ね、友人のことも訊く。 そこに現れたカーリンは、ベイリーを困らせないでほしいとユージンに伝える。 ベイリーがカーリンとはよく会うし友人もだと答えたため、ユージンはその場を去る。 その後、カフェで働いていたベイリーは、現れたロンからプレゼントを渡されるものの、それを受け取らずに話をしようともしない。 その夜、バーでベイリーと話したカーリンは、子供に興味を持つ彼女が飲まないために妊娠していることに気づく。 父親はラインマンで叔父のボーが彼を嫌っているとカーリンに話したベイリーは、どうするつもりかと訊かれ、分からないと答える。 ベイリーから、自分はどうするのかと訊かれたカーリンは、タクシーで出かけるのを見たと言われたために答えに困る。 酔ったカーリンを連れてバーを出たベイリーは、ロンに絡まれる。 カーリンにバカにされたロンは、そこに現れたダンカン襲われ、ベイリーに近づくなと言われる。 ポークチョップと共に現れたボーがロンを脅し、ベイリーに帰るようにと伝える。 嵐の前日 電柱の上で作業していたダンカンは、ベイリーからの電話を受けて、話があるので会いたいと言われる。 ダンカンに会ったベイリーは、大学の資金だと言う彼から現金を渡されるものの、それを受け取ろうとしない。 ベイリーから、妊娠したことを知らされたダンカンは喜び、この町でラインマンと暮らしたいと言われる。 その夜、食事中にベイリーから妊娠していることを知らされたボーはショックを受け、相手がダンカンであるために嘆く。 ベイリーから、自分の選んだ人生に口出ししないでほしいと言われたボーは、席を立つ。 嵐の日の朝のことを話すダンカンは、ベイリーのことで母に祝ってもらおうかと思ったが、うまくはいかなかったと伝える。 母にベイリーのことを話し、自分が父親になることを伝えたダンカンは、家を建てて4人で暮らすことを提案する。 しかし、それを認めようとせず喜びもしない母に頬を殴られたダンカンは、仕事に向かう。 メキシコ湾から嵐が近づいたため、指令部は分電チームを地上で待機させる指示を出す。 カーリンに電話をしたユージンは、声を聞きたかったと言って、彼女と子供達に愛を伝えて電話を切る。 ユージンは、指示を無視して鉄塔を上り始める。 風の影響で電柱が倒れ、ライン10で問題が発生したために、指令部は警戒する。 危険な仕事になることを部下に伝えたボーは、行動を開始する。 鉄塔の上で命綱をつけないユージンは、カーリンのことなどを考える。 線路に倒れた電柱で列車が脱線し、司令部は、ライン10にボーのチームを向かわせる。 酒を飲んだロンは、カーリンにバカにされたことを思い出して苛立つ。 事故現場に着いたボーは、消防隊長から現状を聞き、電線が通電しているので水で消火できないと言われる。 町は停電してしまい、ライン6もダウンしたため、司令部からの連絡を受けたボーは、人員は回せないので全てを任せると言われる。 消火のために電流を止めようとするボーは、スイッチを探すことにして、ラッセルをこの場に待機させて、ポークチョップとハンター(スチュアート・ストーン)を車両の反対側に向かわせ、ダンカンを自分に同行させる。 ダンカンに電話が通じないベイリーは、現れたロンがカーリンの元に向かうのを目撃する。 作業を続けるダンカンは、一人前として扱ってほしいとボーに伝えるものの、姪を妊娠させてデカい口をきくなと言われる。 ダンカンから、問題は自分にあり、寂しいためにベイリーを束縛していると言われたボーは、切れた電線から彼を守る。 ロンは、ユージンが帰宅したと思ったカーリンに襲い掛かる。 ハンターが下敷きになったことをラッセルから知らされたボーは、ダンカンにスイッチを探すようにと指示する。 帰宅したユージンは、車が止まっていたために、銃を手にして家に入り、ベイリーもその場に向かう。 ロンに銃を向けたユージンは、カーリンが無事であることを確認し、現れたベイリーに制止される。 襲い掛かってきたロンを射殺してしまったユージンは、自分も自殺しようとするものの、カーリンに説得されて銃を下ろす。 腹部に銃弾を受けたベイリーは動揺する。 第12変電所でも事故が発生し、司令部は、ボーに向かわせようとするものの、怪我人が発生したために無理な状況だった。 移動を指示されたボーは悩み、ポークチョップを怪我をしたハンターに付き添わせ、ラッセルをこの場に残して、自分とダンカンは第12変電所に向かうことにする。 ボーと共に車で司令部に向かうダンカンは、ベイリーに電話をするもののつながらない。 