人生観が異なる夫婦が直面する現実を描く、製作サミュエル・ゴールドウィン、監督ウィリアム・ワイラー、主演ウォルター・ヒューストン、ルース・チャタートン、ポール・ルーカス、メアリー・アスター、デヴィッド・ニーヴン他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ウィリアム・ワイラー
製作:サミュエル・ゴールドウィン
原作:シンクレア・ルイス”Dodsworth”
脚本:シドニー・ハワード
撮影:ルドルフ・マテ
編集:ダニエル・マンデル
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演
サム・ダズワース:ウォルター・ヒューストン
フラン・ダズワース:ルース・チャタートン
アーノルド・イゼリン:ポール・ルーカス
イーディス・コートライト:メアリー・アスター
クライド・ロッカート:デヴィッド・ニーヴン
クルト・フォン・オーベルスドルフ男爵:グレゴリー・ゲイ
フォン・オーベルスドルフ男爵夫人:マリア・オースペンスカヤ
ルネ・ド・ペナブル:オデット・ミルティル
メイティ・ピアソン:スプリング・バイイントン
タビー・ピアソン:ハーラン・ブリッグス
エミリー:キャサリン・マーロウ
ハリー:ジョン・ペイン
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1936年製作 101分
公開
北米:1936年9月23日
日本:1937年11月
■ アカデミー賞 ■
第9回アカデミー賞
・受賞
美術賞
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ウォルター・ヒューストン)
助演女優(マリア・オースペンスカヤ)
脚色・録音賞
■ ストーリー ■
ダズワース・モーターズの社長サム・ダズワース(ウォルター・ヒューストン)は、20年前に中西部の小さな町で設立した会社を大企業に育て、ユニオン・モーターズに売却して経営から退く。
屋敷に戻ったサムは、妻フラン(ルース・チャタートン)と予定するヨーロッパ旅行を楽しみにしていた。
そこに銀行家の友人タビー・ピアソン(ハーラン・ブリッグス)と妻メイティ(スプリング・バイイントン)が訪ねて来る。
ダビーは、高額報酬で役員に残ることを拒んだサムに、アメリカ人は死ぬまで働くべきだと意見する。
”クイーン・メリー”で出航するサムとフランは、娘のエミリー(キャサリン・マーロウ)とその夫ハリー(ジョン・ペイン)、タビーとメイティに見送られて旅立つ。
船内で楽しい時を過ごすサムは、南米でダズワース社の車に乗っていたと言う、イギリス人青年クライド・ロッカート(デヴィッド・ニーヴン)に話しかけられる。
サムにフランを紹介されたクライドは、バーで2人に同席する。
クライドとフランはお互いを意識し合い、その後、一緒に時間を過ごし意気投合する。
一方サムは、イタリア在住のアメリカ人で、離婚した女性イーディス・コートライト(メアリー・アスター)に出会う。
イーディスは、仕事ばかりしてきたサムが、様々なことを学びたいとという熱意を知り、それに共感するのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1929年に発表された、シンクレア・ルイスの小説”Dodsworth”を基に製作された作品。
製作サミュエル・ゴールドウィン、ウィリアム・ワイラーが監督し、主演はウォルター・ヒューストン、ルース・チャタートン、ポール・ルーカス、メアリー・アスター、デヴィッド・ニーヴンなどが共演した作品。
何不自由ない生活をする夫婦が、旅行をしたことをきっかけにして人生観が異なることに気づき、直面する結婚生活の危機に対処する姿がドラマチックに描かれている。
批評家から絶賛された本作は、第9回アカデミー賞で作品賞以下7部門にノミネートされ、美術賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優(ウォルター・ヒューストン)
助演女優(マリア・オースペンスカヤ)
脚色・録音賞
1990年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。
様々なキャラクターが役柄を見事に演じ切り、それぞれの個性を生かしたウィリアム・ワイラーの繊細な人間描写が見どころの作品。
主演のウォルター・ヒューストンは、引退して妻と過ごす時間が増えたことをきっかけにして互いの人生観が違うことなどに気づき、新たな人生を歩むことを決心する主人公を見事に演じている。
彼は、1934年のブロードウェイでも同じ役を演じている。
優柔不断で身勝手な主人公の妻を好演するルース・チャタートン、彼女と惹かれ合う紳士ポール・ルーカス、主人公と関係するアメリカ人女性を魅力的に演ずるメアリー・アスター、フラン(ルース・チャタートン)に迫るイギリス人青年デヴィッド・ニーヴン、フランとの結婚を決意する男爵のグレゴリー・ゲイ、結婚に反対するその母親で、わずか数分の出演でオスカーにノミネートされ存在感を示すマリア・オースペンスカヤ、フランの友人オデット・ミルティル、主人公の友人夫妻スプリング・バイイントンとハーラン・ブリッグス、主人公の娘キャサリン・マーロウ、その夫ジョン・ペインなどが共演している。