アイム・ノット・ゼア I’m Not There (2007)

ウッディは、世話になった家族に感謝するメモを残して旅立ち、再び貨物列車に飛び乗るが、浮浪者に襲われ、川に転落してしまう。
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1973年1月23日。
ベトナム戦争終結を意味する、アメリカ軍撤退完了の日、若手俳優ロビー・クラーク(ヒース・レジャー)の妻クレア(シャルロット・ゲンズブール)は離婚を決意する。
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1965年のジャック・ロリンズの伝記映画”砂の粒”に主演したロビーは、その前年フランス人アーティストのクレアに出会い恋に落ちた。

”砂の粒”はアングラ的にヒットしたが、ロビー自身やクレアはその出来栄えが不満だった。
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川に転落したウッディは、ある夫婦に助けられ、彼はお礼に歌を聴かせる。

しかし、ウッディは、ミネソタの少年鑑別所から逃げてきたことを知られてしまい、再び旅立っていく。

ウッディは、今では落ちぶれた歌手となった、入院中のウッディ・ガスリーを見舞いに病院を訪れて、彼の病室でギターを演奏する。
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1965年。
歌手ジュード・クィン(ケイト・ブランシェット)はコンサート会場で、彼が、やかましいだけの演奏に変貌してしまったことに腹を立てたファンから、罵声を浴びせられる。

しかし、彼のロックでもフォークでもない新しい音楽は、人々の心を捉えているのも確かで、人気もあった。

ロンドンのホテルで、ジュードはナイフを振り回すボーイに襲われてしまうが、彼の恋人がそのボーイを花瓶で殴り倒してしまう。

ビートルズのメンバーと公園で戯れていたジュードは、次々とインタビューをこなし、BBCの文化レポーターキーナン・ジョーンズ(ブルース・グリーンウッド)の質問を受ける。

車で移動途中だったジュードは、アメリカの詩人アレン・ギンズバーグ(デヴィッド・クロス)に出くわす。

ジュードはジョーンズに、何を書こうと勝手で、他人に褒められる必要もないと吐き捨て、気分を害してその場を去っていく。

ジョーンズは去っていくジュードに、”普通の感情がない、自意識過剰な人間だ”と言い放ち、ジュードは、確かに”それ”はないと言い残し姿を消す。

その後ジュードは、コンサートで”裏切り者(ユダ)”と罵られ、”信じられない”と観客を挑発し、ステージになだれ込んだ客と揉み合いになる。
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無法者ビリー・ザ・キッド(リチャード・ギア)は、愛犬が逃げたためそれを捜しているうちに、知人からハイウェイ建設のための立ち退き騒ぎで、自殺する者も出ていることを知らされる。

町民の自殺者を悼む集会に現れたビリーは、自分を逮捕したパット･ギャレット(ブルース・グリーンウッド)に人々が屈したことを知り、彼に異議を申し立てて逮捕されてしまう。

しかし、知人に助けられたビリーは貨物車に飛び乗り、彼を追ってきた愛犬に別れを告げる。
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1968年。
ロビーとクレアの関係は崩れ始め、”女は詩人になれない”と言ったロビーの言葉に激怒したクレアは、その場を立ち去ってしまう。
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ホテルに戻ったジュードは、ジョーンズが番組の中で、自分が中流階級の出身者で、本名アーロン・ジェイコブ・エーデルシュタインと言うことを暴露してしまう。

ジュードは薬物依存症になり、あるパーティーで”アングラの女王”ココ・リヴィングトン(ミシェル・ウィリアムズ)を侮辱してしまい、様態が悪化して運び出されてしまう。

その後、アレン・ギンズバーグと会ったジュードは、巨大なイエスの十字架像と会話をする。
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1974年。
ジャック・ロリンズは、恋人を追ってカリフォルニアに向かい、協会で聖書を学び伝道師となる。
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ロビーとクレアは離婚に同意するが、子供の親権問題を法廷で争い、子供達は彼女が引き取ることになる。
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ジュードは移動中の車内で、”僕はフォーク・シンガーじゃない”と力説する。
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ビリーは貨物車のなかで、”これはファシストを殺すマシン”と書かれたウッディ・ガスリーのギターを見つける。

”まるで、昨日と今日と明日が同居しているようなもの、さてこれから何が起きるのか・・・”と考えながら、ビリーは旅を続ける。