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ブレイクアウト Breakout (1975)

服役中の男を救い出すことを依頼された民間パイロットの脱獄計画を描く、製作ロバート・チャートフアーウィン・ウィンクラー、監督トム・グライス、主演チャールズ・ブロンソンロバート・デュバルジル・アイアランドジョン・ヒューストンランディ・クエイドシェリー・ノース他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:トム・グライス

製作
ロバート・チャートフ
アーウィン・ウィンクラー
脚本
ハワード・B・クライチェック
マーク・ノーマン
エリオット・ベイカー
撮影:ルシアン・バラード
編集:バッド・S・アイザックス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
ニック・コルトン:チャールズ・ブロンソン
ジェイ・ワグナー:ロバート・デュバル
アン・ワグナー:ジル・アイアランド
ハリス・ワグナー:ジョン・ヒューストン
ホーク・ホーキンス:ランディ・クエイド
マーナ:シェリー・ノース
サンチェス:アレハンドロ・レイ
J.V.:エミリオ・フェルナンデス
ケーブル:ポール・マンティ
ハーヴ:アラン・ヴィント
スペンサー保安官:ロイ・ジェンソン
スミティ:ダン・フレイザー

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1975年製作 96分
公開
北米:1975年5月22日
日本:1975年5月31日
製作費 $1,000,000
北米興行収入 $16,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1971年、メキシコ
囚人のソーサは、移送中に看守を買収して逃げようとする囚人エンリコを射殺することを強要される。

看守に脅されたソーサは、仕方なく囚人を射殺する。

トランス・パシフィック社を経営するハリス・ワグナー(ジョン・ヒューストン)の部下ケーブル(ポール・マンティ)は、刑務所所長J.V.(エミリオ・フェルナンデス)に、今回の件の謝礼を渡す。

チリサンティアゴ
ワグナーの孫ジェイ(ロバート・デュバル)は、ニューヨークの重役会に出席するために、妻アン(ジル・アイアランド)に別れを告げて旅立とうとする。

ジェイは、突然、現れた警官にエンリコ殺しの容疑で逮捕され、アンの目の前で連行される。

ニューヨーク
ワグナーの元に戻ったケーブルは、計画は成功し、逮捕されたジェイがメキシコに引き渡されたことを報告する。

...全てを見る(結末あり)

ジェイの25~30年の刑は確実だと話すケーブルは、始末するべきだと意見する。

ワグナーから、敵ではあっても孫は殺せないと言われたケーブルは、考えを変えなかった。

メキシコシティ
弁護士サンチェス(アレハンドロ・レイ)の弁護も空しくジェイは有罪となり、28年の刑が言い渡される。

ジェイは山頂の連邦刑務所に収監され、J.V.の監視下に置かれる。

ジェイとの面会うを許されたアンは、彼に看守を買収するための金を渡す。

ワグナーに話をするつもりのアンは、世話になりたくないと言うジェイに、それを許してもらえなかった。

ジェイは金を使って脱獄するつもりだったが、彼の身を心配するアンは涙する。

その後、看守を買収したジェイは、死んだ囚人の棺に隠れて墓地に運ばれる。

それに気づいたJ.V.は棺を埋めるよう指示し、ジェイの脱獄は失敗に終わる。

ニューヨーク
訪ねて来たアンと話をしたワグナーは、ジェイが脱獄を考えていることを知り、そのための資金を出すと彼女に伝える。

テキサスブラウンズヴィル
民間パイロットのニック・コルトン(チャールズ・ブロンソン)を訪ねたアンは、男を目的地から連れ戻してほしいとだけ伝えて、報酬の1000ドルを提示する。

