アメリカ元副大統領アル・ゴアがライフワークとして環境問題「地球温暖化」への取り組みと対策を訴える行動を描く、製作ローレンス・ベンダー他、製作総指揮、監督デイビス・グッゲンハイムによるドキュメンタリー作品。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:デイビス・グッゲンハイム
製作総指揮
ジェフ・スコル
デイビス・グッゲンハイム他
製作
ローレンス・ベンダー
ローリー・デイビット他
音楽:マイケル・ブルック
出演
アル・ゴア
アメリカ 映画
配給 パラマウント・クラシックス
2006年製作 94分
公開
北米:2006年5月24日
日本:2007年1月20日
制作費 $1,000,000
北米興行収入 $23,808,110
世界 $49,749,350
■ アカデミー賞 ■
第79回アカデミー賞
・受賞
歌曲賞”I Need to Wake Up”
長編ドキュメンタリー映画賞
■ 解説 評価 感想 ■
日本人には信じ難いことかも知れないが、京都議定書を受け入れようとしないアメリカ国民は、本作でようやくこの温暖化問題を知った人も多く、そういう意味で大きな影響を与えた作品。
世界各地の視察を重ね、細かいデータによる分析で、非常に説得力のあるアル・ゴアの、皮肉やユーモアを交えた講演は、エンタテインメント性も兼ね備えた興味深いものにはなっている。
ただし、認識の甘さやデータからの推測を誇張し過ぎているという批判があるのも事実で、イギリスでは、政治活動であるとして、学校での上映が裁判にまでなったこともある。
また、アル・ゴア自身の、生い立ちや家族についてのシーンは、にわか仕立てではない、数十年の問題追及の結果を、あえて強調しているかのようにも思える。
本作は、第79回アカデミー賞で、長編ドキュメンタリー映画賞と歌曲賞を受賞し、アル・ゴア自身は、ノーベル平和賞まで受賞した。
しかしアル・ゴアは、その後、自宅で年間300万円以上の光熱費を使っていという、頭を傾げたくもなる報道もされた。
さらには、エンドロールでの提案が、押し付けがましく感じてしまう。
賛否両論はあるにしても、一政治家が世界中の多くの人々に影響を与えたのは事実で、副大統領として影の存在だったアル・ゴアの、見る者に選択肢を与えるパワーのようなものは十分伝わる作品だ。