1997年から出版され世界中で驚異的なベストセラーとなった、J・K・ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズ第1巻の映画化。 両親を失った魔法使いの少年が魔法魔術学校の入学を許可され友人の少年少女と共に襲い掛かる魔の手に勇敢に立ち向かう姿を描くファンタジー。 製作、監督クリス・コロンバス、主演ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、トム・フェルトン、リチャード・ハリス、マギー・スミス、ロビー・コルトレーン、アラン・リックマン他共演。 |
・エマ・ワトソン / Emma Watson / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:クリス・コロンバス
製作:デヴィッド・ハイマン
製作総指揮
クリス・コロンバス
マーク・ラドクリフ
ダンカン・ヘンダーソン
原作:J・K・ローリング
脚本:スティーブ・クローブス
美術
スチュアート・クレイグ
ステファニー・マクミラン
衣装デザイン:ジュディアナ・マコースキー
撮影:ジョン・シール
編集:リチャード・フランシス=ブルース
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演
ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ
ロン・ウィーズリー:ルパート・グリント
ハーマイオニー・グレンジャー:エマ・ワトソン
ドラコ・マルフォイ:トム・フェルトン
ネビル・ロングボトム:マシュー・ルイス
ビンセント・クラッブ:ジェイミー・ウェイレット
グレゴリー・ゴイル:ジョシュア・ハードマン
オリバー・ウッド:ショーン・ビガースタッフ
パーシー・ウィーズリー:クリス・ランキン
フレッド・ウィーズリー:ジェームズ・フェルプス
ジョージ・ウィーズリー:オリバー・フェルプス
アルバス・ダンブルドア:リチャード・ハリス
ミネルバ・マクゴナガル:マギー・スミス
ルビウス・ハグリッド:ロビー・コルトレーン
セブルス・スネイプ:アラン・リックマン
フィリウス・フリットウィック教授:ワーウィック・デイヴィス
クィリナス・クィレル教授:イアン・ハート
マダム・フーチ:ゾーイ・ワナメイカー
アーガス・フィルチ:デイビッド・ブラッドリー
モリー・ウィーズリー:ジュリー・ウォルターズ
ジニー・ウィーズリー:ボニー・ライト
バーノン・ダーズリー:リチャード・グリフィス
ペチュニア・ダーズリー:フィオナ・ショウ
ダドリー・ダーズリー:ハリー・メリング
ほとんど首なしニック:ジョン・クリーズ
ヴォルデモート卿:リチャード・ブレマー
オリバンダー:ジョン・ハート
組み分け帽子:レスリー・フィリップス
イギリス/アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2001年製作 152分
公開
北米:2001年11月16日
日本:2001年12月1日
製作費 $125,000,000
北米興行収入 $317,557,890
世界 $976,475,600
■ アカデミー賞 ■
第74回アカデミー賞
・ノミネート
美術・衣装デザイン・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロンドンのプリヴェット通り。
ホグワーツ魔法魔術学校の、アルバス・ダンブルドア校長(リチャード・ハリス)、ミネルバ・マクゴナガル(マギー・スミス)ルビウス・ハグリッド(ロビー・コルトレーン)は、魔法界で必ずや有名になるだろう赤ん坊を、子供のおじおば夫婦であるバーノン・ダーズリー(リチャード・グリフィス)とペチュニア(フィオナ・ショウ)に預けることにする。
10年後。
成長したハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は、一家の息子ダドリー(ハリー・メリング)や、おじおばに虐待に近い仕打ちを受けながら暮らしていた。
ある日、ハリーは家族で動物園に行くことになり、蛇と会話をしたりすることが出来る、不思議な能力が自分に備わっていることを知る。
