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ファイナル・プラン Honest Thief (2020)

愛する女性のために足を洗おうとする銀行強盗と彼を騙して不正に大金を奪おうとするFBI捜査官の攻防を描く、製作、監督、脚本マーク・ウィリアムズ、主演リーアム・ニーソンケイト・ウォルシュジェイ・コートニージェフリー・ドノヴァンアンソニー・ラモスロバート・パトリック他共演のサスペンス・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:マーク・ウィリアムズ
製作
マーク・ウィリアムズ
マイルズ・ネステル
タイ・ダンカン
クレイグ・チャップマン
ジョナ・ループ
製作総指揮
リサ・ウィルソン
アンドレア・アジェミアン
チャールズ・ドーフマン
デヴィッド・ギルベリー
サイモン・ウィリアムズ
クリステル・コナン
ジェームズ・スウォーブリック
ウィル・ヤング
マーティン・スプロック
ジョナサン・ブロス
ジョー・シンプソン
ジョン・ジェンクス
ジェイ・テイラー
原案
スティーヴ・オルリッチ
マーク・ウィリアムズ
脚本
スティーヴ・オルリッチ
マーク・ウィリアムズ
撮影:シェリー・ジョンソン
編集:マイケル・P・ショーヴァー
音楽:マーク・アイシャム

出演
トーマス・ドーラン/トム・カーター:リーアム・ニーソン
アニー・ウィルキンス:ケイト・ウォルシュ
ジョン・ニヴェンス捜査官:ジェイ・コートニー
ショーン・マイヤーズ捜査官:ジェフリー・ドノヴァン
ラモン・ホール捜査官:アンソニー・ラモス
サム・ベイカー捜査官:ロバート・パトリック
ベス・ホール:ジャスミン・セファス・ジョーンズ

アメリカ 映画
配給
オープン・ロード・フィルムズ
Briarcliff Entertainment
2020年製作 99分
公開
北米:2020年10月16日
日本:2021年7月16日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $14,163,570
世界 $31,354,160


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ボストン
海兵隊員で破壊工作のエキスパートのトーマス・ドーラン(リーアム・ニーソン)は、巧妙な手口で銀行強盗を繰り返していた。

”オーロラ貸し倉庫”を訪ねたトムは、その場で働き心理学を学ぶ大学院生アニー・ウィルキンス(ケイト・ウォルシュ)に惹かれる。

1年後。
トムは、強盗のことはアニーに話さずに付き合い、新居で彼女と暮らすことを考える。

離婚経験があるアニーは戸惑うが、幸せにすると言うトムの言葉を信じる。

トムは、自分の過去をアニーに話すことができなかった。

妻と離婚したショーン・マイヤーズFBI捜査官(ジェフリー・ドノヴァン)は、家の代わりに愛犬を引き取った。

ホテルに宿泊したトムは、FBIに連絡して偽名の”トム・カーター”を名乗り、自首したいことを伝える。

担当したマイヤーズの上司サム・ベイカー捜査官(ロバート・パトリック)と話したトムは、7つの州で12の銀行を襲い、約900万ドルを盗んだことを伝える。
...全てを見る(結末あり)

