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インスタント・ファミリー Instant Family (2018)

3人の子供の里親になった夫婦の奮闘を描く、監督、脚本ショーン・アンダース、製作、主演マーク・ウォールバーグローズ・バーンイザベラ・モナーオクタヴィア・スペンサーティグ・ノタロマーゴ・マーティンデイルジュリー・ハガティ他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:ショーン・アンダース

製作
マーク・ウォールバーグ
スティーヴン・レヴィンソン
ショーン・アンダース
ジョン・モリス
マーク・エヴァンズ
エリック・キザック
脚本
ショーン・アンダース
ジョン・モリス
撮影:ブレット・ポウラク
編集:ブラッド・ウィルハイト
音楽:マイケル・アンドリュース

出演
ピート・ワグナー:マーク・ウォールバーグ
エリー・ワグナー:ローズ・バーン
エリザベス”リジー”ワグナー:イザベラ・モナー
フアン・ワグナー:グスタヴォ・エスコバー
リタ・ワグナー:ジュリアナ・ガミッツ
カレン:オクタヴィア・スペンサー
シャロン:ティグ・ノタロ
サンディ・ワグナー:マーゴ・マーティンデイル
ジャン:ジュリー・ハガティ
キム:アリン・レイチェル
ラス:トム・セグラ
ジェリー:マイケル・オキーフ
リンダ:ブリトニー・レンチュラー
ジム:ジョディ・トンプソン
オクトーバー:イライザ・シュレジンジャー
ダーク:ゲイリー・ウィーク
ダナ:ジョイ・ジェイコブソン
ハワード夫人:ジョーン・キューザック
マーティン・T・リヴァス判事ヴァレンテ・ロドリゲス
ブレンダ・フェルナンデス:イヴ・ハーロウ
スチュワート:チャーリー・マクダーモット

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2018年製作 118分
公開
北米:2018年11月16日
日本:未公開
製作費 $48,000,000
北米興行収入 $67,363,240
世界 $120,556,200


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
リフォーム業者のピート・ワグナー(マーク・ウォールバーグ)とインテリアデザイナーである妻のエリー(ローズ・バーン)は、購入した荒れ果てた家を改築して転売しようとする。

そこにエリーの妹キム(アリン・レイチェル)と夫のラス(トム・セグラ)が現れ、エリーは、改築すれば、子供ができた場合に環境として最高だと二人に伝える。

不妊治療をしているのですぐに子供はできると話す二人から、自分たちがここに越せばいいが、子供を持つ気がなければ広すぎると嫌味を言われたエリーは顔色を変える。

キムとラスはその場を去り、エリーの態度が気になったピートは、母親になりたいと言いだした彼女に、40歳を過ぎているので、年老いた父親になりたくないと伝える。
...全てを見る(結末あり)

5歳の子の里親になれば、36歳の時の子になると言うピートの言葉で、里親関連のサイトをチェックしたエリーは、彼からジョークだったと言われる。

親がいない子供たちが大勢いることにショックを受けたエリーは涙し、それに関心がないピートは、里親になる裕福な人々と自分たちは、生活環境が違うと彼女に伝える。

しかし、サイトを見てみたピートは、助けを求めている子供たちがたくさんいることを知り、考えを変えて里親の説明会にエリーと共に出席する。

ソーシャルワーカーのカレン(オクタヴィア・スペンサー)とシャロン(ティグ・ノタロ)の話を聞いたピートらは、8週間の里親講習を受けると資格を取得できて、その後、養子縁組が可能な子供に会えることを知る。

信心深いカップルのダーク(ゲイリー・ウィーク)とダナ(ジョイ・ジェイコブソン)、あらゆる努力をしても妊娠できないデヴィッドとジェシー、ゲイのカップル、キットとマイケル、身体能力の高い黒人の子をアスリートにするのが夢であるシングルマザーのオクトーバー(イライザ・シュレジンジャー)などが自己紹介する。

