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シンデレラ Cinderella (2021)

シャルル・ペローの名作童話”シンデレラ”を基に製作された、監督、脚本ケイ・キャノン、主演カミラ・カベロイディナ・メンゼルニコラス・ガリツィンミニー・ドライヴァーピアース・ブロスナンビリー・ポーター他共演のロマンチック・ミュージカル。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ミュージカル


スタッフ キャスト
監督:ケイ・キャノン
製作
ジェームズ・コーデン
レオ・パールマン
ジョナサン・カディン
シャノン・マッキントッシュ
原作:シャルル・ペローシンデレラ
脚本:ケイ・キャノン
撮影:アンドリュー・ダン
編集:ステイシー・シュローダー
音楽:ジェシカ・ワイス

出演
エラ/シンデレラ:カミラ・カベロ
ヴィヴィアン:イディナ・メンゼル
ロバート王子:ニコラス・ガリツィン
ベアトリス女王:ミニー・ドライヴァー
ローワン王:ピアース・ブロスナン
ファビュラス・ゴッドマザー:ビリー・ポーター
マルヴォリア:マディー・ベイリオ
ナリッサ:シャーロット・スペンサー
ジョン:ジェームズ・エイキャスター
ジェームズ:ジェームズ・コーデン
ロメシュ:ロメシュ・ランガナサン
グウェン王女:タルーラ・グレイヴ
ウィルバー伯爵:ジャネット・ル・ラシャー
トーマス・セシル:ロブ・ベケット
呼び売り商人:ドク・ブラウン
グリフ:ルーク・ラッチマン
ヘンチ:フラ・フィー
タチアナ女王:ビヴァリー・ナイト
ローラ王女:メアリー・ヒギンズ

アメリカ/イギリス 映画
配給 アマゾン・スタジオ
2021年製作 113分
公開
イギリス:2021年9月3日
北米:2021年9月3日
日本:2021年9月3日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
昔々、ある王国。
2番目の夫を亡くしたヴィヴィアン(イディナ・メンゼル)は、実の娘マルヴォリア(マディー・ベイリオ)とナリッサ(シャーロット・スペンサー)と暮らしていた。

ヴィヴィアンは、地下室で暮らす継娘エラ(カミラ・カベロ)に身の回りの世話をさせて、灰で汚れている娘という意味で”シンデレラ”と呼んでいた。

デザインと裁縫が得意のエラは、ドレス店を持つのが夢だった。

エラは、窓にいた毛虫を箱に入れて、美しい蝶に変わる日を待つ。

地下には、エラの生活を見守る3匹のネズミ、ジョン/ジェームズ/ロメシュ(ジェームズ・エイキャスター/ジェームズ・コーデン/ロメシュ・ランガナサン)がいた。

ヴィヴィアンは、度々、訪ねて来る裕福なトーマス・セシル(ロブ・ベケット)に、娘を嫁がせることを考えていた。

エラは、亡き母のブローチを付けたドレスを仕上げながら、町に店を開くことを想像する。

父王ローワン(ピアース・ブロスナン)から、結婚を考えるようにと言われているロバート王子(ニコラス・ガリツィン)は、愛のない政略結婚をする気になれなかった。

娘たちと共に衛兵交代式に出かけるヴィヴィアンは、その場でドレスを売ろうとするエラの考えを許さない。

王は、ロバートが貴族の息女からの結婚の申し出を断ったことで苛立ち、王妃ベアトリス(ミニー・ドライヴァー)が甘やかすからだと言って、不満をあらわにする。
...全てを見る(結末あり)

ロバートを不甲斐なく思う王は、領土拡大のための結婚に愛など必要ないと言って説教し、このままではすべてを王女グウェン(タルーラ・グレイヴ)に継がせるとロバート伝える。

