イタリアのトリノを舞台にした金塊強奪計画を描く、主演マイケル・ケイン、ノエル・カワード、ラフ・ヴァローネ、ロッサノ・ブラッツィ他共演の痛快アクション・コメディ。 2003年に「ミニミニ大作戦」がリメイクされた。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・コリンソン
製作:マイケル・ディーリー
脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
撮影:ダグラス・スローカム
編集:ジョン・トランパー
音楽:クインシー・ジョーンズ
出演
チャーリー・クローカー:マイケル・ケイン
ブリッジャー:ノエル・カワード
ローナ:マーガレット・ブライ
キャンプ・フレディ:トニー・ベックリー
サイモン・ピーチ教授:ベニー・ヒル
アルタバーニ:ラフ・ヴァローネ
ロジャー・ベッカーマン:ロッサノ・ブラッツィ
イギリス 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1969年製作 99
公開
イギリス:1969年6月2日
北米:1969年9月3日
日本:1970年1月15日
製作費 £3,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アルプス。
”ランボルギーニ・ミウラ”でドライブしていたロジャー・ベッカーマン(ロッサノ・ブラッツィ)は、トンネルで事故を起こす。
ベッカーマンは、待ち構えていたマフィアのボス、アルタバーニ(ラフ・ヴァローネ)が用意させたブルドーザーに衝突して大破し、そのまま崖下に転落させられる。
ロンドン。
2年の刑を終えた”コックニー”のギャング、チャーリー・クローカー(マイケル・ケイン)は、恋人ローナ(マーガレット・ブライ)の迎えで街に向かいスーツを新調する。
クローカーは、預けてあった”アストンマーチンDB4”を受け取りホテルに向かう。
フロントでベッカーマンの部屋の番号のメモを渡されたクローカーは、その前にローナら女性達の出所祝いの歓迎を受ける。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ロンドン。
2年の刑を終えたギャング、チャーリー・クローカーは、殺されたベッカーマンの未亡人からある計画の資料を受け取る。
クローカーは、イタリアのトリノ市内の交通を混乱させ、移送中の400万ドル分の金塊を奪うベッカーマンの計画を知らされる。
服役中の裏社会の大物ブリッジャーに会い協力を求めたクローカーは、ブリッジャーの部下フレディのサポートや車の提供を約束され、コンピューターの専門家ピーチ教授などを仲間に引き入れ準備を進める。
その後イタリア入りしたクローカーらだったが、マフィアのボス、アルタバーニに脅されてしまう。
それを無視したクローカーらは、コンピューターのプログラムを入れ替え計画通りトリノ市内の交通混乱させるのだが・・・。
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単純明快なストーリー、ヨーロッパ諸国のお国柄や各国人気質など、ピーター・コリンソンのユーモア溢れる小気味よい演出が楽しめる。
2003年に同名作品「ミニミニ大作戦」がリメイクされた。
マーク・ウォールバーグ、シャーリーズ・セロン、エドワード・ノートンら豪華スター競演のスタイリッシュなアクション作品であり、オリジナル作品はコメディという違いがある。
両作とも邦題は最悪だが、内容は単純に比較できないそれぞれの良さがある。
カーマニアにはたまらない作品であり、いきなり破壊されてしまうランボルギーニ・ミウラ、主人公の愛車アストンマーチンDB4、ジャガー・Eタイプ etc…、そしてクライマックス、パトカーのアルファロメオ・ジュリアとミニのカーチェイスも見応え応えある。
当時はそのカーチェイスなどは映画にほとんど登場しない時代であり、特にミニの特徴を生かした逃走シーンは実に楽しい。
クインシー・ジョーンズの軽快な音楽も印象に残る。
既に10年以上のキャリアがありイギリスの若手スターとして期待されていたマイケル・ケインは、プレイボーイの悪党ながら憎めないキャラクターを愉快に演じている。
共演者で、管理側を含めて刑務所内を支配し、女王陛下を敬愛する愛国者でもある受刑中の裏社会の大物役、名優ノエル・カワードのとぼけた演技がまた最高に可笑しい。
イギリス人気質丸出しの皮肉を込めた怪演は見もの。
また、映画、演劇界に多大な功績を残した彼の遺作でもある。
主人公の恋人マーガレット・ブライ、仲間トニー・ベックリーと教授ベニー・ヒル、イタリア・マフィアのボス、ラフ・ヴァローネ、そして計画立案者で冒頭で殺されるロッサノ・ブラッツィなどが共演している。