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ハリー・ポッターと秘密の部屋 Harry Potter and the Chamber of Secrets (2002)

1997年から出版されている、J・K・ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズ第2巻(1998)の映画化。
製作、監督クリス・コロンバス、主演ダニエル・ラドクリフルパート・グリントエマ・ワトソントム・フェルトンリチャード・ハリスマギー・スミスケネス・ブラナーロビー・コルトレーンアラン・リックマン他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー

エマ・ワトソン / Emma Watson / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:クリス・コロンバス

製作:デヴィッド・ハイマン
製作総指揮
クリス・コロンバス

マーク・ラドクリフ
デヴィッド・バロン
原作:J・K・ローリング
脚本:スティーブ・クローブス
美術
スチュアート・クレイグ

ステファニー・マクミラン
撮影:ロジャー・プラット
編集:ピーター・ホーネス
音楽:ジョン・ウィリアムズ

出演
ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ

ロン・ウィーズリー:ルパート・グリント
ハーマイオニー・グレンジャー:エマ・ワトソン
ドラコ・マルフォイ:トム・フェルトン
アルバス・ダンブルドア:リチャード・ハリス
ミネルバ・マクゴナガル:マギー・スミス
ギルデロイ・ロックハート:ケネス・ブラナー
ルビウス・ハグリッド:ロビー・コルトレーン
セブルス・スネイプ:アラン・リックマン
ドビー:トビー・ジョーンズ
ルシウス・マルフォイ:ジェイソン・アイザックス
ネビル・ロングボトム:マシュー・ルイス
オリバー・ウッド:ショーン・ビガースタッフ
パーシー・ウィーズリー:クリス・ランキン
フレッド・ウィーズリー:ジェームズ・フェルプス
ジョージ・ウィーズリー:オリバー・フェルプス
ビンセント・クラッブ:ジェイミー・ウェイレット
グレゴリー・ゴイル:ジョシュア・ハードマン
モリー・ウィーズリー:ジュリー・ウォルターズ
ジニー・ウィーズリー:ボニー・ライト
アーサー・ウィーズリーマーク・ウィリアムズ
フィリウス・フリットウィック:ワーウィック・デイヴィス
ポモーナ・スプラウト:ミリアム・マーゴリーズ
マダム・ポンフリー:ジェンマ・ジョーンズ
マダム・ピンス:サリー・モルトモア
コーネリウス・ファッジ:ロバート・ハーディ
アーガス・フィルチ:デイビッド・ブラッドリー
バーノン・ダーズリー:リチャード・グリフィス
ペチュニア・ダーズリー:フィオナ・ショウ
ダドリー・ダーズリー:ハリー・メリング
トム・マールヴォロ・リドル:クリスチャン・コールソン
アラゴグ:ジュリアン・グローヴァー
組み分け帽子:レスリー・フィリップス
嘆きのマートル:シャーリー・ヘンダーソン
ほとんど首なしニック:ジョン・クリーズ

イギリス/アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2002年製作 161分
公開
イギリス:2002年11月15日
北米:2002年11月15日
日本:2002年11月23日
製作費 $100,000,000
北米興行収入 $261,970,620
世界 $876,688,480


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ロンドンのプリヴェット通り。
ホグワーツ魔法魔術学校の夏休み中、ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は、気が進まないものの、仕方なくダーズリー家に帰省していた。

相変わらず意地の悪い、おじバーノン(リチャード・グリフィス)、おばペチュニア(フィオナ・ショウ)、そして息子ダドリー(ハリー・メリング)の、嫌味や仕打ちに耐えながら、ハリーは虐げられた毎日を送っていた。

ある日ハリーの部屋に、”屋敷しもべ”の妖精ドビー(トビー・ジョーンズ)が現れる。

ドビーは、優しい魔法使いハリーの親切に感激するが、次の学期にホグワーツに戻らないようにハリーに警告する。

学校に、恐ろしい罠が仕掛けられているということだった。
...全てを見る(結末あり)

その頃、ダーズリー家では来客を迎えていて、ハリーは、物音を立てることをバーノンに禁じられていたため焦ってしまう。

ドビーはハリーを学校に行かせないために、魔法を使いケーキを来客の頭に落としてしまい、それを彼の仕業のように見せかけてしまう。

憤慨したバーノンは、ハリーを部屋に監禁してしまう。

ある晩、ハリーが寝ていると、オンボロの空飛ぶ”フォード・アングリア”に乗ったロン(ルパート・グリント)、フレッド(ジェームズ・フェルプス)、ジョージ(オリバー・フェルプス)のウィーズリー3兄弟が現れハリーを助け出す。