まるで映画”しあわせの隠れ場所”だと思うエリーは、オクトーバーがジョークを言っていると考えるものの、本気だった彼女に嫌われる。

自己紹介したピートは、引き取った愛犬ミートボールの話を始めるものの、エリーに制止される。

そこに、フェルナンデス一家が現れ、里親の愛を受けたブレンダ(イヴ・ハーロウ)の体験を聞いた参加者は感激する。

説明会を終えたピートは、当初とは違い、エリー以上にその気になり興奮する。

その後も講習を受けたピートとエリーは、子供を受け入れる準備もする。

ピートらは里親として認定され、養子縁組フェアが開かれて子供たちに会うことになる。

自分たちに会う子供がなかなか見つからないピートは、敬遠されるティーンエイジャーに話しかけようとするものの、エリーに制止される。

ティーンエイジャーの中の一人、エリザベス”リジー”(イザベラ・モナー)は、ピートとエリーが言い争っていることに気づき、自分たちに同情はいらないと伝える。

リジーが気に入ったピートとエリーは、カレンとシャロンから、彼女の母親は薬物依存症で家を燃やし、服役中で刑期を終えることを知らされる。

ピートとエリーは、母親は2年以上も子供たちと疎遠で、共に暮らすことを望んでいないことと、父親は不明でリジーには弟と妹がいることも知る。

3人の面倒を見るのは無理だと言うピートとエリーだったが、フアン(グスタヴォ・エスコバー)とリタ(ジュリアナ・ガミッツ)の写真を見せられて気が変わる。

リタはわがままでフアンは気が弱く、リジーは強情で人を信用しないと正直に話すカレンとシャロンは、現在の里親マスキー夫妻から3人を離したいとピートとエリーに伝える。

夫妻は暴力的ではないが近親婚の兄妹の可能性があるという話を聞いたピートとエリーは、子供たちに会いに行くことにする。

マスキー夫妻に迎えられたピートとエリーは、リジーと話をする。

フアンとリタに会ったピートとエリーは、三人を引き取るか考えて、運命的なものを感じなかったことで意見が一致する。

感謝祭
エリーの実家に家族が集まり、ピートとエリーは、両親ジェリー(マイケル・オキーフ)とジャン(ジュリー・ハガティ)、姉リンダ(ブリトニー・レンチュラー)と夫のジム(ジョディ・トンプソン)、キムとラスらと共に食事をする。