高額報酬に驚いたコルトンだったが、アンと駆け引きをして、1200ドルと39ドル52セントを現金で要求する。

明日、出発前に払うことを約束して取引を成立させたアンは、コルトンが所持しているセスナ機を見せてもらう。

アンは、エンジンが外れた状態の機体を見て不安になるが、問題ないと言うコルトンを信じるしかなかった。

相棒のホーク・ホーキンス(ランディ・クエイド)に受けた仕事の話をしたコルトンは、機体を組み立てる。

翌日、コルトンはアンをセスナに乗せてメキシコに向かい、刑務所外で作業中のジェイを救い出そうとする。

ジェイは着陸したセスナ機に向かって走るものの、看守に発砲されたコルトンは飛び去ってしまう。

罰を受けたジェイは、ソーサと同じ監房に入れられる。

ブラウンズヴィルに戻ったコルトンはアンに非難されるが、自分が受けた仕事は人を乗せるだけで、撃たれて死ぬのはご免だと反論する。

どうしてもジェイを助けたいとコルトンに伝えたアンは、夫がメキシコにいる理由を訊かれ、囚人として服役中だと答える。

驚いたコルトンは、救出に2000、引き渡してさらに2000ドルを要求する。

迎えに来たサンチェスは支払いに反対するものの、アンは彼に2000ドル支払うよう指示する。

仕方なくサンチェスはコルトンに金を払い、アンと共にその場を去る。

その後コルトンは、ホークと共に保安官のスペンサー(ロイ・ジェンソン)の家を訪ね、彼の妻マーナ(シェリー・ノース)に協力してもらおうとする。

マーナが娼婦に扮し看守を惑わすと聞いたスペンサーは憤慨するものの、彼女はいくらでも払う様子のコルトンの話しに乗ろうとする。

スペンサーに許してもらえないマーナは諦め、コルトンはホークに女装させることにする。

コルトンと共に刑務所に着いたホークは、女装してジェイに面会するものの、監房には看守が待ち構えていた。

追い払われたホークは、看守たちに痛めつけられる。

一方、アンとサンチェスは、大金を使い刑務所にトンネルを掘る計画を検討する。

コルトンは、ジェイを刑務所に入れておく方が得だとアンが考えていると思い、彼女を追及する。

自分には何の得にもならないと言うアンは、コルトンからホークが袋叩きに遭ったことを知らされる。

誰かが密告していことを疑ったコルトンは、ジェイを助けたいと言いながら涙するアンを気遣い、トンネルに10万ドル払うつもりだった彼女に、自分なら、成功した場合に5万ドルでお請け負うと伝える。

