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インデペンデンス・デイ Independence Day (1996)

侵略者エイリアンに立ち向かう人類の勇敢な姿を描く、製作総指揮、監督、脚本ローランド・エメリッヒ、主演ウィル・スミスビル・プルマンジェフ・ゴールドブラムメアリー・マクドネル他共演によるSFアクションの超大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ローランド・エメリッヒ

製作総指揮
ローランド・エメリッヒ

ウテ・エメリッヒ
ウィリアム・フェイ
製作:ディーン・デヴリン
脚本
ディーン・デヴリン

ローランド・エメリッヒ
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ
編集:デヴィッド・ブレナー
音楽:デヴィッド・アーノルド

出演
スティーヴン・ヒラー大尉:ウィル・スミス

トーマス・ホイットモア合衆国大統領:ビル・プルマン
デヴィッド・レヴィンソン:ジェフ・ゴールドブラム
マリリン・ホイットモア:メアリー・マクドネル
ミッチェル少佐:アダム・ボールドウィン
ジュリアス・レヴィンソン:ジャド・ハーシュ
ウィリアム・グレイ将軍:ロバート・ロッジア
ラッセル・ケイス:ランディ・クエイド
コンスタンス・スパノ:マーガレット・コリン
ジミー・ワイルダー大尉:ハリー・コニックJr.
ブラキッシュ・オークン博士:ブレント・スパイナー
アルバート・ニムジッキ国防長官:ジェームズ・レブホーン
マーティ・ギルバート:ハーヴェイ・ファイアスタイン
ジャスミン・ダブロウ:ヴィヴィカ・A・フォックス
ミゲル・ケイス:ジェームズ・デュヴァル
SETI主任:エリック・アヴァリ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1996年製作 145分
公開
北米:1996年7月3日
日本:1996年12月7日
製作費 $75,000,000
北米興行収入 $306,169,260
世界 $817,400,890


アカデミー賞 ■
第69回アカデミー賞

・受賞
視覚効果賞
・ノミネート
録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

● 7月2日

ニュー・メキシコ州、SETI(地球外知的生命体探査)。
異常な発信電波に気づいた主任(エリック・アヴァリ)は、それがから発信されていることを知らされる。

ワシントンD.C.ペンタゴン、”スペース・コマンド”。
司令官のウィリアム・グレイ将軍(ロバート・ロッジア)は、の質量の1/4にも及ぶ物体が、地球に接近していることを国防長官のアルバート・ ニムジッキ(ジェームズ・レブホーン)に報告する。

ホワイトハウス
支持率が低下している、トーマス・ホイットモア大統領(ビル・プルマン)は、ニムジッキ国防長官から謎の物体の接近を知らされる。

ニューヨーク
MIT(マサチューセッツ工科大)を卒業し、現在はケーブルテレビ局で働くコンピューターのエキスパート、 デヴィッド・レヴィンソン(ジェフ・ゴールドブラム)は、父親ジュリアス(ジャド・ハーシュ)と公園でチェスを楽しんだ後に出社し、同僚のマーティ・ ギルバート(ハーヴェイ・ファイアスタイン)から、衛星の消息が不明になったことを知らされ驚いてしまう。
...全てを見る(結末あり)

カリフォルニア州、インペリアル・ヴァレー
パイロットでベトナム帰還兵である、エイリアンに誘拐されたことがあるという、酒浸りの農薬散布業者のラッセル・ケイス(ランディ・クエイド)は、 農薬をまく畑を間違えてしまったことを息子ミゲル(ジェームズ・デュヴァル)に注意されてしまう。

その頃、地球に接近した物体から、直径24Kmもの巨大な物体が分離し、大挙して大気圏に迫っているという報告がホワイトハウスに入る。

そして、世界各地で危険を感じさせる巨大な物体が確認され、ホワイトハウスも緊急体制となる。

ホイットモア大統領は避難勧告を拒み、副大統領と閣僚、そして参謀本部の避難を命ずる。

一つの都市を覆い隠すほどの巨大な宇宙船が、世界の主要都市に間近に迫り、デヴィッドは、キャッチしていた信号が、6時間のカウントダウンだったことに気づく。

ホワイトハウス
大統領の緊急声明が発表される中、デヴィッドは、 元妻の首席報道官コンスタンス・スパノ(マーガレット・コリン)に連絡する。

デヴィッドは、攻撃を避けるため避難をするよう伝えるが、緊急事態のコンスタンスはそれどころではなかった。

海兵隊所属のF/A-18パイロット、スティーヴン・ヒラー大尉(ウィル・スミス)は巨大宇宙船を目撃する。

ヒラーは、恋人ジャスミン・ダブロウ(ヴィヴィカ・A・フォックス)と彼女の息子を残し”エルトロ基地”に向かう。

コンスタンスが自分の警告を聞かないために、デヴィッドは、父ジュリアスとホワイトハウスに向かう。

基地に着いたヒラーは、同僚のジミー・ワイルダー大尉(ハリー・コニックJr.)から、ストリッパーのジャスミンとの交際が、NASAへの夢の妨げになると忠告される。

コンスタンスに再び連絡を取り、実は因縁のある大統領と、ホワイトハウス内で会うことができたデヴィッドは、人工衛星を介して宇宙船が連絡し合い、攻撃のカウントダウンをしていることを知らせる。

