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嵐の三色旗 / 二都物語 A Tale of Two Cities (1935)

1859年に発表された、チャールズ・ディケンズの小説”二都物語”を基に製作された作品。
フランス革命を舞台に、愛した女性の幸せを願う弁護士の運命を描く、製作デヴィッド・O・セルズニック、監督ジャック・コンウェイ、主演ロナルド・コールマンエリザベス・アランレジナルド・オーウェンドナルド・ウッズベイジル・ラスボーン他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ジャック・コンウェイ

製作:デヴィッド・O・セルズニック
原作:チャールズ・ディケンズ二都物語
脚本
W・P・リプスコム

S・N・バーマン
撮影:オリヴァー・T・マーシュ
編集:コンラッド・A・ナーヴィグ
音楽:ハーバート・ストサート

出演
シドニー・カートン:ロナルド・コールマン

ルーシー・マネット:エリザベス・アラン
プロス:エドナ・メイ・オリヴァー
C・J・ストライヴァー:レジナルド・オーウェン
サン・エヴレモンド公爵:ベイジル・ラスボーン
テレーズ・ドファルジュ:ブランシュ・ヤーカ
アーネスト・ドファルジュ:ミッチェル・ルイス
アレクサンダー・マネット医師:ヘンリー・B・ウォルソール
チャールズ・ダーネイ:ドナルド・ウッズ
バーサッド・クライ:ウォルター・キャトレット
ジャーヴィス・ローリー:クロード・ギリングウォーター
ジェリー・クランチャー:ビリー・ビーヴァン
クランチャー夫人:エイリー・マリオン
ギャベル:H・B・ワーナー
裁縫師:イザベル・ジュエル

アメリカ 映画
配給 MGM

1935年製作 123分
公開
北米:1935年12月25日
日本:1937年2月
製作費 $1,232,000
北米興行収入 $1,111,000
世界 $2,294,000


アカデミー賞 ■
第9回アカデミー賞
・ノミネート
作品・編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
18世紀後半、イングランド
テレンソン銀行の使いジェリー・クランチャー(ビリー・ビーヴァン)は馬車に追いつき、銀行家ジャーヴィス・ローリー(クロード・ギリングウォーター)から伝言を頼まれる。

ルーシー・マネット(エリザベス・アラン)に会ったローリーは、18年間”バスティーユの牢獄”に閉じ込められていた父親が生きていることを伝える。

亡くなったはずの父親の生存に驚くルーシーは気絶してしまい、それを知った侍女プロス(エドナ・メイ・オリヴァー)は、ローリーに何を話したのかを問い彼を非難する。

気がついたルーシーは、父親が、パリのアーネスト・ドファルジュ(ミッチェル・ルイス)のワイン屋にいることを知らされる。

パリ
貴族の横暴に苦しむ市民は、虐げられた日々を過ごしていた。

...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
18世紀後半、イングランド
亡くなったはずの父親の生存を知らされたルーシー・マネットはパリに向かう。
ルーシーは、18年間”バスティーユの牢獄”に閉じ込められていた父親マネット医師と再会して帰国する。
その頃、フランス市民は貴族から虐げられ、苦しむ日々を送り怒りは限界に達していた。
貴族エヴレモンド公爵の横暴さに嫌気がさした甥のダーネイはイングランドに向かい、ルーシーと出会い愛し合うようになる。
ところが、エヴレモンドの企みでダーネイは逮捕されてしまい、弁護を担当するストライヴァーの助手シドニー・カートンは、ルーシーに惹かれてしまう。
カートンは、無罪を勝ち取ったダーネイとルーシーが愛し合い結婚することを知り、潔く身を引こうとするのだが・・・。
__________

才能がありながら酒に溺れる弁護士の悲恋の物語がテーマとして描かれ、非常に悲しい内容だ。

一方で、徐々にエスカレートしていくフランス市民の怒りの爆発は凄まじい迫力でドラマを盛り上げ、貧しい市民の団結を力強く描写する、悲劇と希望への戦いを対比して描くジャック・コンウェイの演出手腕も見所だ。

自分がこの世に存在した意義を理解するまでを描く主人公の物語と、革命に向かう物語が同時に進行していく展開が実に興味深い。

”嵐の三色旗”という大袈裟な邦題が気になるが、1930年代半ばの公開を考えると致し方ないところだろうか・・・。

その当時の技術、特撮を駆使したスケールの感あるパリ市内の映像なども素晴らしい。

第9回アカデミー賞では、作品、編集賞にノミネートされた。

イギリスの名優が顔を揃える豪華なキャストも注目で、常にヒロインらを支える役柄として、多くを語らずもその表情だけで心情を表現する見事な演技を見せるロナルド・コールマンの好演は光る。

主人公に愛されていることを微妙に感じながら、時代に翻弄される女性エリザベス・アラン、彼女を支える侍女エドナ・メイ・オリヴァー、弁護士レジナルド・オーウェン、横暴な貴族ベイジル・ラスボーン、その使用人H・B・ワーナー、革命に身を投ずる市民を熱演するブランシュ・ヤーカ、その夫ミッチェル・ルイス、ヒロインの父親ヘンリー・B・ウォルソール、ヒロインの夫ドナルド・ウッズ、彼を陥れる男ウォルター・キャトレット、銀行家クロード・ギリングウォーター、墓荒らしビリー・ビーヴァン、その妻エイリー・マリオン、主人公と共に処刑される裁縫師イザベル・ジュエルなどが共演している。


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