| 頑固親父をやり込めるしっかり者の長女! 職人技の演出が光るイギリス・コメディの傑作! 製作、監督、脚本デヴィッド・リーン、主演チャールズ・ロートン、ジョン・ミルズ、ブレンダ・デ・バンジー他共演のコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・リーン
製作:デヴィッド・リーン
原作:ハロルド・ブライハウス”Hobson’s Choice”(戯曲)
脚本
デヴィッド・リーン
ノーマン・スペンサー
ウィンヤード・ブラウン
撮影:ジャック・ヒルデヤード
編集:ピーター・テイラー
音楽:マルコム・アーノルド
出演
ヘンリー・ホレイショ・ホブソン:チャールズ・ロートン(3人の娘を持つ靴店の経営者)
ウィル・モソップ:ジョン・ミルズ(ホブソンに雇われる靴職人)
マギー・ホブソン:ブレンダ・デ・バンジー(ウィルと結婚するホブソンの長女)
アリス・ホブソン:ダフネ・アンダーソン(ホブソンの次女)
ヴィッキー・ホブソン:プルネラ・スケールズ(ホブソンの三女)
アルバート・プロッサー:リチャード・ワティス(アリスの恋人である弁護士)
フレディ・ビーンストック:デレク・ブロムフィールド(ヴィッキーの恋人である穀物商人の息子)
ヘプワース夫人:ヘレン・ヘイ(ホブソンの顧客)
ジム・ヒーラー:ジョセフ・トメルティ(ホブソンの飲み仲間である雑貨店の経営者)
サム・ミンズ:ジュリアン・ミッチェル(パブの経営者)
タズベリー:ギブ・マクラフリン(ホブソンの飲み仲間)
デントン:フィリップ・ステイントン(ホブソンの飲み仲間)
エイダ・フィギンズ:ドロシー・ゴードン(ウィルの婚約者)
フィギンズ夫人:マッジ・ブリンドリー(エイダの母親)
マクファーレン医師:ジョン・ローリー(ホブソンの主治医)
ナサニエル・ビーンストック:レイモンド・ハントリー(フレディの父親である禁酒家の穀物商人)
トビー・ワドロー:ジャック・ハワース(ホブソンに雇われる靴職人)
印刷業者:ハーバート・C・ウォルトン
イギリス 映画
配給
British Lion Films
ユナイテッド・アーティスツ
1954年製作 107分
公開
イギリス:1954年4月19日
北米:1954年6月14日
日本:1955年3月1日
■ ストーリー ■
1880年、イングランド、マンチェスター、サルフォード。
ヘンリー・ホレイショ・ホブソン(チャールズ・ロートン)は、靴店を経営し、妻を亡くした酒好きな守銭奴だった。
ホブソンには、しっかり者の長女マギー(ブレンダ・デ・バンジー)、次女のアリス(ダフネ・アンダーソン)と三女のヴィッキー(プルネラ・スケールズ)の3人の娘がいた。
3人とも、生まれてからずっと家事をしながら、父親の店で無給で働いてきた。
アリスは、有能な弁護士アルバート・プロッサー(リチャード・ワティス)に求婚され、ヴィッキーは禁酒家の穀物商人の息子フレディ・ビーンストック(デレク・ブロムフィールド)との結婚を考えていた。
ホブソンは、自分がアリスとヴィッキーの結婚相手を探すと宣言し、適齢期を過ぎた役に立つマギーは、自分の元に置いておくつもりだった。
ホブソンに雇われる気弱な靴職人のウィル・モソップ(ジョン・ミルズ)は、気難しい顧客で裕福なヘプワース夫人(ヘレン・ヘイ)に、その腕を認めてもらう。
ホブソンは、いつものように、雑貨店の経営者ジム・ヒーラー(ジョセフ・トメルティ)らと共に、サム・ミンズ(ジュリアン・ミッチェル)のパブに集まり、娘たちの結婚について話しをする。
マギーは家に置いておくつもりのホブソンは、アリスとヴィッキーのために持参金を払う気がなかった。
帰宅したホブソンは、そのことをアリスとヴィッキーに話し、2人を失望させる。
マギーは、ホブソンの話など無視して、相手を見つけて1か月以内に結婚することを決意し、持参金も必要ないと父に伝える。
ホブソンにそれを一笑されたマギーはウィルと話し、彼の靴職人としての才能を認めて、商売が得意の自分と組めば必ず成功すると言って説得し、戸惑う彼に強引に結婚を迫るのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
“A flawlessly calibrated and masterfully heartwarming 1954 British comedy, where David Lean drives a high-octane battle of wits and classes, fueled by Charles Laughton’s titanically bombastic patriarchal torque and John Mills’s brilliantly evolving, under-dog craftsman specs.”
(完璧に調律され、実に見事なまでに心温まる1954年の英国コメディ。デヴィッド・リーン監督は、チャールズ・ロートンの巨人の如く大袈裟な家父長制のトルク(推進力)と、ジョン・ミルズの見事な進化をみせる負け犬職人のスペックを原動力に、知性と階級をめぐる高オクターブな戦いを巧みにステアリングしている。)
1915年に発表された、ハロルド・ブライハウスの戯曲”Hobson’s Choice”を基に製作された作品。
「逢びき」(1945)、「大いなる遺産」(1946)、「オリヴァー・ツイスト」(1948)などのデヴィッド・リーンが製作と脚本を兼ねて監督し、主演はチャールズ・ロートン、ジョン・ミルズ、ブレンダ・デ・バンジー他共演のコメディ・ドラマ。
下町の人情喜劇の面白さを凝縮し、デヴィッド・リーンの職人芸で見せる物語と、イギリスを代表する実力派スターによる確かな演技は観るものを惹きつける。
第8回英国アカデミー賞で英国作品賞を、第4回ベルリン国際映画祭では金熊賞を受賞した。
アル中で傲慢な靴店の主人が、娘たちに去られ、観念して”改心” するのかと思いきや意地を張るのだが、その場の雰囲気だけで全てが丸く収まるように思わせる、後ろ姿だけでそれを表現するラストの演出も素晴らしい。
主人公に雇われていた気弱な靴職人を人間味溢れる演技で好演するジョン・ミルズの演技も見事であり、望まぬ結婚だったものの、主人公の長女である妻(ブレンダ・デ・バンジー)の“操縦”で、立派な男性に成長する姿も微笑ましい。