マイヤーズと共にトムの話を聞くベイカーは、金は返し報いも受けるので、ボストン近郊の刑務所で2年未満で済む刑期を要求される。

自首する理由が愛する女性のためだと知ったベイカーとマイヤーズは、即答を避け、同じ様な電話が15件あることをトムに伝える。

居場所を訊かれたトムは、チャールストン・ホテルの216号室だと伝えて、明日、向かうと言うマイヤーズの言葉を信じる。

ベイカーは、部下のジョン・ニヴェンス(ジェイ・コートニー)とラモン・ホール(アンソニー・ラモス)にトムの件を任せる。

アニーに電話をしたトムは、心配事があるような声だと言われ、例の件を話そうとするものの話題を変えてしまう。

2日が経ち、FBIに電話をしたトムはマイヤーズと話し、担当官が向かうと言う彼に電話を切られてしまう。

そこにニヴェンスとホールが現れ、話をしたトムは2人を信用させようとする。

現金の保管場所を訊かれたトムは、倉庫の場所を教えて鍵を見せる。

確認してくると言うニヴェンスとホールを信じたトムは、鍵を渡す。

倉庫を調べたニヴェンスとホールは、大金を見つける。

ニヴェンスが現金を持ち去ろうとしたために戸惑うホールは、いつもやっていることと同じだと言われるてもその気になれない。

ローンの悩みも消えて息子たちも学校に行けると言われたホールは、仕方なく納得する。

様子を見に来たアニーに声をかけられたニヴェンスとホールは、トムの友人で海兵隊の同僚だと偽り、引越しの手伝いだと言って彼女を信用させる。

”セーフハウス”(CIAの隠れ家)だった場所に向かったニヴェンスとホールは、その場に現金を隠す。

オフィスに戻ったベイカーはマイヤーズと話し、トムから電話があったことを知り、ニヴェンスとホールのことを気にする。

ニヴェンスに連絡したベイカーは、電話に出ないためにトムの元に向かう。

ホテルに戻ったニヴェンスは、トムに銃を向けて殺そうとする。

2人が現金を数えていないことに気づいたトムは、300万ドルだけだったはずだと伝えて、残りの在りかを訊かれる。

そこにベイカーが現れ、中に入れたニヴェンスは彼を射殺する。

ホールを叩きのめしたトムは銃を奪い、ニヴェンスに襲いかかり、窓を突き破り地上に落下する。

そこに到着したアニーは銃声に気づき、路上のトムを見て驚く。

ニヴェンスを殴り倒したトムは、アニーを連れてその場から逃げる。

トムを追うニヴェンスは、彼がベイカーを撃ったことにするとホールに伝える。

トムは、FBIに追われていることだけをアニーに話し、車を捨てて駐車場に向かう。

捜しに来たニヴェンスらが去ったことを確認したトムは、車を奪いアニーにすべてを話す。

トムが1年前まで強盗だったと知ったアニーは驚き、戦地では地雷除去が専門だったので、人殺しはしていないと言う彼に、金を盗んだ理由を訊く。

トムは、自分が戦地にいる間に母が病死し、ショックを受けた父は落ち込み別人になり、職も失い、年金も横領されて自殺したことをアニーに話す。

年金を横領した父の会社のCEOの銀行から、生涯の稼ぎを超える額の65万8000ドルを奪ったと話すトムは、その後も強盗を続けたのは、地雷除去と同じで、危険と隣り合わせなところに快感であり、生きていることが実感できたとアニーに伝える。