軍は、ヘリコプターを派遣し宇宙船と交信を試みていたのだが、大統領はそれを止めさせ、宇宙船が飛来している都市の住民及び自分達の避難も決意する。

ヘリは宇宙船に撃墜され、カウントダウンは10分を切るが、各地では避難しようとする人々で車は渋滞し、混乱してしまう。

ロサンゼルス
大統領夫人マリリン(メアリー・マクドネル)もヘリで避難するが、その直後カウントダウンは終了し、 宇宙船の攻撃は始まり、各地の都市は破壊される。

大統領らホワイトハウスの要人やデヴィッドらを乗せた”エアフォース・ワン”は危うく難を逃れるが、大統領夫人を乗せたヘリは消息を絶つ。

ロサンゼルスを脱出しようとしていたジャスミンと息子は、宇宙船の攻撃の直撃を受けるが、 トンネルの通路に避難し難を逃れていた。

● 7月3日

ヒラーらの編隊VMFA-314”Black Knights”は、宇宙船への攻撃命令を受け基地を飛び立つ。

一斉攻撃を開始したヒラーらだったが、宇宙船はシールドで防御され、それから飛び立った飛行物体の攻撃を受けてしまう。

退却命令が出た編隊だったが、ワイルダーが撃墜されてしまい、ヒラーはグランド・キャニオンに逃げ込む。

燃料切れになったヒラーは機体から脱出し、不時着した飛行物体の中に居たエイリアンを殴り倒す。

エアフォース・ワン”では核攻撃も検討されるが、それを聞いたデヴィッドは反発し、 ジュリアスはアメリカ政府が隠す1947年に起きた”ロズウェル事件”や”エリア51”のことなどを非難する。

大統領はそれらの政府の関与を否定するが、ニムジッキ国防長官がそれを認めるような発言をする。

その頃、移動可能なトラックを見つけたジャスミンは、負傷した大統領夫人マリリンを保護する。

エアフォース・ワン”はネバダ州の”エリア51”に向かい、大統領は責任者ミッチェル少佐(アダム・ボールドウィン)に迎えられる。

その後、大統領は宇宙人研究のリーダー、ブラキッシュ・オークン博士(ブレント・スパイナー)を紹介される。

オークン博士は、40年以上も修復を続けている地球外の宇宙船と保管されている生物を見せる。

そこに、ケイスらのキャンピングカー集団に救われたヒラーが、エイリアンを捕獲し現れる。

大統領に同行していたグレイ将軍は、宇宙船の攻撃能力を計算し、36時間以内に人類が滅亡する可能性があることを伝える。

そしてヒラーは、エルトロ基地が破壊されたことをグレイ将軍から知らされ愕然とする。

エルトロ基地に着いたジャスミンは、その惨状にショックを受けるが、 食料を確保しマリリンと親交を深める。

捕獲したエイリアンの解剖を始めたオークン博士らは、生きていたエイリアンに襲われてしまう。

エイリアンは、オークンの体を介して大統領に話しかけ、彼らが地球の資源を食い尽くし去っていくことを大統領は悟る。

そして大統領は、徹底攻撃を仕掛ける覚悟を決め、核攻撃の準備を始める。

しかし、ヒューストンの宇宙船への核攻撃は失敗し、船体への損傷が全くないことが報告される。

その頃、ヘリを奪ってエルトロ基地に向かったヒラーは、無事だったジャスミンらに再会して、彼女やマリリンを”エリア51”に連れ帰る。

大統領は、マリリンの命が助からないことを医師から告げられ、彼女の死を静かに見届ける。

● 7月4日

デヴィッドは父ジュリアスの言葉をヒントに、コンピューター・ウィルスで宇宙船のシールドを解除することを思いつく。

更にデヴィッドは、基地内の修復中の宇宙船で大気圏外の母船に接近し、ウィルスを仕掛ける方法を提案し、操縦にヒラーが志願し、デヴィッドも同乗することになる。

その作戦に反対する、ニムジッキ国防長官を解任した大統領は、使用可能な飛行機とパイロットを集めるようグレイ将軍に命ずる。

世界各国の残存軍基地などがその連絡を受け、攻撃に向け準備を始める。

基地に居合わせた、相変わらず飲んだくれているケイスは、パイロット不足と聞き戦闘機の攻撃計画に志願する。

出撃を前にして、ヒラーはジャスミンとの結婚を決意し、デヴィッドとコンスタンスの立会いで、基地内の教会で式を挙げる。

ホイットモア大統領は、出撃を控えるパイロット達を前に、人類史上最大の戦いとなる今日は、アメリカ独立記念日ではなく、”人類の独立記念日(インデペンデンス・デイ)”だと力強く語りかける。

