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俺たちホームズ&ワトソン Holmes & Watson (2018)

アーサー・コナン・ドイルの原作を基に、ヴィクトリア女王暗殺計画を阻止しようとする名探偵シャーロック・ホームズとジョン・ワトソンが巻き起こす騒動を描く、製作アダム・マッケイ、監督、脚本イータン・コーエン、製作、主演ウィル・フェレルジョン・C・ライリーレベッカ・ホールレイフ・ファインズロブ・ブライドンケリー・マクドナルドスティーヴ・クーガン他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

レイフ・ファインズ / Ralph Fiennes / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:イータン・コーエン
製作
ウィル・フェレル
アダム・マッケイ
ジミー・ミラー
ジョーダン・シュア
製作総指揮
ジェシカ・エルバウム
クリス・ヘンチー
デヴィッド・ミムラン
M・ライリー
原作:アーサー・コナン・ドイル
脚本:イータン・コーエン
撮影:オリヴァー・ウッド
編集
エリック・ジェッセン
ディーン・ズィマーマン
音楽:マーク・マザースボー

出演
シャーロック・ホームズ:ウィル・フェレル
ジョン・ワトソン医師:ジョン・C・ライリー
グレース・ハート医師:レベッカ・ホール
ジェームズ・モリアーティ教授/ジェイコブ・マスグレイヴ:レイフ・ファインズ
レストレード警部:ロブ・ブライドン
マーサ・ハドソン夫人:ケリー・マクドナルド
グスタフ・クリンガー:スティーヴ・クーガン
ミリセント”ミリー”:ローレン・ラプカス
ヴィクトリア女王パム・フェリス
マイクロフト・ホームズ:ヒュー・ローリー
浮浪者の少女:ベラ・ラムジー
浮浪者の少女:スカーレット・グレイス
ドキシー:ノア・ジュープ
ブラウン:ブラウン・ストローマン
本人:ビリー・ゼイン
格闘技ファン:マイケル・バッファー
格闘技ファン:ブルース・バッファー

アメリカ 映画
配給 Sony Pictures Releasing
2018年製作 90分
公開
北米:2018年12月25日
日本:未公開
製作費 $42,000,000
北米興行収入 $30,573,630
世界 $40,467,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1881年、ロンドン
ベーカー街221B。
名探偵として知られるシャーロック・ホームズ(ウィル・フェレル)と伝記作家でもある医師ジョン・ワトソン(ジョン・C・ライリー)は、捕らえられた宿敵で犯罪者ジェームズ・モリアーティ教授(レイフ・ファインズ)の裁判に向かう予定だった。

その2人が、決められた時間に証人として現れそうもないため、モリアーティは、”スコットランドヤード”のレストレード警部(ロブ・ブライドン)に余裕を見せる。

なかなか出かけられないホームズは、下宿の女主人マーサ・ハドソン夫人(ケリー・マクドナルド)にからかわれ、裁判の前に開けるようにというメモが付いた、モリアーティから届いた箱を渡される。
...全てを見る(結末あり)

中に入っていた一匹の蚊でその場は騒動になり、ホームズとワトソンは、殺人バチのケースを割ってしまい大変な目に遭う。

時間切れ寸前でワトソンと共に法廷に到着したホームズは、被告席にいるのはモリアーティではなく、”ジェイコブ・マスグレイヴ”という偽者だと証言し、裁判は無効になり判事は閉廷する。

法廷を出たレストレードは憤慨するが、モリアーティはすでにアメリカに逃亡していると、ホームズは彼に伝える。

その後、ワトソンの寝室で、マーク・トウェインと愛し合っていたハドソン夫人を非難し追い出したホームズは、ヴィクトリア女王パム・フェリス)からの手紙を受け取り、バッキンガム宮殿に向かう。