数日後、ハリーに手紙が届くのだが、意地の悪いバーノンはそれを彼に渡さず、何度も破り捨て焼却してしまう。 しかし、手紙を運ぶふくろうが大量に現れ、何千通も届けたため、一家とハリーは海岸の小屋に避難する。 そこで11歳を迎えたハリーの前に、ホグワーツの領地の番人で大男ハグリッドが現れる。 ハグリッドは、ハリーが魔法使いの両親の息子で、彼自身もその能力があることを伝える。 ハリーは、ハグリッドからホグワーツ魔法魔術学校の入校許可書を渡され、ダーズリー一家と別れ入校の準備を始める。 ”ダイアゴン横丁”の酒場でハリーは、”闇の魔術への防衛術”の教授クィリナス・クィレル(イアン・ハート)などに出会う。 ハリーとハグリッドは、銀行の貸し金庫にあった、両親が遺した大量の金貨などを見せられ、ハグリッドは別の金庫から何かを持ち出す。 杖を探したハリーは、ハグリッドに老人オリバンダー(ジョン・ハート)を紹介され杖を手に入れる。 ハリーは、交通事故で死んだと思われた両親が、闇の魔法使いヴォルデモート卿(リチャード・ブレマー)に殺され、自分だけが生き残ったことと、額の傷が邪悪な呪いをかけられた時に出来たものだということを、ハグリッドに知らされる。 ヴォルデモートはハリーも殺そうとしたが、彼が持っている何かに邪魔をされ逃亡させたため、人々の間でハリーが有名だったのだ。 ハリーは、ハグリッドから、駅でホグワーツ行きのキップを渡され、指示された9の3/4番線ホームを探す。 同じくホグワーツに向かう、ロン・ウィーズリー(ルパート・グリント)の母親モリー(ジュリー・ウォルターズ)と妹ジニー(ボニー・ライト)に、9番と10番ホームの間の柱に向かうよう言われたハリーは、ホグワーツ行きの特急ホームに辿り着くことが出来る。 汽車の中でハリーの席に現れたロンは、有名な”ハリー・ポッター”との対面に驚き、目印の傷を見せてもらう。 ハリーとロンはそこで、同じ目的の少女ハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)にも出会う。 ホグワーツに到着し、ハグリッドに出迎えられた子供達は、各僚に振り分けられることをマクゴナガルか伝えられる。 歓迎の儀式で、ダンブルドア校長が”禁じられた森”と4階には立ち入らないよう、新入生に注意事項として言い渡し、組み分け帽子(レスリー・フィリップス)によって各自が寮を振り分けられる。 ハリー、ロン、ハーマイオニーらはグリフィンドール寮に、意地の悪い名家出身のドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)はスリザリン寮に入ることが決まる。 その後、生徒達は晩餐会で、ほとんど首なしニック(ジョン・クリーズ)らゴーストの歓迎を受ける。 ハリーはその席で、悪い魔法使いを作り出すスリザリンの、”闇の魔術”に詳しいセブルス・スネイプ(アラン・リックマン)の存在を知り、それが気になる。 翌日、マクゴナガルの授業で、ロンと共にいきなり遅刻してしまったハリーは、スネイプの授業では彼に質問攻めにあい、何一つ答えられなかった。 マダム・フーチ(ゾーイ・ワナメイカー)の飛行訓練では、マルフォイに挑発されたハリーは、勝手にほうきで飛んでしまう。 そのためハリーは、”クィディッチ”の名誉ある”シーカー”に、マクゴナガルにより任命される。 ハリー、ロン、ハーマイオニーは、行ってはいけない4階で、”何か”を守っている三頭犬に襲われそうになるが、何とかそれから逃れる。 ハロウィンの日、ハーマイオニーが出しゃばりでお節介だと、ロンが陰口を言ったせいで、彼女は傷つきトイレに閉じこもってしまう。 そこに、怪物トロールが現れたとの知らせが入り、子供達は各僚に避難する。 ハーマイオニーが取り残されていることに気づいたハリーとロンは引き返し、トロールを倒し彼女を助ける。 スネイプの足の怪我を見たハリーは、彼がトロールを逃がして皆の気を逸らし、その隙に”何か”を狙い三頭犬に足を噛まれたことと、その”何か”はハグリッドが銀行から持ち出した物だろうと推測する。 そして、ハリーの元に”ニンバス2000”という特殊な箒が届けられ、ハリーはそれがマクゴナガルからの贈り物だということを察する。 いよいよ、グリフィンドール対スリザリンの”クィディッチ”の試合が始まる。 順調に得点を重ねたグリフィンドールだったが、スリザリンは卑劣な手段を使い同点に追いつく。 