そして大統領は、戦闘機パイロットであった自らも操縦桿を握ることをグレイ将軍に告げる。

簡単な訓練を受けただけで、ケイスらは戦闘機の操縦を任されて出撃し、ヒラーとデヴィッドも宇宙へと飛び立ち母船に接近する。

母船に誘導されたヒラーとデヴィッドは、内部に到達してウィルスを放出する。

大統領が率いる編隊は、シールドが解除されたことを確認し、宇宙船に一斉攻撃を始める。

反撃を受けた編隊はミサイルが不足し、宇宙船からの攻撃も開始されようとしていた。

ケイスが、残っていたミサイルを発射しようとするが、装置の故障で発射できず、彼は子供達を想いながら宇宙船に突入し自爆する。

宇宙船は爆破して地上に墜落し、ミッチェル少佐はケイスの息子ミゲルに対し、父親の勇気を称える。

大統領は、宇宙船を破壊する方法を世界各地に知らせるよう指示し帰還する。

一方、脱出不能となったヒラーとデヴィッドは、覚悟を決めて葉巻を吹かし、エイリアンに向けミサイルを発射する。

その衝撃で機体が外れ、ヒラーとデヴィッドは母船から脱出する。

母船は大爆発を起こし、無事地球に帰還したヒラーとデヴィッドは大統領に迎えられる。

大統領はわだかまりを捨ててデヴィッドに握手を求め、ヒラーもジャスミンに迎えられる。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「インデペンデンス・デイ」(1996)
・「インデペンデンス・デイ: リサージェンス」(2016)

*(簡略ストー リー)
突然、地球に飛来した一都市に匹敵する巨大な宇宙船は、世界の主要都市に姿を現す。
アメリカのホイットモア大統領が緊急体制に入る中、報道官である元妻コンスタンスとの関係で、大統領と因縁のある天才エンジニアのデヴィッドが、ある信号が侵略者の攻撃のカウントダウンだと気づく。
大統領は、各都市の住民や自らと側近の避難を命ずるが、宇宙船からの攻撃は始まる。
海兵隊所属パイロットのヒラーは、精鋭部隊と共に宇宙船の攻撃を開始するが失敗に終わる。
人類滅亡の危機を知った大統領は、核攻撃を命ずるもののそれも失敗に終わる。
しかし、デヴィッドの思いつきで、宇宙船のシールドの解除方法知り、大統領は民間人を含めた総力戦を決意し、最後の戦いに挑む・・・。
__________

未知との遭遇」(1977)や「E.T.」(1982)で描かれた友好的な宇宙人像が話題を呼んだ時代を経て、”エイリアン”を侵略者として描いた作品。

2016年に続編「インデペンデンス・デイ: リサージェンス」が公開された。

原題や副題”ID4”で話題を煽り、”アメリカ独立記念日”に合わせて北米一斉公開された本作は驚異的なヒットとなり、北米のみで約3億ドルの興行収入を上げ、全世界では約8億1700万ドルというメガヒットとなった。

第69回アカデミー賞では視覚効果賞を受賞し、録音賞にノミネートもされた。

大筋は、地球外の侵略者の攻撃に対し、人類が力を合わせて立ち向かうという壮大な物語だが、理屈などを抜きにして、アメリカ人の”心意気”を前面に打ち出した、戦いのドラマでもある。

お決まりのご都合主義と荒唐無稽だと言えばそれまでだが、ここまで徹底すれば、そう深く考えることもなく、一気に楽しむことができる。

想像を絶する巨大な宇宙船の圧倒的迫力や、ミニチュアや当時の最先端技術を使った映像も斬新で見応え十分だ。
善と悪が明確な、単純なストーリーも解り易く、製作、監督、脚本を兼ねる、ドイツ人のローランド・エメリッヒのアメリカ人像の捉え方は、どこか古風でもあるところが不思議に新鮮でもある。

勇者を称える曲として、その後スタンダードとなる、デヴィッド・アーノルドのテーマ曲も印象に残る。

限定される主役は決まっていない、多くの出演者の中で、大統領を中心に、各配役や役柄もバランスよく描かれている。

勇敢なエリート・パイロット、ウィル・スミス、その恋人ヴィヴィカ・A・フォックス、危機に直面し指導力を発揮し、元パイロットとして攻撃の先頭に立つ大統領ビル・プルマン、命を落とす夫人メアリー・マクドネル、侵略者の目的や弱点を見抜く、ドラマのキーマンである天才エンジニア、ジェフ・ゴールドブラム、彼を支える父親のジャド・ハーシュ、元妻で報道官マーガレット・コリン、”エリア51”の若き責任者アダム・ボールドウィンペンタゴンの”スペース・コマンド”司令官のロバート・ロッジア、酒浸りのパイロットで非常にいい役を演ずるランディ・クエイド、その息子ジェームズ・デュヴァル、精鋭部隊のパイロット、ハリー・コニックJr.、”エリア51”の科学者ブレント・スパイナー国防長官ジェームズ・レブホーン、デヴィッド(J・ゴールドブラム)の同僚ハーヴェイ・ファイアスタインSETIの主任でエリック・アヴァリも出演している。


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