ピートとエリーは、里親になることを諦めたことを皆に話す。

それが最善策だと言うキムとラスから、リジーたちを欠陥品呼ばわりされたために憤慨したピートとエリーは、3人の里親になることを宣言する。

その後エリーとピートは、リジーらを家に招き部屋に案内する。

ピートは、リジーが希望した壁の色を黒に塗る手伝いをする。

突然、3人の親になったピートとエリーは、食事をして寝るまで奮闘しながら初日を終えて喜びを感じる。

里親になった報告会が開かれ、理想とは違い苦労している親の中で、ピートとエリーは刺激的な日々を送れていることを話す。

クリスマス。
子供たちにプレゼントを渡したピートとエリーは、皆で食事を楽しもうとする。

ポテトチップスしか食べようとしないリタは騒ぎ始め、梃子摺るエリーとピートはディナーが台無しになってしまう。

その後も、ピートとエリーは、買い物中にわがままを言うリタに悩まされる。

野外の家族パーティーに出席したピートとエリーは、家族に子供たちを紹介する。

キムから好きな子がいるか訊かれたリジーは、ジェイコブのことを話す。

食事が始まり、携帯電話をいじっているリジーを注意したエリーは、彼女から実母の写真を見せられ、自分のものを奪う権利はないと言わる。

集会で子供たちとの問題を話すピートとエリーは、カレンとシャロンから様々な助言をされる。

その後、エリーと共に反抗するリジーに手を焼くピートは、母サンディ(マーゴ・マーティンデイル)が現れたために驚く。

”孫”達を抱きしめて喜ぶサンディは、テーマパークの”シックス・フラッグス”のチケットを見せて、家族でその場に向かう。

楽しんでいたリジーは友人のカイリーとサヴァンナと出くわし、ピートとエリーに二人を紹介する。

二人と去ろうとするリジーを引き留めるエリーだったが、サンディが100ドルの小遣いを渡して遊びに行かせる。

7時に待ち合わせたもののリジーは現れず、戻って来た彼女から映画に行っていたと言われたピートは憤慨し、今後の外出を禁止する。

流石のサンディもリジーを叱るが、Tシャツをプレゼントされたために、態度を変えて彼女を抱きしめる。

我慢の限界に達したピートとエリーは、今は里親であり、養子にしたわけではない子供たちを追い払うことを考えるものの、その気にはならなかった。

数日後、窓から入ったカイリーとサヴァンナがリジーの部屋にいることを知ったエリーは、礼儀を知らない二人を追い出す。

一緒に出掛けようとしたリジーと口論になり、里子に同情する白人と言われたエリーは、先住民の血が入っていることを彼女に伝える。

話を聞かずに車に乗ろうとするリジーを引き留めるピートは憤慨する。

その時、フアンがネイルガンで足を釘で刺してしまい、ピートらはカイリーとサヴァンナの車で病院に向かう。

フアンは幸い軽症で済み、駆け付けたカレンはピートとエリーから事情を訊く。

自分のせいだと言うピートの言葉を遮ったリジーは、無理に出て行こうとした自分に、二人が気を取られていたとカレンに話す。

翌朝、髪の毛が絡まり困っているリジーに気づいたエリーは、ブラシで彼女の髪をとかしてあげる。

うれし涙を流すリジーを学校に送っていったエリーは、彼女が手を振るジェイコブに気づき、感じのいい少年だと思う。

エリーが人間違いしたチャーリーに声をかけたリジーは、清掃員の青年ジェイコブと話す。

放課後、リジーのサッカーの試合を見学していたエリーは、仕事を終えてきたピートに、リジーとの会話がなり立ってきたことを伝える。

リタから”パパ”と言われたピートは感激し、羨むエリーは、彼女に”ママ”と言ってもらおうとする。

翌朝、エリーが用意してあったブラシで髪をとかしたリジーは、それを便器に捨ててしまう。

憤慨したエリーは、肌を露出し過ぎるリジーの服装を注意する。

その態度が許せないピートは、リジーを強引に車に乗せて、リフォーム中の家に向かう。

作業員のスチュワート(チャーリー・マクダーモット)に出かけてくるようにと指示したピートは、自分たちや社会に不満があるリジーに、作業を手伝わせようとする。

ハンマーで不要なものを壊したピートは、あとをリジーに任せる。

怒りをぶつけて鬱憤を晴らしたリジーは、家に戻りエリーに謝罪する。

その後は、家族5人で楽しい日々を過ごし、フアンから”ママ”と言われたエリーは感激する。

母親が出所したことをカレンとシャロンから知らされたことをピートとエリーに話したリジーは、会いたい考えに賛成してもらえる。

母カルラに会ったリジーらは喜び、ピートとエリーは挨拶する。

リジーらは夕方までカルラと過ごすことになり、家族を壊したように思えるエリーはそれが気になる。

ピートから、麻薬の密売所で子供を育てた母親だと言われたエリーだったが、カルラが更生したように思える。

報告会で、キットとマイケルの養子縁組の成立を知った皆は自分のことのように喜ぶ。

意見を聞かれたピートは、実母カルラと会うたびに子供たちは手に負えなくなると話し、彼女が子供たちを引き取る考えでいることを知り驚く。

そのため、家庭裁判所の判事が、養子縁組ではなく事情変更の審理会を開くことを知らされたピートをエリーは、ショックを受ける。

最後にオクトーバーの報告となり、ようやく里子を迎えた彼女は、希望とは違う小柄で赤毛の白人だと皆に伝える。

母ジャンに子供たちを任せていたエリーとピートは帰宅し、その場にいたラスとキムが里親制度を利用することにしたと知らされる。

リジーが裸の写真をジェイコブに送っていることを知ったエリーは驚き、ピートと共にフェルナンデス家に向かい助言を求めようとする。

更生したブレンダの意見を聞こうとしたピートとエリーだったが、夫妻から、ブレンダが薬物を使用してリハビリ施設に入っていることを知らされる。

ブレンダの話に感激したために、厄介なことに巻き込まれたと言うエリーの頬を叩いた夫人は、11歳から薬物依存と闘い続けている娘に比べ、何も努力していない二人を非難する。

困難に直面することが大切だと言われたエリーとピートは、どんなことになっても子供たちを守るようにと助言され、夫妻に感謝してその場を去る。

翌日、リジーを学校に送ったピートは、フアンとリタをエリーに任せてジェイコブを捜す。

チャーリーをジェイコブだと思い猛烈に非難するピートとエリーは、人違いだと気づき彼に謝罪する。

清掃員がジェイコブだと知ったピートとエリーは、彼を追って叩きのめす。

ジェイコブは駆け付けた警官に連行され、騒ぎを起こしたピートとエリーも逮捕されてしまう。

帰宅したピートとエリーは、保釈金を払ってくれたサンディに感謝する。

子供たちはカレンが一時保護所に連れて行ったことを知ったサンディは、判事に提出する申し立て書を書き直すよう、ピートとエリーに指示する。

リジーは愛されていないと思っていると言うサンディは、二人を納得させてその場を去る。

郡家庭裁判所で子供たちに会ったピートとエリーは、法廷に向かう。

マーティン・T・リヴァス判事(ヴァレンテ・ロドリゲス)は事情変更の審理会を開き、事実関係を確認する。

書き直した申立書を読もうとするエリーを制止した判事は、子供たちと暮らし養育できることをカルラに問う。

不安げなカルラは、リジーの顔を見ながらできると答える。

子供たちを連れて帰宅したピートとエリーは、彼女らとの最後の夜を過ごす。

翌朝、出かける準備を済ませたリジーは、裁判所で読めなかった申立書をエリーから受け取る。

現れたカレンとシャロンから、カルラが事務所に来なかったことを知らされたリジーは、書類はすべて自分が記入し、母に生活することを無理に頼んだと言われるものの納得しない。

