マフィアの金を奪った犯罪者がメキシコで刑務所に投獄されながらその金を狙う者達に立ち向かう攻防を描く、メル・ギブソン、ドロレス・エレディア、ピーター・ストーメア他共演、監督エイドリアン・グランバーグによるクライム・アクション。 |
監督:エイドリアン・グランバーグ
製作総指揮
マーク・グーダー
ヴィッキー・クリスチャンセン
レン・ブラヴァトニック
アン・ロアク
製作
メル・ギブソン
ブルース・デイヴィ
ステイシー・ペルスキー
脚本
メル・ギブソン
ステイシー・ペルスキー
エイドリアン・グランバーグ
撮影:ブノワ・デビエ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム
音楽:アントニオ・ピント
出演
”グリンゴ/ドライバー”:メル・ギブソン
キッド:ケヴィン・ヘルナンデス
ハヴィ・ウエルタ:ダニエル・ヒメネス・カチョ
キッドの母親:ドロレス・エレディア
フランク・ファウラー:ピーター・ストーメア
バフェット:ピーター・ゲレッティ
ウォーレン・カウフマン:ボブ・ガントン
ビル:ディーン・ノリス
カルロス:テノッチ・ウエルタ・メヒア
ジャクソン:スコット・コーエン
カラカス:ヘスス・オチョア
カルナル:ロベルト・ソサ
ヴァスケス:マリオ・サラゴサ
ロメロ:ヘラルド・タラセナ
刑務所長:フェルナンド・ベセリル
アメリカ 映画
配給 20th Century Fox Home Entertainment
2012年製作 96分
公開
北米:2012年5月1日
日本:2012年10月13日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $7,378,030
パトカーの追跡を逃れようとしたドライバー(メル・ギブソン)は、車で国境の壁を突き破り、メキシコ側で逮捕される。
相棒は死に、盗んだ大金は警察署長のヴァスケス(マリオ・サラゴサ)に奪われる。
ドライバーは刑務所に入れられ、”グリンゴ”(外国人)と呼ばれるようになる。
一般房に移動させられたグリンゴは、刑務所経験はあるものの、盛り場のようなその場の様子に驚いてしまう。
囚人意外は出入りも自由、金さえ払えば女やドラッグも手に入ることを知ったグリンゴは、特技を生かし囚人カルロス(テノッチ・ウエルタ・メヒア)の金と時計を奪い彼の銃を隠す。
翌日、強引に採血された後、その場を観察したグリンゴは、自分の地位を上げることが必要だと考え、ヘロインの注射屋の金を奪う。 グリンゴは、盗みを見ていたキッド(ケヴィン・ヘルナンデス)と知り合う。 領事館員バフェット(ピーター・ゲレッティ)から、逮捕の理由を聞かれたドライバーだったが、彼は何も話さなかった。 所内には、家事のなどの特別な場所があり、キッドの母親(ドロレス・エレディア)は、そこで所長(フェルナンド・ベセリル)相手などをして働いていた。 その場及び所内は、ハヴィ・ウエルタ(ダニエル・ヒメネス・カチョ)が支配していて、キッドは彼を恨んでいた。 様々な情報をキッドから仕入れたグリンゴは、次第に彼と親しくなる。 キッドがハヴィを殺そうと考えているにも拘らず、彼に守られていることがきになり、グリンゴはその理由を知ろうとする。 ハヴィは肝臓のドナーを探していたのだが、その適合者のキッドの父親を殺したのだった。 キッドの肝臓も狙われているため、彼はハヴィに守られ、グリンゴは、自分が採血をされた理由も知る。 バフェットは、グリンゴを逮捕したヴァスケスが、遊びや車のために派手に金を使いまくっていることを知り、それを探りに来た男達と取引する。 グリンゴは、キッドの暴走を止めてくれたことを母親に感謝される。 ヴァスケスとロメロ(ヘラルド・タラセナ)に呼ばれて面会したグリンゴは、部下が拷問の末に殺されたことを伝えて、奪った200万ドルをどこから盗んだのかを聞かれる。 何も語らないグリンゴは、カルロスから奪った時計を利用して、キッドと共にハヴィのいとこカルナル(ロベルト・ソサ)から金を奪う。 カルナルは、時計を持っていたキッドの元に向かい、彼や母親に襲いかかる。 カルロスが現れたことに気づいたグリンゴは、隠してあった銃で彼を射殺する。 グリンゴは、キッドの部屋に向かい、彼らを助けるためにカルナルを射殺する。 ハヴィの兄カラカス(ヘスス・オチョア)は、それを弟に知らせる。 グリンゴを殺そうとしたハヴィだったが、彼が全てを知っていることを気にして生かす。 警戒したハヴィは、誰がグリンゴを送り込んだのかを調べるようカラカスに指示する。 バフェットが探りを入れてきたため、グリンゴは、自分を逮捕して刑務所に入れたヴァスケスとロメロのことと、奪った200万ドルのことをカラカスに話す。 ヴァスケスとロメロは、ウェブ映像で指示を出す、金を奪われたマフィアのボス、フランク・ファウラー(ピーター・ストーメア)の命令で拷問される。 