ワトソンと共に女王に迎えられたホームズは、自分の誕生日を祝うサプライズ・パーティーだと知る。

用意された巨大なケーキが運ばれ、ナイフでカットすることができないホームズとワトソンは、中に人間の死体が隠されていることに気づき驚く。

その中には、女王が4日後に死ぬという、モリアーティからのメッセージがあった。

その場にいたレストレードは、死体は、モリアーティ逮捕に協力し証言したグルーバーだとホームズに伝える。

モリアーティの犯行ではないと推理したホームズは、自分と祖国のために殺人予告に対処することを女王に指示される。

遺体安置所に向かったホームズとワトソンは、アメリカ人医師のグレース・ハート医師(レベッカ・ホール)に声をかけられ、助手のミリセント”ミリー”(ローレン・ラプカス)を紹介される。

ホームズはミリーに、ワトソンはグレースに惹かれる。

ホームズはその場に残ることになり、グレースと解剖室に向かうワトソンは、野生のネコに育てられたミリーが、4歳児程度の知能しかないことを彼女から知らされる。

グレースと話をしたワトソンは、ホームズと共同探偵になることを勧められるものの、無理だと言って謙遜し、解剖を始める。

ホームズは、現れたレストレードから、アメリカ行きの船の乗客名簿を調べたが、モリアーティの名はなかったと言われ、偽名を使った可能性を指摘する。

解剖の結果、死因は特定できなかったが、ワトソンは、気になる新しいタトゥーのことをホームズらに話す。

下宿に戻る途中、ワトソンは共同探偵のことをホームズに話すものの、聞き入れてもらえなかった。

その夜ホームズとワトソンは、それぞれミリーとグレースと親密になる夢を見る。

翌日、死因がタトゥーの染料に混ぜた毒だと考えるホームズは、それを確かめるために、ワトソンのお茶に毒を入れて反応を見る。

ワトソンに解毒剤を飲ませたホームズは、毒殺を考えたのは体力に自信がない片腕の男で、街に1人しかいない右腕を失った彫り師のグスタフ・クリンガー(スティーヴ・クーガン)を疑い、パブなどで情報を仕入れる。

夜が明けて、タトゥーの男がジムに向かう姿を目撃したホームズとワトソンは後を追い、現れたクリンガーにグルーバー毒殺の件を追及する。

そこにモリアーティが現れ、クリンガーは女王の暗殺について話そうとせず、ワトソンは巨漢のブラウン(ブラウン・ストローマン)と闘うことになってしまう。

ワトソンは、ブラウンにリングの外に投げ飛ばされてしまう。

ブラウンは、ホームズに気を取れている隙に、リングに戻ったワトソンに叩きのめされる。

女王暗殺計画を話せと言われたクリンガーは、背後からナイフで刺されて殺される。

モリアーティの仕業だと知ったワトソンは、クリンガーの背中からナイフを抜き、それを投げる。

ナイフはモリアーティの脇腹に刺さり、倒れた彼がマスグレイヴだと気づいていたホームズは、それを彼に認めさせる。

モリアーティから指示書を受け取り従っていたと言うマスグレイヴは、ホームズに石炭を渡し、”ニューカッスル”に届けろという命令だったことを伝えて息絶える。

その後ホームズは、石炭とミリーのことが頭から離れずに悩み、ワトソンから恋だと言われるものの、それを否定する。

自分もグレースと親交を深めていると話すワトソンは、モリアーティが渡米後に入国したグレースを疑うホームズから、彼女は協力者だと言われ、利用して黒幕を突き止めることを提案される。