自分に出会えたことで同じ思いになれたので、強盗をやめられたと言うトムの言葉に、アニーは一応、納得する。

ベイカーの死体を確認したマイヤーズは、犯人を捕まえることを誓う。

トムは、倉庫から現金を運び出したニヴェンスらに殺されかけたことを話し、別の捜査官を殺し、自分に罪をかぶせる気だとたとアニーに伝える。

危険に晒されているとアニーに伝えたトムは、遠くに逃げるよう指示する。

ニヴェンスとホールから話を聞いたマイヤーズは、ホテルに来た時は手遅れでトムに襲われ、女と車に乗り逃げたことを知る。

倉庫でも何も見つからず、トムが強盗でないことを確認する簡単な尋問の場でベイカーが死んだことを、マイヤーズは疑問に思う。

アニーに愛を伝えたトムは、誰も殺していないことを証明してほしいと言う彼女を、ニューヨーク行きのバスに乗せる。

翌日マイヤーズは、ホテルで指紋が検出されたトムの本名は”トーマス・ドーラン”であり、、元海兵隊の爆破のエキスパートだとニヴェンスとホールに伝える。

トムと一緒に逃げたアニーの情報も伝えたマイヤーズは、2人に彼女を捜すよう指示する。

ニューヨークに向かわなかったアニーは、ニヴェンスとホールが、倉庫から現金を運び出す監視映像が記録されていることをトムに知らせる。

アニーが倉庫のオフィスにいることを知ったトムは、48時間で記録が上書きされると言う彼女に、今すぐその場を離れるよう指示する。

現れたニヴェンスから600万ドルの隠し場所を訊かれたアニーは、監視カメラの映像記録も要求されたために逃げようとする。

痛めつけられたアニーは抵抗し、ニヴェンスの右太ももにハサミを刺すものの、叩きのめされて意識を失う。

ホールは、アニーは死んでいると言ってニヴェンスにウソをつき、映像記録のメモリーカードを見つけて、彼に気づかれないようにする。

車を奪い倉庫のオフィスに着いたトムは、無事だったアニーを病院に運ぶ。

トムは、マイヤーズに電話をしてニヴェンスにつなぐよう指示し、自首を申し出て300万ドルを渡し、アニーを襲ったことを話し、覚悟しろと言って脅す。

マイヤーズは、トムとニヴェンスの会話を聴いていた。

その後、パトカーの警官がトムを見つけて追跡し、無線を聴いたニヴェンスとホールはその場に向かう。

事故を起こしたパトカーを振り切ったトムは、現れたニヴェンスとホールの車に追突して銃撃戦になる。

その場から逃げたトムは車を捨てるが、通りがかったマイヤーズに見つかり、彼を待ち伏せして格闘になる。

マイヤーズを叩きのめしたトムは銃を向けながら、ベイカーを撃ったのはニヴェンスで、恋人も彼に襲われ病院にいると伝える。

真実を突き止めると言うマイヤーズに、自分のやり方でケリをつけると伝えたトムは、ホールも共犯だと知らせて、構えていた彼の銃を渡す。

トムはその場から逃走し、マイヤーズは銃に弾丸が入っていないことを確認する。

病院に電話をしたトムは、アニーの容態が安定していることを知る。

ホールにアニーを殺すよう指示したニヴェンスは、彼が断わったために病室に向かうものの、その場にマイヤーズがいることに気づき引き返す。

翌日、マイヤーズはニヴェンスを呼び、トムに犯人扱いされた理由を尋ねる。

ニヴェンスはトムの作り話だと答え、マイヤーズは、現れたホールに銃を渡す。

ホールは、ニヴェンスに従い深みにはまったことを後悔して悩む。

その夜、ホールの家に忍び込み彼を痛めつけたトムは、自分の疑いを晴らせと伝える。

アニーが持っていた監視カメラの映像があることをトムに伝えたホールは、現金の隠し場所を訊かれる。

ホールは、ニヴェンスがアニーの命を狙っていることをトムに伝える。

病院に向かったトムは、意識が戻っていたアニーを連れ出す。

翌日トムは、マイヤーズに電話して、アニーは無事で、強盗には関与していないことを伝えて、あることが起きると予告する。

爆弾を作ったトムは、回復したアニーを連れてニヴェンスの家に向かい監視する。

ニヴェンスに電話をしたトムは、自分への疑いを晴らすために自首することを要求し、彼がそれに従わないためにカウントダウンを始める。

爆弾に気づいたニヴェンスは家から飛び出し、爆発が起きたために車で逃げ去る。

トムは、わざと生かしたと電話でニヴェンスに伝える。

その様子を見て関心するアニーは、トムから倉庫の鍵を受け取る。