さらに、スネイプがハリーの箒に呪文をかけ、彼を落下させようとするが、ハーマイオニーがそれを阻止し、ハリーの活躍でグリフィンドールが勝利する。 スネイプの陰謀をハグリッドに話したハリー達だったが、彼はそれを聞き入れずに、フラッフィー(三頭犬)も自分の犬であり、ホグワーツの教師を疑うようなことはしないよう忠告されてしまう。 口の軽いハグリッドは、思わず”ニコラス・フラメル”という人物の名前を口にしてしまい、ハリー達はそれを調べようとする。 クリスマス休暇を楽しんでいたハリーは、父の所有物だった物らしい、差出人不明のプレゼントを受け取る。 それは、物を消してしまう不思議なマントで、ハリーはそれをはおり、ニコラス・フラメルのことを調べるために図書館の閲覧禁止の禁書棚に向かう。 魔法の本を開いたために、管理人のアーガス・フィルチ(デイビッド・ブラッドリー)に見つかりそうになったハリーは、その場を逃れる。 途中、クィレルを脅すスネイプを見かけ、フィルチが禁書の棚に生徒が入ったことを知らせているのを目撃する。 ある部屋に入ったハリーは、そこにあった鏡の中で両親に会うことが出来る。 ロンを呼びに行き鏡を見せたハリーだったが、自分が活躍する姿が映し出されたロンは、未来を見せる鏡とだと言う。 両親は死んでいるため、それはありえないと思うハリーは、一人鏡の前にたたずんでいると、そこにダンブルドアが現れる。 校長はハリーに、人の望みを映す”望みの鏡”に魅了され身を滅ぼした者がいるため、鏡は運び出されることになり、それを探さないよう忠告される。 ハリー、ロン、ハーマイオニーは、ついにフラメルの正体を突き止め、彼が錬金術師であり、”賢者の石”を使い全ての金属を黄金に変えて、飲む者を不老不死にする”生命の水”を生み出すことを知る。 三人は、秘密の扉の向こうの、フラッフィー(三頭犬)が守る”何か”が”賢者の石”で、それをスネイプが狙っていることに気づく。 ハグリッドにそれを知らせにいった三人だったが、彼は尚もそれを否定する。 かねてから飼いたがっていた、ドラゴンを卵がら孵したハグリッドだったが、ハリー達はそこをマルフォイに見られ、それをマクゴナガルに通報されてしまう。 マクゴナガルは、夜中に寮を抜け出したマルフォイを含めた4人に罰を与え、ハグリッドが彼らを”禁じられた森”に連れて行く。 マルフォイと組み森の奥に進んだハリーは、現れたマントの男に襲われそうになるが、ケンタウルスのフィレンツェに救われ、マントの男がヴォルデモート卿だと気づく。 ハリーは、スネイプが、”生命の水”を手に入れようとするヴォルデモートのために、”賢者の石”を奪おうとしているのだと考える。 ヴォルデモートはダンブルドアを恐れているため、彼がいればハリーは安全だとハーマイオニーは推測する。 ハグリッドから、フラッフィー(三頭犬)が音楽を聴くと寝てしまうことを聞いたハリー達は、ドラゴンの卵を渡される。 そのことを話してしまったのがスネイプだと分かり、ハリーrたはそれをダンブルドアに知らせようとする。 しかし、ダンブルドアは不在だったため、ハリー達は秘密の扉に向かい、スネイプの仕掛けたハープの音色で眠っているフラッフィーに気づかれないまま床下に入ろうとする。 ハープが止まり、目が覚めたフラッフィーに襲われそうになりながら、三人は床下に落下し、ハリーがそこにあった箒に乗り秘密の扉の鍵を手に入れ中に入る。 三人は巨大なチェス板を見つけ、チェスが得意なロンが駒を動かし始め、ハリーを先に進めるために自分を犠牲にしようとして気絶してしまう。 ハーマイオニーに後を任せ、単独で先に進んだハリーは、全てを企んだのがスネイプではなく、自分だと告白する”望みの鏡”の前のクィレルに出くわす。 そしてハリーは、生き延びるためにクィレルの体を借りるヴォルデモートの姿を見ることになる。 ハリーが、鏡の中で手に入れた”賢者の石”を奪おうとするヴォルデモートは、クィレルにそれを命ずる。 しかし、ハリーは強力な魔法でクィレルを倒す。 救出されたハリーは、”賢者の石”は砕いてしまったことを現れたダンブルドアから知らされる。 また、ヴォルデモートが石を使わなくても復活できるかもしれないことと、母親の愛に守られたことをダンブルドアはハリーに話して聞かせる。 ロン、ハーマイオニーの元に戻ったハリーは、1年の締めくくりとして、最優秀の寮に与えられる表彰でスリザリンに敗れてしまう。 しかし、ハリー、ロン、ハーマイオニーの活躍で得点が加えられ、グリフィンドールが優勝杯を手に入れることになる。 故郷に戻るハリーは、両親と共に自分が写るアルバムをハグリッドから贈られ、彼に別れを告げる。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「ハリー・ポッターと賢者の石」 (2001/$974,733,550)