病院に向かったポークチョップは、ハンターが腰と胸の骨折をする重傷であることを医師から知らされる。 そこにベイリーが運ばれてきたため、ポークチョップは驚く。 子供のことを心配しながら手術を受けるベイリーだったが、病院の電力も不安定になる。 第12変電所に着いたボーは、ポークチョップからの電話を受け、撃たれたベイリーが病院に運ばれ、停電して予備の発電機が雨でショートしたことを知らされる。 それをダンカンに知らせたボーは、彼と共に電気を復旧してベイリーを救おうとする。 故障している個所を見つけたボーは、危険だと言うダンカンの制止を聞かずにその場に向かう。 道具では復旧できないボーは、ダンカンにペンダントを渡して、ひどい扱いをしたがいい奴だと伝える。 ベイリーに愛していると伝えてくれと言って、ダンカンに彼女のことを頼んだボーは、手で破損部を押して通電させる。 感電したボーは吹き飛ばされ、電流は流れて電力は復旧する。 ラッセルも見守る中、司令部では歓声が上がる。 病院の電力も復旧する。 ダンカンからの電話を受けたラッセルは、ボーの事故を知る。 その後、病院に向かったダンカンは、手術に成功したベイリーに話しかける。 ボーのペンダントを見て事故を察したベイリーは悲しむが、自分がついていると言うダンカンに抱きしめられる。 2年後。 何も知らずに尋ねたことを、インタビューアーから謝罪されたダンカンは、自分にとってのボーの存在を訊かれ、最高のラインマンだと答える。 ベイリーと自分の世界に入り込もうとする者を憎んでいたボーだったが、ダンカンは、彼が好きであり、尊敬していたと伝える。 ボーは自分の目標であり、半分でも近づけたら誇らしいとダンカンは考える。 メキシコ湾から嵐が接近中なので直ぐに来てほしいという連絡を受けたダンカンは、現場に向かう。 2013年5月13日に本作の撮影を開始して以来、112人のラインマンが現場で死亡した。 その追悼のために基金が設立された。
...全てを見る(結末あり)
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ポークチョップとラッセル、ダンカンと子供と共に、犠牲となったラインマンの慰霊碑に向かったベイリーは、それに刻まれたボーの名前の前で祈りを捧げる。
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*(簡略ストー リー)
テキサス州。
送電線のベテラン架線作業員(ラインマン)のボー・ギナーは、同僚だった兄ダニーと妻を事故で亡くした姪のベイリーを引き取り暮らしていた。
ベイリーと付き合うダンカンを嫌うボーは、彼がラインマンとなり部下となったために厳しく接する。
町を出て大学に入学するつもりだったカフェで働くベイリーは、妊娠したことをダンカンに伝える。
兄の死を自分のせいだと思い、ベイリーを束縛していたボーは、彼女から妊娠したことを知らされるものの、当然それを受け入れる気になれない。
そんな時、巨大な嵐が接近し、ボーらは警戒しながら作業を続けるのだが・・・。
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「ソウ」シリーズの2~4作の美術監督、「ソウ5」(2008)では監督を務めたデヴィッド・ハックルの演出、ジョン・トラボルタ他豪華競演が注目のディザスター・ドラマ。
架線作業員/ラインマンと嵐との対決のように宣伝されているが、危険で過酷な作業に従事する男達と、その家族の絆や問題を描く人間ドラマとして描かれている作品。
エンディングで明記されるが、本作の撮影が開始されて公開されるまでの約3年間で、112人のラインマンが死亡している事実を考えると、いかに危険な仕事かが理解できる。
大物スターであるジョン・トラボルタが、危険を顧みないベテランのラインマンを熱演している。
両親を亡くし、叔父である主人公と暮らしながら新たな人生を見つけるケイト・ボスワース(少女期シドニー・グリッグ)、彼女の恋人である主人公の部下デヴォン・サワ、その母親シャロン・ストーン、主人公の同僚である友人のギル・ベローズ、主人公の隣人ジュリー・ベンツ、その夫でラインマンのライアン・ロビンズ、ラインマンだった主人公の兄タイ・オルソン、その妻エミリー・ウラップ、主人公の部下スチュアート・ストーン、リーズ・アレクサンダー、ベイリー(ケイト・ボスワース)に惹かれるマット・ベルフルール、主人公の上司ルイス・フェレイラなどが共演している。