ホールに電話をしたニヴェンスは、彼を隠れ家に呼び出す。

アニーに呼ばれて倉庫に向かったマイヤーズは、ニヴェンスとホールが現金を運び出した監視映像のメモリーを受け取り、残りの600万ドルを確認する。

ニヴェンスは、ホールと共に現れたトムに銃を向けられる。

トムがホールから監視映像を受け取ったことを知ったニヴェンスは、憤慨してホールに襲いかかる。

ニヴェンスはホールの銃を奪って射殺し、トムと銃撃戦になる。

銃弾を受けたトムはニヴェンスを逃がすが、電話をかけてきた彼に、車のシートの下に爆弾を仕掛けてあることを伝える。

停車して爆弾を確認したニヴェンスは、立ち上がれば爆発すると言われ、爆弾処理班を呼ぶようトムに指示される。

トムは、ホールが身に着けていた盗聴器を外し、彼の死を悼む。

爆弾処理班が呼ばれ、マイヤーズらが周囲を警戒する中、爆弾は取り外される。

ニヴェンスは、起爆装置がなかったために爆発しないことを知らされ、マイヤーズは彼を逮捕して、トランクに隠された現金を確認する。

オフィスに戻ったマイヤーズは、届けられていたニヴェンスがベイカーを殺した証拠となる、ホールの盗聴記録を聴く。

マイヤーズは外で待っていたアニーと話し、記録を聴いたと言って、トムの減刑に努力すると伝える。

トムからの電話を受けたマイヤーズは、自首したいと言う彼がその場にいることを知る。

マイヤーズからニヴェンスの爆弾のことを訊かれたトムは、失敗作だと答える。

大金を手放してまで選んだアニーのことを大切に思っていると言われたトムは、その通りだとマイヤーズに伝える。

トムをアニーの元に向かわせたマイヤーズは、愛犬の様子を見る。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
ボストン
海兵隊員で破壊工作のエキスパートのトーマス・ドーランは、巧妙な手口で銀行強盗を繰り返していた。
貸倉庫で働くアニーに出会ったトムは、それをきっかけにして足を洗うことを決意し、FBIに連絡して自首しようとする。
トムは、現れた捜査官ニヴェンスとホールと話し、彼らを信用して現金を保管してある倉庫の鍵を渡す。
倉庫に向かったニヴェンスは、ホールの反対を押し切り大金を奪う。
トムの元に戻ったニヴェンスは、現れた上司のベイカーを射殺してしまう。
自分を罠にハメようとするニヴェンスに襲いかかったトムは、アニーにも危険が及ぶと考えて逃走するのだが・・・。
__________

製作と脚本を兼ねたマーク・ウィリアムズが監督し、人気スターのリーアム・ニーソンの主演が話題になった作品。

愛する女性のために足を洗おうとする銀行強盗と、彼を騙して不正に大金を奪おうとするFBI捜査官の攻防を描くサスペンス・アクション。

海兵隊員で破壊工作のエキスパートである主人公が、そのスキルを活かして敵に立ち向かうという内容は、”96時間”(2008)以降のリーアム・ニーソンのお決まりのキャラクターなので、それを好むか否かで作品の評価は変わるだろう。

リーアム・ニーソン自身と製作者側はそれを承知しているはずで、多くのファンが求めていると判断して製作したと思うのが妥当だ。

マーク・ウィリアムズの演出は単調で、ご都合主義で先が読めるストーリーもいまいちといった内容なのだが、70歳に近いリーアム・ニーソンは、人生の年輪も感じさせる男性を魅力的に演じ、ファンの期待に応える熱演を見せてくれる。

批評家の評価は低く、興行収入もリーアム・ニーソン作品にしては低調に終わった。
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $14,163,570
世界 $31,354,160

脇を固める共演者の中で、どちらかと言うと悪役が似合うジェフリー・ドノヴァンが、主人公の行動を見守りながら、冷静な判断で事件を解決しようとする人間味がある捜査官を好演している。

主人公と付き合う貸し倉庫の従業員で、彼を理解し協力もするケイト・ウォルシュ、主人公が盗んだ大金を狙うFBI捜査官のジェイ・コートニーアンソニー・ラモス、その上司ロバート・パトリック、ホール(アンソニー・ラモス)の妻ジャスミン・セファス・ジョーンズなどが共演している。


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