納得してホームズと出かけようとしたワトソンは、ハドソン夫人が、自分の寝室でアインシュタインフーディーニと愛し合っていたことを知り呆れる。

そこに女王が現れ、ホームズは、石炭や暗殺計画に関与していると思われる、2人のアメリカ人女性の話をする。

記念写真を撮ろうとしたワトソンは、開発した自撮りカメラで、誤って女王を殴り気絶させてしまう。

女王が死んだと思うホームズとワトソンは焦り、近衛兵に気づかれないようにして彼女を隠そうとする。

トランクに入らない遺体を切断しようとした2人は、意識が戻った女王から、撮影した写真を送るようにと言われ、残り2日で犯人を捕らえるよう指示される。

その後ホームズとワトソンは、グレースとミリーと共にロンドン最大の催しに向かい、楽しい時間を過ごす。

グレースがどちら側か試そうとしたホームズは、ワトソンを殴り気絶させて、彼女の反応を確認する。

ホームズは、グレースが医師で、ワトソンに対する愛情も本物であることを確信する。

ディオゲネス・メンズ・クラブ。
ワトソンを伴い兄マイクロフト(ヒュー・ローリー)に会ったホームズは、敵は身近な人物だと助言されて警察に向かう。

身近の者たちを集めて話を始めたホームズは、ワトソンが犯人だと言ってレストレードに逮捕させる。

グレースに非難されたホームズは、彼女の話を聞かずミリーにも見放される。

その後、パートナーを失ったホームズは後悔する日々を送り、絞首刑が決まった彼を助けるために刑務所に向かう。

その頃ワトソンは、面会に来たある人物の差し入れであるレッド・ベルベット・ケーキを食べる。

独房に着いたホームズは、ワトソンの姿はなかったが、彼が食べたケーキの残りかすを採取してその場を去る。

街に戻ったホームズは、浮浪者の少年少女(ベラ・ラムジー、スカーレット・グレイス)らの協力を得て港に向かう。

ワトソンは、”モリアーティの娘は父を越えて、ホームズを倒し女王を暗殺した・・・”という内容の、ホームズの伝記の原稿を書き終える。

黒幕だったハドソン夫人の指示に従ったワトソンは解放することを要求し、あくまで彼女が女王を殺すつもりだと知る。

少年たちと港に向かうホームズは、黒幕が分かった理由を訊かれ、ワトソンが残したケーキの食べかすが彼の好物であり、それを作ったハドソン夫人がモリアーティの娘だと気づいたと答える。