その後コルトンは、刑務所の中庭にヘリコプターで降りることを考え、教官のハーヴ(アラン・ヴィント)に操縦を習う。

ケーブルは、ジェイが脱獄した場合の処置をワグナーに確認する。

ジェイは、一緒に脱獄させることを条件に計画をソーサに話す。

ジェイに面会したアンは、コルトンとの関係を疑われる。

コルトンは、ヘリの操縦習得には時間がかかることをハーヴに確認する。

再びスペンサーを訪ねたコルトンは、マーナに”レイプ”と叫ばせるだけで1000ドル払うことで、彼を納得させる。

ヘリの操縦を諦めたコルトンは、ハーヴを仲間に入れて報酬を払うことを約束する。

アンと話をしたコルトンは、ジェイの写真を確認し、彼が1週間後の午後3時に中庭にいるようにする指示をだす。

その後コルトンは、ヘリを法務長官機に見せかけるために、ホークにロイヤル・ブルーに塗装させる。

体調を崩したジェイと面会したアンは、コルトンがヘリで救出に来る日時を伝える。

アンに必ず成功すると伝えたコルトンは、マーナと共に車で出発し、セスナのホークとヘリのハーヴも飛び立つ。

国境を越えたコルトンとマーナは、明日の計画を考えながら一夜を過ごす。

翌日、結婚する予定があるハーヴが危険を恐れ、突然ヘリの操縦を拒む。

コルトンは、自分が操縦することをホークに伝える。

ジェイは、ソーサの手を借りて病棟から出ようとするが、J.V.はそれを許可しない。

ホークとノースは刑務所に向かい、コルトンはヘリで飛び立つ。

スパイだったソーサは、J.V.からジェイとアンのことを訊かれるが、何も知らないと答え、この場から離れないようにと指示される。

コルトンが刑務所の上空に到着し、看守たちが警戒する中、ソーサはJ.V.に襲いかかり絞め殺す。

医師らがヘリに気を取られている隙に、ジェイは中庭に向かう。

コルトンは中庭に着陸してジェイを待ち、ホークと入り口に着いたマーナは、”レイプされる”と叫んで助けを求める。

看守たちを引きつけたホークとマーナは、車で走り去る。

コルトンは、近づいてきた囚人を追い払う。

外に出たジェイは、囚人たちをかき分けてヘリに乗り込み、ソーサもしがみつく。

コルトンは飛び立ち、ソーサは堅守に撃たれて落下する。

ハーヴが待つ場所に何とか着陸したコルトンは、彼にヘリを任せる。

看守に追われながらホークとマーナも戻り、ジェイとセスナで待機していたコルトンは、2人を乗せて飛び立つ。

その後コルトンらは、関税手続きと入国審査で着陸することになり、その無線を聴いたアンは現場に向かう。

税関のスミティ(ダン・フレイザー)と話したコルトンは、書類の提出を求められる。

その場に到着し機体に近づいたケーブルは、税関職員に扮してジェイの審査をしようとする。

コルトンは、病人のジェイを連れてくるようスミティに指示され、現れたアンに気づき、成功したという合図を送る。

ケーブルに見覚えがあるジェイは、その場から逃げようとする。

それに気づき2人を追ったコルトンは、滑走路でケーブルに襲いかかり格闘になる。

ケーブルは銃を手にするものの、背後から迫る飛行機のプロペラに巻き込まれて死亡する。

ジェイをアンに引き渡したコルトンは、小切手を受け取る。

コルトンに感謝したジェイとアンは、車で走り去る。

ホークとマーナから小切手の金額を訊かれたコルトンは、5万38ドル53セントだと伝えて、ビールをおごると言ってその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
大企業を経営する祖父ワグナーに敵とみなされたジェイは、妻アンの目の前で逮捕されて有罪となり、メキシコの刑務所に収監される。
ジェイを救い出そうとしたアンは、民間パイロットのニック・コルトンに報酬を払い、夫を連れ戻そうとする。
ジェイが囚人だと知らされていなかったコルトンは戸惑い、綿密な脱獄計画を立てて、それを実行しようとするのだが・・・。
__________

ロバート・チャートフアーウィン・ウィンクラーが、「ロッキー」(1976)の前年に製作した作品であり、1950年代から主にテレビ界で活躍していたトム・グライスが監督した作品。

陰謀に巻き込まれた服役中の男を救い出すことを依頼された、民間パイロットの脱獄計画を描くアクション。

アメリカのテキサスから国境を越えてメキシコの連邦刑務所に向かう、主人公の大胆不敵な脱獄計画が陰謀が絡む中で展開し、個性的なキャラクターも登場し、空中戦などを含めたアクションも楽しめる作品に仕上がっている。

主演のチャールズ・ブロンソンが、彼のイメージとして定着しているニヒルで寡黙な男ではなく、プロ意識はあるものの、しがない民間パイロットを演じ、ユーモラスな演技を見せたことなどが話題になった作品。

実力派のロバート・デュバルチャールズ・ブロンソン夫人のジル・アイアランド、さらには大御所ジョン・ヒューストン、若き日のランディ・クエイドら脇を固める共演者も注目だ。

祖父の陰謀の犠牲者となり投獄されるロバート・デュバル、彼を救い出そうとする妻ジル・アイアランド、敵となった孫を排除しようとする実業家ジョン・ヒューストン、主人公の相棒ランディ・クエイド、主人公に協力して脱獄計画に加わるシェリー・ノース、その夫である保安官ロイ・ジェンソン、ヒロインを補佐する弁護士のアレハンドロ・レイ、陰謀に絡む刑務所所長エミリオ・フェルナンデス、実業家の部下で孫を抹殺しようとするポール・マンティ、主人公に協力するヘリの教官アラン・ヴィント、主人公を調べる税関職員のダン・フレイザーなどが共演している。


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