・「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002/$878,643,482)
・「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 (2004/$795,634,070)
・「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005/$895,921,036)
・「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007/$938,212,738)
・「ハリー・ポッターと謎のプリンス」 (2009/$933,959,197)
・「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」 (2010/$955,001,070)
・「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」(2011/$1,328,111,219)
・「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016/$814,037,580)
・「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(2018/$654,855,900)
・「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」(2022/$407,150,840)
*()内は全世界の興行収入
*(簡略ストー リー)
両親を失い、おじおばのダーズリー家で育てられた少年ハリー・ポッターは、虐待に近い仕打ちを受けながら暮らしていた。
そんなハリーは、自分に不思議な能力が備わっていることを感じていた。
11歳の誕生日を迎えたハリーは、現れたホグワーツの領地の番人で、大男のハグリッドから、両親が魔法使いで、彼にもその能力が備わっていることを知らされる。
ハグリッドから、ホグワーツ魔法魔術学校の入校許可書を渡されたハリーは、その準備を始める。
そしてハリーは、ロンやハーマイオニーと友達になり、共にホグワーツに向かうことになる・・・。
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当初は監督にスティーヴン・スピルバーグが予定されていたものの、師弟関係にあるクリス・コロンバスに変更された経緯がある。
北米で約3億1700万ドルの興行成績を記録し、全世界ではなんと10億ドルに迫った超大ヒット作品。
その後の続編もほぼ同じ興行収入を記録して、映画史上最大のヒット・シリーズと言える。
第74回アカデミー賞では、美術、衣装デザイン、作曲賞にノミネートされた。
子供達の圧倒的支持を得た作品ではあるが、巨費を投じた視覚的楽しさに加え、多くのベテランや名優が重厚な演技も見せてくれる、大人が見ても十分に楽しめる作品。
魔法魔術学校に入学する主人公の三人組、ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンは、当然のごとく演技者としてはやや未熟だが、それがまた初々しくていい。
お馴染みジョン・ウィリアムズのテーマ曲他、軽快で雰囲気抜群の音楽も素晴らしい。
最も印象に残るキャラクターは、ホグワーツの番人、大男ハグリッド(ロビー・コルトレーン)で、豪放磊落で頼もしいが口が軽い、実に興味深い役柄を演じている。
劇中は260cmの巨人を演じている、彼の実際の身長は185cm。
威厳ある学校長リチャード・ハリス他、教授陣のマギー・スミス、アラン・リックマン、イアン・ハート、ゾーイ・ワナメイカー、管理人デイビッド・ブラッドリー、他、ジョン・ハートやジョン・クリーズら多彩な顔ぶれも注目だ。