ロンの自宅で、ハリーに恋する妹ジニー(ボニー・ライト)が、彼が来ていることを知り驚いてしまい、父アーサー(マーク・ウィリアムズ)や母モリー(ジュリー・ウォルターズ)は彼を歓迎する。

新しい教科書を買うために、ハリー達はダイアゴン横丁に魔法で行くため呪文を唱えるが、ハリーは行き先の発音を間違ってしまう。

迷ったハリーは、ホグワーツの番人ルビウス・ハグリッド(ロビー・コルトレーン)と、ハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)に出くわす。

ハリーは書店でロン達に合流し、サイン会を開いていたベストセラー作家でもある、魔法使いのギルデロイ・ロックハート(ケネス・ブラナー)を見かける。

ロックハートはハリーに気づき、彼に自分の全作品を贈る。

居合わせた、同級生ドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)に嫌味を言われたハリーだったが、ドラコの父親ルシウス(ジェイソン・アイザックス)が彼に息子の無礼を詫びる。

しかし、ルシウスは皮肉を込めて謝罪し、ハーマイオニーやウィーズリー家を侮辱したため、ロンの父アーサーと一触即発となるが物別れに終わる。

キングズ・クロス駅でホグワーツ行きの9と3/4番線ホームに行けず、汽車に乗り遅れてしまったハリーとロンは、仕方なく空飛ぶアングリアでホグワーツに向かう。

悪戦苦闘しながらホグワーツにたどり着いたハリーとロンは、”暴れ柳”に不時着し、怒った大木に車体を痛めつけられてしまう。

二人は何とか逃れるものの、気分を害したアングリアは彼らを放り出し、”禁じられた森”に走り去ってしまう。

ロンは魔法の杖を折ってしまい、二人が途中、マグル(一般人)に目撃され、”暴れ柳”に傷を負わせたことを、教師セブルス・スネイプ(アラン・リックマン)に叱責される。

退学処分も覚悟したハリーとロンだったが、校長アルバス・ダンブルドア(リチャード・ハリス)とグリフィンドール寮の責任者のミネルバ・マクゴナガル(マギー・スミス)が現れ、処罰は受けるものの二人は学校に留まることを許される。

ロンは、母親モリーからの”吼えメール”で散々怒鳴られてビビッてしまう。

”闇の魔術に対する防衛術”の新任教師ロックハートは、捕らえていた”ピクシー小妖精”を授業で教室に放ってしまい大騒動になる。

その後、スリザリン寮のドラコが、”クィディッチ”の新しいシーカーに選ばれ、父ルシウスから贈られた特殊箒”ニンバス2001”を手にして、得意満面にハリー達に自慢をする。

さらにマグル生まれのハーマイオニーは、”穢れた血”とドラコに侮辱されるが、ハグリッドは彼女を優しく励ます。

ハリーは、校内で自分にしか聞こえない不気味な声を聞き、”秘密の部屋が開かれた、継承者の敵よ、心せよ”という、壁に書かれた血文字をロンとハーマイオニーとで見つける。

そして、そこには管理人アーガス・フィルチ(デイビッド・ブラッドリー)の飼い猫ミセス・ノリスが吊るされていた。

フィルチは、ミセス・ノリスをハリーが殺したものと思うが、ダンブルドアは石になっただけで、蘇生可能であることを彼に説明する。

マクゴナガルの授業の際、ハーマイオニーが”秘密の部屋”についての質問をする。

ホグワーツは1000年以上前に、4人の偉大な魔女と魔法使いにより創設され、そのうち3人は強調し合っていたのだが、スリザリンは入学する生徒を厳選し、魔法教育は、純粋な魔法族の家系だけに与えるべきだと主張した。

他の3人の反対でスリザリンは学校を去り、彼は城の中に”秘密の部屋”を作ったという伝説があった。

スリザリンは学校を去る前にその部屋を封印し、継承者の出現まで閉じたままにして、真の継承者のみが部屋の封印を解きその中の恐怖を解き放ち、それを操ることで、魔法を学ぶ資格がない者を追放すると言い伝えられた。