王位を継ぐ気はあると王に伝えたロバートは、舞踏会を開くと言う父から、結婚相手を見つけるよう指示され、それに従うしかなかった。

政略結婚ではなく愛する人を見つけたかったロバートは、衛兵交代式に集まった人々の中にいたエラに惹かれてしまう。

ロバートは、家柄を問わずに舞踏会に女性を招待することを条件に、結婚相手を見つけることを王に約束する。

ウィルバー伯爵(ジャネット・ル・ラシャー)は、親友のロバートが変装して町に向かい、女性(エラ)を捜し舞踏会に招待するつもりだということをしり、正気とは思えない。

エラは、箱の毛虫がさなぎになったことに気づきながら、ヴィヴィアンらには内緒で、ドレスを売るために市場に向かう。

市場に着いたロバートは、商人たちにバカにされながらもドレスを売ろうとするエラに気づき声をかける。

店を持つ夢を語るエラから、ブローチ付きのドレスを買ったロバートは、自分が本人だと気づかない彼女が、王子は問題児だと思っていることを知る。

エラは舞踏会には興味がなかったものの、ロバートから金持ちを紹介してくれることを約束され、行くことにする。

ロバートと別れたエラは、彼をキュートだと思いながら、最高の生地を買って家に戻る。

舞踏会当日。
ピンクのドレスを完成させて着たエラに、ヴィヴィアンは、トーマスからの結婚の申し込みを受けたので、婚約者がいる者は舞踏会に出席できないと伝える。

エラはトーマスとの結婚を拒むものの、ヴィヴィアンから、地下室で結婚の準備をするよう指示され、それに従うしかなかった。

木箱のさなぎは孵化して蝶になり、中庭で涙するエラの元に向かう。

蝶はエラの前で要請のファビュラス・ゴッドマザー(ビリー・ポーター)に姿を変え、舞踏会に行きたい彼女の気持ちを確認する。

ゴッドマザーは、エラがデッサンしたドレスを現実のものにして、それを彼女に着せてガラスの靴を履かせる。

木箱を馬車に、3匹のネズミたちを従者と御者にしたゴッドマザーは、深夜の0時に魔法が解けることを伝えて、エラを宮殿に向かわせる。

舞踏会は始まり、各国の王女や多くの女性が集まる中、現れたロバートはエラを捜す。

到着したエラと出くわしたヴィヴィアンは、高貴な女性だと思いエラだと気づかない。

タチアナ女王(ビヴァリー・ナイト)から声をかけられたエラはドレスのことを訊かれ、自分でデザインしたと答える。

スピーチしたロバートは、捜している人が来ていないことを皆に伝える。

タチアナはエラのデザインが気に入り、素敵な衣装が作れるものと共に世界中を旅したいと話し、興味があるか彼女に尋ねる。

タチアナから、明日、作品を見せるようにと指示されたエラは、それを約束する。

スピーチしているロバートが王子だと知り驚くエラは、自分に気づいて近づく彼と話し、先日の失言を謝罪する。

帰ろうとするエラにドレスを見せると伝えたロバートは、買ったドレスをグウェンが着ていることを、皆の前で彼女に知らせる。

感激したエラは、ロバートに誘われて踊る。

ロバートと2人だけで話したエラは、結婚を申し込まれるものの、ドレス作りを続けたい考えを伝えて、王族の生活を拒む。

その場を去ろうとしたエラは、愛を見つけたと言うロバートの気持ちを理解する。

深夜の鐘の音に気づいたエラは焦り、その場を去ろうとする。

馬車で待つジョンらは、体に異変を感じる。

王から未来の王妃だと言われたエラは戸惑い、ロバートの助けを借りて馬車に向かう。

追ってきたウィルバーにガラスの靴を投げつけたエラは、馬車に乗りその場を去る。

ジョンらはネズミに姿を変え、止まった馬車も木箱に戻ってしまう。

王に責められたロバートは、エラにフラれたことを話し、ベアトリスは王子に同情する。

情けないロバートに憤慨する王は、人を自分に従わせるのが王族だと言って許そうとせず、ローラ王女(メアリー・ヒギンズ)と結婚することを命ずる。

結婚に愛などいらないと言われたロバートは、その考えに従うことを王に伝える。

その言葉を聞いたベアトリスは納得できず、王を批判してその場を去る。

ウィルバーは、エラが投げ捨てて行ったガラスの靴を王に渡す。

その後、地下室で考え込むエラは、ロバートのことを気にするネズミたちに、タチアナと共に行動し、自分の道を切り開きたいことを伝える。

そこにヴィヴィアンが現れ、舞踏会のことを話す彼女は、謎の女性のことと、ロバートがローラ王女と結婚することをエラに伝える。

娘たちは選ばれるはずはなかったと言うヴィヴィアンは、気落ちしながら、ピアニストになれなかった過去をエラに話す。

叶わぬ夢と知りながら止めないのは酷だと言うヴィヴィアンは、エラのデッサンを見つめて、悪気はなかったと伝える。

その時、木箱から落ちたガラスの靴を見たヴィヴィアンは、舞踏会でロバートに見初められたのがエラだと気づき、態度を一変させる。

ヴィヴィアンは、求婚を断ったと言うエラに、家族のために結婚することを強要する。

エラがそれを拒むために、ヴィヴィアンは、彼女をトーマスに嫁がせようとする。

気分を害しているベアトリスと話をした王は、トーマスが結婚を嫌がるのは、結婚後には愛がない両親を見ているからだと言われ、王位につく前の幸せな日々を語る彼女の話を聞く。

