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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習 Borat (2006)

サシャ・バロン・コーエンが出演するイギリスのコメディ番組”Da Ali G Show”の登場人物で、カザフスタン国営テレビのリポーターのボラット・サカディエフが文化を学ぶために向かったアメリカで巻き起こす騒動を描く、監督ラリー・チャールズ、製作、原案、脚本、主演サシャ・バロン・コーエンケン・デイヴィシャンルネルパメラ・アンダーソン他共演のモキュメンタリー・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ラリー・チャールズ

製作
サシャ・バロン・コーエン

ジェイ・ローチ
製作総指揮
ダン・メイザー

モニカ・レヴィンソン
原案
サシャ・バロン・コーエン

ピーター・ベイナム
アンソニー・ハインズ
トッド・フィリップス

脚本
サシャ・バロン・コーエン

ピーター・ベイナム
アンソニー・ハインズ
ダン・メイザー

撮影
アンソニー・ハードウィック
ルーク・ガイスビューラー
編集
クレイグ・アルパート

ピーター・テシュナー
ジェームズ・トマス
音楽:エラン・バロン・コーエン

出演
ボラット・サカディエフ:サシャ・バロン・コーエン

アザマット・バガトフ:ケン・デイヴィシャン
ルネル:ルネル
本人:パメラ・アンダーソン

イギリス/アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

2006年製作 84分
公開
イギリス:2006年11月2日
北米:2006年11月3日
日本:2007年5月26日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $128,505,960
世界 $261,572,740


アカデミー賞 ■
第79回アカデミー賞
・ノミネート
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
カザフスタン国営テレビのリポーター、ボラット・サカディエフ(サシャ・バロン・コーエン)は、国家が抱える経済、福祉、ユダヤ人問題解決を目的として、アメリカ文化を学ぶために情報省の要請で現地に派遣されることになる。

クーセク。
家族や村人に見送られたボラットは、プロデューサーのアザマット・バガトフ(ケン・デイヴィシャン)と共に旅立つ。

ニューヨークジョン・F・ケネディ国際空港
大都会に戸惑うボラットは、人々に声をかけても相手にされないままホテルに向う。

エレベーターが部屋だと思ったボラットは、ツインルームに案内されて驚く。

何も分からないまま街に出たボラットの行動を、人々は奇異な目で見る。

その後、ユーモアの講師に会ったボラットは、自分の考えているジョークがアメリカでは全くウケないと言われる。
...全てを見る(結末あり)

ホテルに戻ったボラットはテレビを楽しみ、TVドラマ”ベイウォッチ”で”C.J.パーカー”を演ずるパメラ・アンダーソンに惹かれ心を奪われる。

翌日、フェミニスト団体の取材をしたボラットだったが、話は上の空で、パメラのことばかりを考えていた。

取材した女性達からパメラカリフォルニアにいると聞いたボラットは、妻に浮気を禁じられていたためおかしな行動はできなかった。

その夜、カザフスタンから電報を受け取ったボラットは、妻がクマに襲われて死んだという報せを受けて喜ぶ。

カリフォルニアに向かうために荷物をまとめたボラットは、それに反対するアザマットを何とか説得する。

911”の影響で飛行機を嫌うアザマットの意見を聞き入れたボラットは、指導員から車の運転を習う。

車を買いに行ったボラットは、女性を引き付ける”ハマー”を勧められるが、予算不足でアイスクリーム販売用トラックを手に入れて西に向かう。

ワシントンD.C.
下院議員ボブ・バーにインタビューしたボラットは、その後、ゲイのフェスティバルに遭遇し、ニューヨークとは違い、なぜ男性達に歓迎されるか理解できない。