その恐怖とは、そこに棲む”怪物”だということだった。

ハリー、ロン、ハーマイオニーは、継承者がドラコではないかと考え、飲んだ者を一時的に別人にする”ポリジュース薬”を使って、彼から話しを聞きだそうとする。

グリフィンドール対スリザリンによる”クィディッチ”の試合は、ハリーの活躍でグリフィンドールが勝利する。

腕を負傷し治療中のハリーの元にドビーが現れ、駅で汽車に乗れなかったのは彼の妨害だとハリーは知る。

ドビーは、恐ろしいことが繰り返し起ころうとしていることを告げ消えてしまうが、ハリーはその真相を知ろうとする。

そんな時、生徒が石にされる事件が起き、ダンブルドアは、ホグワーツに危険が迫っていることを察する。

ロックハートが、ダンブルドアから”決闘クラブ”を開く許可を得て、スネイプを助手にして生徒達を鍛えようとする。

手始めにハリーとドラコが対決することになり、コブラに襲われそうになったハリーは巧みに蛇語を操る。

生徒達は、ホグワーツの創設者スリザリンが蛇語を話したことから、ハリーが”継承者”ではないかと思い始める。

その後も生徒が石にされてしまい、通りがかったハリーがフィルチにそれを見られ、ダンブルドアの元に連れて行かれてしまう。

ダンブルドアが、自分を疑っていないことを知ったハリーだったが、それ以上のことは何も語らなかった。

クリスマス。
スリザリンの生徒に変身し、ドラコに近づこうとしたハリーとロンは変身に成功するが、ハーマイオニーは猫になってしまう。

スリザリンのゴイル(ジョシュア・ハードマン)とクラッブ(ジェイミー・ウェイレット)に変身したハリーとロンは、50年前に”秘密の部屋”の扉を開け、一人死んだ者がいることをドラコから聞く。

幽霊の嘆きのマートル(シャーリー・ヘンダーソン)が女子トイレを壊したのに気づき、そこに向かったハリーとロンは、古い日記帳を見つける。

それは”トム・マールヴォロ・リドル”の日記帳で、何も書かれていない日記にハリーが文字を書くと、リドルが返事を綴ってくれた。

50年前の事件を、リドル(クリスチャン・コールソン)に見せられたハリーは、ハグリッドが”秘密の部屋”を開けたことを知るが、日記帳が盗まれてしまう。

間もなく、ハーマイオニーが石にされてしまい、生徒達は行動を制限され、学校の閉鎖も検討される。

ハグリッドに話を聞きに行ったハリーとロンだったが、そこに、ダンブルドアが魔法相のコーネリウス・ファッジ(ロバート・ハーディ)を連れて現れ、ハグリッドに一連の事件の疑いをかける。

さらにルシウスも現れ、ダンブルドアに停職命令書を差し出し退陣を迫る。

ハグリッドは、魔法界の刑務所”アズカバン”に送られることになり、透明マントで隠れていたハリーとロンに、わざと聞こえるように”クモの跡を追え”という言葉を残しファッジに連行される。