400万ドルを奪われたファウラーは、二人を殺すことを命ずるが、カラカスの部下が押し入り、ヴァスケスはハヴィに渡す分け前のことを話してしまう。 二人は殺され、カラカスの部下は金を奪ってその場を去る。 カラカスは、グリンゴが、サンディエゴのファウラーから金を奪ったことをハヴィに伝える。 ファウラーは、バフェットを買収して部下を刑務所に向かわせる。 所内で銃撃戦が始まるが、カラカスやグリンゴは対抗してファウラーの部下を倒す。 ”レジナルド・T・バーンズ”と名乗ったグリンゴは、自分ならフラワーに近づけることをハヴィに伝え、刑務所から出すよう要求する。 ハヴィは、ファウラーを殺すようグリンゴに命じて、戻ってこなくてもいいことを伝える。 刑務所が閉鎖されることを知ったハヴィは、手術を急ぐ考えをカラカスに伝え、出発したグリンゴを、ファウラーを殺した後に始末するよう指示する。 サンディエゴ。 その後グリンゴは、自分を尾行する二人の男を殺す。 刑務所に医師が現れたため、キッドは母親に隠れるよう指示されるが、彼女はハヴィの部下に拷問を受ける。 グリンゴは、ファウラーの代理人である弁護士のジャクソン(スコット・コーエン)に連絡し、カウフマンの名前を出し会合を申込む。 キッドは自ら姿を現し、ハヴィの前で自分の肝臓を傷つけてしまう。 翌日、カウフマンを訪ねたグリンゴは彼を拘束し、現れたファウラーとジャクソンを迎える。 グリンゴは、二人を手榴弾で爆死させてその場を去りメキシコに戻る。 キッドは一命を取り留め、ハヴィはその夜に手術するよう医師に指示する。 バフェットの元に向かったグリンゴは、ハヴィが新しい肝臓を手に入れて、閉鎖される刑務所を出ることを知る。 刑務所は当局の手入れが入り警官隊が突入し、ハヴィはその間に手術を受ける。 捜査官に扮して務所に侵入したグリンゴは、現金を確認するものの、それを諦めて手術室に向かう。 摘出されたキッドの肝臓を戻すよう、グリンゴは、銃を向けて医師に指示する。 グリンゴは、現れたカラカスに、キッドの母親を連れて来なければハヴィを殺すと脅す。 グリンゴは、母親を連れてきたカラカスを、看護師の協力で倒し、キッドを連れ救急車で刑務所を脱出する。 後日、バフェットから逃亡に使った車の保管場所を聞いていたグリンゴは、隠してあった残りの200万ドル金を取り出して、回復したキッドと母親と共に逃亡する。 カウフマンは、”レジナルド・T・バーンズ”を捜しだして殺害する。 そして、グリンゴは、キッドや母親と共に、ビーチでその夏を楽しむ。
...全てを見る(結末あり)
”クリント・イーストウッド”に扮したグリンゴは、実業家のウォーレン・カウフマン(ボブ・ガントン)に連絡を入れて、助手”バーンズ”を向かわせ面会する約束をする。
*(簡略ストー リー)
マフィアの金を強奪した“ドライバー”は、メキシコに逃亡した直後に逮捕される。
金さえあれば、ドラッグや女も手に入る無法地帯の刑務所に入れられたドライバーは、”グリンゴ”(外国人)と呼ばれながら、内部の様子を窺う。
ハヴィというボスが、その場を支配していることを知ったグリンゴは、少年キッドとその母親と知り合い、逃亡や金を奪い返す方法を考える。
その後グリンゴは、キッドが、肝臓移植のためにドナーとしてハヴィに父親を殺され、同じ肝臓を持った彼が保護されていることを知る・・・。
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大スターのメル・ギブソンが、製作と脚本、そして主演を兼ねた意欲作。
彼の監督作「アポカリプト」(2006)で助監督を務めたエイドリアン・グランバーグが、監督として長編映画デビューを果たした。
北米では拡大公開もされず興行的に成功した作品ではない。
やや老け込んだと思われていたメル・ギブソンが、かつてを彷彿させる魅力で、体を張ったアクションや人間味溢れる主人公をなかなかいい雰囲気で熱演し、ファンを満足させてくれる。
映画の中の話として、信じ難い状況の刑務所が登場するのだが、実際にあった刑務所”El Centro de Readaptacion Social de la Mesa”がモデルであるというのだから驚いてしまう。
肝臓ドナーとして、悪党(ダニエル・ヒメネス・カチョ)に命を狙われながら、逞しく生き抜く少年ケヴィン・ヘルナンデス、その母親ドロレス・エレディア、主人公に現金を奪われるマフィアのボス役のピーター・ストーメア、その弁護士スコット・コーエン、金を狙う領事館員ピーター・ゲレッティ、実業家ボブ・ガントン、アメリカの警官ディーン・ノリス、ハヴィ(D・G・カチョ)の兄ヘスス・オチョア、いとこロベルト・ソサ、手下のテノッチ・ウエルタ・メヒア、主人公の金を奪う汚職警官マリオ・サラゴサとヘラルド・タラセナ、刑務所長のフェルナンド・ベセリルなどが共演している。