イギリスのテレビ番組”Paramount Comedy Channel”の”Da Ali G Show”で本作の製作、脚本、主演サシャ・バロン・コーエンが演じたキャラクター”ブルーノ”が活躍する、監督ラリー・チャールズによるモキュメンタリー・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ラリー・チャールズ
製作総指揮:アンソニー・ハインズ
製作
サシャ・バロン・コーエン
ジェイ・ローチ
ダン・メイザー
ジョナ・ヒル
脚本
サシャ・バロン・コーエン
アンソニー・ハインズ
ダン・メイザー
ジェフ・シャッファー
撮影
アンソニー・ハードウィック
ウォルフガング・ヘルド
編集
スコット・デイビス
ジェイムズ・トーマス
音楽:エラン・バロン・コーエン
出演
ブルーノ:サシャ・バロン・コーエン
ルッツ:グスタフ・ハマーステン
クーカス:ジョッシュ・マイヤーズ
本人:ポーラ・アブドゥル
本人:ボノ
本人:スティング
本人:エルトン・ジョン
本人:ハリソン・フォード
本人:ロン・ポール
本人:リチャード・ベイ
本人:クリス・マーティン
本人:スヌープ・ドッグ
本人:スラッシュ
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2009年製作 80分
公開
北米:2009年7月10日
日本:2010年3月20日
製作費 $42,000,000
北米興行収入 $59,992,760
世界 $138,805,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ゲイのオーストリア人ファッション・リポーター、ブルーノ(サシャ・バロン・コーエン)は、人気番組の司会者だったが、ミラノのファッション・ショーでの失態で、業界から追放されてしまう。
失意のブルーノは、付き人ルッツ(グスタフ・ハマーステン)と共に、ロサンゼルスに向かう。
ハリウッド。
エージェントを見つけたブルーノは、CBSの人気テレビ・ドラマ”ミディアム”のエキストラに起用されるが、目立ち過ぎてクビになってしまう。
その後、ルッツのアイデアで、テスト番組を製作することにしたブルーノだったが、人気歌手ポーラ・アブドゥルのインタビューに失敗してしまう。
そして、完成した番組は内容を酷評され、テレビ局に相手にされない。 大統領候補ロン・ポール・下院議員にインタビューすることになったブルーノは、彼を誘惑するものの、ビデオの盗み撮りは失敗してしまう。 チャリティ活動を行うため、イスラエルのエルサレムに向かったブルーノは、モサドの元長官やパレスチナ前議長、ヘブライ大学教授、エルサレム市長などにインタビューをする。 レバノンで、ブルーノはテロリスト集団のリーダーと会い、ウサーマ・ビン・ラーディンを侮辱して追い払われ、ケニアのナイロビで買い物を楽しむ。 その後ブルーノは、ケニアから、現地の男の子OJを連れてロサンゼルスに戻る。 ダラス。 アフリカ系の人々の前で、インタビューを受けたブルーノは、OJをiPodと交換したことや、彼を虐待しているような写真を披露し、多くの人々はスタジオから去っていく。 そして、OJは福祉局に保護され、ブルーノから引き離されてしまう。 失意のブルーノはルッツに慰められ、二人はホテルで愛し合ってしまうが、その異常な行為によりホテルから追い出される。 警察に連行され、その後、釈放されたブルーノは、ルッツを侮辱して、二人は別れてしまう。 どん底の生活を送っていたブルーノは、有名人の殆どが異性愛者だと気づき、男を断つ決心をする。 アラバマ州。 8ヶ月後、アーカンソー州。 ある日、ブルーノに言いがかりをつけた男ルッツがリングに現れ、二人は格闘になる。 しかし、二人は突然、その場で愛し合ってしまい、ゲイを嫌う観客の怒号と罵声で、場内は騒然となってしまう。 それが世界中に報道され、結局ブルーノは超有名人になってしまい、その後、二人はカリフォルニアで結婚しようとする。 その結婚は認められなかったが、”MacBook Pro”でOJを取り戻すことが出来る。 そしてブルーノは、ボノ、スティング、エルトン・ジョン、クリス・マーティン、スヌープ・ドッグ、スラッシュらの協力を得て、チャリティー・ビデオの製作を実現させる。
...全てを見る(結末あり)
ブルーノは、リチャード・ベイのトーク・ショーに出演することになる。
ブルーノは、”ウエストボロ・バプティスト教会”の牧師に相談して、男らしくなるために、カラテ道場や州兵訓練センターに入り、スワッピング・パーティーなども経験する。
ブルーノは”ストレート・デイヴ”と名乗り、格闘技試合のホストになっていた。
*(簡略ストー リー)
人気者である、ゲイのオーストリア人ファッション・リポーター、ブルーノは、ミラノのファッション・ショーの大失態により、業界から追放されてしまう。
失意のブルーノは、付き人のルッツと共にロサンゼルスに向かい、芸能活動を始めようとする。
その後、仕事にありつけないブルーノは、ルッツのアイデアで、テスト番組を作り、テレビ局に売り込むものの酷評されてしまう。
その後も、何をやってもうまくいかないブルーノは、チャリティー活動を行うために中東に向かい、様々な要人とのインタビューを終えて、アフリカ経由でロサンゼルスに戻る。
ブルーノは、男の子OJを連れてくるのだが、出演したトークショーで、子供への行為を批判され、福祉局が子供を保護してしまう。
その後、ルッツとも対立し、どん底生活を味わったブルーノだったが、有名人の殆どが、異性愛者だと気づき、自分も男を断つ決意するのだが・・・。
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特異なキャラクターの主人公が様々な場所で、自分自身とノーマルな人々との考えのギャップに苦しむ姿を、かなりどぎついブラック・ユーモアで、痛烈に皮肉りながら描く異色作。
監督は、「ボラット」(2006)でもサシャ・バロン・コーエンと組み大ヒットさせたラリー・チャールズ。
北米興行収入は約6000万ドル、全世界では約1億3900万ドルのヒットとなった。
有名人のゲスト出演を、うまくまとめた作品に見えるが、大統領候補で下院議員のロン・ポールや中東の要人他、まともなオファーで出演を受けてくれたとは思えない、本物の突撃取材的作風は注目と言うより驚きだ。
”ボラット”同様、はまり役のキャラクターということもあり、主演のサシャ・バロン・コーエンの、異様な雰囲気で迫る熱演は見ものだ。
主人公と仲違いするものの、結局は愛を確かめ合う付き人グスタフ・ハマーステン、最初の付き人ジョッシュ・マイヤーズ、他、ポーラ・アブドゥル、ボノ、スティング、エルトン・ジョン、ハリソン・フォード、ロン・ポール、リチャード・ベイ、クリス・マーティン、スヌープ・ドッグ、スラッシュら、ゲスト出演の豪華さは半端でない。