港に着いたホームズは、女王暗殺の舞台となる、石炭で走る”ニューカッスル/新しい城”、豪華客船の”タイタニック”に向かう。

到着した女王は、船のスタッフを紹介される。

ホームズは、現れたグレースとミリーそして子供たちに、行く手を阻む船員のことを任せて船内に向かう。

ワトソンは機関室の歯車に縛り付けられて殺されそうになり、ハドソン夫人の指示でそれが動き出す。

ワトソンを見つけたホームズは、彼に無実だと伝えて助ける。

船に爆弾を仕掛けたハドソン夫人は、ボートに乗って遠ざかる。

メインルームに向かったホームズとワトソンは、騎馬兵の楽団でしか使われないはずのドラムに、爆弾が仕掛けられていると考える。

爆破を阻止するためにワトソンはドラムに突進し、爆弾を取り出して、爆発寸前でそれを窓に投げる。

割れた窓から海に向かう爆弾は、ハドソン夫人のボートに落ちて爆発する。

女王の暗殺を阻止したホームズは、ワトソンのおかげだと言って彼を称える。

女王に感謝されたワトソンは、グレースとの愛を確認する。

その後ホームズとワトソンは、タイタニックでアメリカに向けて旅立つミリーとグレースに別れを告げる。

始めて口をきいたミリーは、男のエゴを操るために試しただけだと言って、愛していないとホームズに伝える。

自分のそのエゴは演技だったと言うホームズは、それに反論するミリーにキスし、互いに初めてのキスだったことを確認する。

”世界一安全な船旅だ・・・”と言いながら、ホームズとワトソンはグレースとミリーを見送る。

ホームズは船に乗ろうとするビリー・ゼインに気づき、彼に声をかけて、ワトソンと共に手を振る。

ベーカー街221B。
下宿に戻ったホームズは、ワトソンから”鹿撃ち帽”をプレゼントされ、それを被りパイプをくわえてみる。

入口の”共同探偵”のプレートに気づいたワトソンは満足し、気に入ったことをホームズに伝える。

アメリカ、ワイオミング準州
酒場にいたモリアーティは、タイタニック沈没事故で女医が700名を救ったというトップ記事の新聞を読んでいた。

モリアーティは、少年ドキシー(ノア・ジュープ)から電報を受け取る。

”居場所は分かっている、会いに行く・・・”という内容を確認したモリアーティは、送り主を訊くものの少年はいなかった。

モリアーティは、テンガロンハットを被り奥のテーブルに座るホームズとワトソンが、自分を見つめていることに気づく。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
1881年、ロンドン
名探偵シャーロック・ホームズと伝記作家でもある医師ジョン・ワトソンは、犯罪者である宿敵モリアーティ教授が逮捕を免れアメリカに逃亡したと考える。
そんなホームズは、モリアーティがヴィクトリア女王の暗殺計画を実行しようとしていることを知る。
ホームズとワトソンは、アメリカから来た女医のグレースと助手ミリーの協力を得て、2人と親交を深めながら暗殺計画を阻止しようとするのだが・・・。
__________

脚本家として活躍していたイータン・コーエンが、「ゲットハード/Get Hard」(2015)に続きウィル・フェレルと組み、監督と脚本を担当した作品。
ウィル・フェレルは、盟友アダム・マッケイと共に製作にも加わっている。

アーサー・コナン・ドイルの原作を基に、ヴィクトリア女王暗殺計画を阻止しようとする、名探偵シャーロック・ホームズとジョン・ワトソンの活躍と、2人が巻き起こす騒動を描くコメディ。

ウィル・フェレル作品らしいと言えばそれまでなのだが、世界中で愛される原作を侮辱しているような下品で低俗な内容は酷評された。

様々な映画のパロディが登場し、ウィル・フェレルお得意の歌も披露してくれる楽しい内容に加え、主演の2人をはじめ、豪華スター競演も注目の作品なのだが、興行的にも失敗し、全世界トータルでも製作費4200万ドルを回収できなかった。

北米興行収入 $30,573,630
世界 $40,467,000

ラジー賞では6部門にノミネートされ、最低作品、最低監督、最低助演男優、最低リメイク・盗作・続編映画賞を受賞した。

続編も・・・?と思わせるようなラストなのだが、それもあり得ないだろう。

リアリズム作品ではなくコメディなので許されるが、クライマックスで登場する豪華客船”タイタニック”はその時代には存在しないし、それに乗船する、映画「タイタニック」(1997)の出演者ビリー・ゼイン”本人”の登場も意味不明。

そんな作品ではあるが、相性のいい2人、シャーロック・ホームズを演ずるウィル・フェレル、ジョン・ワトソン医師役のジョン・C・ライリーは、彼ららしい演技で熱演している。

主人公2人に協力する医師のレベッカ・ホールと助手を愉快に演ずるローレン・ラプカス、ホームズの宿敵ジェームズ・モリアーティ教授とその替え玉を演ずるレイフ・ファインズ、彼を逮捕しようとするスコットランドヤードのレストレード警部ロブ・ブライドン、暗殺計画の黒幕だったホームズの下宿の女主人ハドソン夫人のケリー・マクドナルド、事件に関わるタトゥーの彫り師スティーヴ・クーガンヴィクトリア女王パム・フェリス、ホームズの兄マイクロフトのヒュー・ローリー、浮浪者の少女ベラ・ラムジーとスカーレット・グレイス、クライマックスでモリアーティに電報を渡す少年ノア・ジュープ、ジムでワトソンと闘う巨漢の男ブラウン・ストローマン、ジムの格闘技ファン役マイケル・バッファーブルース・バッファー兄弟などが共演している。


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