カルラが再び薬物を使用していることを知らされたリジーは、泣きながらその場から走り去る。

リジーを追ったピートとエリーは、ある家の庭に隠れていた彼女と話し、愛していることを伝える。

騒ぎに気づいた家主のハワード夫人(ジョーン・キューザック)に、話し合いたいと伝えたピートとエリーは、リジーから独りにしてほしいと言われて、通りで待つことにする。

フアンとリタを連れたカレンとシャロンが現れ、落ち着いたリジーは、弟と妹を養子にしてあげてほしい、自分は違う家族を探すとピートとエリーに伝える。

自分たちは運命で結ばれた家族だと言うピートは納得せず、リジーに書き直した申立書を読ませる。

”自分たちの生活に欠けていたものがリジー、フアン、リタだった・・・”という内容を読み、今後の生活を語るピートとエリーに説得されたリジーは、リタからも家に帰ろうと言われて涙する。

納得したリジーを、エリーとピートは抱きしめる。

それに加わろうとしたハワード夫人は、エリーに断られる。

リタからハグされたハワード夫人は、家に帰るピートらを見送り、カレンとシャロンをお茶に誘う。

シャロンは断ろうとするが、パイを焼いたと言われたカレンは、好物だと言ってハワード夫人の招待を受ける。

4か月後。
リホームが済んだ家に引っ越したピートらは、新生活を始めていた。

裁判所に向かったピートとエリーは、サンディやジャンら家族や里親仲間、そしてカレンとシャロンに見守られながら、リヴァス判事から、リジー、フアン、リタを養子と迎えるか訊かれる。

ピートとエリーは迎えると答え、リジーらは、二人に両親になってほしいと判事に伝える。

判事は、ピートらを家族と認める書類にサインし、全員で記念写真を撮る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
リフォーム業者のピート・ワグナーと妻のエリーは、子供を持つ気はなかったものの、家族の言葉に刺激されて里親になることを考える。
ソーシャルワーカーのカレンとシャロンの集会に参加し、里親資格を取得したピートとエリーは、ティーンエイジャーのリジーと弟フアン、妹のリタを家族に迎えることを決める。
5人の新生活は始まり、楽しい日々が過ごせると考えていたピートとエリーだったが、強情で人を信用しないリジー、気が弱いフアン、わがままなリタに悩まされることになる・・・。
__________

監督と脚本を兼ねるショーン・アンダースが、3人の子供を養子にした経験を基に製作した作品。

アメリカの抱える社会問題の犠牲とも言える、里子に出される子供たちの悲惨な現状を伝えながら、現実に向き合う人々の姿をユーモアをまじえて飾り気のない演出で描く、ショーン・アンダースの軽快な演出が見どころの作品。

里親になるために努力する様々なカップルが、きれいごとではすまない現実の厳しさなどに直面しながら、問題を解決していこうとする姿が清々しく描かれている。

本作は批評家、一般から好評価を得て、北米興行収入は約6700万ドル、全世界では約1億2000万ドルのヒットとなった。

製作も兼ねる主演のマーク・ウォールバーグと、その妻を演ずるローズ・バーンは、子供たちに手を焼きながらも、自分の意見を主張し甘やかすことなく接する里親を熱演している。

里親の愛を素直に受け入れられないティーンエイジャーのイザベラ・モナー、その弟で気弱なグスタヴォ・エスコバー、わがままなその妹ジュリアナ・ガミッツ、主人公らに里子を紹介するソーシャルワーカーのオクタヴィア・スペンサーティグ・ノタロ、主人公の母親マーゴ・マーティンデイル、主人公の義母ジュリー・ハガティ、義父マイケル・オキーフ、義妹アリン・レイチェル、その夫トム・セグラ、義姉ブリトニー・レンチュラー、その夫ジョディ・トンプソン、主人公の里親仲間で里子を優秀なアスリートとして育てようとするシングルマザーのイライザ・シュレジンジャー、同じく里親のゲイリー・ウィークと妻ジョイ・ジェイコブソン、主人公の隣人ジョーン・キューザック、人情味がある家庭裁判所の判事ヴァレンテ・ロドリゲス、里子としての幸せを語る女性イヴ・ハーロウ、主人公と共に働く作業員チャーリー・マクダーモットなどが共演している。


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