ハリーとロンは、ハグリッドの言葉通りクモを追って”禁じられた森”に向かう。

2人は、ハグリッドに育てられたアラゴグ(ジュリアン・グローヴァー)から話しを聞き、アラゴグ以外に怪物がいることを知るが、クモの大群に取り囲まれてしまう。

その時、空飛ぶ車”アングリア”が現れ、二人を乗せて空に飛び立ち森から脱出する。

ハグリッドが無実だと分かったハリーは、ハーマイオニーが持っていた紙切れをヒントに怪物の正体を暴き、50年前に犠牲になった女子生徒が”嘆きのマートル”だと気づく。

その頃、ロンの妹ジニーが拉致される事件が起き、その救出に任命されたロックハートの元にハリーとロンは向かう。

しかし、ロックハートがペテン師だということが分かり、それを皆に知られたくない彼は、ハリー達に協力して嘆きのマートルに話しを聞きに行く。

そしてハリー達は、”秘密の部屋”の入り口を見つけて侵入し、大蛇の抜け殻を見つける。

2人を裏切ろうとしたロックハートは、ロンの杖を奪って呪文をかけようとするが、”忘却術”に失敗し自分の記憶を失ってしまう。

ハリーは2人を残し秘密の部屋に向かい、蛇語を使って扉を開け、横たわっていたジニーを見つける。

50年前の日記の記憶だというリドルに会ったハリーは、”秘密の部屋”を開けたのがジニーだということと、それを彼が操っていたことを知らされる。

さらにリドルが、将来ハリーの両親を殺すことになる闇の魔法使いヴォルデモート卿であり、”スリザリンの後継者”であることを明らかにする。

そこに、ダンブルドアのペットの不死鳥の”フォークス”が現れ、ハリーに”組分け帽子”を渡す。

リドルは、スリザリンの怪物”バジリスク”にハリー退治を命じ、ヴォルデモート卿として復活しようとする。

”組分け帽子”から剣を取り出したハリーは、負傷しながら”バジリスク”を倒す。

ハリーはバジリスクの折れた牙を使って、ジニーが持っていた日記帳を突き刺し、リドルの息の根を止める。

その瞬間、ジニーが意識を取り戻し、バジリスクに牙で噛まれたハリーの傷をフォークスが治す。

学校に戻ったハリーとロンは、復帰したダンブルドアに呼ばれ、校則を破ったことを問われるが、ホグワーツを救った2人には”特別功労賞”が与えられる。

そして、ハグリッドは”アズカバン”から呼び戻されることになる。

心につかえることがあるハリーは、それをダンブルドアに見抜かれ正直に話す。

ハリーは、自分とリドルに似通ったところがあると感じていたのだ。

ダンブルドアは、リドルがハリーに傷を負わせた際、力の一部を彼に移したのではないかと話して聞かせる。

自分がスリザリンになるべきなのかというハリーに対し、ダンブルドアは”組分け帽子”から取り出した剣は、真のグリフィンドール生にしか、それが出来ないことを伝える。

そして、ヴォルデモートの僕となり、本屋で日記をジニーに持たせたルシウスが、今回の事件を裏で操っていたことにハリーは気づく。

ルシウスに加担させられていた召使のドビーは、ハリーに自由を与えられる。

石にされていた、ハーマイオニーや他の生徒も元の姿に戻り、盛大な宴が開催され、ダンブルドアは最近の出来事のお祝いとして、期末試験の中止を生徒達に伝え大喝采を受ける。

そして、遅ればせながらハグリッドが”アズカバン”から戻り、ハリー、ロン、ハーマイオニーに感謝し、教師や生徒達も彼に歓迎の拍手を贈る。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「ハリー・ポッターと賢者の石」 (2001/$974,733,550)
・「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002/$878,643,482)
・「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 (2004/$795,634,070)
・「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005/$895,921,036)
・「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007/$938,212,738)
・「ハリー・ポッターと謎のプリンス」 (2009/$933,959,197)
・「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」 (2010/$955,001,070)
・「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」(2011/$1,328,111,219)

・「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016/$814,037,580)
・「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(2018/$654,855,900)
・「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」(2022/$407,150,840)
*()内は全世界の興行収入

*(簡略ストー リー)
ハリー・ポッターは、気が進まないままに夏休みをおじおばのダーズリー家で過ごすことになる。
そんなハリーの前に、妖精のドビーが現れ、ホグワーツ魔法魔術学校に戻らないよう警告する。
しかし、ハリーはロンらと共にホグワーツに戻り新年度が始まる。
やがて、ホグワーツでは怪事件が続けざまに起きる。
そして、ハリーは校内で不気味な声を聞き、”秘密の部屋が開かれた、継承者の敵よ、心せよ”という血文字を、ロンとハーマイオニーとで見つけるのだが・・・。
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前作から、1億ドルほど興行収入は減るものの、全世界で約8億8000万ドルを記録する大ヒット作品。

製作費 $100,000,000
北米興行収入 $261,970,620
世界 $876,688,480

一作目の翌年の公開ではあるが、子供達の成長は早く、役者としては各々が相変わらずやや素人っぽいのだが、子供達の健気な姿が好感を持てる楽しい作品に仕上がっている。

前作のメイン・キャストなどに加え、新たに登場するキャラクターや小道具の数々も凝っていて見せ場も多く、2時間40分強の長編に子供達が飽きることもなく、また大人も十分楽しめる作品。

若干セリフもたどたどしい子供達だが、今回も多くのベテラン、名優達の重厚な演技、見事なセットなどが物語を引き締めている。

また、新キャラクターとして、キザな魔法使いでペテン師役のケネス・ブラナーや、憎たらしいことこの上ないマルフォイ(T・フェルトン)の父ジェイソン・アイザックス、”屋敷しもべ”トビー・ジョーンズ(声)などの登場も興味深く、前作を見ていなくても十分に楽しめる。

感情むき出しの空飛ぶオンボロ・カー”フォード・アングリア”の”仕草”も実に可愛らしい。


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