その後、保守系活動家のアラン・キーズにインタビューしたボラットは、参加したのがホモセクシャルの集会だったことを知る。

ワシントンを離れたボラットは、テレビ出演をするものの、まともな受け答えができずに天気予報の邪魔をしてしまう。

ロデオ大会で国歌斉唱することを中継中に言わなかったために、ボラットはアザマットに非難される。

ようやくロデオ会場に着いたボラットは会場で紹介され、テロリストとの戦いを称賛して拍手を受け、国歌斉唱を始める。

アメリカ国歌のメロディでカザフスタン国歌を歌ってしまったボラットは、観客からブーイングを浴びせられる。

ガレージセールを知らないボラットは、嫌っているジプシーがしていることと思い込む。

その場にいた女性を追及していたボラットは、”ベイウォッチ”の雑誌を見つける。

カリフォルニアへの旅を急ぐボラットは、アトランタに立ち寄り、路上の若者達に道を聞く。

彼らに感化されたボラットは、服装や話し方に不信感を感じたホテル側に宿泊を拒否され、部屋と食事を提供している民家に向かう。

歓迎してくれた老夫妻がユダヤ人であることを知ったボラットは驚き、警戒して眠れないまま夜中に逃げ出す。

銃を手に入れようとしたボラットだったが、外国人だったために断られ、護身用のクマを買って旅を続ける。

マナーを学ぶために食事会に出席したボラットは、出席者の妻を批判し、トイレの使い方も分からず、同伴者として娼婦ルネル(ルネル)を呼んでしまう。

呆れた主催者は、ボラットとルネルを追い払う。

ルネルと楽しい夜を過ごしたボラットは、彼女に誘われるもののそれを断り旅を続ける。

パメラにプレゼントするための物を買いに骨董店に寄ったボラットは、アザマットから3ドルの予算だと言われる。

ところが、ボラットは誤って骨董品を壊してしまい、400ドル以上を請求されて追い払われる。

ホテルに宿泊したボラットは、アマザットがパメラの写真を見て自慰行為をしていたため憤慨し、二人は格闘になる。

全裸のまま部屋を飛び出した二人は、住宅ローン業者年次総会の会場に乱入して騒ぎを起こし、ホテルから放り出される。

翌朝、車で寝ていたボラットは、アザマットが姿を消したことに気づく。

パスポートもなくなっていたものの、ボラットは、ドキュメンタリーを撮り続ける決心をする。

所持金もなくガス欠となり、ヒッチハイクでサウスカロライナ大学の学生のトレーラーに乗せてもらったボラットは、彼らと意気投合して楽しむ。

パメラのDVDを観たボラットは、彼女が他の男と愛し合う姿を見てショックを受け、旅を諦めると言って車を降りる。

ある集会場の前で焚火をしたボラットは、パメラのDVDと雑誌を燃やしてしまう。

雑誌に挟んであった航空券も燃えてしまったために、ボラットは絶望する。

故郷から連れて来たニワトリを殺して食べようとしたボラットは、それを逃がす。

翌朝、建物に入ったボラットは、ペンテコステ派の集会に参加して、共和党下院議員チップ・ピッカーリングミシシッピ州最高裁判事のジェームズ・W・スミスJr.の話を聞き救いを求める。

イエスの許しを得られたボラットは、再びパメラに会う気になりカリフォルニアに向かう。

ハリウッド
チャイニーズ・シアターの前で、”オリヴァー・ハーディ”に扮していたアザマットを見つけたボラットは彼に言い寄るが、パメラを妻にするために和解して彼のアパートに向かう。

アザマットは、罪滅ぼしとして集めていたパメラの情報資料をボラットに渡し、サイン会があることを伝える。

ヴァージン・メガストアーズ
会場に向かって列に並ぶボラットは、パメラが現れたために緊張する。

自分の番になったボラットは、パメラに自己紹介して持参した飾りつけした袋を見せる。

結婚してほしいと伝えたボラットは、パメラを袋に入れて誘拐しようとするが、その場にいたファンらに阻止される。

逃げるパメラを追ったボラットは、警備員に取り押さえられてしまう。

ニューヨークに戻り帰国するボラットは、途中でルネルの家に立ち寄る。

8ヶ月後、カザフスタン、クーセク。
故郷からリポートを始めたボラットは、村の様子が大きく変わり、ユダヤ人を嫌う風習はなくなり、今やキリスト教徒になったことを伝える。

村では最新テクノロジーのiPodやパソコンも使われるようになり、ボラットは、妻となったルネルや村人達と幸せに暮らしていることを伝えてリポートを終る。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計」(2020)

*(簡略ストー リー)
カザフスタン国営テレビのリポーター、ボラット・サカディエフは、アメリカ文化を学ぶために、情報省の要請で現地に派遣される。
プロデューサーのアザマットと共にニューヨークに着いたボラットは、大都会で文化の違いを実感して驚き戸惑う。
取材を始めたボラットは、テレビ・ドラマに出演するパメラ・アンダーソンに惹かれてしまい、彼女に会うことしか考えられなくなる。
パメラカリフォルニアにいることを知ったボラットは、取材を続けながら大陸を横断することを決意し、アザマットの反対を押し切り旅立つのだが・・・。
__________

下品なジョークと特定人種をあからさまに批判するネタなど、度を越した内容で物議を呼んだ問題作。

2020年に続編「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計」が公開された。

サシャ・バロン・コーエンとは、その後「ブルーノ」(2009)と「ディクテーター」(2012)でも組むラリー・チャールズの、笑いの追求に妥協しない演出が見所の作品。

批判必至と思える内容を承知で映画化したサシャ・バロン・コーエンの意欲が窺える作品で、古臭いとも言えるギャグの連続も、浮世離れした主人公のキャラクターの可笑しさなど、ここまで徹底すれば許せてしまう。

第79回アカデミー賞では、脚色賞にノミネートされた。

賛否両論ある中で、本作が受け入れられたことの証明になるのが興行収入で、北米で約1億2850万ドル、全世界では約2億6000万ドルの大ヒットとなった。

全裸姿までは見たくなかったという人も多かったのではないだろうか、主人公に付き添うプロデューサーのケン・デイヴィシャン、主人公の妻となる娼婦のルネル、主人公が追い求める女優パメラ・アンダーソンなどが共演している。


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