考えを変えた王はロバートに謝罪し、彼にガラスの靴を渡して、持ち主を捜して結婚するようにと伝える。

ロバートは、ウィルバーらを従えてエラを捜すものの、見つけることができない。

ヴィヴィアンと共にトーマスの家に向かうエラは、馬車から飛びをりて、タチアナとの待ち合わせ場所の市場に向かう。

エラを見つけたロバートは、王位を捨てて君と生きる道を選ぶと伝える。

ロバートの気持ちを受け入れたエラは彼にキスし、市場に連れて行ってもらう。

ベアトリスの元に向かった王は、今までの行いを謝罪し、愛を伝えて理解してもらえる。

タチアナとの交渉が成立したエラは、それをロバートに知らせて喜ぶ。

宮殿に戻ったロバートは、両親にエラを紹介し、結婚の前に世界を旅するので、まだ王位は継げないことを伝える。

納得した王は、グウェンを王位継承権1位にすることを決める。

その後、グウェンの即位が発表され、エラはロバートの恋人として人々に紹介される。

エラは、グウェンから母のブローチを返してもらい、旅のお守りにするようにと言う彼女に感謝する。

戴冠式を終わりにしようとした王だったが、ベアトリスは、大いに騒いで盛り上がろうと人々に伝えて歌い始める。

歌い踊り楽しんだエラは、ヴィヴィアンと理解し合えたことを喜び、幸せを実感する。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
昔々、ある王国。
継母ヴィヴィアンと義姉2人と暮らすエラ”シンデレラ”は、デザインと洋裁が得意で、自分のドレス店を持つことを夢見ていた。
ヴィヴィアンと義姉たちに使用人のように扱われているエラだったが、結婚相手を探すロバート王子に見初められる。
エラは、政略結婚ではなく愛を求めていたロバートから舞踏会に誘われる。
ところが、エラを裕福なトーマスに嫁がせるつもりのヴィヴィアンは、彼女を舞踏会に行かせようとしない。
気落ちするエラの前に妖精のファビュラス・ゴッドマザーが現れ、彼女にドレスを着せてガラスの靴を履かせ、深夜0時には魔法が解けることを伝えて、馬車で宮殿に向かわせるのだが・・・。
__________

シャルル・ペローの名作童話”シンデレラ”のストーリーを、大胆な発想で愉快なミュージカルとして描いたロマンチック・ファンタジー。

俳優、そして脚本家でもあるケイ・キャノンの、「ブロッカーズ」(2018)に続く監督作品。

本作を製作した”ソニー”は、公開を2021年2月5日に予定したものの7月16日に延期され、その後に劇場公開を断念し作品は”アマゾン・スタジオ”に売却され、2021年9月3日に全世界同時配信された。

舞台は、ヨーロッパの中世風のある王国なのだが、衣装や楽曲は現代風であり、斬新なミュージカル・パフォーマンスが繰り広げられる楽しい作品に仕上がっている。

原作や他の映画化作品のような、ヒロインを虐げる継母や義姉の陰湿なイジメなどの描写は控えめであり、ヒロインは恋に芽生えるものの、自立の道を選ぶことが1つのテーマとして描かれているところが注目だ。

主人公のシンデレラを演ずるカミラ・カベロは、継母と義姉の世話をしながら、夢を叶えようとする溌溂としたヒロインを熱演し、見事な歌声も披露してくれる。

また、継母を演ずるイディナ・メンゼルの歌唱力とパフォーマンスも必見で、いつもながら見応えがある。

平民であるヒロインに惹かれ、王位よりも彼女を選ぶ王子のニコラス・ガリツィン、その母親である女王ミニー・ドライヴァー、王位を継がせる王子の気持ちを理解しないまま、結婚相手を見つけさせようとする国王のピアース・ブロスナン、ヒロインに魔法をかける妖精ビリー・ポーター、ヒロインの義姉マディー・ベイリオシャーロット・スペンサー、ヒロインを見守るネズミのジェームズ・エイキャスタージェームズ・コーデンロメシュ・ランガナサン、王位継承者となる王女のタルーラ・グレイヴ、王子の親友ジャネット・ル・ラシャー、ルーク・ラッチマン、フラ・フィー、ヒロインが結婚させられそうになる裕福な男性ロブ・ベケット、呼び売り商人のドク・ブラウン、ヒロインの才能に目をつける某国女王のビヴァリー・ナイト、王子が結婚しそうになる王女メアリー・ヒギンズなどが共演している。


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